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第11回社会人野球日本選手権大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第11回社会人野球日本選手権大会(だい11かいしゃかいじんやきゅうにほんせんしゅけんたいかい)は、1984年昭和59年)10月21日から10月29日にかけて大阪球場で開かれた社会人野球日本選手権大会である。

概要

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  • 前回大会で近畿と四国の出場枠に変動があったが、この大会では元に戻り、近畿6、四国2の出場となった。
  • この夏の都市対抗野球の決勝で、壮絶な打ち合いを演じた日産自動車日本鋼管はいずれも予選で敗退した。
  • 初出場は、電電北海道日本IBM野洲三菱重工長崎の3チーム。
  • 各チームとも金属バットへの順応が進み、ホームランが量産された。これまでの1大会ホームラン記録は26本であったが、この大会は倍近くの47本が飛び出した。
  • 1大会6本塁打の大会記録(現在も継続中)の伊藤由紀夫を擁する日本通運が本戦で快進撃を見せたが、決勝では前年優勝の住友金属が貫禄を見せて2連覇を達成。高橋修二は2年連続3回目の最高殊勲選手賞を獲得した。

出場チーム

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代表枠 チーム 出場回数
北海道 電電北海道 初出場
北海道 大昭和製紙北海道 3年ぶり7回目
東北 新日本製鐵釜石 2年ぶり4回目
東北 専売東北 2年連続2回目
関東 日本通運 2年ぶり3回目
関東 日立製作所 10年ぶり2回目
関東 本田技研 2年連続3回目
関東 富士重工業 3年ぶり6回目
中部 日本楽器 2年ぶり6回目
中部 電電信越 2年連続5回目
東海北陸 電電東海 5年ぶり3回目
東海北陸 国鉄名古屋 5年連続5回目
代表枠 チーム 出場回数
近畿 日本IBM野洲 初出場
近畿 松下電器 11年連続11回目
近畿 日本生命 6年連続8回目
近畿 新日本製鐵堺 5年連続6回目
近畿 神戸製鋼 2年連続8回目
近畿 住友金属 4年連続8回目
中国 電電中国 6年ぶり2回目
中国 新日本製鐵光 2年連続5回目
四国 電電四国 2年連続4回目
四国 四国銀行 2年ぶり4回目
九州 新日本製鐵八幡 5年ぶり3回目
九州 三菱重工長崎 初出場

大会

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1回戦

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電東海 0 0 0 0 0 0 0 2 2 4
新日本製鐵八幡 2 0 1 0 0 0 0 0 0 3

勝:笠井 敗:丸谷幸 本:福本(八幡)

  • 第2試合(10月21日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本楽器 0 0 1 0 0 0 0 2 1 4
日本生命 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1

勝:高田 敗:伊藤

  • 第3試合(10月21日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
専売東北 0 0 0 0 4 0 0 1 0 5
神戸製鋼 1 0 0 0 1 2 1 1 X 6

勝:矢野 敗:小野 本:原野、大内(以上東北)、浦野(神鋼)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 1 0 2 1 0 0 0 0 0 4
電電四国 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:清水 敗:滝下 本:金丸、伊藤(以上日通)

  • 第5試合(10月22日)-延長10回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
大昭和製紙北海道 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1
新日本製鐵光 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1x 2

勝:山本 敗:川瀬

  • 第6試合(10月22日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
国鉄名古屋 0 5 0 0 0 0 8 0 0 13
日本IBM野洲 0 0 0 2 3 0 0 2 1 8

勝:加藤 敗:中西 本:高橋(名古屋)、坂上博、岩田(以上野洲)

  • 第7試合(10月22日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵釜石 0 0 4 0 0 0 0 0 0 4
三菱重工長崎 0 0 0 1 0 2 0 3 X 6

勝:宮本 敗:斉藤 本:林(長崎)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
四国銀行 3 0 0 0 1 0 0 0 0 4
本田技研 0 2 0 0 0 0 1 0 2x 5

勝:藤原 敗:橋谷 本:長井(本田)

2回戦

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  • 第1試合(10月23日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電東海 1 0 0 1 0 0 0 0 2 4
新日本製鐵堺 0 0 0 0 1 0 0 0 1 2

勝:清水 敗:清水 本:浦(堺)

  • 第2試合(10月23日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本楽器 2 1 1 5 1 0 0 1 0 11
富士重工業 0 1 0 2 0 0 0 0 0 3

勝:太田 敗:古尾谷 本:武居、劉、中村(以上日楽)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電中国 0 8 0 0 0 1 0 0 0 9
神戸製鋼 4 0 0 1 0 2 0 2 1x 10

勝:清水 敗:石川 本:日川、小林貢(以上神鋼)

  • 第4試合(10月24日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 3 5 0 0 0 0 3 0 2 13
電電北海道 0 0 0 0 0 1 1 0 0 2

勝:野尻 敗:山本 本:伊藤2(日通)、日比野(北海道)、岩井、岡田(以上日通)

  • 第5試合(10月24日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
住友金属 0 0 2 0 1 1 0 0 1 5
新日本製鐵光 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:高橋 敗:児玉 本:佐藤、松原(以上住金)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
国鉄名古屋 1 0 2 0 0 0 1 0 0 4
日立製作所 0 0 1 2 3 0 2 0 X 8

勝:秋山 敗:加藤 本:国山、内田(以上日立)

  • 第7試合(10月25日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電信越 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
本田技研 1 1 0 1 3 0 0 0 X 6

勝:伊東 敗:高野 本:雨堤(本田)

  • 第8試合(10月25日)-7回コールド
1 2 3 4 5 6 7
松下電器 2 2 0 1 5 0 8 18
三菱重工長崎 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:石田 敗:肥喜里 本:島田2、石田2(以上松下)

準々決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電東海 0 0 0 0 0 1 0 1 2 4
日本楽器 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:清水 敗:高田

  • 第2試合(10月26日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
神戸製鋼 1 1 0 0 0 4 0 1 1 8
日本通運 3 2 1 0 0 0 2 2 X 10

勝:野尻 敗:矢野 本:伊藤2、中村2、望月、岡田(以上日通)、岡本(神鋼)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
住友金属 0 0 0 2 1 0 0 0 1 4
日立製作所 0 0 1 1 0 0 0 0 0 2

勝:高橋 敗:宮下 本:遠藤(日立)

  • 第4試合(10月27日)-延長10回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
松下電器 1 0 1 0 0 0 0 0 0 5 7
本田技研 0 1 0 0 0 0 1 0 0 2 4

勝:原 敗:伊東 本:北野、平岡、島田(以上松下)

準決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
電電東海 0 0 0 0 0 1 0 2 0 3
日本通運 0 0 0 5 0 1 0 1 X 7

勝:玉田 敗:清水 本:柿沼(日通)、湯之戸(東海)、伊藤(日通)

  • 第2試合(10月28日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
住友金属 0 0 0 0 0 0 2 0 2 4
松下電器 0 0 2 1 0 0 0 0 0 3

勝:武田 敗:石田

決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
住友金属 2 0 0 2 1 0 0 1 1 7
日本通運 0 1 0 0 1 0 0 0 0 2

勝:高橋 敗:清水 本:柿沼(日通)、筒井(住金)
(住友金属は2年連続4回目の優勝)

表彰選手等

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  • 最高殊勲選手賞 高橋修二(投手:住友金属)
  • 敢闘賞 伊藤由紀夫(内野手:日本通運)
  • 打撃賞 平岡靖彦(外野手:松下電器)
  • 大会優秀選手
    • 投手
    高橋修二(住友金属)
    石田冨士男(松下電器)
    清水雅彦(電電東海)
    高田博久(日本楽器)
    伊東昭光(本田技研)
    • 捕手
    島田宗彦(住友金属)
    中西親志(電電東海)
    内田強(日立製作所)
    • 一塁手
    伊藤由紀夫(日本通運)
    入内島保(本田技研)
    • 二塁手
    山本秀樹(日本楽器)
    • 三塁手
    松隈憲治(住友金属)
    柿沼章文(日本通運)
    • 遊撃手
    望月伸一(日本通運)
    朝山憲重(本田技研)
    国山尊典(日立製作所)
    • 外野手
    筒井大助(住友金属)
    平岡靖彦(松下電器)
    島田行雄(松下電器)
    杉本昌彦(日立製作所)
    熊野輝光(日本楽器)
    小林貢(神戸製鋼)
    中村好治(神戸製鋼)

同大会の記録

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  • 1大会個人最多本塁打 6
日本通運・伊藤由紀夫が5試合に出場、決勝戦以外の4試合で記録。
  • 個人連続試合本塁打 4
日本通運・伊藤由紀夫が1回戦からの4試合で記録。
  • 毎回安打
日本楽器が2回戦・対富士重工業戦で達成。
神戸製鋼が2回戦・対電電中国戦で達成。
  • 1試合チーム最多犠打 6(タイ記録)
電電東海が2回戦・対新日鉄堺戦で記録。
住友金属が決勝・対日本通運戦で記録。