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「横手山」の版間の差分

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2021年5月13日 (木) 23:54時点における版

横手山
前山山頂より望む横手山
標高 2,307 m
所在地 日本の旗 日本
長野県下高井郡山ノ内町
群馬県吾妻郡中之条町
位置 北緯36度40分08秒 東経138度31分33秒 / 北緯36.66889度 東経138.52583度 / 36.66889; 138.52583座標: 北緯36度40分08秒 東経138度31分33秒 / 北緯36.66889度 東経138.52583度 / 36.66889; 138.52583
山系 志賀高原
横手山の位置(日本内)
横手山
横手山の位置
プロジェクト 山
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横手山山頂(横手山山頂ヒュッテ)

横手山(よこてやま)は、長野県下高井郡山ノ内町群馬県吾妻郡中之条町との境にある火山である。

概要

標高2,307m。上信越高原国立公園の一部である志賀高原を構成する山の一つであり、志賀高原の南東端に位置する。日本海太平洋に水を分ける中央分水界上に位置する。

山体は、南側と西側が急斜面をなし、北側と東側は比較的なだらかな傾斜を持つ非対称の形をしている。長野県側の志賀高原は観光地としての開発が進んでおり、群馬県側の草津温泉万座温泉国道292号で結ばれている。この国道は横手山の南に位置する渋峠中央分水界を超えており、この地点が全国の国道の最高地点となっている。これにともない、横手山も、スキー場、リフト設備などによる観光開発が進んでおり、夏冬を問わず、手軽に登れる山となっている。

山頂とそこからの眺望

横手山の山頂は比較的平らで広く、東側は比較的緩やかな斜面だが、西側は切り立っておりその景色は一変する。南東側の一番高い場所に2等三角点があり、その近傍にかつて山岳信仰の聖地だったと言われる横手山神社がある。近年はパワースポットとして脚光を浴びている。かつて横手山のシンボルだったNTTの無線中継所のタワーは2017年に撤去されている(現在は警察関係などその他の中規模なタワーが2基残っている)。

山頂にはNTTの無線中継所の保守施設から始まった山小屋(横手山頂ヒュッテ)と、山頂駅のクランペットカフェがある。

横手山は志賀高原では第二位の高峰のため、山頂はオオシラビソなどの針葉樹に覆われ、冬には見事な樹氷(スノーモンスター)が見られる。現在ではスノーモンスターナイトツアーも実施されている。山頂北端の横手山スカイリフト駅の2階には展望台(満天ビューテラス)があり、天気が良い時は遠く富士山北アルプス佐渡島まで遠望することができる。現在満天ビューテラス直下にウッドデッキが建設中である(国立公園特別地域のため2000mを超える場所での建設には環境省の規制が厳しく、許可が大幅に遅れたといわれている)。後述のクランペットカフェには南西側に「プライベートテラス」が作られた。三角点のある地点からは南及び西側の眺望が利く。また、横手山スキー場の中央付近のゲレンデからは、北東方向の眺めがよい。渋峠エリアから滑走中には草津、富士山、浅間山、谷川連峰、赤城山、榛名山などが望め、冬にはスカイツリーも見えることがあるという。志賀高原を訪れた晴れた日のスキーヤーは横手山を目指すと言われる所以である。

横手山・渋峠スキー場

横手山山麓からの眺望(国道292号と笠ヶ岳2075.9m)渋峠・横手山ドライブイン付近より

元々横手山はスキー場として開拓された山であり、北西側斜面には横手山スキー場、南東側に渋峠スキー場があり、「横手山・渋峠スキー場横手山エリア」・「横手山・渋峠スキー場渋峠エリア」と呼ばれる。今日でも横手山はスキーヤーの憧れの地的存在となっている。その理由としては、横手山が志賀高原内では第二の高峰であり(一位は裏岩菅山)、眺めが良いこと。頂上近くまでリフトが通じており、容易に素晴らしい景観に接することができること。また、熊の湯まで一気に滑り降りるコースなどでは、ゲレンデであるにも関わらず山スキー的な雰囲気が味わえることがあげられる。

横手山南東の斜面にある渋峠スキー場の最下部と、群馬県側の草津スキー場万座温泉スキー場の上端は距離的に比較的近い(万座温泉スキー場との距離は6km程度)。そのため横手山から渋峠を経由して万座、草津方面に向かうルートは、上級者が山スキーを楽しむのに好適なコースとなっている。

夏季の観光

横手山では、二つのスキー場のリフトが夏季も運行されている。また、車の通る国道292号と、横手山スキー場リフトの中継点は、動く歩道スカイレーター)で結ばれている。横手山の北側は開かれており眺めがよいためか、このスカイレーターは、天気の良い日は順番待ちするほどの人気を博している。

またここにはユニークなカフェ、レストランが山頂付近に5つもある。スカイレーター前から順番に紹介していく。

①2307スカイカフェ スカイレーター乗り場前の山小屋風カフェ。絶景テーブルがあり、2060mの地点にありながらこの地域唯一のウォシュレット完備のため女性に人気である。スキー場ホテルのシェフが調理しているのもウリ。地元のソウルフード「ネマガリダケ」を使った竹の子ピザはここでしか味わえない。

②横手山ドライブイン 渋峠から横手山側に道が折れる絶景地点にある。営業日がこの中で最も少ないのが難点。①のスカイカフェとともに「のぞき」地区の駐車場を利用できる。

③クランペットカフェ 2020年に改装リニューアルオープンし雰囲気を一新。「プライベートテラス」が新たに作られた。まだあまり知られていないが、足下に絶景を見ながらの独占席はすでに順番待ちとなっている。

④横手山頂ヒュッテは「日本一高い所の雲の上のパン屋さん」を自称し、パン愛好家らが日本一高所のパンを求めにやってくるなど、注目を集めている。原則として自家用車では上がれないため、スカイレーターやリフトの利用が必要。

⑤渋峠ロマンスリフトの出発点にある渋峠ホテルは「県境の宿」として有名。ホテルの真ん中に群馬県と長野県の県境が描かれていてインスタポイントになっている。ここも「県境のパン屋さん」として手作りのパンを出している。また渋峠は日本国道最高地点のため聖地巡礼に訪れるバイク乗りたちはこちらのパン押しが多く、山に上る人は山頂ヒュッテ派が多い。この地域では最も駐車スペースがある。

エピソード

スキーブームの火付け役となった映画私をスキーに連れてって」には横手山が登場する。主人公でスキー初心者の原田知世が、急遽志賀高原から万座に移動せねばならなくなり、無理を押して上級者コースの志賀・万座ルートに挑む設定になっている。渋峠ホテルには原田知世、三上博史たち主要キャストとの記念写真が飾られている。

交通

  • 横手山スカイレーター(のぞき~横手山頂):スカイレーター(斜面を登降する動く歩道)とリフトを乗り継ぐ

スカイレーターは①日本で最も標高の高い屋外型エスカレーター②日本最長の屋外エスカレーター(単独のものとして)③現存する日本初の屋外エスカレーターである。スキー場の調べではおそらくいずれも世界一だという。

スカイレーターは上り・下り交互運転であるためタイミングによっては10~20分程度待つことになる。 2019年7月から始まった周遊運転(スカイレーター→スカイリフト→山頂→渋峠リフト→無料シャトルバス)はコロナ対策のため現在は停止されている。スカイレーター⇄スカイリフト山頂の往復、もしくは渋等リフト⇄山頂往復、および「スーパーダブル往復プラン」によって全リフトを利用して渋峠〜山頂〜スカイレーター乗り場(のぞき地区)を移動することができる。

  • 第3スカイリフトは、日本で最も標高の高いリフトである
  • 渋峠ロマンスリフト(渋峠~横手山頂)も日本で最も標高の高いリフトである。
  • 一般的にはクルマで長野県側から湯田中を経由して志賀高原を上がってくるか、群馬県側から草津を経由するか万座(有料の万座ハイウェー)を経由してくるが、夏季は長野駅からの直行バスや湯田中駅からバス(長電バス)が運行されているので、これを利用してスカイレーターのある「のぞきバス停」や「渋峠」に来ることもできる。志賀草津道路が閉鎖される冬は、途中の硯川または陽坂バスまでしかバスは来ないので、横手山のリフトを利用する必要がある。渋峠ホテルなどは陽坂まで雪上車で迎えに来る。

画像ギャラリー

周辺にある山小屋

近隣の山

関連項目

外部リンク