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* [[ジェイアールバス関東]] - 自転車専門誌「BICYCLE CLUB([[エイ出版社]])」とのタイアップで「B.B.BASEバス」を運行。 |
* [[ジェイアールバス関東]] - 自転車専門誌「BICYCLE CLUB([[エイ出版社]])」とのタイアップで「B.B.BASEバス」を運行。 |
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2021年10月20日 (水) 12:13時点における版
BOSO BICYCLE BASE | |
---|---|
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 団体列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 東京都・千葉県 |
前身 | 209系2200番台 ナハ53編成 |
運行開始 | 2018年1月6日 |
運営者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
路線 | |
起点 | 両国駅 |
使用路線 | JR東日本:千葉支社管内房総地区全電化区間 |
技術 | |
車両 |
209系2200番台 J1編成 (幕張車両センター) |
軌間 | 1067 mm |
電化 | 直流1,500 V |
BOSO BICYCLE BASE(房総バイシクルベース、略称:「B.B.BASE」)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が保有する「のってたのしい列車」用の鉄道車両(電車)である[1][2]。
概要
千葉県の房総地区ではサイクリング客の需要が高まり、自転車を電車に積んで房総地区に向かう乗客が増えてきた。しかし、通常の電車は法律上、自転車の積載に制限があり、分解もしくは折り畳んだうえで輪行袋に収納して持ち込むものに限られていた。これに対応すべく、2013年からはJR東日本千葉支社がサイクリングイベント「Station Ride in 南房総」を企画。209系のつり棚・つり手に自転車をぶら下げるためのひもを用意して自転車を分解・折りたたみせずに持ち込める団体列車「サイクルトレイン」を運行してきた。しかし、「サイクルトレイン」の人気の高まりの一方で、作業スタッフによる自転車の積み下ろしは停車時間が確保できる駅に限られていた[3]ことから、「サイクルトレイン」に充当するための専用車両として企画されたのが本車両である[4]。
列車愛称の「BOSO BICYCLE BASE」とは、
- BOSO - 「房総」の各地を
- BICYCLE - 「自転車」で駆け巡るための
- BASE - 「基地」
を意味し、電車そのものをサイクリングの「基地」にしようというコンセプトを表している[1][2]。
車両
209系2200番台の6両編成。
2017年2月にE233系8500番台に置き換えられて運用を終了した、南武線・中原電車区(現・鎌倉車両センター中原支所)所属ナハ53編成6両(1994年・東急車輛製造製、元京浜東北線・浦和電車区(現・さいたま車両センター)所属ウラ24編成を2009年7月に転用改造)を大宮総合車両センターで再改造したものである。
当該編成は2017年4月12日付で中原電車区から幕張車両センターに転属し、「J1」の編成名が与えられた[5]。同年6月から改造工事が行われ、同年9月28日に竣工した。再改造に伴う番台区分等の変更はなく、京浜東北線から南武線への転用改造時に改番された車両番号が維持されている。
実際の改造作業はJR東日本テクノロジーが中心となって担当。サイクリング用自転車はタイヤが多種に及ぶため、自転車固定ラックの幅などは自転車メーカーと協議の上、決定した[6]。但しロードバイク及びクロスバイク向けに限定しているため、シティサイクルやマウンテンバイク、ミニベロ、リカンベント、3輪型などはラックへの積載は想定されていない。
← 館山・勝浦・銚子・佐原 両国 →
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号車 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
---|---|---|---|---|---|---|
形式及び車両番号 カッコ内は京浜東北線時代 |
クハ209 -2202 (25) |
< モハ209 -2203 (49) |
モハ208 -2203 (49) |
< モハ209 -2204 (50) |
モハ208 -2204 (50) |
クハ208 -2202 (25) |
搭載機器 | VVVF | SIV,CP | VVVF | SIV,CP | ||
座席定員及び自転車積載台数 | 20 | 20 | フリースペース | 20 | 19 | 20 |
編成全体での座席数と自転車搭載台数は99ずつ。車外の外装に大きな変化はないものの、車体塗色はコンセプトである「基地」をイメージしたグレーを一面に広げ、ロゴ・号車番号・B.B.BASE オリジナル自転車をアクセントにしたデザインが施される。
4号車を除く5両は扉間に4人掛けと2人掛けの大型テーブル付きボックスシート1組ずつを配置し、館山駅・銚子駅寄り(6号車は両国駅寄り)の妻部にも2人掛けのシートを配置[7]。座席はリクライニングこそ出来ないが、E5系以降のJR東日本所属新幹線車両と同様、枕部分は上下させる事が可能。テーブルには充電用のコンセントを人数分設置。全ての座席の背後(扉側)に自転車を縦置き出来るサイクルラックを配置する。サイクルラックは自転車積載時に列車特有の揺れに耐えられるほか、緊急停車の際に自転車が倒れないなどといったサイクリストの視点を考慮した設計となっている[8]。
2号車は車椅子対応の大型トイレ(真空式)が備えられている関係上、他の車両より定員が1名少なくなっている。
4号車は乗客同士が交流できるフリースペースとし[9]、一部の扉(片側4枚のうち3枚)や窓を埋めたうえで、ロングシートとパイプベンチ、大型トイレ、洗面スペースが設置される。洗面化粧台機器はE2系の廃車発生品を流用している。
ビンディングシューズ着用のまま乗車できるよう、全車両に滑り止めが施されたゴム床材を採用している[10]。
なお、既存の幕張車両センター所属車両(2000番台・2100番台)との併結は行わないため、先頭車への電気連結器・自動解結装置は搭載せず、排障器(スカート)も京浜東北・根岸線時代の物から交換せず、塗色の変更のみにとどまる。
運行概況
2018年(平成30年)1月6日以降、週末に両国駅を発着して房総方面に運行される団体列車「サイクルトレイン」に充当されている。当初は全席が日帰りまたは宿泊付きの「びゅう旅行商品」(パッケージツアー)として発売されていた。同年4月からは両国駅に加えて津田沼駅や千葉駅からも乗車できるようになった(ただし、津田沼・千葉の各駅から乗車の場合は全区間輪行扱いとなる)[11]。
2019年(平成31年)3月2日出発分より途中乗降駅の見直しを行い、津田沼駅・千葉駅から本千葉駅(内房・外房方面)・東千葉駅(銚子・鹿島(佐原)方面)へ変更された[12]。
週替わりで4方面に向けて運行される。
- 内房線方面「B.B.BASE 内房」(停車駅:往路は岩井駅・館山駅・和田浦駅、復路は館山駅・岩井駅)
- 外房線方面「B.B.BASE 外房」(停車駅:上総一ノ宮駅・勝浦駅・安房鴨川駅)
- 総武線方面「B.B.BASE 銚子」(停車駅:往路は佐倉駅・松尾駅・干潟駅・銚子駅、復路は銚子駅・佐原駅・佐倉駅)
- 成田線・鹿島線方面「B.B.BASE 佐原・鹿島」(停車駅:佐原駅・潮来駅・鹿島神宮駅)
運行開始にあたり、両国駅3番線ホームの改修と、改札口を通らず国技館寄りの道路からホームに直結する利用者専用通路の整備を実施。
2018年(平成30年)3月17日より、両国駅前にてロードバイクやレンタルバイクのレンタルサービス及び修理サービスを開始した[13]。
当初から全席が「びゅう旅行商品」(パッケージツアー)扱いであったが、2021年(令和3年)9月4日運行分以降は1、2号車が一般的な指定席となり、えきねっとやみどりの窓口で指定席券が購入できるようになった。この2両はツアー客専用のサイクル列車ではなく、誰もが利用できる一般車扱いとなるため、自転車は折りたたむか解体して「完全に輪行袋に入れる」必要がある。これまで通常の列車で一般客との乗り合いが当たり前であった輪行愛用者にとっては、座席が確保される列車が気軽に利用できることになり、移動の選択肢が広がった。運賃は通常の列車と同じ、指定席料金は通年同額で、おとな840円、こども420円 [14][15]。
年譜
- 2013年(平成25年) : 209系2100番台の6両編成を使用して「サイクルトレイン」が運行開始[16]。毎年10月に継続的に随時運行されてきた。
- 2017年(平成29年)
- 2018年(平成30年)
- 1月6日 : 「B.B.BASE 内房」が運行開始。同日、出発式を開催[18][19]。白戸太朗(東京都議会議員(都民ファーストの会)・スポーツキャスター・トライアスロン選手)、団長安田(安田大サーカス)、岩田淳雄(枻出版社『BiCYCLE CLUB』編集長)、森田健作(千葉県知事)らが出席。
- 1月13日 : 「B.B.BASE 外房」が運行開始。
- 1月20日 : 「B.B.BASE 銚子」が運行開始。
- 1月27日 : 「B.B.BASE 佐原」が運行開始。
- 3月17日 : 両国駅前にてスポーツバイクレンタルサービスを開始[13]。
- 4月 : 乗降駅に津田沼駅と千葉駅が追加[11]。
- 4月28日 : 外房コースの停車駅に安房鴨川駅が追加[20]。
- 11月17日 : 銚子コース(復路のみ)の停車駅に佐原駅が追加[21]。
- 12月22日 : 外房コースの停車駅に上総一ノ宮駅が追加[22]。
- 2019年(令和元年)
- 2020年(令和2年)
- 3月21日 : 久留里線で、内房コースと乗り換えて自転車を持ち込める特別列車「菜久留(サイクル)トレイン」の運行開始に伴い、木更津駅に臨時停車[24][25][26]。
- 4月8日 : 新型コロナウイルスの感染拡大による改正・新型インフルエンザ等対策特別措置法32条に基づく緊急事態宣言発令に伴い、同年5月31日まで運休[27]。
- 5月13日 : 同年6月1日以降の運休延長を発表[28]。
- 6月26日 : 同年7月4日より運転再開を発表[29]。
- 10月3日 : 鹿島線への乗り入れ実施に伴い、佐原コースの名称を「B.B.BASE 佐原・鹿島」に改称。同コースの停車駅に潮来駅と鹿島神宮駅が追加[30]。
- 10月7日 : 佐原コース(鹿島線への乗り入れは非実施)にて初の平日運転を実施[30]。
- 10月24日 : 銚子コースの停車駅に佐倉駅が追加[30]。
- 12月12日 : 内房コースの停車駅に岩井駅が追加[31]。
- 2021年(令和3年)
脚注
- ^ a b "房総でのサイクリングをより気軽にお楽しみいただける新しい列車の概要について" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道千葉支社. 25 August 2017. 2017年8月25日閲覧。 (PDF)
- ^ 田口敬文「『B.B.BASE』の取組み サイクルトレイン向け車両の導入」『運転協会誌』、日本鉄道運転協会、2018年4月、2018年6月3日閲覧。
- ^ “サイクリストのための電車が誕生 JR東日本「BOSO BICYCLE BASE」”. サンケイスポーツ Cyclist. (2017年8月25日) 2017年11月11日閲覧。
- ^ 209系2200番台ナハ53編成が幕張車両センターへ - 『鉄道ファン』交友社 railf.jp 鉄道ニュース、2017年4月13日
- ^ 「老朽通勤車両 観光用に/JR東がリノベーション」『日経産業新聞』2018年1月29日(13面)
- ^ 座席表について (PDF) B.B.BASE特設サイト(JR東日本千葉支社)、2018年1月7日閲覧。
- ^ “電車でGO!BOSOへGO!話題の『B.B.BASE』を楽しんできました!”. スペシャライズド公式ブログ. スペシャライズド (2017年12月19日). 2018年3月18日閲覧。
- ^ “自転車乗せて房総へ JR東日本のサイクルトレイン”. ジョルダンニュース. ジョルダン (2017年12月14日). 2018年3月14日閲覧。
- ^ “サイクリストのため全面改装 自転車専用電車「B.B.BASE」こだわりの車両をチェック”. cyclist. サンケイスポーツ (2017年12月8日). 2018年3月14日閲覧。
- ^ a b “JR東の自転車専用列車、津田沼・千葉も停車 4月”. 日本経済新聞ニュースサイト. (2018年2月23日) 2020年2月29日閲覧。
- ^ a b “B.B.BASE、3月以降の運行予定 千葉市内の発着扱いを変更”. ニュース (レイルラボ). (2019年1月29日) 2019年2月27日閲覧。
- ^ a b 両国駅前にてスポーツバイクレンタルサービスを開始します! (PDF) - JR東日本千葉支社ニュースリリース(2018年3月2日)
- ^ a b "B.B.BASE 9 月運転日の決定及び一部指定席券の発売について" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道千葉支社. 27 July 2021. 2021年7月27日閲覧。 (PDF)
- ^ a b “サイクル列車「B.B.BASE」9月から指定席発売へ みどりの窓口でも購入可に”. 乗りものニュース (2021年7月27日). 2021年7月27日閲覧。
- ^ 「Station Ride in 南房総」の開催に合わせサイクルトレインを運転! (PDF) - JR東日本千葉支社ニュースリリース2013年10月18日
- ^ 両国駅にあのB.B.BASEが登場!B.B.BASE車両展示イベントのお知らせ (PDF) - JR東日本千葉支社ニュースリリース(2017年11月28日)
- ^ サイクリストの移動基地B.B.BASE始動!!2018年1月6日出発イベントについて (PDF) - JR東日本千葉支社ニュースリリース(2017年12月22日)
- ^ 2018年1月6日B.B.BASE出発イベント来賓決定! (PDF) - JR東日本千葉支社ニュースリリース2017年12月27日
- ^ “もっと身近なB.B.BASEへ!2018年4月~6月出発分B.B.BASEの運転スケジュールおよび旅行商品について”. 東日本旅客鉄道株式会社千葉支社. p. 1 (2018年2月23日). 2020年11月27日閲覧。
- ^ “もっと自由に楽しめるB.B.BASEへ! 2018年9 月~11 月出発分 B.B.BASEの運転スケジュールおよび旅行商品等について”. 東日本旅客鉄道株式会社千葉支社. p. 2 (2018年7月27日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ a b “おかげさまでB.B.BASEは、1周年を迎えます!2018年12月~2019年2月出発分B.B.BASEの運転スケジュールおよび旅行商品等について”. 東日本旅客鉄道株式会社千葉支社. pp. 1-2 (2018年10月26日). 2020年11月26日閲覧。
- ^ B.B.BASEが群馬県にやってくる!! - 東日本旅客鉄道高崎支社
- ^ 本来は2020年4月18日と6月6日にも臨時停車を予定していたが、新型コロナウイルスの影響により、開催中止となった。
- ^ “菜久留トレインの運行及び2020年3月~6月出発分B.B.BASEについて”. 東日本旅客鉄道株式会社千葉支社. pp. 1-2 (2020年1月31日). 2020年11月26日閲覧。
- ^ 「サイクリスト向け列車 久留里線・内房コース接続 JR東が運行」『日本経済新聞』朝刊2020年2月27日(千葉経済面)2020年2月29日閲覧
- ^ "「のってたのしい列車」の運休について" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道. 8 April 2020. 2020年4月8日閲覧。
- ^ "発売見合わせ中の新幹線および在来線特急等の運転計画・指定席発売について" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道. 13 May 2020. 2020年5月13日閲覧。
- ^ "「のってたのしい列車」の運転再開について" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道. 26 June 2020. 2020年6月26日閲覧。
- ^ a b c “房総観光キャンペーン「ちょっとひと息、房総休日。~五感で味わう千葉の秋~」開催”. 東日本旅客鉄道株式会社千葉支社. p. 4 (2020年8月26日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ “B.B.BASE3周年!内房コースが初めて岩井駅に停車します”. 東日本旅客鉄道株式会社千葉支社 (2020年10月28日). 2020年11月6日閲覧。
- ^ “B.B.BASE で行く!BOSO RIDE(3 月~6 月出発分)びゅう旅行商品を発売します”. 東日本旅客鉄道株式会社千葉支社. pp. 1-2 (2021年3月1日). 2021年3月24日閲覧。
関連項目
- サイクリング
- 自転車旅行
- La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ) - 同じくサイクルスペースを備えたJR西日本のジョイフルトレイン。こちらは全席グリーン車で、自転車を持たない乗客との混乗となる。また臨時列車扱いのため、窓口で切符を購入して乗車が可能。
- ジェイアールバス関東 - 自転車専門誌「BICYCLE CLUB(エイ出版社)」とのタイアップで「B.B.BASEバス」を運行。