西吾妻山
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西吾妻山 | |
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右が西吾妻山、左が西大巓。裏磐梯から。 | |
標高 | 2,035 m |
所在地 |
日本 山形県米沢市・ 福島県耶麻郡北塩原村 |
位置 | 北緯37度44分17秒 東経140度08分27秒 / 北緯37.73806度 東経140.14083度座標: 北緯37度44分17秒 東経140度08分27秒 / 北緯37.73806度 東経140.14083度 |
山系 | 吾妻連峰・吾妻火山群 |
種類 | 成層火山 |
西吾妻山の位置 | |
プロジェクト 山 |
西吾妻山(にしあづまやま)は山形県米沢市と福島県耶麻郡北塩原村の境界に位置する火山。磐梯朝日国立公園に属する。
概要
[編集]東西に主軸をもつ吾妻連峰を構成する山の一つで、標高は連峰最高の2,035m。奥羽山脈でも岩手山に次ぐ高峰である。連峰の西側の主稜に位置し、稜線の北北東に中大巓(なかだいてん、1,963.6m)、西南西に西大巓(にしだいてん、1,981.8m)が続く。山頂に三角点は無く、樹林に囲まれ、眺望はきかない。
吾妻連峰の東側には、東吾妻山、一切経山があり、中央には東大巓、中吾妻山がある。
火山
[編集]吾妻連峰は海底から隆起した新第三紀層を基盤岩とし、その標高は1,400-1,500mと高く、土湯峠や谷地平湿原にその露頭がみられる。火山噴出物の層は、厚いところで500-600m程度である。西吾妻山は、成層火山型を呈し、山頂には火口が確認される。火山活動は、更新世中期の終わり頃に始まり、更新世末期には原形ができあがったと推定されている。
植物
[編集]標高1,400m以上は山頂までオオシラビソ、コメツガ 、キタゴヨウなどの亜高山帯針葉樹林に覆われ、標高1,400m未満にはブナ帯林が広がる。林床には、チシマザサが優占し、モミジカラマツ、ハリブキ、ゴヨウイチゴ、カニコウモリ、ツバメオモトなどがみられる。
山頂稜線の雪田草原には、モウセンゴケ、ワタスゲ、チングルマ、イワカガミ、ヒナザクラ、ネバリノギラン、キンコウカ、ミヤマリンドウ、イワイチョウ、アオノツガザクラ、コバイケイソウ、ナンブタカネアザミ、ミヤマアキノキリンソウ、ハクサンフウロ、ウメバチソウ、シラネニンジンなどが咲く。
歴史
[編集]古くから信仰の対象の山であり、山頂北側の天狗岩には吾妻明神の吾妻神社が祀られ、修験道の山とされた。江戸時代の文化年間に編纂された『新編会津風土記』には、「吾妻山 ‥東吾妻・中吾妻・西吾妻トテ三山相並ヒ、西吾妻ハ檜原村ニ属セリ、昔日本武尊ヲ祭レル社アリ、故ニ名ケリト云、・・」とある。
登山
[編集]- 裏磐梯のグランデコスノーリゾートからゴンドラに乗車し、ゴンドラ終点から西大巓まで1時間40分。山頂までさらに55分。
- 白布温泉からロープウェイに乗車し天元台スキー場へ、リフト3基を乗り継ぎ、リフト終点の北望台から人形石分岐まで35分。山頂までさらに1時間15分。
- 白布温泉から若女平を経由して山頂まで4時間25分。
- 西吾妻スカイバレーの白布峠から西大巓まで2時間50分。山頂までさらに55分。
- 桧原湖北岸の早稲沢からデコ平の分岐を経て西大巓まで3時間25分。山頂までさらに55分。
- その他、一切経山方面から稜線を縦走するコースがある。
山頂近くには無人の西吾妻小屋(40人程度収容)が設置されている。
参考画像
[編集]-
中大巓から西吾妻山
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西大巓から西吾妻山
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眺望のきかない山頂
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山頂付近の避難小屋「西吾妻小屋」
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天狗岩の吾妻神社
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西吾妻山の樹氷
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天狗岩から飯豊連峰を望む
参考文献
[編集]- 『角川日本地名大辞典』6 山形県、(1981)、角川書店
- 『角川日本地名大辞典』7 福島県、(1981)、角川書店
- 岩沢正平『山と高原地図』11「磐梯・吾妻安達太良」(2008)、昭文社