コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

第2航空群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第2航空群
第2航空群ロゴマーク 
創設 1957年(昭和32年)3月16日(八戸航空隊)
再編成 1961年(昭和36年)9月1日(第2航空群:改編)
所属政体 日本の旗 日本
所属組織 海上自衛隊
部隊編制単位
兵種/任務 対艦・対潜航空部隊
所在地 青森県 八戸市
上級単位 航空集団
テンプレートを表示

第2航空群(だいにこうくうぐん、英称:Fleet Air Wing 2)とは、海上自衛隊航空集団隷下の航空部隊(航空群)の一つであり、八戸航空基地青森県八戸市)に配備されている。群司令は海将補(二)をもって充てられている[1]気象庁への省庁間協力の一環として、P-3C哨戒機を用いたオホーツク海での「海氷観測」を行っていることでも知られる[2][3][A]

沿革

[編集]
オホーツク海を飛行する第2航空群のP-3C
第2航空群のP2V-7及びP-2J(1970年代)
※ 改編時の編成(司令部・第2航空隊(P2V-7×8機)・第13航空隊(S2F-1×14機)・第51航空隊(P2V-7×6機、S2F-1×6機)・第2支援整備隊・八戸航空基地隊)
  • 1963年(昭和38年)
  • 1971年(昭和46年)
  • 1980年(昭和55年)2月1日:第4航空隊所属のP2V-7が退役し、P2V-7が全機除籍。
  • 1985年(昭和60年)7月20日:第2航空隊にP-3C哨戒機が配備開始。
  • 1986年(昭和61年)8月15日:第4航空隊にP-3Cが配備開始。
  • 1987年(昭和62年)8月13日:第2航空群でのP-2Jの運用が終了。
  • 1992年(平成04年)3月31日:八戸航空基地隊隷下の八戸警衛隊を廃止し「八戸防空警衛隊」を新編。
  • 1998年(平成10年)12月8日:補給整備部門の組織改編により第2支援整備隊を「第2整備補給隊」に改編。
  • 2006年(平成18年)4月3日:八戸防空警衛隊を廃止し八戸警衛隊を再編。
  • 2008年(平成20年)3月26日:体制移行による部隊改編。
  1. 第2航空隊、第4航空隊を廃止、統合し「第2航空隊」を新編。八戸救難飛行隊が廃止。
  2. 八戸救難飛行隊所属機は大湊航空基地に移転し第21航空群「第73航空隊大湊航空分遣隊」を新編。
  1. 第2航空隊の第2列線整備隊と第2整備補給隊の第2検査隊を廃止、統合し第2整備補給隊に「第2機側整備隊」が新編[9]
  2. 八戸航空基地隊の警衛隊、運航隊地上救難班、管理隊車両班が統合され「八戸航空警備隊」に改編[9]

司令部編成

[編集]

司令部は、八戸航空基地に設置されている。

  • 群司令
    • 首席幕僚
    • 幕僚
    • 先任伍長

また、自衛艦隊#司令部の編成を参照。

部隊編成

[編集]
  • 第2航空隊(八戸航空基地
    • 隊本部
    • 第21飛行隊・第22飛行隊:P-3C(コールサイン "ODIN")
  • 第2整備補給隊(八戸航空基地
    • 隊本部
    • 第2航空機整備隊
    • 第2電子整備隊
    • 第2武器整備隊
    • 第2機側整備隊
    • 第2補給隊
  • 八戸航空基地隊(八戸航空基地
    • 隊本部
    • 八戸管理隊
    • 八戸航空警備隊
    • 八戸運航隊
    • 八戸経理隊
    • 八戸厚生隊
    • 八戸航空衛生隊

主要幹部

[編集]
官職名 階級 氏名 補職発令日 前職
第2航空群司令 海将補 赤岩英明 2022年08月02日 海上幕僚監部人事教育部教育課長
首席幕僚 1等海佐 竹本勝昭 2023年08月01日 自衛艦隊司令部陸上総隊司令部海上連絡官
第2航空隊司令 1等海佐 山下貴大 2024年07月26日 第2航空隊副長
第2整備補給隊司令 1等海佐 五十嵐裕 2023年03月01日 海上自衛隊第3術科学校教育第2部長
八戸航空基地隊司令 1等海佐 今西英二 2023年12月01日 小月教育航空群司令部首席幕僚

 

歴代の第2航空群司令
(特記ない限り海将補
氏名 在任期間 出身校・期 前職 後職 備考
八戸航空隊司令(大湊地方隊隷下)
01 武田新太郎 1957年3月16日
1957年12月15日
神戸高等商船 大湊地方総監部付 呉補充部付
→1958年3月16日
徳島航空隊司令
1等海佐
02 岡本晴年 1957年12月16日
1959年10月31日
海兵60期 海上幕僚監部防衛部付 大湊地方総監部総務部長
兼 防衛部長
1等海佐
03 永井 昇 1959年11月1日
1961年8月31日
海兵59期 海上幕僚監部総務部付 練習艦隊司令官
第2航空群司令(航空集団隷下)
01 相生高秀 1961年9月1日
1962年6月30日
海兵59期 徳島航空隊司令 自衛艦隊幕僚長
02 武田春雄 1962年7月1日
1964年12月15日
海兵60期 第3航空群司令 教育航空集団司令
03 内田 泰 1964年12月16日
1965年12月15日
海兵64期 第4航空群司令 海上幕僚監部防衛部副部長 就任時1等海佐
1965年7月1日 海将補昇任
04 伊吹正一 1965年12月16日
1967年1月15日
海兵62期 海上幕僚監部防衛部副部長 教育航空集団司令 1967年1月1日
海将昇任
05 峰松秀男 1967年1月16日
1969年4月15日
海兵64期 第3航空群司令 海上幕僚監部付
→1969年7月1日 退職
06 宮武 豊 1969年4月16日
1970年6月30日
海兵65期 第4航空群司令 第3航空群司令 就任時1等海佐
1969年7月1日 海将補昇任
07 宮嶋尚義 1970年7月1日
1971年12月15日
海兵66期 海上幕僚監部付
→1972年1月1日 退職
08 市川妙水 1971年12月16日
1973年12月15日
海兵66期 海上幕僚監部防衛部
教育第2課長
第21航空群司令 就任時1等海佐
1972年7月1日 海将補昇任
09 江上純一 1973年12月16日
1975年6月30日
海兵71期 沖縄航空隊司令 自衛艦隊司令部幕僚長
10 宮澤正介 1975年7月1日
1976年6月30日
海兵71期 第31航空群司令 教育航空集団司令官
11 伊藤康夫 1976年7月1日
1977年6月30日
海兵71期 海上幕僚監部防衛部副部長
→1975年10月16日
海上幕僚監部付
退職
12 田ケ原俊彦 1977年7月1日
1979年6月30日
海兵73期 小月教育航空群司令 海上幕僚監部付
→1979年9月1日 退職
就任時1等海佐
1977年10月1日 海将補昇任
13 江島安正 1979年7月1日
1980年6月30日
海兵75期 海上幕僚監部防衛部副部長 海上幕僚監部付
→1981年3月16日
防衛研修所教育部長
14 坂入和郎 1980年7月1日
1981年6月30日
青山学院大
3期幹候
海上幕僚監部調査部
調査第2課長
自衛艦隊司令部幕僚長
15 小川英夫 1981年7月1日
1982年8月31日
九州大
4期幹候
小月教育航空群司令 佐世保地方総監部幕僚長 就任時1等海佐
1981年10月1日 海将補昇任
16 寺井愛宕 1982年9月1日
1984年1月16日
海保大2期・
6期幹候
第4航空群司令
17 田中 稔 1984年1月17日
1984年12月2日
東京理大
6期幹候
航空集団司令部幕僚長
→1983年12月20日
航空集団司令部付
第31航空群司令
18 名倉忠昭 1984年12月3日
1986年3月16日
防大2期 第51航空隊司令 航空集団司令部幕僚長
19 武村正一 1986年3月17日
1987年7月6日
防大3期 航空集団司令部作戦幕僚 海上幕僚監部監察官
20 内田 徹 1987年7月7日
1988年12月14日
防大4期 海上幕僚監部監理部副部長
21 岡田 孝 1988年12月15日
1990年7月8日
防大5期 航空集団司令部幕僚長 海上幕僚監部監察官
22 松村清人 1990年7月9日
1992年3月15日
防大6期 統合幕僚会議事務局第1幕僚室
総務運営調整官 兼 総務班長
第1航空群司令
23 井手俊夫 1992年3月16日
1994年3月31日
防大4期 舞鶴教育隊司令 退職
24 江本 泉 1994年4月1日
1996年6月30日
防大9期 航空集団司令部幕僚長 第31航空群司令
25 角田陽三 1996年7月1日
1998年6月30日
防大11期 第5航空群司令 自衛艦隊司令部幕僚長
26 中島榮一 1998年7月1日
1999年7月8日
防大15期
27 宮本治幸 1999年7月9日
2001年6月28日
防大16期 海上幕僚監部防衛部運用課長 第31航空群司令 就任時1等海佐
1999年12月10日 海将補昇任
28 倉本憲一 2001年6月29日
2003年1月27日
防大19期 大湊地方総監部幕僚長 海上幕僚監部防衛部長
29 岩田耕道 2003年1月28日
2004年8月29日
防大17期 教育航空集団司令部幕僚長 第31航空群司令
30 畑中裕生 2004年8月30日
2006年8月3日
防大22期 大湊地方総監部幕僚長 海上幕僚監部指揮通信情報部長
31 重岡康弘 2006年8月4日
2008年7月31日
防大25期 海上幕僚監部人事教育部
人事計画課長
海上幕僚監部総務部長
32 山本高英 2008年8月1日
2010年7月25日
防大21期 航空集団司令部幕僚長 阪神基地隊司令
33 眞木信政 2010年7月26日
2012年7月25日
防大26期 海上幕僚監部防衛部
運用支援課長
第31航空群司令
34 明石健次 2012年7月26日
2014年8月4日
防大25期 第51航空隊司令 統合幕僚学校副校長
35 真殿知彦 2014年8月5日
2016年3月22日
防大33期 海上幕僚監部防衛部防衛課長 海上自衛隊幹部候補生学校
36 小峯雅登 2016年3月23日
2018年3月26日
宮崎大
40期幹候
第4航空群司令部首席幕僚 呉地方総監部幕僚長
37 瀨戸慶一 2018年3月27日
2020年3月17日
東海大
39期幹候
呉地方総監部管理部長 退職
38 降旗琢丸 2020年3月18日
2022年3月29日
防大38期 海上幕僚監部人事教育部教育課長 第5航空群司令
39 髙田哲哉 2022年3月30日
2022年12月22日
生徒32期・
45期幹候
航空集団司令部訓練主任幕僚 第5航空群司令
40 石川一郎 2022年12月23日
2022年8月1日
防大32期 第21航空群司令 第31航空群司令
41 赤岩英明 2022年8月2日 防大40期 海上幕僚監部人事教育部教育課長

ギャラリー

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 自衛隊法施行令(昭和29年政令第179号)第18条の5”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局 (2019年8月30日). 2020年1月4日閲覧。
  2. ^ “海自の流氷観測 写真特集”. 時事ドットコム (株式会社時事通信社). (2012年1月30日). https://www.jiji.com/jc/d4?p=ryh131&d=d4_mili 2024年3月14日閲覧. "海上自衛隊第2航空群司令部(青森県八戸市)は気象庁からの依頼で毎年P3C哨戒機による流氷観測を実施。" 
  3. ^ 社会部デスク 高沢剛史 (2024年2月9日). “海自P3C哨戒機から見た幻想的な流氷と戦場に押し寄せる寒々とした「無人化」の波”. 読売新聞オンライン (株式会社読売新聞東京本社): pp. 1. https://www.yomiuri.co.jp/column/civil02/20240207-OYT8T50028/ 2024年3月14日閲覧。 
  4. ^ 海氷観測” (HTML). 防衛省・自衛隊の『用語集』. 防衛省自衛隊. 2024年3月14日閲覧。 “気象庁の依頼に基づいて、海洋に浮かぶ海氷の状況を観測すること。海上自衛隊の航空部隊である、第2航空群が行っている。”
  5. ^ (VOICE)海氷観測1,000回”. 防衛省 情報検索サービス. 防衛省 (2006年11月). 2024年3月14日閲覧。 “海上自衛隊第2航空群(八戸基地)が、海氷観測1,000回を達成しました”
  6. ^ 海上自衛隊 第2航空群 [@jmsdf_2aw]「第2航空群では、気象庁に対する省庁間協力として、オホーツク海の海氷(流氷)を観測しています」2021年2月12日。X(旧Twitter)より2024年3月14日閲覧
  7. ^ JMSDF.PAO.fpの投稿(1043822329012818) - Facebook
  8. ^ 第2航空群の任務” (HTML). 海上自衛隊八戸航空基地. 2024年3月14日閲覧。
  9. ^ a b 八戸航空基地ホームページ
  10. ^ “■八戸でMQ-9B偵察型無人機の試験的運用を開始”. 世界の艦船. (2023年6月23日). https://www.ships-net.co.jp/%E2%96%A0%E5%85%AB%E6%88%B8%E3%81%A7mq-9b%E5%81%B5%E5%AF%9F%E5%9E%8B%E7%84%A1%E4%BA%BA%E6%A9%9F%E3%81%AE%E8%A9%A6%E9%A8%93%E7%9A%84%E9%81%8B%E7%94%A8%E3%82%92%E9%96%8B%E5%A7%8B/ 2024年5月31日閲覧。 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]