「YAWARA!」の版間の差分
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2021年5月15日 (土) 05:26時点における版
YAWARA! | |
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ジャンル | 柔道・ラブコメディ・青年漫画 |
漫画 | |
作者 | 浦沢直樹 |
出版社 | 小学館 |
掲載誌 | ビッグコミックスピリッツ |
レーベル | ビッグコミックス |
発表期間 | 1986年30号 - 1993年38号 |
巻数 | 全29巻 |
映画:(実写版) | |
監督 | 吉田一夫 |
制作 | 東宝映画 マイカルグループ |
封切日 | 1989年4月15日 |
上映時間 | 97分 |
アニメ | |
原作 | 浦沢直樹 |
監督 | ときたひろこ |
シリーズ構成 | 井上敏樹 |
キャラクターデザイン | 兼森義則 |
音楽 | 森英治(ピカソ)、AXISS |
アニメーション制作 | マッドハウス |
製作 | 讀賣テレビ放送、キティ・フィルム |
放送局 | 讀賣テレビ放送・日本テレビ系列 |
放送期間 | 1989年10月16日 - 1992年9月21日 |
話数 | 124話 |
映画:YAWARA! それゆけ腰ぬけキッズ!! | |
監督 | ときたひろこ |
制作 | 讀賣テレビ放送 キティ・フィルム 日本ビクター |
封切日 | 1992年8月1日 |
上映時間 | 60分 |
アニメ:YAWARA! Special ずっと君のことが…。 | |
監督 | 浅香守生 |
アニメーション制作 | マッドハウス |
製作 | 日本テレビ、讀賣テレビ放送、 バップ、キティ・フィルム |
放送局 | 日本テレビ系列 |
放送期間 | 1996年7月19日 - 同日 (金曜ロードショー) |
話数 | 1話 |
テンプレート - ノート | |
ポータル | 漫画 |
『YAWARA!』(ヤワラ)は、浦沢直樹による日本の漫画、またそれを原作としたアニメ作品である。原作は『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて1986年30号から1993年38号まで連載された[1]。第35回(平成元年度)小学館漫画賞受賞作[1]。単行本全29巻。漫画文庫版は全19巻[2]。 漫画完全版は全20巻。 単行本の累計発行部数は3000万部を記録している[3]。
概要
猪熊滋悟郎の英才教育を受けて並外れた柔道の才能を持つ主人公・猪熊柔が、「普通」の女の子になりたいという願いと、自身の柔道の才能との間で葛藤しつつも徐々にその力を発揮し、バルセロナオリンピックにて二階級制覇に挑むまでを描いた作品である[1]。柔道をテーマにしながらも、それまでの定型的なスポーツ漫画とは異なる爽やかさやコメディタッチの展開が特徴となっている[1]。青年漫画であるため、初期には「かわいい女の子のサービスカット」もあったが[4]、物語が進むにつれ徐々に減っていった。作者の浦沢は本作品のヒットにより人気作家となり、その後『MONSTER』の連載開始からしばらくの間までは「ライト感覚の作家」として社会的に認知されるに至った[5]。
1989年に日本テレビ系列でテレビアニメ化され、同年に実写映画化もされた[6]。アニメは1992年まで放送された。また、テレビアニメでは放送されなかったバルセロナオリンピック編は、後にアトランタオリンピックに合わせ、金曜ロードショーでTVスペシャルとして放送された。
また本作品の連載当時、『JIGORO!』と題したスピンオフ漫画が『増刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)1988年10月20日号から1991年4月11日号にかけて連載された。この作品は柔の祖父・滋悟郎の若き日の姿を描いたもので[7]、『浦沢直樹傑作短編集』として単行本化や文庫本化がされている[8]。
作品背景
作者の浦沢は当初、『MONSTER』のような医療ものの連載を企画していたが、編集者の反応は芳しくなかった[9]。その後、担当編集者と打ち合わせを続ける中で浦沢が「女子柔道でもやりますか」と切り出し、さらに「ヤワラって女の子が天才柔道家でさ、あとは『巨人の星』みたいにして描けばいいからさ」と畳みかけたところ、編集者の反応が良く[10]、連載に至った。本作の連載にあたり梶原一騎および梶原原作の野球漫画『巨人の星』は特に意識したという[10]。
シェイクスピア梶原に対して、どんな角度で攻めていけばいいかを考え抜いた結果なんです — 浦沢直樹
根性を持って努力を重ねていけば、だんだんと花が咲くっていうのが『巨人の星』だけど、僕の『YAWARA!』は、天才はいる、強いヤツは最初っから強い、ていう方向 — 浦沢直樹
また、それまでの浦沢は『パイナップルARMY』などの骨太な作品を得意とし、作品作りにおいてもドラマから入る傾向があったが、キャラクターから作品作りに入る方法も身に付けたいと考え、それまでご法度にしてきた「主人公は女の子」「スポーツもの」といった分野にあえて取り組んだとも語っている[5]。そのため漫画マニアの間では批判もあったというが、浦沢はそれまで自身に欠けていた課題に取り組んだ『YAWARA!』は実験作であり、その辺りに誤解があると語っている[5]。
一方、連載当初の浦沢は本作を真面目なスポーツ漫画に留めるつもりはなく、パロディ漫画とすることを意図していたといい、雑誌『インビテーション』2006年5月号での宇多田ヒカルとの対談の中で以下のように語っている[5]。
そもそも『YAWARA!』はパロディとして始めたんですね。それまでのスポーツマンガをすべて咀嚼して、お約束事をあえてやり尽くすことで、マニアが読むとクスクス笑うようなものを目指していたんだけど — 浦沢直樹
ただし、連載を続けるうちに浦沢の思惑とは反して「ライト感覚のスポーツ漫画」といった体裁となり、ゴールデンタイムでのアニメ化も決まり子供たちから熱烈な支持を受けると、そうした読者を裏切るような展開を描く訳にも行かず「随分とエライものをしょいこんじゃったな」と途方に暮れる思いだったという[5]。
影響・評価
本作品はアニメ化の影響もあり大ヒットを記録し[6]、当時活躍していた谷亮子(当時は田村)とともに柔道ブームの火付け役となった[11]。本作品の影響により中学校や高校の部活動において女子柔道部員が急増するなど競技人口が拡大し、それに応じてほぼ皆無に等しかった女子の地方大会が実施されるようになり、男性の競技と見なされていた柔道が女性競技者に対しても門戸を積極的に開く契機となった[11]。また、本作品の主人公・猪熊柔にあやかり実在の田村も「ヤワラちゃん」のニックネームで呼ばれるようになったが、女子柔道の強者はそれまで富田常雄の小説『姿三四郎』にあやかったニックネーム「女三四郎」と呼ばれるケースが多く、それ以来のケースとなった[11]。本作品は田村のニックネームという要素も相まって社会的認知度を高めた[6]。格闘技に限定すれば、初心者が競技を始める上での動機付けという点では『空手バカ一代』の影響力を上回るのではないかとも指摘されている[11]。
漫画コラムニストの夏目房之介は、浦沢が「『YAWARA!』は実験作だった」と発言していることについて、「相当冷静に、客観的に自分の表現したいモノと、それを表現できる方法、さらにそれを娯楽として成功させるにはなにが必要かを考えていないと、いえるもんじゃないのだ」と評価し[12]、それまで大友克洋の亜流という存在だった浦沢が本作品の発表により大衆娯楽的な表現方法を習得し、大友の影響下から脱することに成功したとしている[4][12]。一方、作品自体は「江口寿史の『かわいい女の子』のサービスカット、『巨人の星』の親子関係と父のライバル特訓、『めぞん一刻』のすれ違いなどなど。数えればなぞりや類似を指摘できるだろう」とし、これは浦沢本人が「メジャーなヒット作の要素を習得するべく意図的に繰り込んだもの」と評している[4]。ただし、こうした意図的な取り組みについて「当時『パイナップルARMY』に注目しながら、この手つきの『あざとさ』に幻滅したマンガ好きの読者もいただろう」と指摘している[4]。
あらすじ
スポーツ新聞記者・松田耕作とカメラマン・鴨田は、ある日ひったくりの逃走現場に出くわし、華奢で可憐な女子高生が見事な巴投げでひったくりを投げ飛ばす様を目撃する。ひったくりを投げ飛ばした少女の名は猪熊柔。世界的に著名な柔道家・猪熊滋悟郎の孫娘で、祖父から英才教育を受けた天才柔道家だったが、彼女を「センセーショナルにデビューさせたい」滋悟郎の意向で公式試合はおろか、柔道をしていることすら隠していた。しかし、当の柔はオシャレをしたり、恋をしたりする「普通の女の子」になりたいので、柔道をやめたがっていた。あまりにも強くなり過ぎた柔にライバルの必要性を感じた滋悟郎は、数多くのスポーツで頂点に立った大富豪の令嬢である本阿弥さやかを挑発し、柔のライバルに仕立て上げる。柔に対抗意識を燃やしたさやかは鳴り物入りで柔道デビューする。テレビでさやかが自分のライバルは「柔」だと公言した際、当初はしらを切っていた滋悟郎だが、「柔」が孫の柔であることを認めつつも日刊エブリーの独占スクープを断る。そこで松田は自らテレビ局へ売り込もうとする滋悟郎を妨害し、猪熊家をスパイしに来た本阿弥さやかのコーチ風祭進之介に柔が技をかけている現場を押さえてスクープ記事を出す。
「柔のことをスポーツ新聞記者に知られた」ため、滋悟郎は柔を公式デビューさせることに。普通の女の子になりたいという柔の本心を聞いた松田は自らの夢を犠牲に彼女に協力し、彼女を負けさせるために1987年4月12日に藤堂由貴とのエキシビション・マッチを設定する。だが母・猪熊玉緒の帰省に驚いた柔はつい勝ってしまう。結果、自身が通う武蔵山高校に柔フィーバーが起こる。1年生の須藤につけ回されて怒り心頭した柔は、不良で柔道部の先輩を見下している彼に心を入れ替えさせるため、花園薫の率いる弱小柔道部を鍛えて勝利に導く。曲がりなりにも柔道に向き合うようになった柔は、須藤により無理矢理柔道部のコーチにされる。その頃、滋悟郎は柔のクジTV杯柔道選手権の出場を勝手に決め、これを聞いた松田は柔に試合拒否する気を起こさせないために、無理矢理連れ出して風祭とさやかの練習風景を見せる。だが柔は意気消沈し、それを見て彼女が風祭に気があることを感じとった松田は風祭に柔を試合に出るように説得させる。それでも迷っていた柔だが、父・猪熊虎滋郎が失踪したのは彼を5歳で巴投げしてしまった自分の柔道のせいではないかという疑いを母に否定され、クジTV杯柔道選手権に出場し本阿弥さやかを難なく破る。柔は同日に奮闘して団体戦の初戦を突破した柔道部から一生懸命やることの素晴らしさを教わり、柔道部のない三葉女子短大家政科に入学すべく受験勉強に打ち込み、西海大学へ入学して柔道をやらせたい滋悟郎と対立する。既に柔は一躍世界中の女子柔道家から注目を集める存在となっており、中でも単身カナダから来日したジョディ・ロックウェルは、しばらく猪熊家に居候することになり、滋悟郎の指導で柔道家として成長すると共に、柔とも友情を温めあう。ジョディと本気で試合をした柔は、本当に強い相手と対戦して覚えた楽しみから大会での再戦を約束する。ジョディと戦うには世界選手権クラスへ出場する必要があるため、受験勉強と並行して戦績を積むために柔は滋悟郎に試合の過密スケジュールを組まれる。その矢先、世界柔道選手権でジョディがロシアのアンナ・テレシコワに敗れて靱帯を断裂し、オリンピック出場が絶望的となってしまい、柔はやる気を失う。しかしジョディから再戦を誓う手紙が届き、滋悟郎が試合出場を条件として三葉女子短大家政科の受験許可を出し、前向きに戦績を積み上げだす。試合での不注意による怪我を負いつつも松田の援助により、柔は滋悟郎の意に反して三葉女子短大に合格。玉緒に説得されて滋悟郎も入学を許可する。
三葉女子短大へ進学した柔は、元バレリーナの伊東富士子と友人になる。彼女も幼少期からバレエの英才教育を受けていたが、伸び続ける身長のせいでバレエを止めざるを得なくなり、似たような境遇の柔とは気があった。全日本選手権出場を条件に滋悟郎からアルバイトの継続許可をもらったり、ディスコで相手の男を一本背負いして部活に顔を出せなくなったり、報道から富士子に自分が柔道家であることがバレて応援のつもりでふれ回られたりと、柔の女子大生活は柔道のせいで思うように楽しくならない。だが富士子に世界の舞台に羽ばたくという自分の叶えられなかった夢を叶えられると説得されて、全日本選手権に出場する。滋悟郎の思惑通り、柔は自身の技をタマランチ会長に見せつけて優勝し、公開競技ながらもソウルオリンピックでの無差別級開催を決定させる。しかし風祭やジョディ、富士子に発破をかけられても柔は柔道に前向きになれずにいた。そんな中、母からソウルに父・虎滋郎がいるらしいことを知らされ、父親に会うためにソウルオリンピックに出場する。ライバルの本阿弥さやからが金メダルを逃す中、ベルギーのベルッケンスやロシアのテレシコワといった強豪を次々と下し、ソウルオリンピック無差別級で金メダルを獲得、女子柔道界最強の座を不動のものとする。しかし、テレシコワを下した後に滋悟郎に父の失踪原因は5歳の柔の巴投げだったことを明言され、家族がバラバラなのを自分の柔道のせいにし、柔は柔道を辞めようとする。これを知った富士子は柔がジョディの結婚式に行っている隙に、柔を介して知り合った花園に相談して滋悟郎をコーチに迎えて秘密裏に全員初心者の柔道部を設立。日本最強の筑紫大学との試合を設定して柔を誘い出す。試合に奮闘しつつも敗北して涙する部員たちを見た柔は、彼女たちを2か月後の紫陽花杯女子学生団体対抗大会までに勝つチームに育てるべく柔道部に加入する。富士子はバレエで培った素養を思わぬ形で開花させ、紫陽花杯で本阿弥さやかと引き分けるまでに成長する。柔との対決を逃したさやかは、ソウルオリンピック以来居候状態だった猪熊虎滋郎にコーチを承諾させ山籠りに入る。一方、紫陽花杯で仲間と勝利を分かち合った柔は、父親探しの目的も兼ねて旅行代理店を第一志望に就職活動に入る。今度こそ柔の西海大学行きを望む滋悟郎は、富士子を唆し柔も入学するからと西海大学への推薦枠を獲得すべく全日本体重別選手権に出場させ、柔も共に出場させる。選手権の最中に滋悟郎の柔の就活の揉み消しが発覚して再び進路の対立が顕在化する一方で、柔は富士子に発破をかけるためにユーゴスラビアの世界選手権にも一緒に行くことを約束する。さやかの沈黙に退屈していた滋悟郎は柔としのぎを削らせる新たなライバルへ育て上げるべく富士子を無差別級に出場させ、富士子は4位と健闘。柔もギリギリで駆け付けた松田の応援によってロシアのフルシチョワを下し優勝する。就職活動を巡る柔と滋悟郎の対立は三葉女子大柔道部と来日中のフランスの強豪セーヌ大学柔道部との試合結果に委ねられ、点取り試合という不利にもかかわらず勝利をおさめた三葉女子大の活躍により、柔は柔道部のない旅行会社鶴亀トラベルへの就職の許可を滋悟郎からもらう。
無事鶴亀トラベルへ就職した柔だが、上司の羽衣と柔自身の判断ミスで柔道と仕事のダブルブッキングが起きてしまい、仕事を優先して1990年4月22日の全日本選手権をすっぽかそうとする。そこを羽衣と松田に試合会場へ強引に送られ、準決勝戦のさやかと決勝戦の富士子を下して優勝する。体重別選手権も制した柔は、彼氏の花園に会ってもらえずに不調状態の富士子の相談に乗り、花園から富士子に向き合える男になるために10月の正直杯で結果を出すまでは会わないという決心を聞かされる。滋悟郎も柔の練習相手に丁度良いと判断して花園の特訓に協力する。個人戦で花園は健闘するも2位に終わるが、富士子に称えられ二人は結ばれる。1991年、調子を取り戻して福岡国際女子柔道選手権でも柔と共に優勝した富士子だが、花園の子供を妊娠してしまい柔道を引退する。全日本選手権を連覇した柔の勢いに乗り、鶴亀トラベルにも滋悟郎を名誉顧問に迎えて柔道部が設立される。7月のバルセロナ世界選手権出場権のかかった全日本体重別選手権に向けて柔道と仕事に打ち込む中、柔は父・虎滋郎が本阿弥さやかのコーチになっていたことを知り、父が自分を倒そうとしているとショックを受けて全日本体重別選手権の試合を放棄し、初の公式試合敗戦となる。さやかがバルセロナ世界選手権出場権を制する一方で、松田は柔道を止めた柔を復帰させようと、10月に花園の娘を出産した富士子に復帰をお願いする。滋悟郎からも同じ頼みを受けた富士子は娘に胸を張れる母になるためにも12月から柔道を再開。だが滋悟郎への反発と、松田が同僚の加賀邦子と結婚して記者を引退すると誤解した失望から、柔は富士子を利用した2人に強く怒り、かえって引退の意思を固める。しかし、12月24日、滋悟郎が部屋に置いた松田の記事を見た柔は、彼の記事から聞こえてくる歓声と、5年もの間ずっと自分のことを見守っていてくれたことに心打たれる。松田のもとに駆け付けた柔は自分も柔道をやるから記者をやめないでほしいと約束を交わし、父との対立を覚悟の上で「本気」になって柔道に復帰する。滋悟郎はさやかへの挑発と子育てに忙しい富士子の体力温存を兼ねて、柔、富士子ともに1992年5月の体重別選手権一回きりの勝負でバルセロナへの勝負をかけるように言い渡す。さやかの蟻地獄のような凄まじい寝技に苦戦しつつも父親のトラウマを克服した柔は、心からの楽しみを感じた上で勝利し、富士子と共にバルセロナオリンピックへ出場。銅メダルを獲得した富士子と柔は喜びあう。しかし虎滋郎がコーチしていたのは、さやかだけではなかった。フランスのマルソーは、柔と同じ48 kg以下級の小柄かつ一本背負いを得意とする、もう一人の柔とも言える選手だった。柔は苦戦しつつもマルソーを破り、父の真意が娘への憎悪ではなく愛情だと知ると、ようやく素直に柔道と向き合えるようになる。
迎えたバルセロナオリンピックの無差別級決勝、かつて約束したジョディとの再戦を、日本代表対カナダ代表として遂に果たすときが来る。接戦の末にジョディを破りオリンピック2連覇を果たした柔は、滋悟郎の念願だった国民栄誉賞を受賞[13]することになる。しかし、それと同時に取材のため彼女を追い続けていた松田が、アメリカへ転勤することになる。最初はしつこい取材記者でしかなかった松田の、仕事を超えた熱意と優しさに心惹かれていた柔は、授賞式に現れた松田を連れて空港へ見送りに行き、別れ際に互いの気持ちを確認しあう。柔は日本でいつも通りの日々を過ごしながらも、アトランタオリンピック以外の理由でアメリカに赴くことを決め、物語は終わる。
登場人物
猪熊家
- 猪熊 柔(いのくま やわら)
- 声 - 皆口裕子
- 本作の主人公かつヒロイン。東京都世田谷区「北下沢」出身の、1969年12月8日生まれ。16歳→22歳。都立武蔵山高校→三葉女子短大家政科→鶴亀トラベルの会社員。
- 幼年期より祖父から柔道の手ほどきを受けた天才。階級は48 kg以下級だが、祖父の意向で無差別級の試合にも出場している。得意技は一本背負い。街でひったくり犯を巴投げするまでは、柔道の実力を隠していた。並の柔道部員では一日として実行できない練習を毎日欠かさず行なわされているが、本人はそれが普通であると思っている。結果、その特訓を新入部員100人に課したところ、須藤以外全員脱走・退部してしまった他、蛯天堂大学柔道部員も花園の稽古についていけないとこぼしている。第1回クジTV杯柔道選手権大会直前では初段。後に弐段に上がった。5歳の時に父を巴投げで負かし、その後父が失踪したため、柔道を続けるのは本意ではなく(柔道の練習は祖父の意向と幼少時からの習慣で続けている)、第一話の路上をはじめ何度か巴投げを使用している一方で、父が稽古をつけたさやかが相手の時はトラウマが原因で巴投げを躊躇していた。
- 序盤は「普通の女の子になりたい」と言い続けていたが、後半は父との関係のために嫌がっていた柔道に本気で打ち込むようになり、終盤では純粋に楽しむようになる。バルセロナオリンピック後は仲間の柔道選手が次々と引退して「普通の女の子」に戻っていく中、みんなに夢を与える柔道選手としての道を歩み続けている。
- 短大時代には、柔道もちゃんとやることを条件に富士子とともにマックイーンバーガーでアルバイトをし、富士子が柔道部を秘密裏に設立した際は頼まれてシフトも代わりに入ったりもしていた[注 1]。
- ソウルオリンピック無差別級金メダル、バルセロナオリンピック48 kg以下級・無差別級金メダル。そして国民栄誉賞を受賞。試合で負けたのは父の虎滋郎が本阿弥さやかのコーチであることを知ったショックで試合を放棄した不戦敗の1回のみ。
- 父方の祖母や母親に似た美人で、異性にもモテるが思い込みが強い引っ込み思案に育っており、恋愛もウブで鈍い。高校時代は同級生で学校のアイドル的存在である錦森広之のファンだった。序盤は風祭に好意を抱いており取材目的で付きまとう松田を快く思っていなかったが、大学受験での援助を契機に松田の取材を越えた優しさに次第に惹かれるようになる(逆に風祭をぞんざいに扱うようになる)。しかし、聞いたことを何でも真に受けてしまうため、邦子や風祭によって事ある毎に松田の印象を下げられ、ほぼ全編を通して柔と彼はお互いの関係に思い悩むことになる。また、関係がこじれた時は柔道に身が入らなくなり、試合では判定を取られたり判定勝ちに留まったりしている。祖父からバルセロナ五輪での金メダルと国民栄誉賞を取るまで男は一切禁止されており、門限も厳しいため外出の際には適当な言い訳を作るか母親に協力してもらっていることも多い。ジョディだけは当初から松田を彼氏だと見抜いていた。
- 得意料理はビーフストロガノフ。
- 猪熊 滋悟郎(じごろう)
- 声 - 永井一郎
- 柔の祖父で、虎滋郎の父親。1914年山形県生まれ。語尾に「ぢゃ」が付く。非常に小柄な体格だが、1935年から1939年にかけて全日本柔道選手権大会5連覇[注 2]の実績を持つ、柔道家。七段[注 3]。年齢を重ねてもなお、ジョディに戦わずして負けを認めさせ、テレシコワの左腕を極め、男子日本代表選手を投げ飛ばす。現在は接骨院を経営し、イモリなどを煎じた薬を処方する。自宅に道場を併設している。食い意地が張っており、孫娘の試合を観戦する時にはたくさんのお菓子を持って席につく。自著「柔の道は一日にしてならずぢゃ」は多くの柔道家の愛読書となっており、世界中の柔道家にとっては尊敬の対象。有名な柔道選手・コーチが必ず同書を所持しているエピソードが随所にある。ポイント勝ちや、合わせ技などに頼らない「一本取る柔道」がモットー。
- 自信家であり、面会した相手に自身の武勇伝をとうとうと語る。目立ちたがりであり、大会の度に、呼ばれてもいないのに実況席などに乱入しては物を食べながら解説役をする。名前を覚えるのが苦手で、よく相手の印象やコンプレックスを露骨に出したあだ名をつける。愛嬌はあるがかなりの頑固者かつ厳格な性格。特に孫娘には非常に厳しく、彼女に柔道を続けさせるためなら手段を選ばなかったり、度々容赦ない悪態を言ったりするが、これは本人なりの期待と愛情表現でもある。柔の親友の富士子に対しても手厳しい面があるが、彼女を含め、自身の認める柔道をする者は立場、国籍など問わず評価する。
- 1935年に上京し、全日本柔道選手権に初優勝、牛尾カネコにプロポーズしている。新婚旅行先は熱海。
- 若い時のエピソードは、『JIGORO!』として単行本化・アニメ化(都合3話)もされている。また戦時中は陸軍に召集され、東南アジアに出征しており戦地で終戦を迎えている。陸軍時代の階級は伍長。
- 基本的に目立ちたがりのおしゃべりでありサイン頼まれれば快くするが、言われなくても勝手にサインしてしまう。
- スケベであり、友人とアダルトビデオ鑑賞したり、加賀の胸を揉む、柔の入浴を見るなどの行為がある。
- 猪熊 玉緒(たまお)
- 声 - 藤田淑子
- 柔の母親。失踪した夫の行方を追って全国を探し回り、家を長く留守することも多い。おっとりしていて優しいが、芯は強い。彼女が不在時の家事は、柔がする。和食料理の味は絶品。柔道がなかったら夫とは出会っていないらしい。
- 猪熊 虎滋郎(こじろう)
- 声 - 岡部政明
- 柔の父親で滋悟郎の息子。柔道家であり、1974年の全日本柔道選手権では優勝している。柔が5歳の時、彼女に投げ飛ばされたのが原因で失踪した。柔は父を傷つけたせいだと勘違いしているが、実際は娘の「天才」ぶりに感動するあまり、「凡人」である自分を鍛えようと武者修行に出たことが理由。世界各地で柔道の指導者をしており、柔のライバルである本阿弥さやか・マルソーなどのコーチにもなる。性格はぶっきらぼうであるが、本阿弥さやかに対し自分の指示に従わせ、師弟関係を成り立たせることができる(風祭評)など、指導力は高い。
- 父親に似て食い意地が張っており、好みの菓子の種類も見事に同じであるが、体格は大柄で口数も少ない。
- ソウル五輪の際、松田に発見・追跡されて投げ飛ばした後に失踪した事情を告白。さらに、テレシコワの決め技を柔に伝える。直後にさやかの部下に発見されてコーチになることを承諾する。
- バルセロナ五輪48 kg以下級決勝のマルソー戦後柔と再会、パリのカタツムリのうまい店に家族そろって食べに行くことを約束する。
- 猪熊 カネコ
- 声 - 皆口裕子
- 虎滋郎の母親。旧姓:牛尾。初期の時点で15年前に他界。父親・牛尾馬之助は滋悟郎の心の師匠[注 4]であり、馬之助死後は道場を切り盛りしていたが衰退激しく、しばしば地上げ屋に狙われていた。地上げ屋を投げ飛ばした滋悟郎を「父の柔道は喧嘩のための道具ではありません!」と言って一本背負いで投げ飛ばしたことがあるほどの強者でこれを見た婚約者は逃げてしまう。若い頃は柔に瓜二つ。
日刊エヴリースポーツ
「三流記事をよく掲載している」と噂されている、スポーツ新聞社。人手不足だからか、スポーツ欄担当記者は芸能欄の仕事も担っている。同名のスポーツ新聞社が『Happy!』や『20世紀少年 / 21世紀少年』にも登場。西海大学柔道場での柔と藤堂のエキシビジョンマッチを主催した他、猪熊柔関連の記事においては的確な読みにより独占的にスッパ抜いている。
- 松田 耕作(まつだ こうさく)
- 声 - 関俊彦
- 新聞記者。柔より7歳上。やや言動が荒っぽく(もっとも、彼に限らず日刊エヴリースポーツの社員の多くに言える)、それ故か「三流紙の三流記者」と表現されることが多々あるが、自分のやりたい仕事には精力的に打ち込み、試合の感動がよく伝わる記事を書く。スポーツ記者であるが、不本意ながらゴシップ関連の取材もやらされており、序盤では柔たちに対して張り込み、尾行や潜入捜査などを行っていた。柔の松田への向き合い方を決定的に変えて柔道に復帰させたのも彼の記事がきっかけである。
- 柔に記者生命をかけており、柔の柔道の試合を記事にして人々に感動を伝えることが夢。彼女に柔道をやらせるためなら滋悟郎と結託したり手段を選ばない行動をとったりすることもあるが、柔に対しても厳しい現実を突きつけた上で共に悩み、時に仕事を擲ってでも彼女に協力する。序盤から柔道家として惚れ込んだ柔に恋心も抱くようになるが、彼女が風祭に気があるのを知り、スーパースターとしての彼女と自身の新聞記者としての立場・格差を思い直し、彼女を単なる取材対象と割り切ろうとする。仕事のパートナーが鴨田から加賀邦子に代わると彼女から公然と言い寄られて柔から反感を買うが、上手くフォロー出来ずに苦しむ。柔の父・虎滋郎から娘に会えない事情を聞かされており、事ある毎に柔に柔道をやらせるために奔走する一方で、仕事目的の言動が柔から嫌がられるため、自分がいないと柔がちゃんと柔道をしているか気がかりであると同時に、自分は彼女に不要な存在であるとも思い込んでいる。このため、柔が自発的に柔道をやるようになるとその動機が自分のためだとは知らずに次第に距離を置くようになり、柔の国民栄誉賞受賞と同時にアメリカの支社へ赴任を承諾する。成田空港へ向かう途中に鴨田から「も少し自分に素直になった方がいい」と一喝されて柔のいる国民栄誉賞授賞式に引き返し、式を抜け出してでも自分を見送りに来た柔に別れの土壇場で告白し、両想いに。
- 山形県出身で、実家は民宿を経営。家族には父(声 - 藤本譲)と母(声 - 佐々木優子→鈴木れい子)が登場。移動手段はバイクが多いが、度々何かを避けようとして事故を起こし、その都度滋悟郎から治療を受けている様子も描かれている。
- なお、滋悟郎の若いころのエピソード「JIGORO!」に松田に瓜二つの雑誌記者が登場[注 5]するが、親族かどうかは不明。
- アニメでは柔家庭教師買って出るものの、教えるどころか、逆に柔に教えられている。
- 鴨田(かもだ)
- 声 - 茶風林
- 下の名は不明。松田の相棒かつカメラマン。事ある毎に松田の荒唐無稽な行動にとばっちりを喰らっている。ずんぐりした体型で、パイナップルのような頭。邦子の入社と同時に、芸能部に転属される。その後、バルセロナ五輪選考の女子柔道最終予選を前に、再び松田と組む。カメラの腕は立つが記事を書く才能はないらしい。松田の柔に対する恋心に早い段階から勘付いており、終盤では柔をほったらかしてアメリカへ行こうとする松田に素直になるよう一喝して彼を国民栄誉賞授賞式に向かわせる。
- 加賀 邦子(かが くにこ)
- 声 - あきやまるな
- 編集長が鴨田に代わって松田と組ませた、新人カメラマン[注 6]。巨乳でメガネっ娘。実家は「ヘルシーランド加賀」という銭湯を営んでおり、しかも羽振りが良い。当初ミーハー気分で仕事していたことを松田にたしなめられ、それ以降松田に対して一方的に片想いしている。柔と松田のしっくりいっていない関係につけ入り、松田をモノにするためにその都度平気で嘘をついたり邪魔を入れたりして柔を傷つけ、その利害関係から時にさやかや風祭と意気投合する。その虚言癖は言われたことを何でも真に受ける柔の性格をいいことにエスカレートしていくが、松田の気を引くために柔が柔道を再開してからは露骨に焦りを見せるようになり、バルセロナ五輪では二人を追ってバルセロナまで来る。その滞在中に人身売買目的で誘拐され、柔の試合を放棄して駆けつけた松田に救出された夜に、自分の方が柔より大事なんだと松田に迫ったが、松田が好きなのは柔(親以外でこれを打ち明けたのは邦子だけである)であり邦子はあくまで仕事のパートナーだとフラれた。その後は自身が身を引いたプライドから松田と柔の恋の橋渡しをしており、その過程で鴨田を自棄酒に付き合わせたりもした。
- アニメの完結編スペシャルではバルセロナでなくアトランタオリンピックの取材に行ったり、滞在先のホテルの一室で、松田に自分の裸体を晒しながら我が儘を言った挙句、他人の故障車に乗車し、川に落下したりしている。
- 編集長
- 声 - 岸野一彦
- 短気で口が悪く、松田をよく怒鳴りつけているが、スポーツ記者としての資質は認めている。柔の国民栄誉賞受賞が決まった後、松田にアメリカ行きを命じる。
本阿弥家
- 本阿弥 さやか
- 声 - 鷹森淑乃
- 本阿弥財閥の令嬢で、柔のライバル。並外れた運動能力と負けん気の強さを武器に、テニス・乗馬・水泳など数多くのスポーツで頂点に立っていた。階級は48 kg以下級。
- ワンレンで、一度着た服は二度と着ない。高慢かつ派手好きで目立ちたがり屋。内股などの派手な投げ技を好むが、勝負では姑息な手を使わない。ワガママだが、強くなるためならどんな修行だろうと文句はつけつつも最後まで全うする。判定に対してクレームをつけることが多いが、結局は引き下がる。大学生時代は頭数で5人揃えて出場していた。1988年ソウルオリンピック48 kg以下級銀メダル。虎滋郎をコーチに迎え、柔のような「天才」でなく自分と同じ「凡人」と評されるが、才能の差を埋めるために修行を重ねる。1991年にはバルセロナ世界選手権で金メダルを取る。1992年、バルセロナオリンピック出場を賭けた柔との代表戦では、蟻地獄のような寝技主体の型へと変わる。柔には一度も勝利できなかったが、この代表戦で柔に楽しんで柔道を競い合えるライバルと認められ、物語の終了時にも現役続行を決意する。
- 前歯のうちの1本は差し歯であり、試合中の衝撃や柔への嫉妬・悔しさでこれが外れるケースが多々ある[注 7]。柔に対してライバル心を抱くきっかけは、柔と出会ったころに偶然投げ飛ばされた際、差し歯であることを柔に知られたことである。聖身女学館高校からそのまま同大学に進むが、武者修行のせいで1回留年した。婚約者であり元コーチでもある風祭は柔に惚れていたが最後は振られ、さやかが風祭と結婚する。松田は過小評価しかしておらず、「儲けもの」とまで言われているが、風祭は否定する事なく「鋭い指摘」と評していた。
- 相手を挑発する言動も多いが、自身も挑発に乗りやすく、虎磁郎に「挑発に乗るな」と注意されている他、現実を直視しないのでその点も注意されている。
- ライバル企業の重役には「小生意気な本阿弥の小娘」と呼ばれている
- キムと互角で、伊東には引分、藤堂には辛勝で怪我したので猪熊戦は棄権不戦敗になっている。
- 本阿弥 錦之助(ほんあみ きんのすけ)
- 声 - 鈴木泰明
- さやかの父親で、本阿弥グループ総帥。政財界に様々な人脈を持つ。タマランチとはお互いを「タマちゃん」、「キンちゃん」と呼び合うほど仲が良い。一人娘を溺愛している。
- さやかの母
- 声 - 近藤高子
- さやかの母親で、錦之助の妻。登場回数は少ない。さやか同様、万事はお金で解決できると思っている。
- 徳永(とくなが)
- 声 - 島田彰
- さやかの専属執事兼運転手。腰の低い老人。さやかのことを第一に考えて行動し、風祭を密かに監視している。
- 風祭→本阿弥進之介
- 声 - 神谷明
- 本阿弥の柔道コーチ、登場時は大学生。実家は風祭酒造[注 8]を経営している。女性には積極的でプレイボーイなので「スケベ野郎」「スケコマシ」と言われる事もある。イギリス留学の経験もあるため、語学も堪能。都心のマンションに暮らし、BMWを愛車としている。柔道の実力は国内屈指といわれるが、極度のあがり性のため、実戦では一勝もあげていないが、全日本女子のコーチに就任した時は男性選手から稽古つけてくれと言われて返り討ちにしている。松田から柔が自身に気があると言われて以来、その気になって彼女に好意を示す他方で、大学卒業後「本阿弥トラベル」に入社してまもなく社長になると「加藤忠なんか鶴亀にくれてやる」と発言していたが、トヨ産自動車も鶴亀に取られた時は狼狽えていた。本阿弥での地位と名誉の魅力から断れずにさやかと婚約する。序盤では柔道への熱意を出しながらさやかのコーチをしたり、柔に柔道をするように説得していたが、虎滋郎がさやかのコーチに就任した後はその情熱も冷めていき、地位と名誉に対する執着心が浮き彫りになる。柔に対しても、さやかとの婚約は親同士の取り決めだと言いくるめ、本人の機嫌を取るために何でも意見を合わせるようになるが、さやかの固い束縛などにより柔と満足に会えず、松田に惹かれるようになった彼女から次第に興味を示されなくなる。バルセロナ五輪でさやかから挙式を迫られると、いきなり柔にプロポーズして困らせるが結局約束の場所に柔は現れず、最後はさやかと結婚することになる。原作では女子高生は対象外としていたが、アニメでは高校時代の南田をも弄んでいた。
- 蒲田(かまた)
- 声 - 広瀬正志
- さやかのボディーガード。柔道4段。
- 後藤田すみれ・尾上かすみ・十条美智子・鴻之池麗子
- 本阿弥家とは古くからの付き合いのある友人で聖身柔道部員。
- 団体戦出場する為の頭数で加入出場する。柔道は素人で華道・茶道・書道・日舞が本業。
- 風祭に柔道指導を受けるが、ベッド上でもコーチされていた。
- アニメでは各種大会のスポンサーでもある。
伊東・花園家
- 伊東→花園 富士子(はなぞの ふじこ)
- 声 - 川島千代子
- 柔の三葉女子短大時代の同級生で親友。静岡県出身。3歳の頃からバレエを習い、世界一を目指していたが、プリマ・バレリーナとなるには身長が伸び過ぎてしまい、トウシューズも履けなくなった為に断念した。身長175 cm、足のサイズ26 cm(アニメ版では身長180 cm、足のサイズ27 cm)。三葉女子短大→西海大学卒(※3年次から編入)。短大入学当初はゴルフサークル(アニメ版ではアイドル研究会→ゴルフサークル)→柔道部所属。階級は61 kg以下級。柔道を覚えたての頃は、使える技は最初に覚えた大内刈りと次に覚えた内股だけだった。熟達してからもこの2つが得意技。経験は浅いがバレエで鍛えた柔軟性と長身、独特のリズムとスピードで繰り出すキレが武器で、滋悟郎も認めるほど高い才能を持っている。また、並の選手であれば一本を取られる所を、高い柔軟性によって有効または技ありに留めるケースが多々ある。元々が取っ組み合いと無縁のバレリーナであり、柔以上に少ない実戦経験で大きな大会に出場するため、相手の闘争心やプレッシャーに弱く、精神的な脆さが原因で実力を発揮しきれない場合も多い。
- 白帯で世界選手権選考大会決勝まで上り詰め、苦戦の末に大林貴代相手に判定まで持ち込んで判定負けとなるも、その実力を認められてユーゴスラビアの世界選手権では強化選手に選ばれ日本選手団と共に現地へ。そして急遽無差別級に選出されマルチネスに逆転一本勝ちを収め、準決勝では最後は逆転負けを喫しながらも、テレシコワから技ありを奪った。全日本女子柔道選手権大会準優勝や福岡国際女子柔道優勝と戦績を重ねる。
- 「素敵な男性に出会いたい」とゴルフサークルに入会したものの、柔を介して知り合った花園薫と柔道部設立に携わった後に間もなく交際に発展し、素敵な人と言い切るほど熱々の関係になる。1991年にはできちゃった結婚をし引退。産後、再び柔道をやめようとした柔を復帰させるため、自分にできるだけのことはしようと現役に復帰する。バルセロナオリンピックで初戦で僅差でアダムスに敗北するも、敗者復活戦を勝ち上がって銅メダルを獲得。子育てに専念するため、再びの引退を柔に打ち明ける。
- 柔の一番の親友と言っても過言ではない。バレエに挫折した高3当時は絶望していたが、ぼんやり見ていたテレビの柔道中継で小柄な少女が大柄な相手を次々と投げ飛ばす様を見て感動し、新たな青春を掴むために三葉女子短大に進学。友人となった柔がその少女だと気付いて柔道をやめないように説得し、自らも柔道の道へ進んで第二の夢を得る。性格は明るくなり、意欲を失いがちな柔に柔道をやらせるためなら「なんだってやる」と公言している一方で、中々上手くいかない柔と松田の仲にも気を揉むようになる。
- 虎滋郎は「何をしでかすか分からない意外性がある」と評している。
- 花園 薫(はなぞの かおる)
- 声 - 菅原正志
- 武蔵山高校の柔道部主将で、弱小柔道部を一人で支えていた。階級は95 kg超級。モアイ像、あるいはゴリラのような風貌で、両親と6人の弟妹も同じ顔である。「ゴリラ」「モアイ」「類人猿」等と呼ばれる事が多い。
- 柔に初恋していた。西海大学に不合格で高卒後は蛯天堂体育大学に進学、柔道部に入部。柔を通して富士子と出会い、三葉女子短大柔道部設立とコーチしているうちに意気投合し、付き合う。「すごすぎる」才能の持ち主である富士子に比べて大きな戦績をあげられない自分を不甲斐なく思い、正直杯で優勝するまでは富士子と会わないと思い詰める。柔や滋悟郎の指導を受けた後は、大学柔道の大会で勝ち続け、しかも稲垣と互角に戦えるほど強くなるものの、時間切れで惜敗。だが富士子から自分にとっては世界一のチャンピオンだと抱きしめられる。かなりの巨根で、柔道部の仲間から複数の女性と同時に交際していると誤解された際は、そのせいかと妬まれた。初日の出を見に行った時に伊東とたった一回の性行為で妊娠させてしまい、結婚[注 9] 。結婚後は柔道をやめ、引越し会社で働きながら大学で勉強を続けて、教員免許取得を目指す。単位が取れず留年したためバルセロナオリンピックに同行する。
- 映画「それいけ腰抜けキッズ」では、小学生の従弟の井沢俊彦(声 - 田中圭)が登場する。
- 花園 富薫子(はなぞの ふくこ)
- 声 - こおろぎさとみ
- 薫と富士子の女児。1991年10月10日生まれ。目と眉毛は母親、その他のパーツは父親にそっくり。通称「フクちゃん」。初対面で松田になつくなど人懐っこい性格。
- 富士子の父親と母親
- 声 - 坂東尚樹(父親)/ 巴菁子(母親)
- 静岡で「伊東園」を営んでいる。夫婦で家業をずっとこなしてきたため、バルセロナへの遠征が初めての海外旅行であった。2人とも長身でメガネをかけており、娘を溺愛している。夫婦仲は良さそうだが、恐妻家の様子。登場当初は富士子が柔道に励むのを止めさせようと必死になっていた。初対面時には既に娘と相思相愛になっていた花園を毛嫌いし、娘から引き離そうとしていたが、最終的には結婚を認めた模様。
- 花園 満
- 花園家の6人兄弟姉妹の末弟。
- 結婚式で伊東家に対して「セックスしたから伯父さんになっちゃう」と言い放ち伊東家に叩かれて泣き出す。
柔道選手
- 佐々木
- 巌流寺高校主将。猪熊柔に抑え込まれたが外せず完敗。
- 稲垣
- 西海大の個人的覇者。花園に辛勝だが、負けを感じていた。
- 藤堂 由貴(とうどう ゆき)
- 声 - 峰あつ子
- 黒百合女子体育大学の72 kg超級選手。日本選手権の覇者。柔のデビュー戦(エキシビジョン)の対戦相手。巨体ながら、主要人物の引き立て役になることが多い。日本代表選手として五輪や世界選手権にも出場し、ソウルオリンピックでは銀メダルを獲得している。また、伊東と本阿弥からは「トドさん」と呼ばれ、からかわれて本阿弥に怒るシーンが何度か見られた。
- バルセロナオリンピック時には思い合う相手ができており、これを最後に「普通の女の子」になるために引退することを決めた。
- アニメ版では、滋悟郎と負けず劣らずの食いっぷりを見せていた。
- ジョディ・ロックウェル
- 声 - 一城みゆ希
- カナダの72 kg超級選手で192 cm、180 kgあり、世界選手権72 kg超級の覇者。
- 柔の親友かつ最強のライバル。怪力かつ心優しい性格。
- 武蔵山柔道部員は怪力でねじ伏せるだけでなく、巨体で俊敏なので「高速道路を走る大型トレーラー」と表現される。食事量も5人前平らげる。柔の記事を新聞で見て単身来日、武蔵山高校柔道部に道場破りに来る。その後しばらく猪熊家に居候し滋悟郎の指導を受けていた。日本語も飛躍的に上達したが語尾に「〜だわさ」がつく癖は抜けない。柔と出会う前は体格と身体能力の高さだけで戦っていたが、以後はテクニックも兼ね備えていく。テレシコワは苦手で2戦2敗で2度とも負傷している。のちに重量挙げ選手のルネ・シマール(声 - 掛川裕彦)と結婚する。その後何度も対戦のチャンスがあったが実現せず、原作中クライマックスとなるバルセロナオリンピックの無差別級決勝で5年ぶりに最強のライバルとして再戦を果たす。辛子明太子が大好物。松田の柔を見る目がただ事ではないことから、松田が柔の彼氏であり原動力になっていることに勘付いていた。
- アンナ・テレシコワ
- 声 - 水谷優子
- ソ連の72 kg超級選手。
- 貧農出身で、6歳で才能を見出されて社会主義国の英才教育を受けるようになる。角刈りのヘアスタイル。勝つためなら非情な手段も厭わない、冷徹な性格。男性相手に引けを取らない。ジョディと同様、柔の存在を知り、試合をしたいと考えるようになり、柔と会話するために日本語も習得。得意技は裏投げ。1987年の世界選手権無差別級で優勝。柔とはソウルオリンピック無差別級決勝で初対戦するが、ジョディに怪我を負わせたとして柔の怒りを買い、激闘の末、止めとして繰り出した大内刈りの勢いを利用され、一本背負いで敗北。その後、再戦に執念を燃やし、ソビエト連邦の崩壊など現実社会の影響を受けながらも、半年間稽古を休み、生活に困らない日本企業でのコーチの話に来日し猪熊に会いに行くが、勝負の舞台は五輪と言われたのでコーチ就任を断って鍛え続けた。バルセロナオリンピック無差別級準決勝で柔と対決、一進一退の攻防の末、裏投げを破られ敗退するも、滋悟郎に「天晴な試合」と評価され、三位決定戦でも完勝。最後の五輪と決めていたバルセロナで、中古車の密売業者となった元コーチと再会する。バルセロナ終了後、今まで苦労をかけてきた母のためにも日本でコーチになることを決意する。お汁粉が気に入っており、フルシチョワに勧めている。
- ソウルオリンピックの時、虎滋郎を探していた柔に激しい反応をし、決め技が裏投げであることを虎滋郎に知られていた。
- 柔道を知らない加賀でも「伊東の快進撃はここまで」と言われるほどの実力者で、松田は「男相手にこの技のキレは何だ。ジョディがあっさり負ける訳だ」と評している。。
- ベルッケンス
- 声 - 佐々木るん
- ベルギーの72 kg以下級選手。紫の逆立った髪が特徴。世界選手権5連覇など、柔が世界の表舞台に立つまで、女子柔道界の女王として君臨してきた。トップモデルとして活躍する美人でもある。絶好調であったソウルオリンピックで柔と対戦したが、立ち会っただけで柔の実力を感じ、全くペースをつかめないまま完敗する。その後は柔の時代の到来を感じて引退。モデル業に専念すると宣言した。
- キム・ヨンスク
- 声 - 林玉緒
- 48 kg以下級選手。韓国の秘密兵器と呼ばれている。柔道に韓国相撲を取り入れている。本阿弥が世界一周武者修行中に戦った最後の相手として大苦戦をし、判定でも五分五分で遺恨を残す。1988年のソウル五輪48 kg以下級の決勝で本阿弥に勝利して金メダルを獲得した。
- フルシチョワ
- 声 - 滝沢ロコ
- ソ連の代表で48 kg以下級。彼女も裏投げなどの豪快な技を得意とする。ユーゴスラビアでの世界選手権にて、決勝戦で柔と対戦して敗れる。その後は柔との再戦を望んでいたが、バルセロナの世界選手権決勝で本阿弥に完敗。テレシコワ同様、日本企業でのコーチの話を断って鍛錬を積む。バルセロナ五輪でも初戦でマルソーに敗れると言う大番狂わせが起こるも、敗者復活戦を勝ち上がり銅メダルを獲得した。
- クリスティン・アダムス
- 声 - さとうあい
- カナダの61 kg以下級の柔道選手で、ソウルでは選考会前に負傷して出場できなかった有望株。ジョディの結婚式でのエキシビジョンで柔と対戦して敗れて以降、柔を目標として成長していくが、作中で再戦することはなかった。ユーゴスラビア世界選手権女子61 kg以下級で優勝し、無差別級では決勝でテレシコワに敗れて準優勝。バルセロナ五輪でも61 kg以下級カナダ代表で出場し、1回戦で花園と対戦した。僅なところで勝利したが、好勝負に相手の強さを認める(松田も「事実上の決勝戦だった」と発言している)。以降も勝ち進んで花園を敗者復活戦へ導き、決勝でも圧勝。
- マルチネス
- 声 - 水原リン
- キューバの72 kg超級選手。ユーゴスラビア世界選手権が初めての国際大会出場となる。他の多くの選手と同じく、打倒柔を目指している。無差別級で富士子と戦いポイントで圧倒的優勢になるも逆転負け。超級でジョディと2回戦うも敗れる。バルセロナ五輪無差別級で柔と戦うも敗れる。
- マルソー
- 声 - 荒木香恵
- フランスのバルセロナ五輪48 kg以下級代表。柔と同程度の小柄な選手。本阿弥のフランス道場破りツアーでは本阿弥の稽古相手を務めていたが、その頃から虎滋郎に鍛えられていた。成績もヨーロッパ選手権5位と無名だったが、虎滋郎に見出され、急成長を遂げる。プレッシャーと無縁の楽しむ気持ちと柔張りの一本背負いを備え、ロシアのフルシチョワを破るなど破竹の勢いで決勝進出。決勝戦では開始早々一本背負いを繰り出し柔から技ありを取るが、柔の一本背負い封じで自分の柔道の型を忘れてしまい、柔の一本背負いを喰らい敗北。勝利したり、技が決まると両手でガッツポーズをする。コーチとイチャつく。
- タオ
- 声 - 杉崎佳恵子
- 中国の無差別級選手。身長198 cm、体重125 kgという女性離れした巨体を持つ。ソウルオリンピック第1試合で柔と対戦し、その体格差から有利と思われていた。しかし、周囲の予想とは裏腹に試合開始から数秒で一本背負いを喰らい敗北した。皆が驚く中、山下だけは柔の練習の成果であると疑わなかった。
柔道関係者
- 祐天寺 豪造(ゆうてんじ ごうぞう)
- 声 - 仲木隆司
- 西海大学柔道部監督兼バルセロナオリンピックの柔道チーム監督。体格(特に顔)は大きいが、気は小さい。柔の実力を見て西海大への進学を勧めるが、高校卒業時と、短大卒業時の2度とも拒否された。指導者としての手腕は確かなもので、滋悟郎にも気に入られている。西海大での富士子の恩師であり、できちゃった結婚の結婚披露宴での仲人も務めたが、スピーチの最中に耐えきれず号泣した。
- ポルナレフ
- 声 - 上田敏也
- フランス・セーヌ大学柔道部監督。風祭とは旧知の関係。滋悟郎に心酔し、彼の著書「柔の道は一日にしてならず」を読むために日本語を覚え、「○○ですヂャ」と彼の口癖を真似ている。いささか微妙な日本語と陽気さが特徴的。
- タマランチ
- 声 - 矢田稔
- 国際オリンピック委員会 (IOC) 会長。本阿弥錦之助とはロス五輪以来の付き合い。柔の試合に感動し、無差別級の開催を決定する。柔の試合を見て滋悟郎の言う「柔よく剛を制す」の本質に目覚め、以後滋悟郎を先生と呼ぶ。ソウルオリンピックの際には滋悟郎を穴場の焼肉店に連れて行くなどし、親睦を深めていた。愛称は「タマちゃん」。
- 石倉(いしくら)
- 声 - 稲葉実
- 筑紫大柔道部監督。大学女子柔道団体対抗戦(勝ち抜き戦)である紫陽花杯では三葉女子短大の柔に五人抜きされて敗北。その後、指導者として打倒柔を目標とし、筑紫大選手が柔と対戦するも全て敗北した。
- 犀藤(さいとう)
- 声 - 西尾徳
- 解説者。柔の練習を見て、その才能にショックを受ける。大の柔ファンで、彼女の話題になると顔が赤くなる。滋悟郎の本で柔道に目覚め、先生と呼びとても尊敬している。
- 山下泰裕
- 声 - 藤本譲
- 解説者。また、虎滋郎とかつて対戦した経験がある。実写映画版では本人が出演している。
武蔵山高校
- かおり、和美、清水
- 声 - 松岡洋子、光野栄里、冬馬由美
- 3人とも柔の高校時代の友人。かおりは太めの体型、和美はメガネをかけ、清水は細い体型である。高校卒業後は全く登場しない。
- 河野、安井、畑山、富岡
- 声 - 金丸淳一、菅原淳一、桜井敏治、巻島直樹
- 4人とも柔道部員たち。須藤が入部するまで、彼ら4人に花園を加えてようやく団体戦が組めるほどの状態であった。須藤にすらあっさり負けるほど弱く(のちにリベンジし、須藤が入部)、高校卒業後は全員大学に進学し、いずれも柔道を辞めている。花園の結婚式に呼ばれており、「松田はまだ結婚しないの?」と聞いているバルセロナオリンピックの柔の試合は、4人で集まり一緒にテレビ観戦していた。
- 須藤(すどう)
- 声 - 塩屋翼
- 柔の2年後輩。いわゆる不良で腕っ節に自信があり、女好きで「ナマイキ」「スケベ」と呼ばれる事が多い。柔に言い寄り、痴漢行為もするが、2年の柔道部員との柔道対決で完敗してからは心を入れ替えて部員となり、柔との約束を守ってケンカもやめる。アニメでは本阿弥さやかにも投げ飛ばされる。一番の問題児で、他の部員とも心を通わすことは無かったが、同時期に入部した100名以上の部員の中で柔の特訓に唯一残った人物。作品終盤に寿司屋の板前見習いとして登場する。自分が握った寿司がなかなか褒めてもらえず、先輩職人にも暴言を吐かれ、嫌気が差して辞めてやろうとした瞬間、金メダル直前の柔をテレビで目撃し、高校時代を思い出して涙を流しながら寿司を握る。
- 錦森 広之(にしきもり ひろゆき)
- 声 - 三ツ矢雄二
- 女子生徒からの人気が高い、当校のアイドル的存在。ジョニーズ事務所からスカウトされ、卒業後にはアイドルデビューする(つもり)。滋悟郎の策略で不良に襲われた際に柔に助けられるが、その強さを目の当たりすると途端にビビる。卒業後はアイドルとして一時代を築いたようだが、バルセロナオリンピックの頃はようやく時代劇の端役に就くほどに落ちぶれる。仕事への意欲を失いかけていたが、柔とジョディの死闘を見て情熱を取り戻し、与えられた役を演じきる。
三葉女子短大
おしゃれな校風の女子短期大学。2年制。学科は家政科がある。推薦入試はなく一般入試のみ[注 10]。大会などに出場するような部活動などは存在せず、ちょっとしたサークルしかない。柔の入学当初は柔道部が無かったが、伊東富士子によって創設されたが、点取り試合は圧倒的に不利。付属の女子中学・高等学校がある。
- 南田 陽子(みなみだ ようこ)
- 声 - 鈴木みえ
- 柔道部員。通称ナンダ。付き合った男性の数は20人を超えるが、男運が無く、よくフラれる。フラれてやけっぱちになっていたところを富士子に柔道の達人と勘違いされ、柔道部に入部する。振られ続けるコンプレックスからか練習にも熱心で、素人4人組では一番の実力者になる。卒業後は警察官。テレビアニメ版では柔と出会う前にも、風祭に振られた女として第6話でワンショットだけ登場している。試合開始直後の出足払いによる奇襲が得意で、それで筑紫大の強豪を破っている。技を仕掛ける時に「○○(元彼名)のバカヤロー!」と自分を振った相手の名前を叫ぶ癖がある。アニメでは高校時代は風祭に弄ばれていた描写がある。
- 日陰 今日子(ひかげ きょうこ)
- 声 - 冬馬由美
- 柔道部員。通称キョンキョン。体重36 kgで、華奢な体格。体が弱く、声も小さく存在感が薄い。体を丈夫にするために柔道部に入部する。柔のアドバイスで、相手もほぼ素人とはいえ聖身女学館の選手を破るまでになった。部活の結果、血色がかなり良くなり声も大きくなった。卒業後は保育士。
- 四品川小百合(よしながわ さゆり)
- 声 - 東美江
- 柔道部員。大柄で、ダイエットのために柔道部に入部する。体重を活かした抑え込みで強豪セーヌ大学の選手から一勝をあげている。実家はとんかつ屋。卒業後は大手デパートの店員。
- 小田 真理(おだ まり)
- 声 - 斉藤庄子
- 柔道部員。通称マリリン。邦子以上にグラマーな体。痴漢によく遭うため、護身のために柔道部に入部する。自己愛が強く、場の空気が読めず(読もうとしない)トンチンカンな発言を繰り返す他、Tシャツなしノーブラで出場したり、多数のセックスフレンドが居る。卒業後は女優を目指していたが、成り行きで人気AV女優となった。高級マンションで一人暮らしをするほど稼いでいる。本編では、試合で唯一、一勝もしていない。団体戦でもレギュラーを今日子に奪われて、レースクイーンのような水着で応援に回っていた。
- 学長
- 声- 中庸介
- 三葉女子短大の学長。
筑紫大学
九州にある。柔道部は日本一の強豪校。 主力選手のほぼ全員が高校選手権や九州大会でメダル獲得している。
- 大垣典子
- 2段、154 cm、48 kg
- 宇崎恵
- 2段、161 cm、88 kgの巨漢
- 山田香
- 主将3段、ソウル五輪2位。161 cm、51 kg。緻密な柔道が特徴
- 黒川智子
- 3段、163 cm、60 kg
- 鹿取しのぶ
- 2段、165 cm、66 kg
鶴亀トラベル
設立30年近い旅行代理店。「まごころの鶴亀」がキャッチフレーズ。かつては旅行業界で本阿弥トラベルに次ぐ万年2位といわれていたが、ここ数年はスペリオール旅行社(アニメでは押売旅行社)の台頭で3位と4位をいったりきたりしている中堅旅行社[注 11]。しかし、テレビCMを盛んに打ったり、「温泉パック」という人気商品を持っていたりしており、そこそこの規模はある。当初は柔道部を持っておらず、柔が入社を決めたのも柔道部が無かったことが理由であったが、柔が入社したことがきっかけで本社内に柔道部が設立された。なお、猪熊柔が配属されたのは神保町支店であり、本社とは場所が異なる。
- 大田黒(おおたぐろ)
- 声 - 亀井三郎
- 社長。柔が就職活動をした際、緊急役員会議を開き、柔獲得に動く。柔獲得に動き出した他の会社が柔道部がある中、鶴亀トラベルだけ柔道部がなかったため、柔道から離れたかった柔の希望に沿っており、柔が入社となった。業界トップの本阿弥トラベルに業績で押されていたため、柔がさやかを倒すシーンを楽しみにしている。部下に対しては強気だが、気は小さい。自宅はそれなりの邸宅。
- 羽衣(はごろも)
- 声 - 西川幾雄
- 係長で柔の直属の上司。スポーツ好きで、日刊エヴリースポーツ、特に松田耕作署名記事のファン。また、柔道に関しては猪熊柔だけでなく伊東富士子に早くから着目していたなど確かな審美眼を持つ。役職持ち(登場当初は旅行ニ課係長)だが、「社内一仕事をしない男」と言われ、無口で存在感が薄くうだつが上がらない(いわゆる窓際族)。この男なら柔の柔道の妨げにならないだろう、という理由でOJT(教育係)に選ばれた。全日本選手権当日には柔と共に北海道へ加藤忠商事社長(声 - 大矢兼臣)との接待ゴルフに出ていたが、柔道なんてどうでもいいという店長の発言がきっかけで猪熊柔を試合に出場させるため、独断で東京へ送り返し、松田に送迎を依頼する。その後、クビを覚悟で開き直った言動に出たのが功を奏し、実は猪熊柔のファンであるとともに柔道好きの同好の士であったトヨ産専務の片桐と意気投合し、大手企業2社(加藤忠商事とトヨ産自動車)を顧客として本阿弥トラベルから奪取した手柄[注 12]を認められ、課長代理に昇進する。撮影やビデオ編集スキルがあり、猪熊戦と花園戦の全試合を編集したのを重役に披露している。柔道に詳しいので、柔道部設立に携わり、顧問となるとともに磁悟郎をコーチとして招聘する。バルセロナオリンピック時は観戦団添乗員兼猪熊柔応援団長となる。団地暮らしで、家族に関係が冷え切っている妻(声 - 松岡洋子)と中学校受験を控えた息子・勝男(声 - 山田恭子)がいる。なお、原作では登場当初こそ松田耕作のファンであったが、実は猪熊柔と風祭進之介の関係をすっぱ抜こうとしているスクープ記者と勘違いするようになり、彼に冷たい態度を返すようになる。また、同業他社社長である風祭進之介に対してもぶっきらぼうな応対をして、柔からガードしていた。
- 菅井(すがい)
- 鶴亀トラベル神保町支店の支店長。仕事をしない羽衣のことを糞味噌に告げていたが、後に彼を見直すことになる。なお、支店長から昇格をほのめかす発言があったが、その後の地位についての言及はない。
- 村上(むらかみ)
- 声 - 鈴木清信
- フランクフルト支社の社員で課長。柔の2回戦の際に解説を部下(声 - 山崎たくみ)と共にこっそり盗み聞きし、その解説通りに柔の状態を太田黒達に伝えてショックを与えた。
- 狭山(さやま)
- 鶴亀トラベル神保町支店に勤務するOL。柔の先輩で茶髪のウェーブヘア。彼女をかわいがっており、松田に執拗に問いかけられたときには彼女を率先して庇うなどかなり強気な性格で物事ははっきりと告げるタイプ。マンション暮らしの彼氏がいる。
- 塚本(つかもと)
- 声 - こおろぎさとみ
- 鶴亀トラベル神保町支店に勤務するOL。柔の先輩で黒髪のショートヘア。狭山とは仲がよく、お互い名字で呼び合っている。自宅暮らしの彼氏がいる。狭山よりざっくばらんな性格で、物事を明け透けに言うタイプ。
その他
- 実況アナウンサー / ニュースキャスター
- 声 - 大塚芳忠
- アニメにおいてはその都度顔は違うが、声優はいつも同じだった。
- ユーゴスラビアのタクシー運転手
- 声 - 松尾銀三
- ユーゴスラビアでの世界選手権の際、父の病気のために遅れて入国した松田が乗ったタクシーの運転手。通称「ユーゴのおじさん」。名前は不明でアニメでは「パッパラーおじさん」と表記されている。実は柔道、とくに柔のファンであり、はじめは陽気に歌いのんびり運転していたが、松田が柔の取材に向かっていることを知ると猛スピードで会場へ走らせた。柔の決勝戦勝利を見たところで料金を取らずに去っていってしまう。のちにユーゴスラビア紛争で国を追われるようにバルセロナへ移住、そこでもタクシーの運転手をしており、邦子を乗せた後に偶然松田と再会、そこで再び松田の危機を救うことになる。故郷の言葉(不明)の他に、片言ながら英語、スペイン語を話す。アニメ完結編スペシャルでは設定が変更されたため登場しない。
- 源さん
- 声 - 飯塚昭三
- いずみ屋酒店の経営者。滋悟郎とは家族ぐるみの付き合いをしていたようで、柔の事も幼いころから知っているらしい。アダルトビデオ鑑賞が趣味で、滋悟郎にもダビングしていた。自宅で滋悟郎と寿司屋の清さん(声 - 坂東尚樹)と妻の春さん(声 - 佐々木優子)の4人で柔の試合をテレビで観戦した。
- 万丈目
- 声 - 大塚明夫→小関一
- 等々力北高校の柔道部の大将で、花園の対戦相手。右足を痛めていた状態の花園に優位に立つが、地獄攻めで逆転され敗れた。
- ホセとアントニオ
- 原作にのみ登場。バルセロナ旧市街に住むギャング。日本人相手に詐欺を働いており、バルセロナオリンピックで取材に来た邦子を人身売買目的で騙して監禁するが、松田と「ユーゴのおじさん」により奪還され、潜伏先のフランスから密入国したボスに「お仕置き」される。
- デビット・デービス
- 若き頃の磁悟郎の門下生。レスリング重量級の米国覇者で、道場に押しかけてくる。磁悟郎は反対するもののカネコが許可したので弟子入りする。他の門下生は練習についていけないのに彼はへこたれずについて行っている。柔道の実力も磁悟郎と互角の腕前。通称「デベソ」。
この他、TVアニメにおいて高山みなみ、横山智佐、矢島晶子などが脇役をこなしている。
刊行情報
この節の加筆が望まれています。 |
アニメ版
TVシリーズ
『YAWARA! a fashionable judo girl!』のタイトルで日本テレビ系列で、 1989年10月16日から1992年9月21日まで全124話が放送された[14][15]。毎週月曜日の19時30分 - 20時00分に放映された。製作は読売テレビとキティ・フィルムが、アニメーション制作はマッドハウスが担当した。平均視聴率は14.7%。最高視聴率19.7%[16]。なお、製作は途中で多賀英典から伊地智啓に変わっているが、これは多賀が不祥事を起こして経営から引退したことによる。
全124話中メインの話は計119話で、他に総集編2話(第54・55話)と滋悟郎の昔話(第19・37・90話。原作は『JIGORO!』として他の短編を含めて単行本化)をまとめた3話がある。原作をベースとしてはいるが、オリジナルの話も時折見られたほか、一部オリジナルのキャラクターを置いたこともあった。また、ソウルオリンピックはソウルでのワールドカップに変更されている。
本放送はバルセロナオリンピックに向けた形となり、その日のストーリーが終わると、「バルセロナオリンピックまであと○○日」と字が書かれたカウントダウンのシーンで締めくくられていた[15]。
原作ではバルセロナオリンピック無差別級決勝が作品終盤の山場となるが、TVシリーズでは原作の進行速度に合わず[17]、バルセロナオリンピック選考を兼ねた全日本女子柔道選手権の柔対本阿弥戦までが描かれ、オリンピック本番を迎える前に終了している[15]。これは、テレビ放送終了時にはバルセロナオリンピックそのものが終了しており[15]、そのうえ原作でもまだそのシーンまで描かれていなかったため[注 13]、やむを得ない部分はあった。その後、1996年のアトランタオリンピックの際に『YAWARA! Special ずっと君のことが…。』が金曜ロードショー枠で放送されて完結した[15][17]。
主題歌の部分ではOP・EDともに、柔が色々なファッションに身を包んで登場していることがほとんどだが[注 14]、これは監督のときたひろこが「普段は柔道着ばかり着て女の子らしい服装をする機会が少ないから、せめてOP・EDの中だけでも色々な服を着せてあげたかった」という意向を持っていたため。なお、本編はモノラル放送だったが、本放送時のみ主題歌の部分だけはステレオ放送になっていた。
CS局での再放送はフジテレビONE(旧フジテレビ739)・フジテレビNEXT、フジテレビ739での放送前には日テレプラス&サイエンス(現・日テレプラス)、キッズステーション、衛星劇場で放送されていたが、2015年よりアニマックスに放映権が移行し、HDリマスター版での放送に変更された。なお、「バルセロナオリンピックまであと○○日」と字が書かれるシーンはカットされているほか、主題歌の最後やCM前ではやや不自然な形で暗転するフェードアウト処理が加えられている。地上波では千葉テレビ放送で2016年にこのHDリマスター版が初めて放送された[18]。2017年11月からはテレ朝チャンネル2で、2019年1月からはBS12 トゥエルビ(2話連続放送)で、2019年2月からはテレ玉でHDリマスター版の放送が開始された。
スタッフ
- 原作 - 浦沢直樹
- 製作 - 多賀英典(第1 - 102話)・伊地智啓(第103 - 124話)
- 企画 - 落合茂一
- シリーズ構成 - 井上敏樹
- 音楽 - 森英治(ピカソ)、AXISS
- キャラクターデザイン - 兼森義則
- 美術監督 - 池田祐二
- 音響監督 - 浦上靖夫
- 音響効果 - 松田昭彦 (フィズサウンド)
- 音響制作 - AUDIO PLANNING U
- 録音スタジオ - APUスタジオ
- 撮影監督 - 石川欣一→福田岳志
- プロデューサー - 諏訪道彦、丸山正雄、鈴木聡、向井達也
- 設定 - 浦畑達彦
- 監督 - ときたひろこ
- アニメーション制作 - マッドハウス
- 製作 - 読売テレビ、キティ・フィルム
主題歌
- オープニングテーマ
-
- 「ミラクル・ガール」(第1 - 43話)
- 作詞 - 亜伊林 / 作曲 - 藤井宏一 / 編曲 - 根岸貴幸 / 歌 - 永井真理子
- 「雨にキッスの花束を」(第44 - 81話)
- 作詞 - 岩里祐穂 / 作曲 - KAN / 編曲 - 佐藤準 / 歌 - 今井美樹
- ※アルバム『retour』の収録曲でシングルとしては発売されていない。また、歌詞はオリジナルの2番の前半と1番の後半を組み合わせて使用している。
- 「負けるな女の子!」(第82 - 102話)
- 作詞・作曲・歌 - 原由子 / 編曲 - 小林武史
- 「YOU AND I」(第103 - 124話)
- 作詞・作曲 - 陣内大蔵 / 編曲 - 根岸貴幸 / 歌 - 永井真理子
- エンディングテーマ
-
- 「スタンド・バイ・ミー」(第1 - 43話)
- 作詞 - 松本隆 / 作曲 - 矢萩渉 / 編曲 - 萩田光雄 / 歌 - 姫乃樹リカ
- 「笑顔を探して」(第44 - 81話)
- 作詞・作曲・歌 - 辛島美登里 / 編曲 - 若草恵
- 「少女時代」(第82 - 102話)
- 作詞・作曲・歌 - 原由子 / 編曲 - 小林武史、桑田佳祐
- 原由子が1988年に斉藤由貴に提供した曲のセルフカバー。放送では、1番の歌詞の前半〜2番の歌詞の後半〜コーダという曲構成になっている。
- 「いつもそこに君がいた」(第103 - 124話)
- 作詞・作曲 - LOU / 編曲 - 松浦晃久、LAZY LOU's BOOGIE / 歌 - LAZY LOU's BOOGIE
- 挿入歌
-
- 「Rainy Lady PM.9」(第1話)
- 作詞・作曲・歌 - 浦田健志 / 編曲 - 笹路正徳
- 「大好きなシャツ」(第114話)
- 作詞・作曲・編曲 - DOUBLE K'O' CORPORATION / 歌 - 渡辺満里奈
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | めざせバルセロナ!国民栄誉賞をとる少女ぢゃ!! | 井上敏樹 | ときたひろこ | 桜井邦彦 | 1989年 10月16日 |
|
2 | みつけた!柔のライバルは究極のお嬢さまぢゃ!! | 山田勝久 | 浜崎博嗣 | 10月23日 | ||
3 | 風祭登場!恋にうつつをぬかすとは何事ぢゃ!! | さかいあきお | 10月30日 | |||
4 | 柔を試合に出す作戦!これがわしのやり方ぢゃ!! | 菅良幸 | 坂田純一 | 百瀬義行 | 11月6日 | |
5 | いざ実戦!柔の道は一日にしてならずぢゃ!! | 岡村豊 | 滑川悟 | 君塚勝教 | 11月13日 | |
6 | ついに激写!嵐を呼ぶ大スクープぢゃ!! | 坂田純一 | 11月20日 | |||
7 | ホッホッホッ!日本をゆるがす柔ブームぢゃ!! | 井上敏樹 | 森川滋 | 浦畑達彦 | 高坂希太郎 | 11月27日 |
8 | もう柔道なんて‥‥あたし試合に出ます!! | さかいあきお | 12月4日 | |||
9 | 柔のデビュー戦!アッという間に一本ぢゃ!! | 菅良幸 | 坂田純一 | 滑川悟 | 君塚勝教 | 12月11日 |
10 | お母さんと一本背負い!90年代は柔の時代ぢゃ! | 井上敏樹 | 坂田純一 | 桜井邦彦 | 12月18日 | |
11 | 柔人気で高校大パニック! | 高橋義昌 | 森川滋 | 滑川悟 | 君塚勝教 | 1990年 1月8日 |
12 | 柔コーチの課外授業! | 菅良幸 | 藤原洋英 | 栗原玲子 | 1月15日 | |
13 | 柔の心は葉山にゆれた! | 井上敏樹 | 高坂希太郎 | 浦畑達彦 | 高坂希太郎 | 1月22日 |
14 | 柔のデートは監視がいっぱい! | 菅良幸 | 千明孝一 | 君塚勝教 | 1月29日 | |
15 | 柔に恋の挑戦状! | 井上敏樹 | ときたひろこ | 桜井邦彦 | 2月5日 | |
16 | 柔の武道館デビュー! | さかいあきお | 佐藤雄三 | 2月12日 | ||
17 | 柔の愛のメッセージ | 高橋義昌 | 森一浩 | 君塚勝教 | 2月19日 | |
18 | 決戦!柔vsさやか | 菅良幸 | 藤原洋英 | 栗原玲子 | 2月26日 | |
19 | 滋悟郎その愛青春怒涛編 | 井上敏樹 | 平田敏夫 | 野田卓雄 | 3月5日 | |
20 | 柔にビッグなお客様 | 菅良幸 | 永丘昭典 | 浦田保則 | 佐藤雄三 | 3月12日 |
21 | 柔と青い目の居候 | 井上敏樹 | しばきひろた | 森一浩 | 君塚勝教 | 3月19日 |
22 | レッツ ファイト ヤワラ! | 菅良幸 | さかいあきお | 兼森義則 | 4月16日 | |
23 | シーユー アゲイン 柔 | ときたひろこ | 桜井邦彦 | 4月23日 | ||
24 | 柔の家庭教師は恋の達人 | 井上敏樹 | 高坂希太郎 | 4月30日 | ||
25 | 恋と受験と柔の気持ち | 高橋義昌 | 坂田純一 | 森一浩 | 君塚勝教 | 5月7日 |
26 | 柔に衝撃の招待状! | 藤原洋英 | 佐藤雄三 | 5月14日 | ||
27 | 柔と恋の四角関係 | 井上敏樹 | ときたひろこ | 大久保富彦 | 5月21日 | |
28 | 我が青春のマドンナ柔 | 菅良幸 | 坂田純一 | 桜井邦彦 | 5月28日 | |
29 | もうひとつの片思い | 井上敏樹 | しばきひろた | 浦田保則 | 君塚勝教 | 6月4日 |
30 | 一人ぼっちの一本背負い | 菅良幸 | さかいあきお | 6月11日 | ||
31 | 受験日のプレゼント | 高橋義昌 | 片山一良 | 佐藤雄三 | 6月18日 | |
32 | 合格発表は荒れ模様 | 井上敏樹 | 藤原洋英 | 北尾勝 | 6月25日 | |
33 | めざせ全日本選手権! | 菅良幸 | 坂田純一 | 君塚勝教 | 7月2日 | |
34 | ライバルたちの競演 | しばきひろた | 浦畑達彦 | 大久保富彦 | 7月9日 | |
35 | お嬢サマの執念 | 井上敏樹 | 森川滋 | 桜井邦彦 | 7月16日 | |
36 | 嗚呼花園!涙の卒業式 | - | 高坂希太郎 | 7月23日 | ||
37 | 滋悟郎その愛純愛飛翔編 | 井上敏樹 | 平田敏夫 | 逢坂浩司 | 7月30日 | |
38 | 心ウキウキ女子大生活 | 菅良幸 | 森脇真琴 | 君塚勝教 | 8月6日 | |
39 | ブルーナイトヨコハマ | 坂田純一 | 佐藤雄三 | 8月13日 | ||
40 | 富士子さんの秘密! | 高橋義昌 | 浅香守生 | 北尾勝 | 8月20日 | |
41 | 一日だけのアルバイト | 川崎裕之 | 福富博 | 君塚勝教 | 8月27日 | |
42 | ディスコで一本背負い! | 井上敏樹 | 藤原洋英 | 大久保富彦 | 9月3日 | |
43 | 無差別級こそ柔の道ぢゃ! | 森川滋 | 浦畑達彦 | 桜井邦彦 | 9月17日 | |
44 | 代表選手今夜発表! | ときたひろこ | 兼森義則 | 10月15日 | ||
45 | ワールドカップが終わったら… | 菅良幸 | しばきひろた | 元永慶太郎 | 君塚勝教 | 10月22日 |
46 | 開幕!ワールドカップ | 川崎裕之 | 坂田純一 | 高坂希太郎 | 10月29日 | |
47 | 危うし!日本女子柔道!! | 菅良幸 | 奥脇雅晴 | 神田直人 | 逢坂浩司 | 11月5日 |
48 | 無差別級の強豪たち | 井上敏樹 | 浅香守生 | 北尾勝 | 11月19日 | |
49 | 柔VS女王ベルッケンス | 片山一良 | 浦畑達彦 | 桜井邦彦 | 11月26日 | |
50 | 柔と戦うために… | 菅良幸 | 藤原洋英 | 君塚勝教 | 12月3日 | |
51 | 虎滋郎からの手紙 | 井上敏樹 | 坂田純一 | 佐藤雄三 | 12月10日 | |
52 | 死闘!テレシコワ戦!! | 浅香守生 | 大久保富彦 | 12月17日 | ||
53 | 松田の独占インタビュー | 島崎大基 | 神田直人 | 北尾勝 | 1991年 1月7日 |
|
54 | 総集編1 すべてはあの一瞬からはじまった!! | ときたひろこ | 桜井邦彦 | 1月14日 | ||
55 | 総集編2 来た見た勝った!世界一の柔道ガール!! | 1月21日 | ||||
56 | 私、柔道やめます! | 坂田純一 | 君塚勝教 | 1月28日 | ||
57 | 富士子さんの決意 | 菅良幸 | 千明孝一 | 逢坂浩司 | 2月4日 | |
58 | カナダからの手紙 | 川崎裕之 | 岡村豊 | 佐藤雄三 | 2月11日 | |
59 | 最後の一本背負い!? | 藤原洋英 | 北尾勝 | 2月18日 | ||
60 | 日本一弱い柔道部 | 菅良幸 | 浅香守生 | 君塚勝教 | 2月25日 | |
61 | 究極の特訓メニューぢゃ! | 川崎裕之 | 高坂希太郎 | 3月4日 | ||
62 | あぶないデビュー戦! | 菅良幸 | 島崎大基 | 浦畑達彦 | 桜井邦彦 | 3月11日 |
63 | 秘技!白鳥の湖!! | 川崎裕之 | 坂田純一 | 佐藤雄三 | 3月18日 | |
64 | 私、出てみようかな | 井上敏樹 | 高遠和茂 | 元永慶太郎 | 君塚勝教 | 4月15日 |
65 | 富士子と恋と柔道と | 菅良幸 | 大久保富彦 | 浅香守生 | 大久保富彦 | 4月22日 |
66 | みんな柔を倒したい! | 神田直人 | 逢坂浩司 | 4月29日 | ||
67 | 立ちはだかる大きな壁 | 川崎裕之 | 藤原洋英 | 北尾勝 | 5月6日 | |
68 | 白鳥VS重戦車 | 浅香守生 | 君塚勝教 | 5月13日 | ||
69 | がんばってキョンキョン! | 森脇真琴 | 桜井邦彦 | 5月27日 | ||
70 | 邪魔者は消えなさい! | 菅良幸 | 坂田純一 | 高坂希太郎 | 6月3日 | |
71 | 電光石火の一本背負い | 井上敏樹 | 高遠和茂 | 浦畑達彦 | 佐藤雄三 | 6月10日 |
72 | なるか!驚異の5人抜き | 岡村豊 | 君塚勝教 | 6月17日 | ||
73 | 猪熊虎滋郎動く! | 菅良幸 | 神田直人 | 大久保富彦 | 6月24日 | |
74 | 柔の就職戦線異状あり! | 井上敏樹 | 藤原洋英 | 北尾勝 | 7月1日 | |
75 | 恋の体重別選手権 | ときたひろこ | 逢坂浩司 | 7月8日 | ||
76 | あったまきちゃった!! | 菅良幸 | 福富博 | 君塚勝教 | 7月15日 | |
77 | 新必殺技!くるみ割り人形!! | 川崎裕之 | 坂田純一 | 桜井邦彦 | 7月22日 | |
78 | 笑顔の一本背負い! | 浅香守生 | 佐藤雄三 | 7月29日 | ||
79 | がんばれ富士子!一等賞は目の前だ!! | 井上敏樹 | 岡村豊 | 高坂希太郎 | 8月5日 | |
80 | 世界選手権代表決定! | 菅良幸 | 神田直人 | 君塚勝教 | 8月12日 | |
81 | 富士子の強化合宿初体験! | 川崎裕之 | 森脇真琴 | 北尾勝 | 9月9日 | |
82 | 開幕!ユーゴスラビア世界選手権 | 菅良幸 | 藤原洋英 | 佐藤雄三 | 10月14日 | |
83 | 世界の強豪目白押し! | 井上敏樹 | 大久保富彦 | 浅香守生 | 大久保富彦 | 10月21日 |
84 | 初めてのプレッシャー | 坂田純一 | 君塚勝教 | 10月28日 | ||
85 | 世界にはばたく白鳥の湖 | 菅良幸 | 奥脇雅晴 | 神田直人 | 桜井邦彦 | 11月4日 |
86 | 絶好調と絶不調! | 浅香守生 | 北尾勝 | 11月11日 | ||
87 | 爆走!パッパラーおじさん | 川崎ヒロユキ | 岡村豊 | 佐藤雄三 | 11月18日 | |
88 | 大激突!白鳥の湖VS裏投げ!! | 井上敏樹 | 藤原洋英 | 君塚勝教 | 11月25日 | |
89 | 不敗神話! | 川崎裕之 | 高坂希太郎 | 高坂希太郎 藤田しげる | 12月2日 | |
90 | 滋悟郎その愛 ―感涙友情編― | 菅良幸 | ときたひろこ | 阿部司 | 12月9日 | |
91 | 今度は卒業記念試合ぢゃ! | 川崎裕之 | 坂田純一 | 大久保富彦 | 12月16日 | |
92 | 発覚!究極の陰謀 | 井上敏樹 | 神田直人 | 君塚勝教 | 1992年 1月6日 |
|
93 | キョンキョン命がけ! | 浅香守生 | 佐藤雄三 | 1月13日 | ||
94 | 太っててよかった! | 川崎裕之 | 奥脇雅晴 | 浅香守生 | 北尾勝 | 1月20日 |
95 | 一本とって勝てィ! | 井上敏樹 | 滑川悟 | 高坂希太郎 | 1月27日 | |
96 | 帰ってきたお嬢サマ | 川崎裕之 | 福富博 | 浅香守生 | 佐藤雄三 | 2月3日 |
97 | 卒業式が終わったら… | 菅良幸 | 藤原洋英 | 大久保富彦 | 2月10日 | |
98 | ファーストキス! | 井上敏樹 | 山田勝久 | 君塚勝教 | 2月17日 | |
99 | 新入社員の初仕事 | 菅良幸 | 森脇真琴 | 北尾勝 | 2月24日 | |
100 | 北海道と武道館 | 川崎裕之 | 神田直人 | 佐藤雄三 | 3月2日 | |
101 | 不戦敗にはさせない! | 菅良幸 | 岡村天斎 | 君塚勝教 | 3月9日 | |
102 | 走れ!全日本選手権!! | 川崎ヒロユキ | 浅香守生 | 高坂希太郎 | 3月16日 | |
103 | さやか怒濤の快進撃 | 菅良幸 | 滑川悟 | 北尾勝 | 4月13日 | |
104 | 宿命の対決! | 井上敏樹 | 阿部司 | 君塚勝教 | 4月20日 | |
105 | お嬢様の秘密兵器 | 坂田純一 | 藤田しげる | 4月27日 | ||
106 | 夢の親友対決! | 藤原洋英 | 佐藤雄三 | 5月4日 | ||
107 | …泊まっていこうかな | 大久保富彦 | 5月11日 | |||
108 | 男たちの決意! | 神田直人 | 君塚勝教 | 5月18日 | ||
109 | 花園、炎のアイラブユー! | 浅香守生 | 高坂希太郎 | 5月25日 | ||
110 | わたしのチャンピオン | 滑川悟 | 北尾勝 | 6月1日 | ||
111 | 富士子 衝撃の引退宣言! | 菅良幸 | 坂田純一 | 藤田しげる | 6月8日 | |
112 | お父さんのうしろ姿 | 阿部司 | 君塚勝教 | 6月15日 | ||
113 | 不敗神話が終わる時 | 森脇真琴 | 大久保富彦 | 6月22日 | ||
114 | 世界一のお嬢サマ | 神田直人 | 高坂希太郎 | 6月29日 | ||
115 | 富士子ママの挑戦! | 滑川悟 | 藤田しげる | 7月6日 | ||
116 | バカこくでねえ! | 坂田純一 | 大久保富彦 | 7月20日 | ||
117 | 最高のプレゼント | 阿部司 | 高坂希太郎 | 7月27日 | ||
118 | さやかの極秘特訓 | 井上敏樹 | 神田直人 | 藤田しげる | 8月3日 | |
119 | 爆弾発言! | 滑川悟 | 桜井邦彦 | 8月17日 | ||
120 | 復活の一本背負い! | 坂田純一 | 佐藤雄三 | 8月24日 | ||
121 | バルセロナへ行くんだから | 阿部司 | 君塚勝教 | 8月31日 | ||
122 | はじめての一等賞 | 岡村天斎 | 大久保冨彦 | 9月7日 | ||
123 | 死闘 | 坂田純一 | 高坂希太郎 | 9月14日 | ||
124 | ずっと君のことが | ときたひろこ | 藤田しげる | 9月21日 |
放送局
※放送日時は1992年5月中旬 - 6月上旬時点、放送系列は放送当時のものとする[19]。
放送地域 | 放送局 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 |
---|---|---|---|---|
近畿広域圏 | 讀賣テレビ放送 | 月曜 19:30 - 20:00 | 日本テレビ系列 | 制作局 |
関東広域圏 | 日本テレビ | |||
北海道 | 札幌テレビ放送 | |||
青森県 | 青森放送 | |||
岩手県 | テレビ岩手 | |||
宮城県 | 宮城テレビ放送 | |||
秋田県 | 秋田放送 | |||
福島県 | 福島中央テレビ | |||
山梨県 | 山梨放送 | |||
新潟県 | テレビ新潟放送網 | |||
長野県 | テレビ信州 | クロスネット時代は日曜 7:30 - 8:00に放映。 | ||
静岡県 | 静岡第一テレビ | |||
富山県 | 北日本放送 | |||
石川県 | テレビ金沢 | 第22話から放映。 | ||
中京広域圏 | 中京テレビ放送 | |||
鳥取県・島根県 | 日本海テレビジョン放送 | |||
広島県 | 広島テレビ放送 | |||
徳島県 | 四国放送 | |||
香川県・岡山県 | 西日本放送 | |||
愛媛県 | 南海放送 | |||
高知県 | 高知放送 | |||
福岡県 | 福岡放送 | |||
長崎県 | 長崎国際テレビ | 第64話から放映。 | ||
熊本県 | 熊本県民テレビ | |||
山形県 | 山形放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 |
||
福井県 | 福井放送 | |||
山口県 | 山口放送 | |||
大分県 | テレビ大分 | 木曜 16:00 - 16:30 | フジテレビ系列 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 |
|
宮崎県 | テレビ宮崎 | 月曜 16:30 - 17:00 |
TVスペシャル
『YAWARA! Special ずっと君のことが…。』のタイトルで1996年7月19日(21時03分 - 22時54分)放送[17]。
同年7月20日に開幕するアトランタオリンピックに合わせ、金曜ロードショーで放映された[17]。TVシリーズでは描かれなかった原作終盤のエピソードを描いた完結編であり、設定はバルセロナオリンピックからアトランタオリンピックに変更となっている[20]。放送時には田村亮子が映画解説者としてゲスト出演している。柔対ジョディの試合がメインとなっており、柔対テレシコワ戦はほとんどカットされた。また、原作の邦子誘拐事件は車の事故に変更されている。視聴率は関東地方で16.6%、関西地方で17.9%。
スタッフ
- 企画 - 中谷敏夫、諏訪道彦、田旗ひろし、落合茂一
- 脚本 - 井上敏樹
- キャラクターデザイン - 兼森義則、君塚勝教
- 作画監督 - 君塚勝教
- 美術監督 - 池田祐二
- 撮影監督 - 山口仁
- 音楽 - 森英治(ピカソ)
- 音響監督 - 浦上靖夫
- 音楽プロデューサー - 辻畑鉄也(ピカソ)
- プロデューサー - 中谷敏夫、諏訪道彦、室永昭司、丸山正雄
- 監督・絵コンテ・演出 - 浅香守生
- 協力 - 全日本柔道連盟、日本オリンピック委員会
- 製作協力 - マッドハウス
- 製作 - 日本テレビ、読売テレビ、バップ、キティフィルム
主題歌
- 主題歌「Today is another day」
- 作詞 - 坂井泉水 / 作曲 - 織田哲郎 / 編曲 - 池田大介 / 歌 - ZARD
- 挿入歌「見つめていたいね」
- 作詞 - 坂井泉水 / 作曲 - 栗林誠一郎 / 編曲 - 明石昌夫 / 歌 - ZARD
- 主題歌、挿入歌共にアルバム『TODAY IS ANOTHER DAY』に収録されている。
劇場用アニメ
『YAWARA! それゆけ腰ぬけキッズ!!』 のタイトルで1992年8月1日公開[21]。上映時間は60分。配給はアルゴプロジェクト。同時上映作品は『らんま1/2 決戦桃幻郷! 花嫁を奪りもどせ!!』。原作者の原案によるオリジナルストーリー[21]。
ストーリー
夏のある日、柔は銀杏柔道会の真由美ら、5人の小学生に出会う。真由美が率いる男女混合5人組は弱小チームで、今日もライバルのライザ柔道チームに完敗してきたところだった。柔は彼らをコーチすることになるが、真由美以外は全く練習に身が入らない。そんなある日、メンバーのひとりがライザ組に袋叩にされる事件が発生し、ライバル意識に目覚めた5人組は、ライザを倒すべく、柔のもとで再び結束を固めるのだった。
登場人物
レギュラーキャラクター
- 猪熊柔
- 猪熊滋悟郎
- 松田耕作
- 本阿弥さやか
- 花園薫
オリジナルキャラクター
銀杏柔道会
町内の熊野神社で、畳を敷いて子供たちに柔道を教えている青空柔道教室。真由美と純二は、幼少の頃から真由美の父にここで柔道を教えてもらっている。
- 外村真由美
- 声-鷲角ゆかり
- この話のもう1人の主人公。小学6年生。警察官で銀杏柔道会を開く父(声-依田英助)を持つが、父が病気で倒れて以降、門下生が日に日に減っていってしまっている。
- 石田裕次郎
- 声-合野琢真
- 銀杏柔道会の副将。チームで1番お調子者で目立ちたがり屋。両親(声-大滝進也、こおろぎさとみ)は会社を経営しているが、倒産している。裕次郎の両親はいつも悲観的で「超えられない壁だよ。」と裕次郎に言っている。
- チョロ
- 声-高橋覚
- 本名は平岡尚、銀杏柔道会の次鋒。父親(声-藤本譲)はラーメン屋を経営していて、出前の配達をよく手伝っている。
- 梅本逸郎
- 声-杉浦明彦
- 銀杏柔道会の先鋒、いつも本が手放せないガリ勉タイプだがテストの成績は悪く、おまけにテスト中にすぐ気を失うほど基礎体力が極端に低い。教育ママ(声-川島千代子)に「柔道は受験に必要な基礎体力をつけるため。」と習うのを許されている。
- 井沢俊彦
- 声-田中圭
- 花園の甥っ子で銀杏柔道会の中堅。肥満体で泣き虫。超過保護な母親(声-近藤高子)と淡々としているが、息子を応援している父親(声-掛川裕彦)がいる。
ライザ柔道クラブ
本阿弥グループが出資する柔道クラブで、コーチ(声-広瀬正志)をはじめ、純二を大将をはじめとした5人のチームが銀杏柔道会のチームを迎え撃つ。残りの4人の子供たち(声-林原めぐみ、矢島晶子、高乃麗、頓宮恭子)はさやかと同様、高慢で高飛車な性格である。
- 相良純二
- 声-浪川大輔
- 真由美の幼なじみでライバル。柔道の実力は真由美と互角。元は銀杏柔道会に所属していたが、ライザに授業料免除という特待生待遇で引き抜かれる。真由美の事を女として意識して以降、彼女に対して素直に接する事ができなくなってしまう。次の大会で男女が合同で戦えるのが最後の大会の為、真由美は彼を投げ飛ばす事を目標にしている。
スタッフ
- 製作 - 鎌田龍児、伊地智啓、長谷川誠
- 企画 - 落合茂一、諏訪道彦
- プロデューサー - 諏訪道彦、鈴木聡、向井達也、小松茂明、丸山正雄
- 原作・原案 - 浦沢直樹
- 監督 - ときたひろこ
- 脚本 - 井上敏樹
- 演出 - 浅香守生
- 作画監督 - 君塚勝教
- 美術監督 - 池田祐二
- 音楽 - 佐久間正英
主題歌
- 主題歌「大好きなシャツ」
- 作詞・作曲・編曲 - DOUBLE K'O' CORPORATION / 歌 - 渡辺満里奈
- この曲は、TVシリーズ版でも挿入歌として使われたことがある。
- 挿入歌「WHAT'S THE PARADISE?」
- 作詞 - 岡田ヨシアキ / 作曲 - 松橋秀信 / 編曲・歌 - THE MINKS
映像ソフト
- 2009年現在、DVDは限定BOXと北米版のみ(北米版は40話までの収録)で、レンタルはされていない(VHS版は販売用とレンタルがあった)。DVDはファイブエースのカタログには「うる星やつら」などと同様に単巻での販売予定と記載されていたが、最終的には限定BOXという形式に落ち着いた。その後、バップからBlu-ray BOXとDVD-BOXがそれぞれリリースされ、第1話から第43話を収録したBOX1が2014年8月20日に、第44話から第81話を収録したBOX2が2014年12月24日に、第82話から第124話に加え、劇場版とTVスペシャルを収録したBOX3が2015年3月25日に発売された。全3BOX購入特典として作者の浦沢が選んだ原作の名シーンをプリントしたオリジナルTシャツがプレゼントされた。
実写版映画
1989年4月15日にアニメ化より先に、浅香唯主演で実写映画化[22]。柔道家やプロレスラーがカメオ出演している。製作は東宝映画、マイカル(現:イオンリテール)。配給は東宝。上映時間は97分。
キャスト
- 猪熊 柔 - 浅香唯
- 猪熊 滋悟郎 - 小林桂樹
- 猪熊 虎滋郎 - 菅原文太
- 松田 耕作 - 阿部寛
- 本阿弥 さやか - 山下容莉枝
- 風祭 進之介 - 竹内力
- 伊東 富士子 - 平山玲子
- 祐天寺 豪造 - 常田富士男
- 本阿弥 錦之介 - 石坂浩二
- 鴨田 - 仲本工事
- 山下 泰裕 - 山下泰裕
- 山口 香 - 山口香
- 前田 日明 - 前田日明
- 高田 延彦 - 高田延彦
- 馬渕 よしの - 馬渕よしの
- ラッシュワン - ラシュワン
- 柳澤監督学長 - 中庸助
スタッフ
- 製作総指揮 - 田中友幸、小林敏峯
- 製作 - 坂本幸夫、小倉斉
- 企画 - 小倉斉
- 企画協力 - 内山甲子郎
- プロデューサー - 小田洋雄
- 監督 - 吉田一夫
- 助監督 - 山下賢章
- 脚本 - 関本郁夫
- 撮影 - 岸本正広
- 音楽 - 矢島賢
- 音楽プロデューサー - 加藤要
- 美術 - 薩谷和夫
- 録音 - 池田昇
- 照明 - 大澤暉男
- 編集 - 長田千鶴子
- スチール - 橋山直己
- 主題歌 - 浅香唯「NEVERLAND 〜YAWARA!メインテーマ〜」
- 挿入歌 - 浅香唯「TRUE LOVE」「笑顔はどうしたの」
- サウンドトラック - YAWARA! オリジナル・サウンドトラック
同時上映
「冬物語」
ゲーム
評価 | ||||||
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- YAWARA!(PCエンジンCD-ROM2/SUPER CD-ROM2両対応、1992年10月1日発売、ソフィックス)
- コマンドを選択しながら、TVアニメを見るような感覚でストーリーを楽しむデジタルコミック(アドベンチャーゲーム)。CD-ROMの特性を活かし、TVシリーズのアニメーターが手掛けた原画によりアニメーション処理されたグラフィックとTVアニメと同じキャストによるフルボイスで、単行本1巻から6巻までのストーリーが再現されている。物語は松田耕作の視点で進む。主題歌は、OPが「ミラクルガール」、EDが「スタンド・バイ・ミー」。
- ファミコン通信クロスレビューでは7、4、6、5の22点[23]。レビュアーはゲーム的要素はなく謎解きで詰まることもなく選択肢も少ない物語を楽しむ流行のデジタルコミックで演出やテンポ、グラフィックがよく過去の同タイプのソフトでは群を抜いていて、原作ファンではなくても楽しめるとした者と所々省略されている部分もあるため知らないとわからないとする者で分かれた[23]。「Best Picks of This Week」の欄では同じ号でレビューした12作品中レビュアー4人中1人が本作を選んだ[25]。
- YAWARA!2(PCエンジンSUPER CD-ROM2、1994年9月23日発売、ソフィックス)
- 前作と同じデジタルコミック。原作のソウル五輪終了後から三葉女子短大の紫陽花杯優勝までの物語が収録されており、今作では伊東富士子の視点で物語が進む。また他に「対戦型の柔道アクションゲーム」「クイズ」「キャラクターデータベース」などのオマケモードも収録されている。主題歌は、OPが「YOU AND I」、EDが「いつもそこに君がいた」。
注釈
- ^ アニメでは、柔を見つけた本阿弥さやかが店内で大暴れした上に滋悟郎にみつかり、アルバイトはたったの一回で終了した。
- ^ 自称6連覇~8連覇まで、気分によって変動
- ^ 自称八~十段まで気分によって変動。
- ^ 滋悟郎が門を敲いた時点で既に故人だったため、直接の教えは受けていない。
- ^ 「JIGORO!」のエピソードがアニメ化された際も松田役の関が声を担当している(役名も松田)。
- ^ アニメでは最初、鴨田に加えて邦子を付ける形だった。
- ^ そのことを、対戦相手だった柔に指摘されて激怒したことがある。
- ^ アニメでは本阿弥グループの傘下入りした。
- ^ 富士子のお腹が目立たないうちに挙式をするために式場を予約する必要があったが、大安などの良い日取りは満杯で予約が取れず仏滅の13日の金曜日の大殺界に挙式した。
- ^ しかも、連載開始当時はまだ、共通一次試験から、大学入試センター試験に移行する前であったため、これを利用した受験も理論上不可能であった
- ^ なお、現実社会での業界4位である日本旅行は大手の一角である
- ^ 大田黒曰く、400億円の契約の手柄。風祭もこれには非常にうろたえていた。
- ^ 原作でバルセロナオリンピックの無差別級決勝が描かれたのは『ビッグコミックスピリッツ』1993年34号(7月26日発売)であり、開催からほぼ1年後であった。
- ^ ただし、原作の表紙や扉絵からの流用が多い。
出典
- ^ a b c d 小学館漫画賞事務局『現代漫画博物館』小学館、2006年、279頁。ISBN 4-09-179003-8。
- ^ “YAWARA!([著]浦沢直樹”. メディア芸術データベース. 文化庁. 2018年11月27日閲覧。
- ^ “歴代発行部数 ランキング”. 漫画全巻ドットコム. 2020年9月21日閲覧。
- ^ a b c d 夏目房之介『マンガは今、どうなっておるのか』メディアセレクト、2005年、241-242頁。ISBN 4-86147-009-9。
- ^ a b c d e 南信長『現代マンガの冒険者たち 大友克洋からオノ・ナツメまで』NTT出版、2008年、246-248頁。ISBN 978-4-7571-4177-3。
- ^ a b c 斎藤環『戦闘美少女の精神分析』太田出版、2000年、183頁。ISBN 978-4-87233-513-2。
- ^ “JIGORO!”. 小学館. 2018年11月27日閲覧。
- ^ “JIGORO!([著]浦沢直樹”. メディア芸術データベース. 文化庁. 2018年11月27日閲覧。
- ^ 重松清『この人たちについての14万字ちょっと』扶桑社、2014年、92-94頁。ISBN 978-4-594-07159-2。
- ^ a b 「浦沢直樹と倉本美津留の漫画密談中。その1」『BRUTUS』 2016年2月15日号、マガジンハウス、22頁。
- ^ a b c d 『格闘技マンガ最強伝説 最強格闘技のネタ本!』福昌堂〈月刊空手道8月号別冊〉、1996年、111、152-153頁頁。ASIN B00A6UJ2QM。
- ^ a b 夏目房之介『マンガの深読み大人読み』イースト・プレス、1998年、52-53頁。ISBN 4-87257-481-8。
- ^ 当時、現実の国民栄誉賞を受賞した女性スポーツ関係者はいなかった(2000年の高橋尚子が初受賞)。
- ^ “YAWARA! <TV> (1989~1992)”. allcinema. スティングレイ. 2018年11月27日閲覧。
- ^ a b c d e “YAWARA! a fashionable judo girl!”. マンガペディア. VOYAGE GROUP. 2018年11月27日閲覧。
- ^ “『YAWARA! 完全版』制作舞台裏①...浦沢直樹先生の衝撃の一言とは!?”. コミスン. 小学館. 2018年11月27日閲覧。
- ^ a b c d “YAWARA! スペシャル ずっと君のことが…。(1996)”. allcinema. スティングレイ. 2018年11月27日閲覧。
- ^ "伝説の漫画「YAWARA!」をデジタルリマスター版アニメとして地上波初放送!" (PDF) (Press release). 千葉テレビ放送. 15 December 2015. 2015年12月17日閲覧。
- ^ 『アニメディア』1992年6月号、学研プラス、テレビ局ネットワーク pp.107 - 109。
- ^ “YAWARA! Special ずっと君のことが・・・。”. マンガペディア. VOYAGE GROUP. 2018年11月27日閲覧。
- ^ a b “YAWARA! それゆけ腰ぬけキッズ!!”. KINENOTE. キネマ旬報社. 2018年11月27日閲覧。
- ^ “YAWARA!”. KINENOTE. キネマ旬報社. 2018年11月27日閲覧。
- ^ a b c ファミコン通信 No.199 1992年10月9日号 38ページ
- ^ YAWARA!2 まとめ (PCエンジン)/ファミ通.com
- ^ ファミコン通信 No.199 1992年10月9日号 39ページ
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