コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「Apple Pencil」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Cewbot (会話 | 投稿記録)
Cewbot (会話 | 投稿記録)
m Bot作業依頼: Apple関連記事の改名に伴うリンク修正依頼 (Template:1998年以降のApple製ハードウェア) - log
86行目: 86行目:
* [https://support.apple.com/ja-jp/HT205236 iPad や iPad Pro で Apple Pencil を使う]
* [https://support.apple.com/ja-jp/HT205236 iPad や iPad Pro で Apple Pencil を使う]


{{1998年以アップル社製ハードウェア}}
{{1998年以Apple製ハードウェア}}


{{DEFAULTSORT:Apple Pencil}}
{{DEFAULTSORT:Apple Pencil}}

2021年5月21日 (金) 02:30時点における版

Apple Pencil
開発元 Apple
製造元 フォックスコン
種別 スタイラス
発売日 2015年11月11日 (2015-11-11)
CPU STMicroelectronics STM32L151UCY6 Ultra-low-power MCU @ 32 MHz
メモリ 64Kバイトフラッシュメモリ
入力機器 Bluetooth 4.1
電源 リチウムイオン充電池(3.82 V, 0.329 Wh)
サイズ 長さ: 175.7 mm
直径: 8.9 mm
重量 20.7グラム
ウェブサイト https://www.apple.com/jp/apple-pencil/

Apple Pencil(アップルペンシル)は、iPad ProiPadの入力デバイスとしてアップルが開発したスタイラスペン。2015年9月9日にiPad Proと共に発表され、 2015年11月11日に発売された[1][2]

Apple Pencilはクリエイティブワークに使えるようデザインされ、圧力感知と角度検出機能を備えている。 内蔵バッテリは、iPad Pro/iPadのLightningコネクタに差し込むと充電される 。

ARMベースのCortex-M3、Bosch Sensortech 3軸加速度計が内蔵され、BluetoothでiPadと通信する。

タッチペンとして、または iPad用の鉛筆としても使用できる。

概説

iPad Pro、Apple Pencil (第2世代)

Apple Pencil(第1世代)

Apple Pencilは圧力感知と角度検出機能を備える[3][4]。プラスチック製ボディには、iPadのスクリーンと内部システムと同時に通信できるBluetoothデバイスが内蔵されている[5] 。Apple Pencilの圧力検知機能では、描画アプリを使っている場合、ユーザがどれだけ力を入れているかに応じ、より濃いまたは軽いストロークを可能にする。

Apple Pencilは、スムーズに画面に描けるよう、20msと低レイテンシデザインである 。iPad Proでは、ユーザの手のひらの誤認識をキャンセル出来、Apple Pencilと指を同時に使用することが出来る[6][7]

Apple Pencilの端には磁気式キャップが付いている。 このキャップの下にはLightningコネクタがある。これにより、iPadのLightningコネクタ経由でバッテリを充電できる。 空からのフル充電には約12時間掛かるが、iPadのLightningコネクタに15秒間差し込むと30分の使用が可能である[8] 。また、付属のLightningメス - Lightningメスアダプタを使用して、標準のLightningケーブルで充電することも出来る[9]

2018年発売のiPadで、Apple Pencilのサポートが追加された[10]

対応するiPad

  • iPad Pro 12.9インチ(第1世代、第2世代)
  • iPad Pro 10.5インチ
  • iPad Pro 9.7インチ
  • iPad(第6世代、第7世代)
  • iPad Air(第3世代)
  • iPad mini(第5世代)

Apple Pencil(第2世代)

2018年10月30日に、iPad Proの新機種とともに専用のApple Pencilとして発表された[11]。ペアリングや充電は、磁石でiPad Pro側面に着けることによって行われる。全長が短くなり、重量バランスも改善された。iPadOS 13では9msと更に低レイテンシー化される[12]

対応するiPad

  • iPad Pro 12.9インチ(第3世代、第4世代)
  • iPad Pro 11インチ(第1世代、第2世代)
  • iPad Air (第4世代)

利用法

iPad Pro、Apple Pencil (箱入り)

iPadの主な入力方法はマルチタッチ入力である[13] が、Apple PencilはiPad ProとiPadでクリエイティブワークを行えるようにデザインされている[14]。これによりiPad上で、より実用的な描画を可能にする。 2015年9月に行われたAppleイベントでは、Adobe Creative Cloudのモバイル版と[15] 、いくつかのMicrosoft Officeアプリでのドキュメント注釈の描画機能が実演された[16][17]

2020年9月17日に正式リリースされたiPad OS 14より、テキストフィールドにApple Pencilで手書き入力ができる「スクリブル」が実装された。手書きで文字の入力、削除、選択、挿入、結合が可能になったが、現在、英語中国語のみに対応している。

内部エレクトロニクス

Apple Pencil(第1世代)は、32MHzで動作するSTMicroelectronicsのSTM32L151UCY6(超低消費電力32ビットRISC ARMベースのCortex-M3 MCU)、64KBのフラッシュメモリ、Bosch Sensortech BMA280 3軸加速度計、および Cambridge Silicon Radio (Qualcomm)のCSR1012A05をiPadとのBluetooth接続用に搭載している。

リサイクル可能な3.82 V、0.329 Whのリチウムイオン充電池によって駆動する[18]。 

ペン先の近くにはアンテナと圧力センサーがある。また、このペン先、Apple Pencilチップは4個パックで交換用として販売されている[19]

サードパーティーのiPad用スタイラスペン

サードパーティーがiPad用のスタイラスペンをこれまで販売している。しかし、圧力感度、手のひらのキャンセルや角度検出のための一貫した技術はなく、反応時間の遅延および不正確なストロークといった問題がある。各サードパーティーは独自ハードウェアとソフトウェアでアプローチしており、異なる機能を持つスタイラスペンとアプリで断片化した市場を生み出した。例えば、特定のスタイラスは圧力感知するように設計されるが、アプリは、それが機能するための専用の機能を実装しなければならない。iPad Proよりもレイテンシが高い以前のiPadハードウェアでは全てに制限があった。

FiftyThree,Inc.はiPad用のPaper drawing appで使用する無関係なスタイラス[注 1]を作成する[20]。その他の一般的なスタイラスとしては、Wacom製とAdonit製の製品がある[21] 。

Crayon

2018年3月27日、LogitechはAppleの製品発表会にて、2018年の9.7インチiPad専用にデザインした新しいスタイラスペンのLogitech Crayonを先行披露した[22]。Crayonは、日本では2018年9月から販売されている[23]。ペアリングを必要とするApple Pencilと違い、このスタイラスペンは独自の接続方法を使用し、感圧機能を搭載しないが角度検出機能を備えており、教育市場向けに設計され[24]、机から転がり落ちることを防止するために太く角張った形状である。教育チャネルを通じて$49で販売されている。日本では、Logicool Crayon for iPadとして、学生・教職員向けApple Storeでは6,800円である[25][注 2])。Crayonは、2018年より前のiPad Proでは利用出来ない[27]が、iPad Air(第3世代)とiPad mini(第5世代)、 2018年に発売されたiPad Proとは互換性がある[25]

脚注

注釈

  1. ^ Pencilとも呼ばれる
  2. ^ 一般向け販売価格は7,880円[26]

出典

  1. ^ iPad Pro: Apple Pencil”. Apple.com. Apple Inc. (September 9, 2015). September 10, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 10, 2015閲覧。
  2. ^ "Epic 12.9-inch iPad Pro Available to Order Online Wednesday & Arrives in Stores Later This Week" (Press release). Apple Inc.
  3. ^ Statt, Nick (September 9, 2015). “Here's why Apple made the stylus that Steve Jobs hated: Styluses and screens have come a long way”. The Verge. Vox Media. September 10, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 10, 2015閲覧。
  4. ^ Harley. “United States Patent: 8638320”. Patent Full Text. September 10, 2015閲覧。
  5. ^ Ulanoff, Lance (September 12, 2015). “Apple is not following Jobs' script and that's OK”. Mashable. September 15, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 15, 2015閲覧。
  6. ^ Ulanoff, Lance (September 10, 2015). “Hands on with iPad Pro and Apple Pencil: A huge tablet and an impressive tool”. Mashable.com. September 11, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 11, 2015閲覧。
  7. ^ Cunningham, Andrew (September 9, 2015). “Hands-on with the iPad Pro, its keyboard, and its pencil”. Ars Technica. Condé Nast. September 10, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 11, 2015閲覧。
  8. ^ Apple Pencil”. apple.com. 9 December 2015閲覧。
  9. ^ bpepermans (September 9, 2015). “Zoom sur l’iPad Pro... la tablet grantee.”. MacPlus. September 10, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 10, 2015閲覧。
  10. ^ “Apple’s new iPad with Pencil support is just $299 for schools”. The Verge. https://www.theverge.com/2018/3/27/17167054/new-apple-ipad-announced-cheap-price-students-2018 2018年3月29日閲覧。 
  11. ^ これまでで最も先進的で、最もパワフルなiPadがオールスクリーンのデザインで登場”. Apple Newsroom. 2019年3月27日閲覧。
  12. ^ 株式会社インプレス (2019年6月5日). “西田が選ぶWWDC 19「AV目線の10大ニュース」。iOSからの独立で機能改善【西田宗千佳のRandomTracking】”. AV Watch. 2019年6月5日閲覧。
  13. ^ Pagliery, Jose (September 10, 2015). “Artists cheer the new Apple Pencil stylus”. CNN.com. CNN Money. September 10, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 10, 2015閲覧。
  14. ^ “Unleash your inner artist with the best drawing apps for the iPad Pro” (英語). Digital Trends. (2018年2月7日). http://www.digitaltrends.com/mobile/best-ipad-pro-drawing-apps/ 2018年6月15日閲覧。 
  15. ^ King, Hope. “Apple criticized for Photoshopping smile on woman's face”. CNN.com. CNN Money. September 10, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 10, 2015閲覧。
  16. ^ Price, Rob (September 9, 2015). “Apple just announced a product that Steve Jobs famously hated”. Business Insider. September 15, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 15, 2015閲覧。
  17. ^ Davies, Chris (September 9, 2015). “Apple Pencil for iPad Pro revealed: The stylus’ time has come”. Slashgear. September 10, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 15, 2015閲覧。
  18. ^ “Apple Pencil Teardown” (英語). iFixit. (2015年11月19日). https://www.ifixit.com/Teardown/Apple+Pencil+Teardown/52955 2017年7月31日閲覧。 
  19. ^ Apple Pencilチップ - 4個入り”. Apple(日本). 2018年6月15日閲覧。
  20. ^ Pencil Stylus for iPad & iPhone”. FiftyThree.com. September 5, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。September 10, 2015閲覧。
  21. ^ Villas-Boas, Antonio (October 22, 2014). “Wacom Intuos Creative Stylus 2”. PC Magazine. https://www.pcmag.com/article2/0,2817,2470699,00.asp November 6, 2015閲覧。 
  22. ^ “Forget Apple Pencil for your iPad. Now kids can use 'crayon'” (英語). CNET. (2018年3月27日). https://www.cnet.com/news/logitech-just-made-a-crayon-for-the-ipad/ 2018年4月24日閲覧。 
  23. ^ Logicool Crayon for iPad(第6世代)”. Apple(日本). 2018年9月20日閲覧。
  24. ^ Inc., iLounge,. “Logitech releasing Logitech Crayon and Logitech Rugged Combo 2 case for new iPad” (英語). www.ilounge.com. 2018年4月24日閲覧。
  25. ^ a b Logicool Crayon for iPad(第6世代)”. 教育 - Apple(日本). 2019年3月23日閲覧。
  26. ^ Logicool Crayon for iPad(第6世代)”. Apple(日本). 2019年3月26日閲覧。
  27. ^ Logitech Crayon Digital iPad Pencil for Students” (英語). www.logitech.com. 2018年6月15日閲覧。

外部リンク