「環境音楽」の版間の差分
→集中力: t |
|||
87行目: | 87行目: | ||
* [[ヒーリング・ミュージック]] |
* [[ヒーリング・ミュージック]] |
||
* [[ニューエイジ・ミュージック]] |
* [[ニューエイジ・ミュージック]] |
||
* [[背景音楽]] |
|||
* [[バックグラウンドミュージック]] |
|||
* [[サウンドトラック]] |
* [[サウンドトラック]] |
||
* [[イージーリスニング]] |
* [[イージーリスニング]] |
2021年11月23日 (火) 08:47時点における版
環境音楽 | |
---|---|
現地名 | ambient music |
様式的起源 | |
文化的起源 | 1960年代 - 1970年代(イギリス、ジャマイカ[3]、日本[4]) |
派生ジャンル | |
サブジャンル | |
融合ジャンル | |
| |
関連項目 | |
環境音楽(かんきょうおんがく、英: ambient music)は、英国の音楽家、作曲家ブライアン・イーノが提唱した音楽のジャンルを表す言葉である。
歴史
アンビエント音楽あるいはアンビエントとも表記される。必ずしも「アンビエント=環境音楽」という定義が当てはまるわけではない。インタビューにおいてイーノは、環境音楽の考え方がフランスの音楽家エリック・サティの楽曲「家具の音楽」から影響を受けていると語っている[5]。この考え方は、従来の音楽鑑賞方法、すなわち演奏者、またはオーディオ機器の前に座って音楽を聴くという行為を、ある程度否定しているとも言える。イーノは、「ABBAをはじめ他のミュージシャンは、似たような音楽ばかり創っている」と語っている[6]。70年代には実験音楽やシンセサイザー音楽で環境音楽は大きく発展しイーノが大きな役割を果たしたが、キング・タビー[注釈 2] や富田勲[7][8]、ドイツのポポル・ヴーやアシュラ・テンペルもイーノと同時期に環境音楽に取り組んでいた。
イーノは『Ambient Music』と名づけた以下の4枚のアルバムを発表している。いずれも地図の拡大写真を用いたジャケットが特徴である。
- 『アンビエント1/ミュージック・フォー・エアポーツ』 - Ambient 1: Music for Airports(1978年)
- 『アンビエント2/ザ・プラトウ・オブ・ミラー』 - Ambient 2: The Plateaux of Mirror(1980年) ※ハロルド・バッドとの共作。旧邦題『鏡面界』
- 『アンビエント3 発光』 - Ambient 3: Day of Radiance(1980年) ※ララージの作品。イーノはプロデュースのみ
- 『アンビエント4/オン・ランド』 - Ambient 4: On Land(1982年)
なお、上記の4枚のアルバム以外に、以下のイーノの作品を環境音楽として含めることもある。
- 『ディスクリート・ミュージック』 - Discreet Music(1975年)
- 『ミュージック・フォー・フィルムス』 - Music for Films(1978年)
- 『アポロ』 - Apollo - Atmospheres & Soundtracks(1983年)
- 『パール』 - The Pearl(1984年) ※ハロルド・バッドとの共作
イーノは1970年代にオブスキュア・レコードというレーベルを立ち上げ、以下の作曲家、演奏家のアルバムを合計10枚リリースしている。
- ギャヴィン・ブライヤーズ
- ジョン・クーリッジ・アダムズ
- ジョン・ケージ
- ペンギン・カフェ・オーケストラ
- サイモン・ジェフスが立ち上げた演奏集団。1980年代初期には日本でも人気があった。1997年にサイモンが死去した後は休業状態が続いていたが、2009年にサイモンの息子アーサー・ジェフスによって新生「ペンギン・カフェ」として活動を再開した。
- マイケル・ナイマン
- ハロルド・バッド
主なアーティスト
- アシュラ・テンペル
- ヴァンゲリス
- エニグマ
- 喜多郎
- クラウス・シュルツェ
- KLF
- ジ・オーブ
- ディープ・フォレスト
- 冨田勲
- バーズム(ダーク・アンビエント)
- ブライアン・イーノ
- ブラックドッグ
- ペンギン・カフェ・オーケストラ
- ボーズ・オブ・カナダ
- ポポル・ヴー
- マイケル・ナイマン
- ロジャー・イーノ
集中力
多くの研究は、勉強しながら環境音楽を聞く大学生は、不安が少なく、集中力があり、テストスコアが高いことを示している。 環境音楽には、自然音、アコースティックギター、ピアノ、電子音などの心地よい楽器音が含まれる。お気に入りの音楽の曲は、前向きな思い出をかき立て、気分を高め、落ち着いたリラックスできる雰囲気を作り出すことができる。環境音楽はまた、分析的思考と創造性に関与する脳内の領域を活性化し、情報を吸収して保持する脳の能力を高めると考えられる[9]。
脚注
注釈
- ^ a b ドローン・ミュージックは、環境音楽のサブジャンルの1つとされている一方で、初期のドローン・ミュージックは環境音楽の起源に影響を与えている[2]。
- ^ ジャマイカで先鋭的なダブ・サウンドを制作していた
出典
- ^ a b Ambient Music Genre Overview - オールミュージック. 2021年9月7日閲覧。
- ^ Potter 2002, p. 91.
- ^ Holmes 2008, p. 403.
- ^ “Q&A with Isao Tomita”. Tokyo Weekender. ENGAWA Co., Ltd.. 2021年9月7日閲覧。
- ^ Brian Eno, [ Music for Airports liner notes], September 1978
- ^ Morley, Paul (2010年1月17日). “On gospel, Abba and the death of the record: an audience with Brian Eno | Interview” (英語). the Guardian. 2020年2月4日閲覧。
- ^ Q&A with Isao Tomita webarchive|url=https://web.archive.org/web/20170424002033/http://www.tokyoweekender.com/2013/01/isao-tomita-qa/ , Tokyo Weekender
- ^ Isao Tomita, an Early Major Japanese Electronic Composer, Is Dead at the Wayback Machine (archived 2017-04-24), Vice (magazine)
- ^ Publishing, Harvard Health. “Music to your health”. Harvard Health. 2021年1月23日閲覧。
参考文献
- 『波の記譜法 環境音楽とはなにか』時事通信社、1986年。
- Holmes, Thom (2008). Electronic and Experimental Music: Technology, Music, and Culture. Routledge. ISBN 978-0203929599
- Potter, Keith (2002). Four Musical Minimalists: La Monte Young, Terry Riley, Steve Reich, Philip Glass (rev. pbk from 2000 hbk ed.). Cambridge University Press. ISBN 978-0-521-01501-1
- Cambridge History of Twentieth-Century Music (Cook & Pople 2004, p. 502),
- Tingen, Paul (2001). Miles Beyond: The Electric Explorations of Miles Davis, 1967–1991. Billboard Books. ISBN 0-8230-8346-2
- Toop, David (1996). Ocean of Sound. Serpent's Tail. ISBN 9781852423827