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赤かぶ検事奮戦記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

赤かぶ検事奮戦記』(あかかぶけんじふんせんき)は、和久峻三による法廷ミステリー小説赤かぶ検事シリーズ』を原作としたテレビドラマシリーズの総称。司法試験を受験して合格したエリートではなく、検察事務官から副検事を経て検事に昇進した特任検事・赤かぶ検事こと柊茂(ひいらぎ しげる)が活躍する。

1980年から1992年まで続いたフランキー堺主演のシリーズ、1994年からは橋爪功に主演がバトンタッチされ、そちらは『新・赤かぶ検事奮戦記』シリーズと呼ばれて区別されている。2009年からは主人公・柊茂が京都地検に転勤したという設定で中村梅雀主演によるリメイクドラマが開始された。

テレビドラマ・シリーズ

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製作史

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朝日放送(ABC)と松竹によって第1シリーズ全5回が製作され、1980年10月にテレビ朝日系列金曜日夜9時から1時間枠で放送された。原作同様に既存の推理ものドラマを覆す面白さが受け入れられて、以後この金曜夜9時の時間枠において1985年までに計4作のシリーズ、90年代はじめに3本のテレビスペシャル、そして1992年にタイトルを「赤かぶ検事の逆転法廷」と変更したシリーズ正統な連続ドラマなどで、赤かぶ検事役のフランキー堺とその古女房役の春川ますみは固定しながらドラマの舞台やレギュラーを変えつつもティストを崩さずに作られていた。

ドラマの特徴

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素人探偵が犯人に崖で自白させて解くような現在の凡百の推理モノのドラマとは異なり、叩き上げの赤かぶ検事が一癖も二癖あるエリート弁護士との法廷対決から苦節何十年の経験と法律知識を駆使して解き明かすことからくる、納得がいく面白さ。そして毎回一話完結でテンポよく進んだ。これは原作のほうの「赤かぶ検事シリーズ」初期における一話あたりの長さが中編というスタイルなため功を奏したと言えよう。

また、原作初期の幾話かだけ取り入れられた、弁護士ではあるが実の娘の葉子との法廷親子対決が毎回のように描かれる。その葉子役はシリーズごとに替わり、ドラマの舞台となる“宮仕え”の赤かぶ検事の赴任先と共に毎シリーズごとの売りものとなった。

音楽は渡辺岳夫の手によるもので、緊迫したものからコミカルなものまで多彩なものとなっている。エンディングで古い街並みなどをバックに流れるテーマソングは、「赤かぶ検事」というキャラを意識したのか明るめの曲調である(これらの音楽は「新・赤かぶ検事奮戦記」でも使用されている)。

赤かぶ検事の方言

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作品の特徴としてまず挙げられるのは、「おみゃあさん」、「……ではにゃあでよ」「……だわ」などの、柊茂と春子が使用する味のある方言である。二人は名古屋出身という設定であり、この方言は名古屋弁(尾張弁)である。しかし、原作及びドラマでの初登場時からしばらくは、物語の舞台となる赤かぶ検事の赴任地が岐阜県高山市であり、二人が初老同士であることや、必ずしも現在実際に使われている名古屋弁とは異なることから、読者や視聴者が彼らが元々岐阜出身であり、その話し言葉も岐阜県のどこかの独特の方言であると錯覚させることとなった。ことに、原作では何編か名古屋出身のことや名古屋在住時代のエピソードに触れられているのに対し、テレビドラマ版ではシリーズを通して名古屋在住時代のことには滅多に触れられていないのも原因と考えられている。

フランキー堺主演シリーズ一覧

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赤かぶ検事奮戦記

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全5回[1]、1980年10月3日から10月31日まで。
原作どおり、岐阜県高山市に所在する岐阜地方検察庁飛騨支部(架空の支部で実際は高山支部)が舞台。娘・柊葉子役は倍賞千恵子、赤かぶ検事の相棒となる榊田警部補役は森田健作、敵役で敏腕弁護士の法眼正法(ほうがんまさのり)役は沖雅也。親子の法廷対決は第1話と最終回で行われた。
メインキャスト
スタッフ
放送日 サブタイトル 原作 脚本 監督 ゲスト
第1話 1980年10月3日 「父は検事、
娘は弁護士」
「疑わしきは罰せよ」所収
「古銭はもの言わぬ証人」
北村篤子 瀬川昌治 藤木敬士田口計呉恵美子酒井哲山田敏久奈美悦子
第2話 1980年10月10日 「被告人、名無しの権兵衛」 「被告人、名無しの権兵衛」
「疑わしきは罰せよ」
共に表題作
保利吉紀 梅津栄島米八池田幸路日高久山本弘邦保妹尾和夫扇田喜久一
第3話 1980年10月17日 「小糸坂の白骨」 「被告人、名無しの権兵衛」所収
「小糸坂の白骨」
吉田剛 天野新士杉江廣太郎西山辰夫海老江寛寺下貞信山口朱美はりた照久和久峻三赤座美代子
第4話 1980年10月24日 「呪いの紙草履」 「呪いの紙草履」 北村篤子 飛鳥裕子長谷川弘山村弘三松田明香野なつみ美鷹健児小林泉松尾勝人長門勇
第5話 1980年10月31日 「うごめく蝸牛(かたつむり)」 「被告人、名無しの権兵衛」所収
「蝸牛庵の遺産」
吉田剛 日高徹夫河野実吉本真由美北見唯一岩井友見

赤かぶ検事奮戦記II

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全13回、1981年11月27日から1982年2月26日まで。
引き続き岐阜県高山市が舞台。柊葉子役は片平なぎさに、法眼正法役は勝野洋にチェンジ。ドラマオリジナルの登場人物でマスコットガール的な存在の、赤かぶ検事が通う喫茶店のウェイトレス・あや役に桂木文
メインキャスト
スタッフ
放送日 サブタイトル 原作 脚本 監督 ゲスト
第1話 1981年11月27日 「女弁護士に惚れたヤクザ」 「殺人許可します」表題作 吉田剛 貞永方久 三条泰子栗田陽子志賀勝
第2話 1981年12月4日 「宝くじ殺人事件」 「殺人許可します」所収
「狸を燻し出せ」
遠藤征慈玉木潤ひろみどり山本亘
第3話 1981年12月11日 「趣味は泥棒」 「盗みは愉し」 田中徳三 江幡高志剣持伴紀桜京美
第4話 1981年12月18日 「奥飛騨慕情父恋し」 「長崎居留地二十五番館」所収
「ゼンゼノコ・マンマノコ」
石森史郎 石山雄大市川靖子今出川西紀沖田駿一
第5話 1981年12月25日 「火魔走る」 「疑わしきは罰せよ」所収
「火魔走る」
保利吉紀 前田陽一 田島令子藤木敬士阿木五郎南条好輝
第6話 1982年1月8日 「ヘアー」 「被告人、名無しの権兵衛」所収
「陰毛」
鴨井達比古 堀内正美堂園千秋古田正志岡部啓子川村一代
第7話 1982年1月15日 「死人に口あり」 「長崎居留地二十五番館」所収
「死人の口」
高橋稔 田中徳三 大竹修造荒木雅子溝田繁芝本正宮田圭子楠年明
第8話 1982年1月22日 「雪の夜の鬼殺し」 「殺人許可します」所収
「鬼ころし」
吉田剛 二宮さよ子山口嘉三山本一郎
第9話 1982年1月29日 「坊主めくり」 「紅葉の下に猫がいる」表題作 鴨井達比古 井上梅次 平泉征松原愛北見唯一上村明子小林泉芦田鉄雄紅萬子
第10話 1982年2月5日 「被告は娘、検事は父」 「盗みは愉し」所収
「魔弓」
貞永方久 加山麗子津山栄一渥美博
第11話 1982年2月12日 「悪女が匂う」 「紅葉の下に猫がいる」所収
「悪女の手ざわり」
鴨井達比古 井上梅次 高峰圭二(木戸富士夫)、桃山みつる(今川香代)、大竹あかね(山中ユキ)、大木晤郎(今川市郎)、和泉敬子(木戸佐枝子)、小柳圭子(女所長)、峯るみ子(藤木みち子)、北川隆一(田丸)、松尾勝人(鑑識係)
第12話 1982年2月19日 「九官鳥は偽証する」 「盗みは愉し」所収
「九官鳥は偽証する」
吉田剛 前田陽一 中村孝雄(竹内了介)、石橋雅史(柳原仁七)、桜井浩子(斎藤博美)、河野きよ子(竹内早苗)、道井恵美子(おかみさん)、有島淳平(債権者たち)、泉祐介(債権者たち)、筑波健(柳原の子分)、芝弘(弁護士)、はりた照久(刑事)、葭川浩司(白バイ警官)
第13話 1982年2月26日 「女の裸が踊る」 「呪いの紙草履」所収
「躓きの石」
貞永方久 高岡一郎(興梠洋介)、茜ゆう子(江原夏子)、海老江寛(中田巧三)、樋代舞子(西側晴子)、日高久(マンション管理人)、田中弘史(刑事調査官)、出水憲司(大川刑事)、真田実(フロント係)、花岡秀樹(弁護士)、茂原初美(女店員)

赤かぶ検事奮戦記III

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全14回、1983年1月7日から4月8日まで。
原作に沿い、岐阜地検から山口地検に転任して、山口地検下関支部兼萩支部に舞台が移る[2]。前2作に出ていた森田健作が、やはり赤かぶ検事の相棒となる笛吹洞一(うすい ほらかず)検察事務官役として再々登場(第1話タイトル前まで榊田警部補として出演)。葉子役は和泉雅子にチェンジ。敵役となる敏腕弁護士の泉憲正(いずみ のりまさ)役に荻島真一。娘・葉子とその泉は結婚していて一女までもうけている。
高山を舞台にした前2作に比べ、原作とはかなり設定が変えられており、以下は原作にある設定。赤かぶ検事は下関市の下関支部と兼任で通常は同支部にいる。また、森田健作演じる笛吹洞一は原作では萩警察署警部補で、敵役の敏腕弁護士の名前は妙泉憲正(よしずみ のりまさ)。なお、原作の下関・萩編に入ってから葉子の登場はわずか一話ばかりと減る。さらに今シリーズから「赤かぶ検事」シリーズ以外からの和久峻三原作を用いた話もいくつか作られるようになった。
メインキャスト
スタッフ
  • プロデューサー:奥田哲雄(朝日放送)、桜井洋三(松竹)
  • 脚本:吉田剛、鴨井達比古、篠崎好、保利吉紀、石森史郎
  • 音楽:渡辺岳夫
  • 監督:田中徳三、井上梅次、黒田義之津島勝八木美津雄
  • 製作協力:京都映画株式会社
  • 制作:朝日放送、松竹株式会社
放送日 サブタイトル 原作 脚本 監督 ゲスト
第1話 1983年1月7日 「赤かぶ 萩へ転勤す」 「赤かぶ検事転勤す」 吉田剛 田中徳三 本阿弥周子芝本正細川純一
第2話 1983年1月14日 「犯人は夫か妻か?」 鴨井達比古 片桐夕子藤木敬士南条好輝村田みゆき
第3話 1983年1月21日 「シェパード殺人の女」 「赤かぶ検事転勤す」所収
「海峡の狐」
篠崎好 井上梅次 大信田礼子片桐竜次朝比奈潔子笹木俊志
第4話 1983年1月28日 「父に犯された娘?」 「死者への審判」所収
「嘘の壁」
西崎みどり京春上中村孝雄
第5話 1983年2月4日 「閃光殺人のツケ」 「死者への審判」 鴨井達比古 田中徳三 清水めぐみ荒木雅子
第6話 1983年2月11日 「賽銭を食う狐と狸」 「疑わしきは罰せよ」
所収
「片眼のジャックを追え」
吉田剛 高峰圭二石山雄大水原麻紀田中綾山口朱美
第7話 1983年2月18日 「母ごころを誘拐した犯人」 黒田義之 早瀬久美唐沢民賢石倉英彦岩田淳きたむらあきこ
第8話 1983年2月25日 「罠にはまった文学やくざ」 保利吉紀 田島令子丹古母鬼馬二北條清嗣
第9話 1983年3月4日 「くだけ散った萩焼き」 石森史郎 田中徳三 平泉征佐野アツ子入江正徳森下哲夫
第10話 1983年3月11日 「純愛老人に負けた女」 「片目の蝿」 中島葵村田正雄柳原久仁夫下元年世河野清子
第11話 1983年3月18日 「三年目の疑惑・夫は殺人犯か」 「暗黒山林」所収
「三年目の疑惑」
保利吉紀 津島勝 住吉正博工藤明子原口剛水上保広
第12話 1983年3月25日 「なぜ楊貴妃は首を吊ったか?」 「楊貴妃の亡霊」 鴨井達比古 山内絵美子西山辰夫高岡一郎島村晶子波田久雄中山克己
第13話 1983年4月1日 「ドクロを抱いて寝る男」 「背中から撃たれるな」所収
「髑髏を抱いて寝る男」
八木美津雄 小栗一也西沢利明宮田圭子三崎奈美茜ゆう子
第14話 1983年4月8日 「羊水に浮かぶ億万長者」 石森史郎 二宮さよ子大竹修造

赤かぶ検事奮戦記IV

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全10回、1985年11月15日から1986年1月31日まで。
ドラマオリジナルの設定で静岡県浜松市静岡地方検察庁浜松支部に赴任。しかし、前シリーズ「III」の設定を破棄して葉子は原作通り未婚の独身に戻る(今シリーズもドラマオリジナルの設定があり、便利機具の発明好きで毎回珍発明品を繰り出しては父親を困らせる)。その葉子役に星野知子。葉子が所属する浜松の弁護士会を束ねる大物弁護士の大久保団蔵役に内田朝雄。赤かぶ検事の相棒は二人となり、本多泉検察事務官役の小倉一郎と水野鉄太郎刑事役の竹内力が凸凹コンビのライバルを演じる。
メインキャスト
スタッフ
  • 脚本:吉田剛、保利吉紀、鴨井達比古、篠崎好、津田幸於、石森史郎
  • 音楽:渡辺岳夫
  • 監督:山根成之、井上梅次、田中徳三、児玉進
  • 製作協力:京都映画株式会社
  • 制作:朝日放送、松竹株式会社
放送日 サブタイトル 原作 脚本 監督 ゲスト
第1話 1985年11月15日 「夫婦間レイプ裁判」 「アリバイは両刃の剣」所収
「夫婦間レイプ」
吉田剛 山根成之 三田和代石山律雄山口真代徳永まゆみ
第2話 1985年11月22日 「桃色レター裁判」 「悪女の証言」所収
「老嬢の呪い」
永井秀和斉藤林子山口朱美石倉英彦
第3話 1985年11月29日 「自首したキリスト」 「新宿のキリスト」 三條美紀重田尚彦柿崎澄子大竹修造
第4話 1985年12月13日 「匂いに負けた誘拐」 「午前三時の訪問者」 保利吉紀 井上梅次 中島ゆたか南条好輝
第5話 1985年12月20日 「遺骨を欲しがる女」 「悪女の証言」所収
「奇妙な金メダル」
鴨井達比古 田中徳三 小林宏史高峰圭二近江輝子沖ときお
第6話 1985年12月27日 「破戒尼殺し」 「アリバイは両刃の剣」所収
「破戒尼」
篠崎好 山根成之 佐藤仁哉榎本ちえ子江崎和代西山辰夫
第7話 1986年1月10日 「未亡人の寝室の謎」 鴨井達比古 井上梅次 高田敏江(入江貞子)、高木二朗(西川芳男)、鹿又裕司(内藤伊太郎)、三浦徳子(内藤弥生)、新海なつ(千代)、渕野陽子(美代子)、北川隆一(巡査)、平井靖(小料理屋主人)
第8話 1986年1月17日 「美人妻レイプ裁判」 「アリバイは両刃の剣」 津田幸於 田中徳三 早川雄三伊藤美由紀小林芳宏伊庭剛沢亜樹
第9話 1986年1月24日 「邪淫の争い」 「蛇淫の精」所収
「骨肉の争い」
篠崎好 児玉進 岡本富士太(阿部政一)、絵沢萌子(小西照代)、藍ともこ(藤村美智子)、野上哲矢(小西益夫)、浅田祐二(藤村孝)、松尾勝人(桑田)、中塚和代(近所の主婦)、丸尾好広(中野)、古川信雄(運転手)
第10話 1986年1月31日 「浴室の影」 「悪霊の夜明け」所収
「少女の血文字」
石森史郎 朝比奈順子小野進也上田耕一吉野由樹子北見唯一、楠年明

いずれも「火曜ミステリー劇場」枠 テレビスペシャル

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全3作品
1作目の舞台は岐阜県高山市に戻る。2作目は同じ岐阜県内ではあるが、郡上市(オンエア当時は郡上郡八幡町)の郡上八幡支部に転任(現実の岐阜地検には存在せず、本庁の管轄である)。3作目は2時間サスペンスドラマのお約束ごと、温泉観光地がある和歌山県南紀勝浦(現実の和歌山地検には存在せず、隣接する新宮市の新宮支部の管轄)に転任し、赤かぶ検事の若かりし頃のエピソードも描かれる。なお、テレビスペシャル3本すべては、それまでのフィルム撮影からビデオ撮影に変更がなされ、また実質的な製作がそれまでの京都映画撮影所から松竹大船撮影所(1作目のみ松竹京都撮影所製作)にも移り変わって、いままでとは多少ティストの異なるものになってしまっている。1作目の葉子役はかたせ梨乃、2作目以降は美保純。1作目のみに登場する法眼正法役は田中健。このシリーズ以外は全てフィルム撮影で、唯一このシリーズ3作品はVTR撮影された。
メインキャスト
  • 柊茂[赤かぶ検事]:フランキー堺
  • 柊春子:春川ますみ
  • 小池明(検察事務官):桜金造
  • 榊田警部:高峰圭二
  • 法眼正則(弁護士):田中健(第1作)※特別出演
  • 柊葉子:かたせ梨乃(第1作)、美保純(第2作、第3作)
ゲスト
第1作「おしゃべり地蔵殺人事件」(1990年)
第2作「笑う楊貴妃観音殺人事件」(1990年)
第3作「南紀勝浦温泉殺人迷路 美人看護婦レイプ裁判の謎」(1991年)
スタッフ
  • 制作:山内久司(朝日放送)
  • プロデューサー:奥田哲雄、福永喜夫(朝日放送)、原克子(松竹)
  • 脚本:篠崎好、保利吉紀、鴨井達比古
  • 音楽:渡辺岳夫
  • 監督:水川淳三、山根成之
  • 制作:朝日放送、松竹株式会社
放送日 サブタイトル 原作 脚本 監督
第1話 1990年4月17日 「おしゃべり地蔵殺人事件」 「おしゃべり地蔵殺人事件」 篠崎好 水川淳三
第2話 1990年10月16日 「笑う楊貴妃観音殺人事件」 「楊貴妃幻想殺人旅行」 保利吉紀 山根成之
第3話 1991年2月12日 「南紀勝浦温泉殺人迷路
美人看護婦レイプ裁判の謎」
鴨井達比古

赤かぶ検事の逆転法廷

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全11回、1992年1月6日から3月16日まで。
スペシャル版最後の赴任地、和歌山県勝浦から原作の設定にある石川県加賀市金沢地方検察庁加賀支部に転任(ただしこの支部は実在せず、現実には小松市の小松支部が相当する)。赤かぶ検事初の女性の相棒となる池山早苗警部補役に沖直美、敵役の法眼正法役は石川県出身の御木本伸介。葉子役は引き続き美保純だが、このシリーズでは法廷親子対決はかねてからの信憑性のなさが指摘されて少なくなる。葉子はもっぱら赤かぶ検事の調査の補佐役。他のレギュラーは、テレビスペシャルから起用された小池明検察事務官役の桜金造や榊田一平捜査課長役の高峰圭二がそっくりそのまま移行。
タイトルがテレビウケがいいようにオリジナルなものに変更されたものの、再びフィルム撮影に戻り、また実質的な製作も再び京都映画撮影所に戻って、独特のテイストが戻る。一方で新趣向として、番組開始期の第1話には映画「大霊界」製作やバラエティ番組の霊界ネタで当時話題を呼んでいた丹波哲郎を裁判長役にして赤かぶ検事と対決させ、第2話には学園祭の女王として人気を得ていた千堂あきほが本人役で、第3話はまだアイドル活動期だった田村英里子をメインにしての回で、ゲストのキャスティングに力を入れた。
第6話では、当時放送されていた『必殺仕事人・激突!』とコラボし、赤かぶ検事が中村主水に扮して犯罪者を仕置するシーンがある。これは、今作の助監督に必殺シリーズの助監督を務めていた酒井信行他、必殺シリーズのスタッフが何人も関わっていたことで実現された。実際は夢で女房殺しを立証出来ず、無罪判決で片が付いたことを悔み「この世に必殺仕事人はおらんものか」とぼやいている。なお、このセリフは第2シリーズの第10話のラストシーンでもこの会話が見られる。犯罪者はこの夢を見た翌日交通事故で愛人諸共死亡する結末になっている。
車両協力は、富士重工業(スバル・初代レガシィレオーネが登場)。また、池山早苗警部補は大型バイク、ヤマハTZRを颯爽と乗り回していて、面食らう赤かぶ検事を後部席に跨がせて事件現場に急行する場面なども挿入された。
メインキャスト
スタッフ
放送日 サブタイトル 原作 脚本 監督 ゲスト
第1話 1992年1月6日 「霊界判事!? 登場」 「おしゃべり地蔵殺人事件」所収
「深紅の薔薇は殺しのサイン」
鴨井達比古 日高武治 丹波哲郎内田直哉松井紀美江山内としお
第2話 1992年1月13日 「証人はアイドル」 「黒ゆりは殺しのメッセージ」 千堂あきほ横光克彦斉藤林子
第3話 1992年1月20日 「殺人現場ナマ録音」 「八月十五夜の殺人」所収
「死のひそむ家」
田村多津夫 貞永方久 田村英里子立原美穂水上保広
第4話 1992年1月27日 「容疑者は赤かぶ検事夫人」 「容疑者は赤かぶ検事夫人」 上岡一美 賀田裕子石山雄大吉本真由美下元年世ホープ・ユタカ
第5話 1992年2月3日 「美人霊媒師が死を招く」 「おしゃべり地蔵殺人事件」所収
「夢占い入門」
牧野繁 奥村正彦 長谷川香里森下哲夫棟里佳栗原敏
第6話 1992年2月10日 「必殺!? 分身殺人」 「おしゃべり地蔵殺人事件」所収
「分身殺人」
田村多津夫 車だん吉松田重治松尾勝人鈴川法子
第7話 1992年2月17日 「殺人宅配便
検事の娘に危機せまる!」
「転勤みやげは死体付き」 いずみ玲 岡屋龍一 栗田よう子玉城慎太郎井上ユカリ西園寺章雄
第8話 1992年2月24日 「ロケーション殺人事件
女優謎の転落」
「黒ゆりは殺しのメッセージ」所収
「マドンナの涙」
上岡一美 津島勝 光石研荒木しげる小野さやかマキノ佐代子志乃原良子
第9話 1992年3月2日 竹久夢二の絵から抜け出た女」 「迷宮の死者」所収
「狙われた白鳥」
田村多津夫 松本留美石倉英彦山崎博之神原千夏湖条千秋
第10話 1992年3月9日 「検事トリカブトに狙われる」 「容疑者は赤かぶ検事夫人」所収
「ソクラテスの毒薬」
石村嘉子 日高武治 桂木梨江上田亜矢子檜よしえ松村康世朝日完記
第11話 1992年3月16日 「検事夫人は
名バイオリニストの化身!?」
「血の眠り」 牧野繁  佐竹明夫井上高志西初恵、畠中美貴、松村直美

ソフト化情報

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2006年4月21日に「赤かぶ検事奮戦記I」、翌5月25日に「赤かぶ検事奮戦記II」がDVD-BOXとして発売。発売はビデオ・パック・ニッポン、販売はジェネオンエンタテインメント。第3シリーズ以降は未発売。

関連作品

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脚注

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  1. ^ 赤かぶ検事奮戦記”. コトバンク. 2021年7月15日閲覧。
  2. ^ 「TV新作ドラマ/『徳川家康』『霧の旗』『追跡』ほか」『映画情報』第48巻第2号、国際情報社、1983年2月1日、74頁、NDLJP:2343788/74 
  3. ^ 楠年明は「おしゃべり地蔵殺人事件」でも裁判長役で出演。また、「新・赤かぶ検事奮戦記」4作目以降にも、高山での法廷シーンにおいて裁判長を演じている。

橋爪功主演シリーズ

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中村梅雀主演シリーズ

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外部リンク

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テレビ朝日 月曜20時台(当時はABCの制作枠)
前番組 番組名 次番組
赤かぶ検事の逆転法廷
(月曜ホームミステリー)
TBS 水曜劇場
浅見光彦〜最終章〜
(2009.10.21 - 2009.12.16)
赤かぶ検事京都篇
(2010.1.13 - 2010.3.10)
IRIS 〜アイリス〜
韓国ドラマ
(2010.4.21 - 2010.9.1)