猪熊兼樹
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猪熊 兼樹(いのくま かねき、1973年〈昭和48年〉 - )は、日本の美術工芸史学者。
略歴
[編集]1973年(昭和48年)、京都府京都市生まれ[1]。関西学院大学大学院文学研究科美学専攻修士課程にて文学修士[1]。
2003年(平成15年)、査読論文「春日大社蔵「沃懸地螺鈿毛抜形太刀」の意匠に関する考察」を発表、この論文で第15回國華賞の國華奨励賞を受賞した[2]。
九州国立博物館研究員、東京国立博物館研究員、文化庁文化財調査官、東京国立博物館学芸企画部主任研究員を経て[1]、現在同部特別展室長を務めている[3]。
家族・親族
[編集]著作
[編集]単著
[編集]- 『宮廷物質文化史』中央公論美術出版、2017年8月1日。ISBN 978-4-8055-0768-1。
寄稿
[編集]- 「花洛十二か月 十一月:新嘗祭」『茶道雑誌』第65巻第11号、河原書店、2001年11月、103-110頁。
- 「有職文様」『日本の美術』第509号、ぎょうせい、2008年10月、1-98頁。
- 「ラタナコーシン時代の美術工芸」『タイ国情報』第51巻第5号、日本タイ協会、2017年9月、1-4頁。
論文
[編集]- 「春日大社古神宝「蒔絵箏」についての考察」『美学研究』第15編、関西学院大学美学芸術学会、2000年3月、1-17頁。
- 「春日大社蔵「沃懸地螺鈿毛抜形太刀」の意匠に関する考察」『佛敎藝術』第266号、佛敎藝術學會、2003年1月。
- 「宮廷服飾調度の志向に関する考察:奈良平安時代の服飾調度の展開」『美術フォーラム21』第10巻、2004年、18-22頁。
- 「金剛寺蔵「野辺雀蒔絵手箱」の場景意匠に関する考察」『佛敎藝術』第282号、佛敎藝術學會、2005年9月。
- 「館蔵「大航海時代の工芸品」に関する小考」『東風西声:九州国立博物館紀要』第2号、2006年10月15日、20-26頁。
- 「「アジアはひとつ」ではない!:金子量重先生の「アジア民族造形」への情熱と夢にふれて」『アジア民族造形学会誌』第7号、2007年、79-102頁。
- 「奈良平安時代の儀仗劍」『國華』第113巻第12号、2008年7月、3-16頁。
- 「有職文様の形成と展開に関する研究」『鹿島美術財団年報』第27号、2009年、170-180頁。
- 「平安後期の平胡録の意匠に関する考察」『美術フォーラム21』第19巻、19、62-67頁。
- 「賀茂別雷神社蔵『賀茂祭絵図』「勅使諸司行列巻」に関する小考」『京都産業大学日本文化研究所紀要』第15号、2009年、25-60頁。
- 「東京国立博物館蔵『旧儀式図画帖』」『Museum』第626号、東京国立博物館、2010年6月、29-62頁。
- 「表紙解説:青色御袍裂(『九重の紅葉』所収)」『Museum』第628号、東京国立博物館、2010年10月。
- 「ベトナム螺鈿の器物資料に関する知見」『東風西声:九州国立博物館紀要』第7号、2011年、116-111頁。
- 「圖版朱漆飾太刀箱」『國華』第119巻第8号、2014年3月、34-35頁。
- 「フエ皇城世廟の九鼎の意匠」『東京国立博物館紀要』第53号、2017年、5-57頁。
脚注
[編集]- ^ a b c “猪熊兼樹プロフィール”. 2023年7月16日閲覧。
- ^ “國華賞受賞者一覧”. 朝日新聞出版. 朝日新聞社. 2023年7月16日閲覧。
- ^ “猪熊兼樹”. researchmap. 科学技術振興機構. 2024年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月16日閲覧。
- ^ 趣向凝らし文化財紹介 - 昭和35年製作 観光映画「古代の奈良」/あす20日京都で特別上映会 - ウェイバックマシン(2020年6月6日アーカイブ分)
- ^ “歩み来る、美しき時 葵祭・路頭の儀 感嘆、感謝の見物客 /京都”. 毎日新聞. 2023年11月26日閲覧。