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「かわね路号」の版間の差分

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'''かわね路号'''(かわねじごう)は、[[大井川鐵道]]が[[大井川鐵道大井川本線|大井川本線]]で[[1976年]]([[昭和]]51年)[[7月9日]]から運行している、[[蒸気機関車]] (SL) 牽引による[[急行列車]]である。
'''かわね路号'''(かわねじごう)は、[[大井川鐵道]]が[[大井川鐵道大井川本線|大井川本線]]で[[1976年]]([[昭和]]51年)[[7月9日]]から運行している[[急行列車]]である。


== 概要 ==
== 概要 ==
多くが[[蒸気機関車]](SL)の牽引で運行されるため、大井川鐵道の貴重な観光資源となっている。
大井川鐵道のSL列車の基本形で、使用車両に関係なくこの愛称が使用されている。かつては「南アルプス号」「大井川」といった列車名で設定されている便もあったが、[[2011年]]([[平成]]23年)[[10月1日]]の[[ダイヤ改正]]より「かわね路号」に統一された<ref name="timetable_new 2011-10-01">{{Cite web|url=http://www.oigawa-railway.co.jp/timetable_new.html|title=時刻表|2011年10月1日改正 大井川本線・南アルプスあぷとライン・寸又峡路線バス|publisher=[[大井川鐵道]]|date=2011-09-26|accessdate=2011-10-07|archiveurl=https://web.archive.org/web/20111007112618/http://oigawa-railway.co.jp/timetable.html|archivedate=2011-10-07}}</ref>。

かつては「南アルプス号」「大井川」といった列車名で設定されている便もあったが、[[2011年]]([[平成]]23年)[[10月1日]]の[[ダイヤ改正]]より使用車両に関係なく「かわね路号」に統一された<ref name="timetable_new 2011-10-01">{{Cite web|url=http://www.oigawa-railway.co.jp/timetable_new.html|title=時刻表|2011年10月1日改正 大井川本線・南アルプスあぷとライン・寸又峡路線バス|publisher=[[大井川鐵道]]|date=2011-09-26|accessdate=2011-10-07|archiveurl=https://web.archive.org/web/20111007112618/http://oigawa-railway.co.jp/timetable.html|archivedate=2011-10-07}}</ref>。


定期的な運行が設定されている蒸気機関車の動態保存運転としては日本で最も歴史が長く、使用車両の交代を繰り返しつつ半世紀近くにわたって運行されている。
定期的な運行が設定されている蒸気機関車の動態保存運転としては日本で最も歴史が長く、使用車両の交代を繰り返しつつ半世紀近くにわたって運行されている。


== 運行概況 ==
== 運行概況 ==
[[臨時列車]]扱いではあるものの春から秋にかけてほぼ毎日設定されており、年間300日以上にわたる運行日数は大井川鐵道によれば日本一である<ref>[https://daitetsu.jp/sl SLに乗る] 大井川鐵道(2021年10月15日閲覧)</ref>。運休日は不定期で、運行予定については大井川鐵道のホームページで「SL運転カレンダー」として発表されている。
[[臨時列車]]扱いではあるもののほぼ毎日設定されている。大半の列車はSLの牽引で運行され大井川鐵道によれば年間300日以上にわたるSLの運行日数は日本一である<ref>[https://daitetsu.jp/sl SLに乗る] 大井川鐵道(2021年10月15日閲覧)</ref>。SLの運休日は不定期で、運休の場合は基本的に[[電気機関車]](EL)の牽引で代替される。運行予定については大井川鐵道のホームページで「SL運転カレンダー」として発表されている。


原則として、同カレンダーで発表される[[ダイヤグラム|ダイヤ]]では
原則として、同カレンダーで発表される[[ダイヤグラム|ダイヤ]]では
* 1日1往復の場合は、「かわね路1号」 - 「かわね路2号」
* 1日1往復の場合は、「かわね路1号」 - 「かわね路2号」
* 1日2往復の場合は、「かわね路13号」 - 「かわね路14号」、「かわね路1号」 - 「かわね路2号」
* 1日2往復の場合は、「かわね路13号」 - 「かわね路14号」、「かわね路1号」 - 「かわね路2号」
となっている。最繁忙期に1日3往復運転することもあったが、後述の「きかんしゃトーマス号」との兼ね合いもあって基本的行われていない
となっている。最繁忙期にはEL牽引列車も含めて1日3往復運転することもある。ずれの列車日中設定されており、運転日には[[金谷駅]] - [[新金谷駅]]間で当列車と接続する臨時普通列車が運転される


全車[[座席指定席|指定席]]で、乗車に際してはSL牽引列車ではSL急行券(大人820円・小人410円)、EL牽引列車ではEL急行券(大人500円・小人250円)が必要である<ref>[https://daitetsu.jp/ft/fare 運賃] 大井川鐵道(2021年10月15日閲覧)</ref>。急行券は、公式ホームページ上の予約フォーム(乗車日前々日まで)または大井川鐵道SLセンターへの電話 (乗車日前日13時まで)で予約した上で、当日に駅窓口で購入する<ref>[https://daitetsu.jp/faq/trainguide-02 SL列車はいつから予約できますか?] 大井川鐵道(2021年10月15日閲覧)</ref>。ただし当日空席がある場合は駅窓口で直接発売される。
いずれの列車も日中に設定されており、運転日には[[金谷駅]] - [[新金谷駅]]間で当列車と接続する臨時普通列車が運転される。

乗車に際しては、SL急行券(大人800円・小人400円、2013年3月20日改定<ref name="20130320slkyukoryo_kaitei">{{Cite press release|url=http://oigawa-railway.co.jp/20130320slkyukoryo_kaitei.htm|title=SL急行料金改定のお知らせ|publisher=大井川鐵道|date=2012-12-21|accessdate=2013-01-15|archiveurl=https://web.archive.org/web/20130115022252/http://oigawa-railway.co.jp/20130320slkyukoryo_kaitei.htm|archivedate=2013年1月15日}}</ref>)が必要で、全車[[座席指定席|指定席]]となっている。急行券は、公式ホームページ上の予約フォーム(乗車日前々日まで)または大井川鐵道SLセンターへの電話 (乗車日前日13時まで)で予約した上で、当日に駅窓口で購入する<ref>[https://daitetsu.jp/faq/trainguide-02 SL列車はいつから予約できますか?] 大井川鐵道(2021年10月15日閲覧)</ref>。ただし当日空席がある場合は駅窓口で直接発売される。


=== 停車駅 ===
=== 停車駅 ===
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:* ( )は上り列車のみ停車。
:* ( )は上り列車のみ停車。


=== 牽引機関車 ===
=== 運転方法について ===
運行開始当初、本列車は金谷駅 - 千頭駅間で運行されていた。以来長らく[[転車台]]が千頭駅構内の1か所にしかなかったため、下り金谷発千頭行き列車のSLは原則的に正方向で、上り千頭発金谷行き列車のSLは原則的に[[逆機]]で客車を牽引していた(転車台は使用せず)。ただし、[[イベント]]や映画の撮影の際は千頭駅転車台で方向転換をし、上下列車ともSLが正方向で客車を牽引したこともあった。この場合、その次の運行では、上下列車ともSLが逆機で客車を牽引し、そのまた次の運行では、通常の運行形態(下り列車のSLは正方向、上り列車のSLは逆機)に戻っていた。

2011年に新金谷駅構内に設置された転車台が同年[[10月7日]](SLフェスタ2011の初日)に使用開始したことに伴い、上り列車のSLについても原則的に正方向での客車の牽引が開始されるとともに、千頭駅構内の転車台についても原則的に常時運用するようになった。これに先立ち、同10月1日からはすべての列車が新金谷駅 - 千頭駅間の運行となった。また、金谷駅からの利用者のため、下り列車は金谷 - 新金谷間の区間列車と接続を受けて発車する形となり、本列車運行日のみに運行する区間列車も設定された。これは元々、[[西武鉄道]]から購入した電気機関車(E31形)を、新金谷車両区 - 金谷間における回送用に充当する予定だったものが、ATS設置費用を捻出できず実現しなかったための措置である<ref group="新聞">{{Cite news|url=http://toyokeizai.net/articles/-/73517?page=3|title=「トーマス列車」鉄道会社が赤字に陥ったワケ 崖っ縁大井川鉄道は生き延びられるか(上)(3/3)|newspaper=週刊東洋経済(東洋経済オンライン)|publisher=[[東洋経済新報社]]|date=2015-06-17|accessdate=2015-07-11|archiveurl=https://web.archive.org/web/20150711140113/http://toyokeizai.net/articles/-/73517?page=3|archivedate=2015-07-11}}</ref>。

== 使用車両 ==
客車3両 - 7両を蒸気機関車または電気機関車が牽引する形態をとる。ただし蒸気機関車牽引の場合でも、客車の編成がある程度長いとき<ref group="注釈">原則5両以上(C56形は4両以上)。ただし不調時にはそれ以下でも補機を使用することがある。</ref>は、[[補助機関車]](補機)として電気機関車が連結される。通常は最後尾に連結されるが、展望車を連結して運行する際などにSLの次位に連結されることもある。

蒸気機関車と客車は一部を除き[[日本国有鉄道]]から継承したもので、SL全盛時代の雰囲気を伝えている。電気機関車は自社発注車両のほか、専用鉄道から譲受した車両や[[大手私鉄]]([[西武鉄道]])出身の車両がある。

なお後述の「きかんしゃトーマス号」「きかんしゃジェームス号」で使用する蒸気機関車は「かわね路」では運用されていないが、客車についてはトーマス号色でも混結されることがある。

=== 現在の使用車両 ===
==== 蒸気機関車 ====
* [[国鉄C10形蒸気機関車|C10形]]
* [[国鉄C10形蒸気機関車|C10形]]
** [[国鉄C10形蒸気機関車#保存機|C10 8]]
** [[国鉄C10形蒸気機関車#保存機|C10 8]]
* [[国鉄C11形蒸気機関車|C11形]]
* [[国鉄C11形蒸気機関車|C11形]]
** [[国鉄C11形蒸気機関車#C11 190|C11 190]]
** [[国鉄C11形蒸気機関車#C11 190|C11 190]]
** [[国鉄C11形蒸気機関車227号機|C11 227]]
* [[国鉄C56形蒸気機関車|C56形]]
** [[国鉄C56形蒸気機関車#C56 44|C56 44]]

==== 過去の牽引機関車 ====
* C11形
** [[国鉄C11形蒸気機関車#過去の動態保存機|C11 312]]
* [[国鉄C12形蒸気機関車|C12形]]
** [[国鉄C12形蒸気機関車#過去の動態保存機|C12 164]]([[日本ナショナルトラスト]]所有。[[休車]]中)<ref name="oigawa-railway train">{{Cite web|url=http://www.oigawa-railway.co.jp/train.htm|title=車両紹介|publisher=大井川鐵道|date= |accessdate=2007-10-09|archiveurl=https://web.archive.org/web/20071009132617/http://www.oigawa-railway.co.jp/train.htm|archivedate=2007-10-09}}</ref>

=== 補助機関車 ===
客車の編成がある程度長いときは、[[補助機関車]](補機)として電気機関車が連結される。通常は最後尾に連結されることが多いが、展望車を連結して運行する際は、SLの次位に連結されることが多い。

C10・C11形は客車が5両編成以上である場合、C56形は客車が4両編成以上である場合連結されるが。SL不調時等は客車の編成の長さに関係なく連結される。また、近年はSLの保護目的でELの連結が常態化しつつあるうえ、SLが故障や検査などで使用できないときに、代理で牽引することもある。

起点が金谷駅だった当時は、新金谷車両区 - 金谷間の回送にも使用されていた。


=== 電気機関車 ===
* [[大井川鉄道E10形電気機関車|E10形]]
* [[大井川鉄道E10形電気機関車|E10形]]
** E101
** E101
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** ED501
** ED501


==== 過去の補助機関車 ====
==== 車 ====
* [[国鉄オハ35系客車#オハフ33形|オハフ33形]]
* E10形
** オハフ33 215(戦前型)
** [[大井川鉄道E10形電気機関車#E103|E103]]
** オハフ33 469(戦後型)
* [[国鉄オハ35系客車#オハ35形|オハ35形]](全車戦前型)
** オハ35 22
** オハ35 149
** オハ35 435
** オハ35 459
** オハ35 559
* [[国鉄スハ43系客車#スハフ42形|スハフ42形]]
** スハフ42 184
** スハフ42 186(トーマス号色)
** スハフ42 286(トーマス号色)
** スハフ42 304(トーマス号色)
* [[国鉄スハ43系客車#オハ47形|オハ47形]]
** オハ47 81(トーマス号色)
** オハ47 380(トーマス号色)
** オハ47 398(トーマス号色)
** オハ47 512(トーマス号色)
* [[国鉄スハ43系客車#スハフ43形|スハフ43形]](日本ナショナルトラスト所有)
** スハフ43 2
** スハフ43 3
* [[国鉄60系客車#オハニ36形|オハニ36形]]
** オハニ36 7


なお上記のほか、不定期にお座敷車両の[[大井川鉄道スイテ82形客車#ナロ80形|ナロ80形]]と展望車両の[[大井川鉄道スイテ82形客車|スイテ82形]]が連結されることがある。利用には急行料金と別に310円(大人・小人同額)の特別料金が必要。
=== 客車 ===
大半が[[日本国有鉄道]](国鉄)から譲り受けたものである。これらは、戦前から戦後にかけて製造された[[旧型客車]]で、SL全盛時代に使用された客車を、ほとんど無改造のまま使用しており、往年の客車列車の雰囲気を色濃く残している。そのため、昭和初期から中期([[1940年代|1940]] - [[1970年代|70年代]])を舞台にした[[映画]]や[[テレビドラマ|ドラマ]]の[[ロケーション撮影]]に使用されることも多い。客車は最短3両編成(試運転時は2両以下の場合もある)、最長7両編成である。


=== 過去の使用車両 ===
車両番号は以下のとおり。
==== 蒸気機関車 ====
* [[国鉄オハ35系客車|オハ35系]]
** オハフ33
* C11
** [[国鉄C11形蒸気機関車#過去の動態保存機|C11 312]]
*** オハフ33 215(入線当初は[[電気暖房 (鉄道)#客車の電気暖房|電気暖房]]付きで原番号+2000。戦前型。白熱灯装備車、扇風機非装備、千頭方貫通路閉塞)
** [[国鉄C11形蒸気機関車227号機|C11 227]](トーマス号に転用)
*** オハフ33 469(戦後型)
* [[国鉄C56形蒸気機関車|C56形]]
** オハ35形(全車戦前型)
** [[国鉄C56形蒸気機関車#C56 44|C56 44]](ジェームス号に転用)
*** オハ35 22(入線当初は電気暖房付きで原番号+2000)
* [[国鉄C12形蒸気機関車|C12形]]
*** オハ35 149(同上)
** [[国鉄C12形蒸気機関車#過去の動態保存機|C12 164]](日本ナショナルトラスト所有)
*** オハ35 435(入線当初は電気暖房付きで原番号+2000。新金谷方貫通路閉塞)
*** オハ35 459
*** オハ35 559(入線当初は電気暖房付きで原番号+2000)
* [[国鉄スハ43系客車|スハ43系]]
** スハフ42形(186はぶどう色、それ以外はトーマス号塗装)
*** スハフ42 184(入線当初は電気暖房付きで原番号+2000)
*** スハフ42 186(同上)
*** スハフ42 286(同上)
*** スハフ42 304(同上)
** オハ47形(全車トーマス号塗装)
*** オハ47 81(入線当初は電気暖房付きで原番号+2000。TR23台車を装備した純然たるオハ47形はこの1両のみ)
*** オハ47 380(オハ46形から改形式されたが台車はTR47のままである)
*** オハ47 398(同上)
*** オハ47 512(同上)


==== 電気機関車 ====
下記の3両は、日本ナショナルトラストの所有である。
* E10形
* スハ43系
** [[大井川鉄道E10形電気機関車#E103|E103]]
** スハフ43形
*** スハフ43 2
*** スハフ43 3
* [[国鉄60系客車|60系]]
** オハニ36形
*** オハニ36 7


==== 客車 ====
下記の3両は、[[西武鉄道]]から譲り受けた[[西武351系電車|351系電車]]の付随車1両(サハ1411形 サハ1426)、および[[西武501系電車|501系電車]]の付随車2両(サハ1501形 サハ1515・1516)を改造した客車で、主に団体用として使用される。
* [[大井川鉄道スイテ82形客車#ナロ80形|ナロ80形]]([[ジョイフルトレイン|お座敷車]])
** ナロ80 1(元サハ1516)
** ナロ80 2(元サハ1426)
* [[大井川鉄道スイテ82形客車|スイテ82形]]([[展望車]])
** スイテ82 1(元サハ1515)

==== 導入予定の客車 ====
* [[国鉄12系客車|12系]]([[SLやまぐち号#過去の客車|レトロ客車]])
** スハフ12形
*** スハフ12 702「明治風客車」
** オハ12形
*** オハ12 701「欧風客車」
*** オハ12 702「昭和風客車」
*** オハ12 703「大正風客車」
** オハフ13形
*** オハフ13 701「展望車風客車」

* [[国鉄14系客車|14系]]
** スハフ14形
*** スハフ14 502
*** スハフ14 557
** オハ14形
*** オハ14 511
*** オハ14 535

==== 過去の客車 ====
* ナハフ500形
* ナハフ500形
** ナハフ505
** ナハフ505
* オハ35系
* オハフ33形
** オハフ33
** オハフ33 2139(借受)
*** オハフ33 2139(借受)
** オハフ33 2417(借受)
*** オハフ33 2417(同上)
* オハ35形
** オハ35
** オハ35 857
** オハ35 2370(借受)
*** オハ35 857(入線当初は電気暖房付きで原番号+2000。青15号塗装だが近代化工事未施工で内装はニス塗り。千頭方貫通路閉塞。営業路線上で稼働するオハ35形戦後型としては最後の1両であった)
*** オハ35 2370(借受)

=== 運転方法について ===
運行開始当初、本列車は金谷駅 - 千頭駅間で運行されていた。以来長らく[[転車台]]が千頭駅構内の1か所にしかなかったため、下り金谷発千頭行き列車のSLは原則的に正方向で、上り千頭発金谷行き列車のSLは原則的に[[逆機]]で客車を牽引していた(転車台は使用せず)。ただし、[[イベント]]や映画の撮影の際は千頭駅転車台で方向転換をし、上下列車ともSLが正方向で客車を牽引したこともあった。この場合、その次の運行では、上下列車ともSLが逆機で客車を牽引し、そのまた次の運行では、通常の運行形態(下り列車のSLは正方向、上り列車のSLは逆機)に戻っていた。

2011年に新金谷駅構内に設置された転車台が同年[[10月7日]](SLフェスタ2011の初日)に使用開始したことに伴い、上り列車のSLについても原則的に正方向での客車の牽引が開始されるとともに、千頭駅構内の転車台についても原則的に常時運用するようになった。これに先立ち、同10月1日からはすべての列車が新金谷駅 - 千頭駅間の運行となった。また、金谷駅からの利用者のため、下り列車は金谷 - 新金谷間の区間列車と接続を受けて発車する形となり、本列車運行日のみに運行する区間列車も設定された。これは元々、[[西武鉄道]]から購入した電気機関車(E31形)を、新金谷車両区 - 金谷間における回送用に充当する予定だったものが、ATS設置費用を捻出できず実現しなかったための措置である<ref group="新聞">{{Cite news|url=http://toyokeizai.net/articles/-/73517?page=3|title=「トーマス列車」鉄道会社が赤字に陥ったワケ 崖っ縁大井川鉄道は生き延びられるか(上)(3/3)|newspaper=週刊東洋経済(東洋経済オンライン)|publisher=[[東洋経済新報社]]|date=2015-06-17|accessdate=2015-07-11|archiveurl=https://web.archive.org/web/20150711140113/http://toyokeizai.net/articles/-/73517?page=3|archivedate=2015-07-11}}</ref>。


== 派生列車 ==
== 派生列車 ==
=== きかんしゃトーマス号・ジェームス号 ===
=== きかんしゃトーマス号・きかんしゃジェームス号 ===
[[File:JNR C11 227 20140824 001.jpg|thumb|300px|きかんしゃトーマス号]]
[[File:JNR C11 227 20140824 001.jpg|thumb|300px|きかんしゃトーマス号]]



2021年10月15日 (金) 10:46時点における版

かわね路号
千頭駅でのC11 227(2015年4月4日)
千頭駅でのC11 227(2015年4月4日)
概要
日本の旗 日本
種類 急行列車
現況 運行中
地域 静岡県
運行開始 1976年7月9日
運営者 大井川鐵道
路線
起点 新金谷駅
終点 千頭駅
営業距離 37.2 km (23.1 mi)
平均所要時間 約1時間
使用路線 大井川本線
車内サービス
クラス 普通車
座席 全車指定席
技術
車両 #使用車両を参照
軌間 1,067 mm
電化 直流1,500 V[注釈 1]
備考
臨時列車扱い
テンプレートを表示

かわね路号(かわねじごう)は、大井川鐵道大井川本線1976年昭和51年)7月9日から運行している急行列車である。

概要

多くが蒸気機関車(SL)の牽引で運行されるため、大井川鐵道の貴重な観光資源となっている。

かつては「南アルプス号」「大井川」といった列車名で設定されている便もあったが、2011年平成23年)10月1日ダイヤ改正より使用車両に関係なく「かわね路号」に統一された[1]

定期的な運行が設定されている蒸気機関車の動態保存運転としては日本で最も歴史が長く、使用車両の交代を繰り返しつつ半世紀近くにわたって運行されている。

運行概況

臨時列車扱いではあるもののほぼ毎日設定されている。大半の列車はSLの牽引で運行され、大井川鐵道によれば年間300日以上にわたるSLの運行日数は日本一である[2]。SLの運休日は不定期で、運休の場合は基本的に電気機関車(EL)の牽引で代替される。運行予定については大井川鐵道のホームページで「SL運転カレンダー」として発表されている。

原則として、同カレンダーで発表されるダイヤでは

  • 1日1往復の場合は、「かわね路1号」 - 「かわね路2号」
  • 1日2往復の場合は、「かわね路13号」 - 「かわね路14号」、「かわね路1号」 - 「かわね路2号」

となっている。最繁忙期にはEL牽引列車も含めて1日3往復運転することもある。いずれの列車も日中に設定されており、運転日には金谷駅 - 新金谷駅間で当列車と接続する臨時普通列車が運転される。

全車指定席で、乗車に際してはSL牽引列車ではSL急行券(大人820円・小人410円)、EL牽引列車ではEL急行券(大人500円・小人250円)が必要である[3]。急行券は、公式ホームページ上の予約フォーム(乗車日前々日まで)または大井川鐵道SLセンターへの電話 (乗車日前日13時まで)で予約した上で、当日に駅窓口で購入する[4]。ただし当日空席がある場合は駅窓口で直接発売される。

停車駅

新金谷駅 - 家山駅 -(川根温泉笹間渡駅)-(下泉駅)- 千頭駅

  • 川根温泉笹間渡駅は2号・14号のみ停車。
  • 下泉駅は1号のみ停車。

なお、後述の金谷駅まで運行していた時代の停車駅は以下の通り。

金谷駅 - 新金谷駅 - 家山駅 -(川根温泉笹間渡駅)- 下泉駅 - 駿河徳山駅 - 千頭駅
  • ( )は上り列車のみ停車。

運転方法について

運行開始当初、本列車は金谷駅 - 千頭駅間で運行されていた。以来長らく転車台が千頭駅構内の1か所にしかなかったため、下り金谷発千頭行き列車のSLは原則的に正方向で、上り千頭発金谷行き列車のSLは原則的に逆機で客車を牽引していた(転車台は使用せず)。ただし、イベントや映画の撮影の際は千頭駅転車台で方向転換をし、上下列車ともSLが正方向で客車を牽引したこともあった。この場合、その次の運行では、上下列車ともSLが逆機で客車を牽引し、そのまた次の運行では、通常の運行形態(下り列車のSLは正方向、上り列車のSLは逆機)に戻っていた。

2011年に新金谷駅構内に設置された転車台が同年10月7日(SLフェスタ2011の初日)に使用開始したことに伴い、上り列車のSLについても原則的に正方向での客車の牽引が開始されるとともに、千頭駅構内の転車台についても原則的に常時運用するようになった。これに先立ち、同10月1日からはすべての列車が新金谷駅 - 千頭駅間の運行となった。また、金谷駅からの利用者のため、下り列車は金谷 - 新金谷間の区間列車と接続を受けて発車する形となり、本列車運行日のみに運行する区間列車も設定された。これは元々、西武鉄道から購入した電気機関車(E31形)を、新金谷車両区 - 金谷間における回送用に充当する予定だったものが、ATS設置費用を捻出できず実現しなかったための措置である[新聞 1]

使用車両

客車3両 - 7両を蒸気機関車または電気機関車が牽引する形態をとる。ただし蒸気機関車牽引の場合でも、客車の編成がある程度長いとき[注釈 2]は、補助機関車(補機)として電気機関車が連結される。通常は最後尾に連結されるが、展望車を連結して運行する際などにSLの次位に連結されることもある。

蒸気機関車と客車は一部を除き日本国有鉄道から継承したもので、SL全盛時代の雰囲気を伝えている。電気機関車は自社発注車両のほか、専用鉄道から譲受した車両や大手私鉄西武鉄道)出身の車両がある。

なお後述の「きかんしゃトーマス号」「きかんしゃジェームス号」で使用する蒸気機関車は「かわね路」では運用されていないが、客車についてはトーマス号色でも混結されることがある。

現在の使用車両

蒸気機関車

電気機関車

客車

  • オハフ33形
    • オハフ33 215(戦前型)
    • オハフ33 469(戦後型)
  • オハ35形(全車戦前型)
    • オハ35 22
    • オハ35 149
    • オハ35 435
    • オハ35 459
    • オハ35 559
  • スハフ42形
    • スハフ42 184
    • スハフ42 186(トーマス号色)
    • スハフ42 286(トーマス号色)
    • スハフ42 304(トーマス号色)
  • オハ47形
    • オハ47 81(トーマス号色)
    • オハ47 380(トーマス号色)
    • オハ47 398(トーマス号色)
    • オハ47 512(トーマス号色)
  • スハフ43形(日本ナショナルトラスト所有)
    • スハフ43 2
    • スハフ43 3
  • オハニ36形
    • オハニ36 7

なお上記のほか、不定期にお座敷車両のナロ80形と展望車両のスイテ82形が連結されることがある。利用には急行料金と別に310円(大人・小人同額)の特別料金が必要。

過去の使用車両

蒸気機関車

電気機関車

客車

  • ナハフ500形
    • ナハフ505
  • オハフ33形
    • オハフ33 2139(借受)
    • オハフ33 2417(借受)
  • オハ35形
    • オハ35 857
    • オハ35 2370(借受)

派生列車

きかんしゃトーマス号・きかんしゃジェームス号

きかんしゃトーマス号

2014年(平成26年)7月から、ウィルバート・オードリー原作のイギリスの幼児向けテレビ番組『きかんしゃトーマス』とのタイアップ企画が実施されている。これはイギリスのほか、アメリカ[5]オーストラリア[6]などで、「Day out with Thomas」の名称で実施されているもので、アジアで実現するのはこのイベントが初めてである[報道 1]

『きかんしゃトーマス』日本語吹き替え版の総合制作であるソニー・クリエイティブプロダクツとの全面的なパートナーシップの下、同年7月12日から10月12日までC11 227を改装した「きかんしゃトーマス号」が運行された。翌2015年(平成27年)7月にはC56 44を改装した「きかんしゃジェームス号」も登場し、一部運転日は両方が運行される[報道 2]。改装は両機をトーマスジェームスに似せ、車体塗装を変更する、顔を設置する、前照灯の位置をボイラー上部から連結器付近に移設するなど、大規模なものとなっている[新聞 2]。なお、2014年は従来のSL急行料金が適用されたが、2015年からは新たに「トーマス・ジェームス料金」を設定し、乗車料金は運賃と「トーマス・ジェームス料金」の合計となる。

これに合わせて、大井川鐵道所有のスハ43系客車7両(スハフ42 184・286・304、オハ47 81・380・398・512)がトーマスの牽引する客車アニークララベルを模したオレンジ色に塗装され、専用客車としてリニューアルされた。車内の各座席にトーマスのキャラクターをデザインしたヘッドカバーが装着され、車内放送ではトーマス(声 - 比嘉久美子)やジェームス(声 - 江原正士)による沿線名所の案内も行われている[新聞 3][新聞 4]

また、千頭駅では「トーマスフェア」が開催され、駅構内に設置された「トーマス広場」では静態保存機の9600形蒸気機関車 (49616) がヒロ(声 - 玄田哲章)、井川線用のDB1形ディーゼル機関車 (DB9) がラスティーにそれぞれ改装されて展示されており、千頭駅に到着したトーマスとジェームスがヒロ、ラスティーの隣に並ぶ演出が行われる。2015年4月21日には、以前部品取り機として、新金谷駅構外側線に留置されていたC12形 (C12 208) を改装したパーシー(声 - 神代知衣)も登場した[報道 3][新聞 5]。ヒロとパーシーはスピーカーによって声を出し、パーシーはそれに加えて目が動くようになっている[新聞 6]2016年(平成28年)にはいたずら貨車いじわる貨車が登場したほか、大井川本線と並行する道路をバスのバーティーが走るようになった。2019年令和元年)には、新金谷車両区消防車フリンが登場した。2020年(令和2年)には、静岡市のバス会社の協力のもと、静岡駅から新金谷駅までをロンドンバスバルジーで往復するツアーを開始した。

2020年は原作出版75周年を記念した様々な企画の実施を計画しており、『きかんしゃトーマス トーマスのはじめて物語』に登場する、トーマスが初めてソドー島に来た頃のボディを再現した「緑色のトーマス号」を、5月から6月にかけ期間限定で運行予定[7]だったが、新型コロナウィルスの関係で中止。同列車は列車名を「みどりのトーマス号」に変更の上、2021年(令和3年)6月12日から28日まで運行された。

両列車の種別は大井川鐵道で唯一の特急扱いであり、客車にも「特急」のサボが表示される。このため、ダイヤ上は新金谷 - 千頭間をノンストップで結んでいるが、ダイヤ自体はSL急行の増発便のものを流用しているため、運転停車列車交換を行っており、所要時間は通常のSL急行と同等である。

沿革

  • 1949年昭和24年)
    • 12月1日 - 同年11月18日の大井川本線電化により、E101・102・103が運転開始。
  • 1970年(昭和45年)
  • 1973年(昭和48年)
  • 1975年(昭和50年)
  • 1976年(昭和51年)
    • オハフ33 2139・2417、オハ35 2370が入線[9](国鉄から借受)。
    • 5月18日 - C11 227が試運転開始。
    • 7月9日 - C11 227、オハフ33 2139・2417、オハ35 2370で運行開始[8]
    • 11月 - オハ35 149、オハフ33 215・469が入線。オハフ33 2139・2417、オハ35 2370を国鉄に返却。
  • 時期不明 - C12 164がC11 227の予備機となる。
  • 1977年(昭和52年)
    • 増結用客車ナハフ505が登場。
  • 1978年(昭和53年)
    • 8月 - オハ35 435が入線。
  • 1979年(昭和54年)
  • 1980年(昭和55年)
  • 1981年(昭和56年)
    • 3月以後 - オハ35 559・857が入線。
    • 4月4日 - C56 44入線記念列車(同機+C11 227の重連)運行。
  • 1982年(昭和57年)
  • 1983年(昭和58年)
    • 7月9日 - SL本線営業運転7周年を記念し、C11 227+C56 44の重連運転実施。
    • 8月6日 - 乗客777,777人達成。
  • 1984年(昭和59年)
    • 5月 - C12 164が検査切れのため、休車となる。
    • 8月29日 - スハフ42 184・286、オハ47 81が入線。ナハフ505が休車となる。
    • 10月6日 - 乗客100万人達成。これを記念し、C11 227+C56 44の重連運転実施。
    • 10月13日 - ナハフ505が廃車。
  • 1985年(昭和60年)
    • 12月 - お座敷車ナロ80 2が登場[10]
  • 1986年(昭和61年)
    • 3月4日 - E103が再入線。
    • 7月9日 - SL本線営業運転10周年を記念し、C11 227+C56 44の重連運転実施。
    • 10月21日 - スハフ43 2・3が入線。
  • 1987年(昭和62年)
    • 1月14日 - オハニ36 7が入線。
    • 2月 - C12 164が日本ナショナルトラスト所有となる。
    • 2月以後 - オハ47 380・398・512が入線。
    • 7月24日 - C12 164の試運転実施。
    • 7月25日 - C12 164、スハフ43 2・3、オハニ36 7による臨時SL急行「トラストトレイン」が運行開始。
  • 1988年(昭和63年)
    • 3月19日 - C11 312が入線。
    • 7月20日 - C11 312が新金谷 - 家山間で単機試運転実施。
    • 7月23日 - C11 312が営業運転開始。同機+C11 227、C56 44+C12 164の重連運転実施。また、千頭駅構内でSL四重奏も実施された。
  • 1989年平成元年)
    • 3月26日 - C11 312入線1周年記念列車(同機+C56 44の重連)運行。上り列車はC11 312が正方向で牽引し、C56 44が逆機で後押しした。
    • 7月23日 - C56 44+C12 164+C11 227の三重連運転実施。本列車における初の三重連運転であった。上り列車はC56 44が正方向、C12 164が逆機の反向重連で牽引し、C11 227が逆機で後押しした。
  • 1990年(平成2年)
  • 1992年(平成4年)
    • 10月3日 - 乗客250万人達成。
    • 11月 - スハフ42 186・304が入線。
  • 1994年(平成6年)
    • 4月24日 - C10 8が入線[12]
    • 6月11日 - 乗客300万人達成。
    • 7月9日 - SL本線営業運転18周年を記念し、C11 227+C12 164の重連運転実施。上り列車はC11 227が正方向、C12 164が逆機の反向重連。また、千頭駅構内でC10 8の有火展示会も実施された。
  • 1996年(平成8年)
    • 環境庁(現・環境省)による日本の音風景100選に「大井川鉄道のSL」として選出される。
    • 7月9日 - SL本線営業運転20周年を迎え、C11 227+C12 164の重連運転実施。
  • 1997年(平成9年)
    • 9月 - C10 8が本線試運転開始。
    • 10月14日 - C10 8が営業運転開始[12]。同機+C11 227の重連運転実施。
  • 1999年(平成11年)
    • 10月6日 - ED501・502が入線。
  • 2000年(平成12年)
    • 1月8日 - 乗客400万人達成。
    • 2月 - ED501が運転開始。
    • 3月18日 - ED501が本格的に運転開始。
    • 5月 - ED501・502が三岐鉄道に転出。前者は貸与されたが、後者は譲渡された。
  • 2001年(平成13年)
    • 6月24日 - C11 190が入線[報道 5]
    • 7月15日 - SL本線営業運転25周年を記念し、C10 8+C11 227+C12 164の三重連運転実施。上り列車はC10 8が正方向、C11 227が逆機の反向重連で牽引し、C12 164が逆機で後押しした。
  • 2003年(平成15年)
    • 3月18日 - ED501が三岐鉄道より返却入線。E103が休車となる。
    • 6月23日 - C11 190が試運転開始。
    • 7月1718日 - C11 190の試乗会実施。
    • 7月19日 - C11 190が営業運転開始[報道 5]
    • 12月17日 - C56 44がボイラー老朽化のため、休車となる[新聞 7]
  • 2004年(平成16年)
    • 10月 - 乗客500万人達成。
  • 2005年(平成17年)
    • 4月23日 - C12 164がATS未設置のため、同日のトラストトレインをもって運転終了。
    • 4月24日 - C12 164が休車となる。
  • 2006年(平成18年)
    • 7月9日 - SL本線営業運転30周年を迎える。
    • 9月 - 新金谷車両区で、C56 44の再整備が開始される。
  • 2007年(平成19年)
    • 2月 - C56 44の本格的な再整備が開始される。
    • 9月 - C56 44が営業運転再開に向けて試運転開始。
    • 9月8日 - C11 312が老朽化および部品供出のため、運転終了。さよなら運転を実施。
    • 9月9日 - C11 312が廃車。以後、部品取り機となる。
    • 10月7日 - 日タイ修好120周年を記念して、C56 44がタイ国鉄時代の姿で営業運転再開[報道 6]
  • 2008年(平成20年)
  • 2009年(平成21年)
    • 9月9日 - C11 190牽引による団体列車「銀河超特急999号」運行。上下列車とも同機が正方向で牽引した。
  • 2010年(平成22年)
    • 9月13日 - E32・33・34が入線。
    • 9月中旬 - C56 44がタイ国鉄仕様での運転を終了。同月中に行われた定期検査で日本国鉄仕様に戻される。
  • 2011年(平成23年)
    • 1月29日 - 日本国鉄仕様に戻されたC56 44が、運転再開[13][報道 4]
    • 7月9日 - SL本線営業運転35周年を迎える。
    • 10月1日 - 新金谷駅転車台運用開始に伴う、ダイヤ改正を実施。運転区間が新金谷 - 千頭間となり、下泉駅・駿河徳山駅が通過となる[報道 7]
    • 10月7日 - 新金谷駅転車台運用開始に伴い、上り列車のSLも原則的に正方向で客車を牽引するようになる[新聞 8]
    • 10月8日 - 「SLフェスタ2011」開催にあわせて、C11 190+C56 44の重連運転実施[新聞 9]
    • 10月9日 - 「SLフェスタ2011」開催にあわせて、C11 190+C10 8の重連運転(上り列車はC10 8+C11 190)実施[新聞 9]
    • 11月19日 - オハ35 857が老朽化のため、休車となる。
  • 2012年(平成24年)
    • 7月21日 - 8月26日 - C11 227を大井川鐵道のキャラクター「SLくん」の姿に改装して運転[新聞 10]
    • 9月1日 - ダイヤ改正に伴い、「かわね路1号」が下泉駅に停車するようになる[報道 8]
  • 2013年(平成25年)
    • 3月20日 - SL急行券を大人560円・小人280円から大人800円・小人400円に改定[報道 9]
    • 6月4日 - 乗客700万人達成。
    • 7月20日 - 8月25日 - C11 227を大井川鐵道のキャラクター「SLくん」の姿に改装して運転[報道 10]
  • 2014年(平成26年)
  • 2015年(平成27年)
    • 6月7日 - 10月12日 - C11 227を改装した「きかんしゃトーマス号」、C56 44を改装した「きかんしゃジェームス号」が運行される(ジェームス号は7月11日 - 8月28日)。また、「トーマス号」・「ジェームス号」運転日のみ、「トーマス・ジェームス料金」を設定[報道 2]
    • 12月19日 - 12月25日 - 『きかんしゃトーマス』の原作『汽車のえほん』出版70周年を記念し、「きかんしゃトーマス号」「きかんしゃジェームス号」のクリスマス期間特別運転実施(ジェームス号は12月23日まで)[報道 11]
  • 2016年(平成28年)
    • 1 - 3月 - SL本線営業運転40周年を迎えることから、C11 190が門デフを装着して運行[14]
    • 6月 - E103が廃車・解体
    • 6月9日 - JR北海道より、14系客車(元「はまなす」用)2両(スハフ 14 502・557)入線。
    • 6月11日 - JR北海道より、14系客車(同上)2両(オハ 14 511・535)入線。
    • 6月11日 - 10月10日 - 「きかんしゃトーマス号」運行。
    • 7月 - オハ35 857が廃車・解体。
    • 7月9日 - SL本線営業運転40周年を迎える。
    • 7月23日 - 8月28日 - 「きかんしゃジェームス号」運行。
  • 2017年(平成29年)
    • 6月17日 - 10月9日 - 「きかんしゃトーマス号」運行
    • 7月21日 - E34が本線試運転開始。
    • 7月22日 - 8月28日 - 「きかんしゃジェームス号」運行。
    • 10月15日 - E34が営業運転開始。
    • 11月8日 - E33が本線試運転開始。
    • 11月13日 - 乗客850万人達成。
    • 12月16日 - E34が補機としての運用を開始。
  • 2018年(平成30年)
    • 2月28日 - JR西日本より、12系レトロ客車(元「SLやまぐち号」用)2両(オハフ13 701「展望車風客車」、オハ12 701「欧風客車」)入線[15]
    • 3月1日 - JR西日本より、12系レトロ客車(同上)3両(オハ12 702「昭和風客車」、スハフ12 702「明治風客車」、オハ12 703「大正風客車」)入線[16]
    • 3月23日 - E32が本線試運転開始。
    • 6月9日 - 10月14日 - 「きかんしゃトーマス号」運行。
    • 7月1日 - 8月26日 - 「きかんしゃジェームス号」運行。
  • 2019年令和元年)

脚注

出典

  1. ^ 時刻表|2011年10月1日改正 大井川本線・南アルプスあぷとライン・寸又峡路線バス”. 大井川鐵道 (2011年9月26日). 2011年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月7日閲覧。
  2. ^ SLに乗る 大井川鐵道(2021年10月15日閲覧)
  3. ^ 運賃 大井川鐵道(2021年10月15日閲覧)
  4. ^ SL列車はいつから予約できますか? 大井川鐵道(2021年10月15日閲覧)
  5. ^ HIT Entertainment. “Day Out With Thomas - HIT Live Events”. 2015年11月7日閲覧。
  6. ^ Trainworks. “Day Out With Thomas 2016”. 2015年11月7日閲覧。
  7. ^ “蒸気機関車の「きかんしゃトーマス号」2020年の運行実施決定”. 大井川鐵道株式会社. (2019年12月20日). http://oigawa-railway.co.jp/archives/25889 2020年3月19日閲覧。 
  8. ^ a b C11227”. 大井川鐵道. 2015年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月29日閲覧。
  9. ^ キネマ旬報社『蒸気機関車』1976年11月号
  10. ^ a b お座敷車・展望車”. 大井川鐵道. 2015年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月16日閲覧。
  11. ^ 交友社『鉄道ファン』1983年1月号
  12. ^ a b C108”. 大井川鐵道. 2015年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月29日閲覧。
  13. ^ C5644”. 大井川鐵道. 2015年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月16日閲覧。
  14. ^ http://oigawa-railway.co.jp/campaign#post-488
  15. ^ http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2018/03/12700.html
  16. ^ http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2018/03/12700.html

報道発表資料

  1. ^ a b "「きかんしゃトーマス」の運転とトーマスフェアについて" (Press release). 大井川鐵道. 26 December 2013. 2015年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年4月3日閲覧
  2. ^ a b "2015年「きかんしゃトーマス」の運転について" (Press release). 大井川鐵道. 16 December 2014. 2014年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年12月20日閲覧
  3. ^ "千頭駅構内に「パーシー」と「ヒロ」が登場!" (Press release). 大井川鐵道. 22 April 2015. 2015年6月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月4日閲覧
  4. ^ a b "「C56」国鉄仕様で営業運転再開" (Press release). 大井川鐵道. 29 January 2011. 2011年2月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年2月7日閲覧
  5. ^ a b "「C11190号機」が営業運転を開始いたしました。" (Press release). 大井川鐵道. 19 July 2003. 2007年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年3月11日閲覧
  6. ^ "C56タイ国鉄仕様(ご乗車・撮影)ラストチャンスについて" (Press release). 大井川鐵道. 1 August 2010. 2010年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年8月17日閲覧
  7. ^ 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「timetable_new 2011-10-01」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  8. ^ "SL停車駅の追加ならびに井川線の季節列車運転日の変更" (Press release). 大井川鐵道. 7 August 2012. 2012年9月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年9月20日閲覧
  9. ^ 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「20130320slkyukoryo_kaitei」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  10. ^ "青い蒸気機関車「SLくん」の運転について" (Press release). 大井川鐵道. 21 May 2013. 2013年6月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月9日閲覧
  11. ^ "きかんしゃトーマス原作出版70周年 トーマス号、ジェームス号 クリスマス特別運転決定" (PDF) (Press release). 大井川鐵道. 2015-07-10. 2015年07月11日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ2015-07-11閲覧 {{cite press release2}}: |archivedate=の日付が不正です。 (説明)

新聞記事

  1. ^ “「トーマス列車」鉄道会社が赤字に陥ったワケ 崖っ縁大井川鉄道は生き延びられるか(上)(3/3)”. 週刊東洋経済(東洋経済オンライン) (東洋経済新報社). (2015年6月17日). オリジナルの2015年7月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150711140113/http://toyokeizai.net/articles/-/73517?page=3 2015年7月11日閲覧。 
  2. ^ “大井川鐵道に『きかんしゃトーマス』がやってきた本当の理由(5/6)”. Business Media 誠(杉山淳一の時事日想) (ITmedia). (2014年7月4日). オリジナルの2014年7月9日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140709145315/http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1407/04/news023_5.html 2014年7月9日閲覧。 
  3. ^ “大井川鐵道「きかんしゃトーマス号」再び! 運行開始を前に試乗会、写真49枚”. マイナビニュース (マイナビ). (2015年6月4日). オリジナルの2015年6月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150605145241/http://news.mynavi.jp/news/2015/06/04/680/ 2015年6月5日閲覧。 
  4. ^ “大井川鐵道に「トーマス」の仲間「ジェームス」登場…7月11日から運転開始”. Response. (株式会社イード). (2015年7月10日). オリジナルの2015年7月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150711142631/http://response.jp/article/2015/07/10/255362.html 2015年7月11日閲覧。 
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  12. ^ “【大井川鐵道】〈きかんしゃトーマス号〉運行開始”. 鉄道ホビダス(RMニュース) (ネコ・パブリッシング). (2014年7月16日). オリジナルの2015年3月20日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150320221153/http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2014/07/post_1205.html 2015年3月20日閲覧。 

関連項目

外部リンク


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