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2021年5月20日 (木) 09:11時点における版
ちかいし しんすけ 近石 真介 | |
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プロフィール | |
本名 | 近石 安蔵(ちかいし やすぞう) |
性別 | 男性 |
出身地 | 日本・東京府豊多摩郡(後の東京市杉並区西荻窪、現:東京都杉並区)[1][2] |
生年月日 | 1931年1月20日(93歳) |
血液型 | A型[3] |
身長 | 164 cm[4] |
職業 | 俳優、声優、ナレーター[5] |
事務所 | ムーブマン |
声優活動 | |
活動期間 | 1950年代 - |
ジャンル | アニメ、吹き替え、ナレーション |
俳優活動 | |
活動期間 | 1950年代[2] - |
ジャンル | テレビドラマ、舞台 |
近石 真介(ちかいし しんすけ、1931年1月20日[6] - )は、日本の声優、俳優、ラジオパーソナリティ、ナレーター[5]。ムーブマン所属[7]。本名は近石 安蔵(ちかいし やすぞう[6])。以前は東京俳優生活協同組合[8]、劇団東演(ぱらーた企画[6])に所属していた。
来歴
東京府豊多摩郡(後の東京市杉並区西荻窪、現:東京都杉並区)出身[1][2]。日本大学第二高等学校卒業、早稲田大学第一文学部露文科を2年で除籍。
大学中退後は、ロシア語のタイプライターを打てたことや高校時代の恩師の計らいで三井海上火災に就職[1]。職場の演劇部に、当時気になっていた別の部署の女性社員が所属しており、「入れば知り合いになれる」と考え入部する[1]。そして、その女性社員の相手役をすることになった際、芝居に夢中になって「役を演ずるってこんなに面白いことなんだ」と感じるようになり、その後、その芝居が東京都内の職場演劇コンクールに出場し優秀賞を獲得[1]。
演劇コンクールの審査員には、後に恩師になる八田元夫がおり、八田の勧めで八田元夫演出研究所の夜間教室に通い出す[1]。その後、研究所が劇団になることから会社を退職[1]。1953年の『歴程』で初舞台を踏む[9]。
演出劇場[8]、劇団3の会[8]、東京演劇ゼミナール[8]を経て、1963年に劇団東演に入団し、2002年まで所属[9]。
声優業は、結婚や妻の妊娠などから「何とかしなきゃいけない」と考え、安かろうと1本幾らというギャラが入るテレビの仕事だったため飛びついたことがきっかけでで始める[1]。洋画ではジェームズ・キャグニー、ジェリー・ルイス、ジャッキー・クーパーなどの吹き替えを担当。アニメでは『サザエさん』の初代フグ田マスオを約8年8ヶ月演じていた。
人気を博したラジオ番組『こんちワ近石真介です』ではパーソナリティで有名となり、ギャラクシー賞を受賞している[9]。
現在では日本テレビ系『はじめてのおつかい』等のナレーション業を中心に担当しており、90歳を超えた現在でもなお男性声優最高齢の現役で活躍している。
人物
テレビ草創期から活躍している。俳優としては舞台を中心に活動し[9]、テレビドラマにも出演している。声種はバリトン[10]。
ジェリー・ルイスの吹き替えは「本当に好きだったなあ」と述べている[1]。また、ルイスの芝居はリズム早いため、予め大体の台詞を覚えてから収録に臨んでいたといい[11]、録音後は疲れる一方で「ジェリー・ルイスのあのリズムを俺は盗めたぞ」という何ともいい快感があったという[1]。ジェームズ・キャグニーの吹き替えは、自分の世界を常に強烈に打ち出すところが魅力的だという[1]。
『モンティ・パイソン』ではジョン・クリーズの声を担当していたが、すぐに降板し納谷悟朗に引き継がれている。近石はのちに納谷が演じることになる銭形警部を、『ルパン三世』のパイロットフィルムで声を担当したこともある。
アニメ『サザエさん』では、フグ田マスオ役を1969年10月5日の初回から、舞台の地方公演・ラジオとの両立が困難となり1978年6月4日放送分で降板するまで演じていた[注釈 1]。マスオについて近石は「とても好きだった」と語り、演じ始めたころは、実生活でも父親で息子もタラちゃんと同じくらいの年齢だったため、本人によれば「役やってんだか何だか分からない、もうそのまんま」で演じたという[11]。『サザエさん』自体については「どんなに世の中が変わっても、日本の家族はこういう事柄を、こんな会話をしながら、こんなふうに処理する。五十年前のサザエさん一家も、今の家族も基本的には同じだと思う」と述べ、「原作に忠実にその精神を受け継いで、今のままずっと続いてほしい。日本の家族の姿を伝えてほしいですね」と語っている[12]。
受賞歴
- 1965年芸術祭奨励賞『風浪』(山田唯雄役[13])[9]
- 1984年京都十三夜会賞『歌え、悲しみの深き淵より』[13]
- 1986年広島市民劇場賞『歌え、悲しみの深き淵より』[13]
- 2013年第7回声優アワード「功労賞」[14]
出演
太字はメインキャラクター。
吹き替え
俳優
- ジャッキー・クーパー
-
- 軍医さんは本日多忙
- スーパーマン
- スーパーマンII/冒険編
- ジェリー・ルイス
- ジェームズ・キャグニー
- ロディ・マクドウォール
洋画
- 雨に唄えば(デクスター〈ダグラス・フォーリー〉)※テレビ東京版
- アメリカ交響楽(オスカー・レヴァント)
- ウィンチェスター銃'73(ワコ・キッド〈ダン・デュリエ〉)※テレビ朝日版
- エルダー兄弟(ベン・ラッタ〈ジェレミー・スレート〉)※フジテレビ版
- おかしなおかしなおかしな世界(ディン・ベル〈ミッキー・ルーニー〉)※テレビ朝日版(DVD収録)
- 奥さまは魔女
- 想い出(クロード〈セルジュ・レジアニ〉)
- 俺たちは天使じゃない(ジュールス〈ピーター・ユスティノフ〉)
- がんばれ!ベアーズ 特訓中(マイク・リーク〈ウィリアム・ディヴェイン〉)※テレビ朝日版
- キャット・バルー(クレイ・ブーン〈マイケル・カラン〉)※テレビ朝日版
- キー・ラーゴ(エドワード・バース〈ハリー・ルイス〉)※テレビ朝日版(BD収録)
- 恋人よ帰れ(ピーター・ラムゼイ〈トニー・ランドール〉)
- 好敵手(ブラジ大尉〈アルベルト・ソルディ〉)
- 仔鹿物語(レム・フォレスター〈フォレスト・タッカー〉)※NET旧録版
- ザイラーの初恋物語(ウィリー〈ゲオルグ・トマラ〉)
- サムライ(警部〈フランソワ・ペリエ〉)※TBS版
- 地獄の英雄(チャック〈カーク・ダグラス〉)
- 第十七捕虜収容所(ハリー〈ハーヴェイ・レンベック〉)※フジテレビ版
- 情熱の狂想曲(リック〈カーク・ダグラス〉)
- チャーリー・チャップリン出演無声映画(ナレーター)※スター・チャンネル版
- Dearダニー 君へのうた(フランク・グラブマン(クリストファー・プラマー))
- 飛べ!フェニックス(リチャード・アッテンボロー)※テレビ東京版
- ボージェスト(ボルディーニ)
- マペットの夢みるハリウッド(スクーター〈リチャード・ハント〉)
- マンハッタン無宿(リンガーマン〈ドン・ストラウド〉)※フジテレビ版
- ミサイル空爆戦隊(ジョー・ガルシア大佐〈ヘンリー・シルヴァ〉)※NET版
- ミンクの手ざわり(ロジャー〈ギグ・ヤング〉)
- ラジオ・デイズ(マーティン〈マイケル・タッカー〉)
- 理由なき反抗 ※NET版
海外ドラマ
- マッシュ(ホークアイ・ピアス)
- アンタッチャブル(ジャック・ロスマン)
- おかしな二人テレビシリーズ(トニー・ランドール)
- 奥さまは魔女 (テレビドラマ)
- 怪鳥人間バットマン(エドワード・ニグマ/ナゾラー(フランク・ゴーシン))※フジテレビ版
- 母さんは28年型(デイブ・クラブトリー〈シェリー・ヴァン・ダイク〉)
- 刑事コロンボ 逆転の構図(ヴィト・スコッティ)
- 原子力潜水艦シービュー号 #93 (博士)
- スターゲイト SG-1
- 第82話「人類滅亡の罠 2010」(ジョー)※友情出演
- 第98話「未来からの警告 2001」(ジョー)※友情出演
- 0011ナポレオン・ソロ(マリク)
- デスパレートな妻たち(モーティ)
- 電撃スパイ作戦 #5(ロジャー・カーソン<デビッド・バーク>)、#14(ラウル・プレンゴ<ジア・モヒディン>)
- 逃亡者 #103 (ジム・マックリン<ノアム・ピトリック>)
- 名探偵モンク
- 第2シリーズ 第20話「激突」(ギャレット・プライス)
- 第5シリーズ 第10話「サンタコロ〜ス」(ギャレット・プライス)
- バークレイ牧場(ピーター・ブレック)
- マペット・ショー(スクーター〈リチャード・ハント〉)
- モンティ・パイソン(ジョン・クリーズ〈初代〉)
海外アニメ
- ウルトラわんちゃん(アンダードッグ)
- 宇宙家族ジェットソン(ジョージ・ジェットソン)
- 原始家族フリントストーン(フレッド・フリントストーン)
人形劇
- サンダーバード(リック・オシェー)
テレビアニメ
- 1960年代
-
- 狼少年ケン(1963年)
- 宇宙パトロールホッパ(1965年、ドンキー[17])
- W3(1965年、プッコ[6])
- おそ松くん(1966年)
- リボンの騎士(パイロット版)(1966年、ガリゴリ[18])
- 鉄腕アトム (アニメ第1作)(1966年)
- かみなり坊やピッカリ・ビー(1967年、005ェ門)
- 悟空の大冒険(1967年、お釈迦様[6]、プランクトン一味の首領、ナレーター[6])
- 001/7親指トム(1967年、トム[6])
- サスケ(1968年、霧隠才蔵)
- 海底少年マリン(1969年、司会者、係長、隊員B)
- サザエさん(1969年10月5日 - 1978年6月4日、フグ田マスオ〈初代〉[6])
- 佐武と市捕物控(五郎太、玄馬)
- 1970年代
-
- キリンものしり大学 マンガ人物史(1970年、オモシロ博士)
- 天才バカボン(1971年)
- スーパーマンの新冒険(1978年、ナレーター)
- 2000年代
-
- こちら葛飾区亀有公園前派出所(2003年9月14日、第298話「先生はハチャメチャ爺さん」御曲大作特別出演)
- MONSTER(2004年、森の老人)
劇場アニメ
- あいつとララバイ 水曜日のシンデレラ(1987年、杉本鉄彦)
- 老人Z(1991年、長谷川良彦[19])
- バケモノの子(2015年、賢者[20])
OVA
- ルパン三世 パイロットフィルム(シネマスコープ版)(1969年、銭形警部)
- 新海底軍艦(1995年、西村光太郎)
人形劇
- こどもにんぎょう劇場
- 新八犬伝(犬塚信乃、里見義実)
- プリンプリン物語(キャプテン・チック)
- 笛吹童子(丹羽菊丸)
- 紅孔雀(フラワー万次郎=事実上のナレーター)
ラジオ
- こんちワ近石真介です(TBSラジオ)
- 近石真介の「味のある話」(TBCラジオ)
- はがきでこんにちは(TBSラジオ制作、CBCラジオ、RKBラジオ他)
- おしゃべり歌謡曲(NHK 平野文と)
- いとしのオールディーズ(2010年10月8日、NHKラジオ第1放送)
- 朗読(NHKラジオ第2放送)
- 吾輩は猫である(2012年11月)
- いち・にの三太郎〜赤坂月曜宵の口(2016年7月4日、TBSラジオ[21])
ナレーション
- いい旅・夢気分(初代ナレーター)
- 笑顔がごちそう ウチゴハン
- そこが知りたい
- はじめてのおつかい
- 裸の少年
- NNN Newsリアルタイム※「リアル目線」内の回転寿司の旅のナレーション(旅人は木之元亮)
- News every.
- ぶらり途中下車の旅(滝口順平の代理)
- 土曜スペシャル
- ホムカミ〜ニッポン大好き外国人 世界の村に里帰り〜
- 欽ちゃん&石ちゃんのいただきグルメ旅 古都鎌倉をぶらり旅&ご当地鍋作り(2016年3月27日、テレビ朝日)
- 団塊スタイル
テレビドラマ
- ザ・ガードマン
- 第34話「ダイヤモンド作戦」(1965年)
- 第48話「結婚の秘密」(1966年)
- 第124話「ざくろ沼の恐怖」(1967年)
- 母の暦(1968年) - 神山太一
- 新・平家物語(1972年) - 黒市
- TOKYO DETECTIVE 二人の事件簿(1975年) - 白井刑事
- 新・二人の事件簿 暁に駆ける!(1976年) - 白井刑事
- ポーラテレビ小説 / こおろぎ橋(1978年 - 1979年) - 沢口邦夫
- Gメン'75 第336話「エレベーター連続女性殺人事件」(1981年)
- 男たちの旅路スペシャル「戦場は遥かになりて」(1982年)
- ザ・サスペンス
- 「逆流・認知殺人事件」(1982年)
- 「女囚第3監房の脱走」(1982年)
- 「強情な女」(1984年8月25日) - 水尾武志 役
- 土曜ワイド劇場
- 「松本清張の寒流」(1983年) - 伊牟田博助役
- 「本郷菊坂おんな殺人坂」(1987年) - 刑事
- 「家政婦は見た!(12)」(1993年) - 町会議長・川又斧八
- 春の波涛(1985年) - 増谷桑一
- あなたもスターになりますか(1987年) - 伊上悟郎
- 月曜・女のサスペンス「死を呼ぶ人形」(1989年1月30日) - 狩谷警部役
- 三姉妹探偵団(1998年)
- 女将になります!(2003年)
- 新・天までとどけ5(2004年)
バラエティ
- おはよう700(TBS)
- 12時開演!「買物ゲーム用意ド〜ン!」(フジテレビ) - 司会
- 明色お笑いゲーム合戦(1972年)
CM
- 藤和不動産(1972年)
- 日清食品「どん兵衛」(1976年 - 1990年)
- 日本香堂「ご進物用お線香」
- 興和「コルゲンコーワ うがいぐすり123」
- 放送倫理・番組向上機構
- 「釣りバカ日誌」番宣(テレビ東京、2016年)
- ACジャパン 中四国地域キャンペーン「防念会やろう。」(2019年)
その他
- 「Deka Vs Deka~デカ対デカ~」 地獄絵図未公開6公演 ナレーション(マキシマムザホルモン)
- 東京国立博物館「対決 巨匠たちの日本美術」音声ガイド(円空)
脚注
- 注釈
- 出典
- ^ a b c d e f g h i j k “吹替の帝王 -日本語吹替版専門映画サイト-(Wayback Machineによるアーカイブ)”. 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント. 2021年1月23日閲覧。
- ^ a b c “近石真介(ちかいししんすけ)の解説”. goo人名事典. 2020年1月5日閲覧。
- ^ 小川びい『こだわりの声優事典'97』徳間書店〈ロマンアルバム〉、1997年3月10日、88頁。ISBN 4-19-720012-9。
- ^ “近石 真介|日本タレント名鑑”. 2020年1月5日閲覧。
- ^ a b ““六輔長屋”の跡継ぎは、あの!?はぶ三太郎さん!ゲストは近石真介さん!”. TBSラジオ (2016年7月4日). 2020年1月5日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 『声優事典 第二版』キネマ旬報社、1996年、186頁。ISBN 4-87376-160-3。
- ^ “近石 真介|MOUVEMENT”. 2020年1月5日閲覧。
- ^ a b c d 『声優の世界-アニメーションから外国映画まで』朝日ソノラマ〈ファンタスティックコレクション別冊〉、1979年10月30日、91頁。
- ^ a b c d e “新国立劇場演劇公演『マッチ売りの少女』出演者変更について”. 新国立劇場. 2013年6月18日閲覧。
- ^ 『TVアニメ大全科part2』秋田書店、1979年、220頁。
- ^ a b 『爆笑問題の日曜サンデー』2013年12月8日のゲスト出演回。
- ^ “ほのぼの変わらず50年 フジのアニメ「サザエさん」”. 東京新聞. 2019年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月2日閲覧。
- ^ a b c “したコメ人 - 第2回したまちコメディ映画祭in台東”. したまちコメディ映画祭in台東. 2013年6月18日閲覧。
- ^ “第七回声優アワード受賞者”. 声優アワード. 2020年11月6日閲覧。
- ^ “猿の惑星・征服”. WOWOW (2016年6月24日). 2016年7月25日閲覧。
- ^ “最後の猿の惑星”. WOWOW (2016年6月24日). 2016年7月25日閲覧。
- ^ “パトロールホッパ宇宙っ子ジュン”. 東映アニメーション. 2016年6月11日閲覧。
- ^ “リボンの騎士(パイロット)”. 手塚治虫公式サイト. 2016年5月21日閲覧。
- ^ “老人Z HDマスター版 DVD”. ソニーミュージック. 2016年8月21日閲覧。
- ^ “バケモノの子 The Boy and The Beast”. メディア芸術データベース. 2016年8月17日閲覧。
- ^ “"六輔長屋"の跡継ぎは、あの!? はぶ三太郎さん! ゲストは近石真介さん!”. TBSラジオ (2016年7月4日). 2017年5月22日閲覧。