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'''牡鹿郡'''(おしかぐん)は、[[宮城県]]([[陸奥国]]・[[陸前国]])の[[郡]]。 |
'''牡鹿郡'''(おしかぐん)は、[[宮城県]]([[陸奥国]]・[[陸前国]])の[[郡]]。 |
2021年9月6日 (月) 06:37時点における版
人口6,018人、面積65.35km²、人口密度92.1人/km²。(2024年11月1日、推計人口)
以下の1町を含む。
- 女川町(おながわちょう)
郡域
1878年(明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町に石巻市の一部(蛇田、南境、大瓜、高木、水沼、真野以南)を加えた区域にあたる。
歴史
- 律令制のもとで8世紀前半に陸奥国所属の郡として建郡され、その一部は後に桃生郡に分離する[1][2]。
- 鎌倉時代になると、地頭である葛西氏の支配下になる[2]。
- 永正8年(1511年) - 桃生郡を治めていた山内首藤氏と葛西氏の間に戦がおきる[2]。
近代以降の沿革
区分 | 村数 | 村名 | |
---|---|---|---|
陸方 | 13村 | 石巻村、大瓜村、門脇村、沢田村、高木村、流留村、根岸村、沼津村、蛇田村、真野村、水沼村、湊村、南境村 | |
浜方 | 女川組 | 13浜3浦2崎2島 | 女川浜、飯子浜、石浜、浦宿浜、大石原浜、御前浜、小乗浜、指ヶ浜、高白浜、塚浜、野々浜、針浜、鷲神浜、尾浦、竹浦、横浦、桐ヶ崎、宮ヶ崎、出島、江島 |
狐崎組 | 13浜3浦 | 狐崎浜、祝田浜、荻浜、折浜、小網倉浜、小竹浜、小積浜、佐須浜、侍浜、清水田浜、竹浜、田代浜、牧浜、月浦、福貴浦、桃浦 | |
十八成組 | 10浜1浦 | 十八成浜、鮎川浜、網地浜、大原浜、給分浜、泊浜、新山浜、長渡浜、谷川浜、寄磯浜、鮫浦 |
- 明治元年
- 明治2年
- 明治3年9月28日(1870年10月22日) - 石巻県が登米県に編入。
- 明治4年11月2日(1871年12月13日) - 第1次府県統合により仙台県(第2次)の管轄となる。
- 明治5年
宮城県第13大区(全23小区。牡鹿郡のみ) | |
---|---|
小区 | 所属村 |
小1区 | 石巻村 |
小2区 | 門脇村 |
小3区 | 蛇田村 |
小4区 | 湊村 |
小5区 | 南境村 |
小6区 | 大瓜村 |
小7区 | 高木村・水沼村 |
小8区 | 真野村 |
小9区 | 沢田村・流留村・沼津村 |
小10区 | 根岸村 |
小11区 | 祝田浜・佐須浜・折浜・小竹浜 |
小12区 | 荻浜・侍浜・月浦・桃浦 |
小13区 | 狐崎浜・小積浜・竹浜・牧浜・小網倉浜・清水田浜・福貴浦 |
小14区 | 田代浜 |
小15区 | 大原浜・給分浜 |
小16区 | 網地浜・長渡浜 |
小17区 | 鮎川浜・十八成浜・新山浜・泊浜 |
小18区 | 寄磯浜・谷川浜・鮫浦 |
小19区 | 飯子浜・大石原浜・小乗浜・高白浜・塚浜・野々浜・鷲神浜・横浦 |
小20区 | 女川浜・浦宿浜・針浜 |
小21区 | 石浜・御前浜・指ヶ浜・尾浦・竹浦・桐ヶ崎・宮ヶ崎 |
小22区 | 出島 |
小23区 | 江島 |
宮城県第7大区(全14小区。牡鹿郡1~6・桃生郡の一部〔南方〕) | |
---|---|
小区 | 所属村 |
小1区 | 石巻村・門脇村・蛇田村 |
小2区 | 湊村・根岸村・沢田村・流留村 |
小3区 | 大瓜村・高木村・沼津村・真野村・水沼村・南境村 |
小4区 | 祝田浜・佐須浜・荻浜・折浜・狐崎浜・小竹浜・小積浜・侍浜・竹浜・田代浜・牧浜・小網倉浜・清水田浜・月浦・富貴浦・桃浦 |
小5区 | 鮎川浜・網地浜・十八成浜・長渡浜・大原浜・給分浜・泊浜・新山浜・谷川浜・寄磯浜・鮫浦 |
小6区 | 女川浜・飯子浜・石浜・浦宿浜・大石原浜・御前浜・小乗浜・指ヶ浜・高白浜・塚浜・野々浜・針浜・鷲神浜・尾浦・竹浦・横浦・桐ヶ崎・宮ヶ崎・出島・江島 |
宮城県第5大区(全9小区。桃生郡・牡鹿郡3~4・本吉郡) | |
---|---|
小区 | 所属村 |
小3区 | 石巻村・門脇村・湊村・蛇田村・大瓜村・高木村・真野村・水沼村・南境村 |
小4区 | 根岸村・沢田村・流留村・沼津村・女川浜・飯子浜・石浜・浦宿浜・大石原浜・御前浜・小乗浜・指ヶ浜・高白浜・塚浜・野々浜・針浜・鷲神浜・狐崎浜・祝田浜・荻浜・折浜・小網倉浜・小竹浜・小積浜・佐須浜・侍浜・清水田浜・竹浜・田代浜・牧浜・十八成浜・鮎川浜・網地浜・大原浜・給分浜・泊浜・新山浜・長渡浜・谷川浜・寄磯浜・尾浦・竹浦・横浦・月浦・福貴浦・桃浦・鮫浦・桐ヶ崎・宮ヶ崎・出島・江島 |
- 明治11年(1878年)10月21日 - 郡区町村編制法の宮城県での施行により、行政区画としての牡鹿郡が発足。郡役所が石巻村に設置。同日大区小区制を廃止。
- 明治20年(1887年)9月28日 - 火災により郡役所が焼失。そのため翌年に門脇村へ役所を移転。
町村制施行以降の沿革
- 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足[3]。特記以外は全域が現・石巻市。(2町6村)
- 石巻町 ← 石巻村、門脇村、湊村〔稲井・磯田を除く部分〕
- 蛇田村(単独村制)
- 稲井村 ← 南境村、大瓜村、高木村、水沼村、真野村、沼津村、流留村、沢田村、湊村〔稲井・磯田〕
- 渡波町 ← 佐須浜、根岸村、祝田浜
- 荻浜村 ← 小竹浜、折浜、桃浦、月浦、侍浜、荻浜、小積浜、竹浜、牧浜、狐崎浜、福貴浦、田代浜
- 大原村 ← 小網倉浜、清水田浜、大原浜、給分浜、新山浜、泊浜、谷川浜、鮫浦、寄磯浜
- 鮎川村 ← 網地浜、長渡浜、鮎川浜、十八成浜
- 女川村 ← 浦宿浜、針浜、女川浜、鷲神浜、小乗浜、高白浜、横浦、大石原浜、野々浜、飯子浜、塚浜、江島、出島、竹浦、尾浦、桐ヶ崎、石浜、宮ヶ崎、御前浜、指ヶ浜(現・女川町)
- 明治27年(1894年)4月1日 - 郡制を施行。
- 大正12年(1923年)4月1日(3町5村)
- 女川村が町制施行し、女川町となる。
- 郡会を廃止。郡役所は存続。
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 昭和8年(1933年)4月1日 - 石巻町が蛇田村の一部を編入のうえ市制施行して石巻市となり、郡より離脱。(2町5村)
- 昭和15年(1940年)12月1日 - 鮎川村が町制施行して鮎川町となる。(3町4村)
- 昭和24年(1949年)4月1日 - 蛇田村の一部[4]が石巻市に編入。(2町5村)
- 昭和30年(1955年)
- 昭和34年(1959年)
- 昭和42年(1967年)3月23日 - 稲井町が石巻市に編入。(2町)
- 平成17年(2005年)4月1日 - 牡鹿町が石巻市・桃生郡桃生町・河南町・河北町・北上町・雄勝町と合併し、改めて石巻市が発足、郡より離脱。(1町)
変遷表
自治体の変遷
明治22年以前 | 明治22年 4月1日 町村制施行 |
明治22年 - 昭和19年 | 昭和20年 - 昭和29年 | 昭和30年 - 昭和39年 | 昭和40年 - 昭和64年 | 平成元年 - 現在 | 現在 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
蛇田村 | 蛇田村 | 蛇田村 | 蛇田村 | 昭和30年1月1日 石巻市に編入 |
石巻市 | 平成17年4月1日 石巻市 |
石巻市 | |
昭和24年4月1日 石巻市に編入 |
石巻市 | |||||||
昭和8年4月1日 石巻町に編入 即日市制 石巻市 |
石巻市 | |||||||
石巻村 | 石巻町 | 昭和8年4月1日 市制 石巻市 | ||||||
門脇村 | ||||||||
湊村 | (その他) | |||||||
(井内・磯田) | 稲井村 | 稲井村 | 稲井村 | 昭和34年4月1日 町制 稲井町 |
昭和42年3月23日 石巻市に編入 | |||
大瓜村 | ||||||||
沢田村 | ||||||||
高木村 | ||||||||
流留村 | ||||||||
沼津村 | ||||||||
真野村 | ||||||||
水沼村 | ||||||||
南境村 | ||||||||
根岸村 | (一部) | 渡波町 | 渡波町 | 渡波町 | 昭和34年5月15日 稲井町に編入 | |||
(一部) | 昭和34年5月15日 石巻市に編入 |
石巻市 | ||||||
祝田浜 | ||||||||
佐須浜 | ||||||||
荻浜 | 荻浜村 | 荻浜村 | 荻浜村 | 昭和30年4月10日 石巻市に編入 | ||||
折浜 | ||||||||
狐崎浜 | ||||||||
小竹浜 | ||||||||
小積浜 | ||||||||
侍浜 | ||||||||
竹浜 | ||||||||
田代浜 | ||||||||
牧浜 | ||||||||
月浦 | ||||||||
富貴浦 | ||||||||
桃浦 | ||||||||
鮎川浜 | 鮎川村 | 昭和15年12月1日 町制 鮎川町 |
鮎川町 | 昭和30年3月26日 牡鹿町 |
牡鹿町 | |||
網地浜 | ||||||||
十八成浜 | ||||||||
長渡浜 | ||||||||
大原浜 | 大原村 | 大原村 | 大原村 | |||||
給分浜 | ||||||||
小網倉浜 | ||||||||
清水田浜 | ||||||||
泊浜 | ||||||||
新山浜 | ||||||||
谷川浜 | ||||||||
寄磯浜 | ||||||||
鮫浦 | ||||||||
女川浜 | 女川村 | 大正15年4月1日 町制 女川町 |
女川町 | 女川町 | 女川町 | 女川町 | 女川町 | |
飯子浜 | ||||||||
石浜 | ||||||||
浦宿浜 | ||||||||
大石原浜 | ||||||||
御前浜 | ||||||||
小乗浜 | ||||||||
指ヶ浜 | ||||||||
高白浜 | ||||||||
塚浜 | ||||||||
野々浜 | ||||||||
針浜 | ||||||||
鷲神浜 | ||||||||
尾浦 | ||||||||
竹浦 | ||||||||
横浦 | ||||||||
桐ヶ崎 | ||||||||
宮ヶ崎 | ||||||||
出島 | ||||||||
江島 |
行政
- 歴代郡長
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 黒川剛 | 明治11年(1878年)11月16日 | 明治19年(1886年)9月15日 | |
2 | 林通故 | 明治19年(1886年)9月16日 | 明治21年(1888年)6月5日 | |
3 | 竹内寿貞 | 明治21年(1888年)6月8日 | 明治22年(1889年)11月26日 | |
4 | 島崎直信 | 明治22年(1889年)11月27日 | 明治31年(1898年)12月26日 | |
5 | 遊佐正人 | 明治31年(1898年)12月27日 | 明治39年(1906年)2月28日 | |
6 | 本木房吉 | 明治39年(1906年)2月28日[6] | 明治40年(1907年)8月10日 | |
7 | 清野喜左衛門 | 明治40年(1907年)8月10日[7] | 大正3年(1914年)12月28日 | |
8 | 本田龍助 | 大正4年(1915年)12月29日 | 大正5年(1916年)5月 | |
9 | 岩淵俊夫 | 大正5年(1916年)5月 | 大正8年(1919年)6月9日 | |
10 | 池田繁治 | 大正8年(1919年)6月10日 | 大正9年(1920年)7月 | |
11 | 土居通次 | 大正9年(1920年)7月28日 | 大正10年(1921年)6月 | |
12 | 下山鉱之助 | 大正10年(1921年)6月18日 | 大正12年(1923年)2月27日 | |
13 | 菊池忠良 | 大正12年(1923年)2月28日 |
備考
平成の大合併について
牡鹿郡にあった牡鹿町(現石巻市牡鹿地域)は当初、同郡女川町との合併を検討していたが、2003年に女川町で行われた合併に関する住民アンケートの結果、「当面単独で、その後の状況により判断」が47.1%と最も多く、この結果をうけて牡鹿町は女川町との合併を断念した[8][9]。
脚注
- ^ 涌谷町 わが町涌谷の歴史〜その2:小田郡・遠田郡の成立
- ^ a b c 西山直輝「旧桃生郡牡鹿郡の地域構造及び農村・漁村集落の形成についての研究」『法政大学大学院紀要. デザイン工学研究科編』第6号、法政大学大学院デザイン工学研究科、2017年3月、1-8頁、doi:10.15002/00013708、ISSN 2186-7240、NAID 120006027869。
- ^ 町村の統合自体は前日の3月31日付で実施されている。(明治22年(1889年)2月9日付、宮城県令第8号)
- ^ 明神山・山下・山下西・鍋倉・鍋倉前・南谷地・七窪・横堤・横堤南・揚慮原・揚慮原西・深淵・境谷地・清水尻・清水尻西・西中里・東中里・面剣田・水押の各字
- ^ 根岸字坂上山・城見山・竹ノ下・中・城見・城見ノ一・大和田が稲井町編入分。残りは石巻市に編入
- ^ 『官報』第6798号、明治39年3月1日。
- ^ 『官報』第7236号、明治40年8月12日。
- ^ 広原盛明の徒然日記|大義と必然性のない合併協議で紛糾した石巻地域合併協議会、平成の大合併がもたらした石巻市の悲劇(3)、(震災1周年の東北地方を訪ねて、その37
- ^ 詳細情報(市区町村変遷情報)
参考文献
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 4 宮城県、角川書店、1979年12月1日。ISBN 4040010302。
- 旧高旧領取調帳データベース
- 『牡鹿郡誌』(牡鹿郡役所、1923年)