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第38回社会人野球日本選手権大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第38回社会人野球日本選手権大会(だい38かいしゃかいじんやきゅうにほんせんしゅけんたいかい)は、2012年平成24年)11月3日から11月13日にかけて京セラドーム大阪で行なわれた社会人野球日本選手権大会である。

概要

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  • 前年は東日本大震災の影響で社会人野球の主要大会が軒並み中止となり、日本選手権は第82回都市対抗野球大会と兼務する形となり事実上の中止となった。2012年は例年どおりの開催(2011年は日本選手権の大会回次はノーカウントであるため、改めて第38回大会として実施)となり、日本選手権は2年ぶりの開催が決定した。
  • 前回・2010年の第37回大会から施行された日本選手権の第二次改革のうち、地方ファン開拓を目的とした1回戦(第1ステージ)の分散開催は行われず、全日程を京セラドームで続けて行うこととなった。したがって1回戦の分割開催は前回の1回限りで事実上の廃止となった。
  • またこの年から決勝戦開催日がこれまでの週末のデーゲームから平日のナイターに移行し、その関係でNHKでのテレビ中継は地上波(年度により総合Eテレ(教育)のどちらか)からBS1に放送チャンネルを変更した。
  • 11のJABA大会枠からは前回大会で出場できなかったチームが6チーム本戦に駒を進めた。初出場はクラブ選手権を初出場で制した滋賀・高島ベースボールクラブと北海道地区を制した航空自衛隊千歳の2チーム。本戦最多出場のパナソニックは春の九州大会を制し早々と18大会連続出場を決めた。10月の合併により名称を変更した新日鐵住金からは鹿島かずさ東海広畑の4チームが出場を決めた。
  • 本戦では、ベスト4に前回大会優勝チーム、夏の都市対抗優勝・準優勝チームが残る実力伯仲の展開となり、決勝では都市対抗と同じ顔合わせとなった。都市対抗の雪辱を期すJR東日本を返り討ちにしたJX-ENEOSが20大会ぶりの優勝を果たし、1988年東芝以来2チーム目となる夏秋連覇を達成した。最優秀選手賞は3勝(1完投)を挙げた大城基志(JX-ENEOS)が獲得。大城は都市対抗で橋戸賞を受賞しており、同一年の都市対抗・日本選手権で連続してMVPを獲得した史上初の選手となった。

予選

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出場チーム

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代表枠 チーム 出場回数
日本選手権対象JABA大会(推薦枠[1]を含む)
優勝チーム枠(基本13→実勢12)
都市対抗野球優勝
四国大会優勝
JX-ENEOS 7大会連続18回目
クラブ選手権優勝 滋賀・高島ベースボールクラブ 初出場
北海道大会優勝 JR東日本 4大会ぶり5回目
東北大会優勝 新日鐵住金鹿島 3大会ぶり5回目
日立市長杯優勝 Honda 2大会ぶり16回目
東京スポニチ大会優勝 JFE東日本 4大会ぶり6回目
静岡大会優勝 トヨタ自動車 9大会連続12回目
長野大会優勝 東邦ガス 6大会連続6回目
ベーブルース杯優勝 西濃運輸 3大会ぶり14回目
京都大会優勝 NTT西日本 2大会ぶり14回目
岡山大会優勝 JFE西日本 4大会連続7回目
九州大会優勝 パナソニック 18大会連続33回目
代表枠 チーム 出場回数
地方予選大会からの出場枠(基本20→実勢21)
北海道 航空自衛隊千歳 初出場
東北 七十七銀行 3大会ぶり7回目
北信越 バイタルネット 4大会ぶり4回目
関東 新日鐵住金かずさマジック 2大会連続6回目
関東 鷺宮製作所 2大会ぶり8回目
関東 日本通運 5大会連続15回目
関東 日立製作所 2大会ぶり9回目
関東 三菱重工横浜 3大会連続5回目
東海 JR東海 3大会ぶり11回目
東海 三菱重工名古屋 2大会連続7回目
東海 新日鐵住金東海REX 6大会ぶり10回目
近畿 日本新薬 5大会連続15回目
近畿 新日鐵住金広畑 4大会連続11回目
近畿 日本生命 2大会ぶり29回目
近畿 ニチダイ 6大会ぶり3回目
中国 三菱重工広島 2大会ぶり12回目
中国 伯和ビクトリーズ 2大会連続5回目
四国 JR四国 3大会ぶり10回目
九州 JR九州 5大会連続9回目
九州 Honda熊本 3大会ぶり11回目
  1. ^ 都市対抗、クラブ選手権優勝チーム

大会

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トーナメント

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  1回戦 2回戦 準々決勝 準決勝 決勝
                                     
 バイタルネット 3  
 新日鐵住金東海REX 2  
   バイタルネット 1  
   七十七銀行 2  
 航空自衛隊千歳 0
 七十七銀行 2  
   七十七銀行 1  
   パナソニック 4  
 パナソニック 5  
 鷺宮製作所 0  
   パナソニック 2
   JFE西日本 1  
 JFE西日本 3
 滋賀・高島ベースボールクラブ 2  
   パナソニック 2  
   JR東日本 8  
 西濃運輸 3  
 Honda 5  
   Honda 3
   JR九州 4  
 三菱重工名古屋 1
 JR九州 2  
   JR九州 1
   JR東日本 2  
 伯和ビクトリーズ 3  
 日本通運 4  
   日本通運 3
   JR東日本 10  
 JR東日本 6
 新日鐵住金広畑 0  
 JR東日本 1
 JX-ENEOS 5
 トヨタ自動車 5  
 Honda熊本 3  
   トヨタ自動車 7  
   NTT西日本 1  
 NTT西日本 1
 三菱重工横浜 0  
   トヨタ自動車 5  
   東邦ガス 3  
 日本新薬 6  
 JFE東日本 3  
   日本新薬 2
   東邦ガス 9  
 東邦ガス 11
 新日鐵住金鹿島 6  
   トヨタ自動車 0
   JX-ENEOS 1  
 ニチダイ 2  
 日立製作所 0  
   ニチダイ 2
   JX-ENEOS 3  
 三菱重工広島 5
 JX-ENEOS 10  
   JX-ENEOS 2     
   日本生命 1       
 JR東海 0  
 新日鐵住金かずさマジック 2  
   新日鐵住金かずさマジック 3
   日本生命 6  
 日本生命 13
 JR四国 0  

1回戦

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1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
三菱重工横浜 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
NTT西日本 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1x 1

勝:増田 敗:野村

  • 第2試合(11月3日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日鐵住金東海REX 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2
バイタルネット 1 0 0 0 1 0 0 1 X 3

勝:田中大 敗:畠山

  • 第3試合(11月3日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東邦ガス 0 1 1 0 2 2 0 0 5 11
新日鐵住金鹿島 0 0 0 2 0 0 0 0 4 6

勝:甲斐 敗:石田

1 2 3 4 5 6 7
JR四国 0 0 0 0 0 0 0 0
日本生命 0 1 0 6 0 6 X 13

勝:吉原 敗:南川 本:小田(日生)

  • 第5試合(11月4日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日鐵住金かずさマジック 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2
JR東海 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:良川 敗:川野

  • 第6試合(11月4日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日鐵住金広畑 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
JR東日本 0 2 1 0 0 0 0 3 X 6

勝:吉田 敗:山田 本:田中(JR東)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
航空自衛隊千歳 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
七十七銀行 0 0 1 0 0 1 0 0 X 2

勝:松崎 敗:宮田

  • 第8試合(11月5日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
JFE西日本 0 0 0 0 3 0 0 0 0 3
滋賀・高島ベースボールクラブ 0 0 0 0 0 0 1 1 0 2

勝:森川 敗:川原 本:谷、松浦(以上JFE西)

  • 第9試合(11月5日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
鷺宮製作所 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
パナソニック 0 2 0 0 0 1 2 0 X 5

勝:秋吉 敗:高橋

1 2 3 4 5 6 7 8 9
Honda 0 0 0 0 0 2 2 1 0 5
西濃運輸 0 0 0 0 1 0 1 1 0 3

勝:筑川 敗:佐伯

  • 第11試合(11月6日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工名古屋 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
JR九州 0 0 0 0 0 2 0 0 X 2

勝:濱野 敗:菊地

  • 第12試合(11月6日) - 延長10回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
伯和ビクトリーズ 0 1 1 0 0 0 0 0 1 0 3
日本通運 0 0 1 0 1 0 0 0 1 1x 4

勝:菅井 敗:駒谷

1 2 3 4 5 6 7 8 9
トヨタ自動車 0 2 2 1 0 0 0 0 0 5
Honda熊本 0 0 0 0 0 0 1 1 1 3

勝:佐竹 敗:荒西 本:高阪(トヨタ)

  • 第14試合(11月7日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
JFE東日本 1 1 0 0 0 0 0 1 0 3
日本新薬 0 2 1 0 1 0 1 1 X 6

勝:榎田 敗:杉本 本:トマソン(JFE東)

  • 第15試合(11月7日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日立製作所 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ニチダイ 0 0 0 0 0 0 2 0 X 2

勝:西原 敗:梅野

1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工広島 0 2 0 2 1 0 0 0 0 5
JX-ENEOS 3 1 0 0 0 0 3 3 X 10

勝:大城 敗:鮫島

2回戦

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  • 第1試合(11月8日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
七十七銀行 0 0 0 0 1 1 0 0 0 2
バイタルネット 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

勝:相原 敗:曽根

  • 第2試合(11月8日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
パナソニック 0 1 0 0 0 0 0 1 0 2
JFE西日本 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

勝:秋吉 敗:岩澤

1 2 3 4 5 6 7 8 9
JR九州 0 0 0 0 0 4 0 0 0 4
Honda 1 0 1 1 0 0 0 0 0 3

勝:加治屋 敗:筑川 本:長島(Honda)

  • 第4試合(11月9日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
JR東日本 0 0 0 1 3 4 0 1 1 10
日本通運 1 0 0 0 0 0 1 1 0 3

勝:片山 敗:野村

  • 第5試合(11月9日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
NTT西日本 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
トヨタ自動車 0 0 1 6 0 0 0 0 X 7

勝:佐竹 敗:安部 本:引本(トヨタ)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
東邦ガス 1 2 0 0 6 0 0 0 0 9
日本新薬 0 0 1 0 0 1 0 0 0 2

勝:甲斐 敗:榎田 本:箸尾谷(新薬)

  • 第7試合(11月10日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
JX-ENEOS 0 0 3 0 0 0 0 0 0 3
ニチダイ 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2

勝:屋宜 敗:西原

  • 第8試合(11月10日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本生命 0 0 0 0 0 2 1 3 0 6
新日鐵住金かずさマジック 1 0 2 0 0 0 0 0 0 3

勝:藤井 敗:久保 本:有竹、山本真(以上日生)

準々決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
パナソニック 0 0 0 0 0 0 0 2 2 4
七十七銀行 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1

勝:田中篤 敗:松崎

  • 第2試合(11月11日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
JR九州 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
JR東日本 0 0 0 0 2 0 0 0 X 2

勝:吉田 敗:與那嶺

  • 第3試合(11月11日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東邦ガス 1 0 0 2 0 0 0 0 0 3
トヨタ自動車 4 0 1 0 0 0 0 0 X 5

勝:岩崎 敗:水田

  • 第4試合(11月11日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本生命 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1
JX-ENEOS 0 0 0 0 0 1 0 1 X 2

勝:大城 敗:藤井

準決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
JR東日本 0 0 0 0 0 3 0 5 0 8
パナソニック 0 0 1 1 0 0 0 0 0 2

勝:戸田 敗:秋吉 本:佐藤(JR東)

  • 第2試合(11月12日)-延長10回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
JX-ENEOS 0 0 0 0 0 0 2 0 0 1 1
トヨタ自動車 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:大城 敗:佐竹

決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
JR東日本 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
JX-ENEOS 1 0 0 0 0 3 0 1 X 5

勝:屋宜 敗:吉田 本:井領、宮澤(以上ENEOS)
(JX-ENEOSは20大会ぶり2回目の優勝)

表彰選手等

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表彰 選手 所属
最高殊勲選手賞 大城基志(投手) JX-ENEOS
敢闘賞 吉田一将(投手) JR東日本
打撃賞 松本晃(外野手) JR東日本
首位打者賞 池邉啓二(外野手)
22打席18打数10安打 打率.556
JX-ENEOS
優秀賞 投手 大城基志 JX-ENEOS
屋宜照悟
吉田一将 JR東日本
佐竹功年 トヨタ自動車
秋吉亮 パナソニック
相原和友 七十七銀行
濱野雅慎 JR九州
甲斐政孝 東邦ガス
捕手 山岡剛 JX-ENEOS
石川修平 JR東日本
二葉祐貴 トヨタ自動車
井上和樹 パナソニック
一塁手 高阪行俊 トヨタ自動車
東向誠 JR九州
二塁手 前原祐彦 七十七銀行
南善規 東邦ガス
田中啓嗣 日本生命
三塁手 宮澤健太郎 JX-ENEOS
遊撃手 田中広輔 JR東日本
宇都伊織 七十七銀行
小野紘明 東邦ガス
山本真也 日本生命
外野手 井領雅貴 JX-ENEOS
重谷祐弥 JR東日本
松本晃
松元裕章 パナソニック
宇津野純一 東邦ガス
小田裕也 日本生命
指名打者 池辺啓二 JX-ENEOS
畑中翔 JR東日本
宇多村典明 JR九州
井上晴哉 日本生命

出典

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関連項目

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