塩化タングステン(V)
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塩化タングステン(V) | |
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別称 tungsten pentachloride | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 13470-14-9 |
PubChem | 139469 |
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特性 | |
化学式 | W2Cl10 |
モル質量 | 361.1 g/mol |
外観 | 黒色固体 吸湿性 |
密度 | 3.86 g/cm3 |
融点 |
248 °C, 521 K, 478 °F |
沸点 |
275.6 °C, 549 K, 528 °F |
磁化率 | +387.0・10-6 cm3/mol |
危険性 | |
EU分類 | not listed |
関連する物質 | |
関連物質 | 塩化タングステン(IV) 塩化タングステン(VI) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
塩化タングステン(V)(Tungsten(V) chloride)は、化学式W2Cl10の無機化合物である。多くの面で、より身近に存在する塩化モリブデン(V)とアナログである。
塩化タングステン(VI)の還元により生成する。テトラクロロエチレンを還元剤として用いる方法もある[1]。
- 2 WCl6 + C2Cl4 → W2Cl10 + C2Cl6
青緑色固体は真空中で揮発し、非極性溶媒にゆっくり溶ける。好酸素で、ルイス塩基との反応性が高い。
構造
[編集]二量体として存在し、1対の八面体型タングステン(V)中心が2つの塩化物配位子により、架橋した構造を持つ。タングステン原子間の距離は、3.814 Aで非結合である。Nb2Cl10およびMo2Cl10と同形である。蒸発すると、三方両錐形分子構造のWCl5単量体となる[2]。
出典
[編集]- ^ McCann, III, E. L.; Brown, T. M. (1972). “Tungsten(V) Chloride”. Inorganic Syntheses XIII: 150-154. doi:10.1002/9780470132449.ch29.
- ^ Cotton, F. A.; Rice, C. E. (1978). “Tungsten Pentachloride”. Acta Crystallogr. B34: 2833-2834. doi:10.1107/S0567740878009322.