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2020年12月25日 (金) 23:13時点における版
- キルギス共和国
- Кыргыз Республикасы (キルギス語)
Киргизская Республика (ロシア語) -
(国旗) (国章) - 国の標語:なし
- 国歌:キルギス共和国国歌
-
公用語 キルギス語、ロシア語 首都 ビシュケク 最大の都市 ビシュケク 独立
- 日付ソビエト連邦より
1991年8月31日通貨 ソム(KGS) 時間帯 UTC+6 (DST:なし) ISO 3166-1 KG / KGZ ccTLD .kg 国際電話番号 996
キルギス共和国(キルギスきょうわこく、キルギス語: Кыргыз Республикасы、露: Киргизская Республика)、通称キルギスは、中央アジアに位置する共和制国家。首都はビシュケク(旧名フルンゼ)。かつての正式国名はキルギスタンであり、改称以降も別称として公式に認められている。
内陸国で、カザフスタン、中華人民共和国、タジキスタン、ウズベキスタンと国境を接する。西部のバトケン州内にはタジキスタンとウズベキスタンの飛び地がある(「バトケン州#飛地」参照)。旧ソビエト連邦の構成国であり、ソ連から独立したウズベキスタン、カザフスタン、トルクメニスタン、タジキスタンとともに独立国家共同体(CIS)に加盟する。中央アジア5カ国で「最も民主的」といわれるキルギスでは、2005年と2010年に野党勝利による政変があった。しかし、キルギスの大統領たちは政権交代による第一野党勝利後にそれぞれ国外に亡命している[2]。
国名
正式名称はキルギス語では Кыргыз Республикасы(Kyrgyz Respublikasy; クルグズ・レスプブリカス)、ロシア語では Киргизская Республика(Kyrgyzskaia Respublika; キルギースカヤ・リスプーブリカ)。別称は Кыргызстан(Kyrgyzstan; クルグズスタン)。
1991年の独立時にキルギス語の国名を Кыргызстан Республикасы(Kyrgyzstan Respublikasy; クルグズスタン・レスプブリカス)としたが、1993年に憲法を改正して正式国名を現行の Кыргыз Республикасы に改めた。ただし、国名変更以降も旧称 Кыргызстан が別称として公式に認められている。
公式の英語表記は Kyrgyz Republic。別称 Kyrgyzstan。国民・形容詞はKyrgyzstani。
クルグズ(キルギス)の語源は「кырк(クルク)」が40の意味で、40の民族を指し、また中国人にかつて「гунны(グンヌィ、匈奴)」と呼ばれていた背景から、それらを合わせてクルグズとなったと言われている。ちなみに、テュルク系言語で40を意味する「クゥルク」に、娘や女の子を意味する「クゥズ」を合わせた「クゥルク・クゥズ」は、“40人の娘”という意味になり、中央アジアに広く伝えられるアマゾネス伝承との関連をうかがわせる。したがって、「40の民族」というよりも、「40の部族」ないし「40の氏族」という意味のほうが適切である。
日本語名のキルギスは、ロシア語表記の「Киргиз」に由来する。
独立時に、キルギスのロシア語表記・英語表記は、キルギス語の自称に基づいた Кыргыз・Kyrgyz に改められたが、日本語ではそのままキルギスと呼び続け、正式国名の日本語名はキルギスタン共和国と表記された。その後のキルギス共和国への国名変更を経て、依然キルギスと通称されている。タジキスタンやカザフスタンなどにみられる「~スタン」とは、ペルシア語で「~が多い場所」を意味する言葉である。詳しくはスタンを参照。
本項では「キルギス」の国名を使用するが、中央アジアの研究者には正確な発音に近い「クルグズ」と表記すべき、との声もある。
歴史
- 古代 - キルギス人の祖先は、シベリアを南北に流れるエニセイ川上流に定住していたと考えられている
- 1世紀頃 - 匈奴の支配下に入る。
- 6世紀 - 突厥の支配下に入る。
- 7世紀 - 唐の支配下に入る。
- 8世紀 - 回鶻の支配下に入る。
- 9世紀 - 回鶻を滅ぼす。
- 13世紀 - モンゴル帝国の支配下に入る。
- 16世紀 - キルギス民族が現在のキルギス共和国の領域に移住。
- 19世紀初頭 - キルギス民族はウズベク系のコーカンド・ハン国の支配下に入った。
- 1865年 - 北キルギジアがロシア帝国に併合される。
- 1867年 - トルキスタン総督府を設置。
- 1876年 - コーカンド・ハン国(Kirgizia)がロシア帝国に併合される。
- 1922年 - ソビエト連邦が成立。
- 1910年代~1920年代 - ソビエトの支配下に入り、トルキスタン自治ソビエト社会主義共和国の一地域となる。
- 1924年 - 中央アジアに位置する共和国の国境が整理され、ソビエト連邦内のカラ=キルギス自治州となる。
- 1925年 - キルギス自治州に改称。
- 1926年 - キルギス自治ソビエト社会主義共和国 (1926-1936)に改称。
- 1936年 - ソビエト連邦を構成するキルギス・ソビエト社会主義共和国となる。
- 1990年12月15日 - 「キルギスタン共和国」に改名し、国家主権宣言[3]。
- 1991年8月31日 - ソ連8月クーデター失敗により、正式に独立を果たす(キルギスタン共和国)。
- 1991年12月21日 - ソビエト連邦の崩壊で結成された独立国家共同体 (CIS) に参加。
- 1992年 3月 - 国際連合に加盟。
- 1992年 5月 - 独自通貨であるソムを導入、国際通貨基金 (IMF) に加盟、独立国家共同体 (CIS) の集団安全保障条約に調印。
- 1993年 - 新憲法下で現国名(キルギス共和国)に改称。
- 1995年12月 - 大統領選挙でアスカル・アカエフが再選された。
- 1996年 2月 - 大統領の権限大幅に拡大する憲法改正案が国民投票により賛成94.5%で可決された。
- 1999年 - 「ウズベキスタン・イスラーム運動」のゲリラがクルグズスタン南部に侵入する事件が起こる。キルギス日本人誘拐事件(8月23日 - 10月25日)。
- 2003年 - 憲法改正の国民投票実施。これにより憲法を改正し二院制から一院制に移行することが決定。
- 2005年3月 - チューリップ革命。議会選挙の不正疑惑をきっかけに、南部で、強権的なアカエフ大統領に対する野党側の反政府運動が激化。反政府運動は首都のビシュケクまで拡大し、野党勢力が大統領府を占拠。アカエフ大統領が逃亡して政権が崩壊した後、野党勢力は暫定政権を樹立したと報じられる。
- 2005年4月4日 - アカエフ大統領、正式に辞任。
- 2005年7月10日 - クルマンベク・バキエフが大統領選挙で圧勝し、大統領に就任。
- 2010年 - 景気低迷や政府によるメディア規制が起こる中、首都ビシュケクを中心に野党側による反政府運動(2010年キルギス騒乱)が激化。4月7日に野党勢力が大統領府を占拠し、翌8日に元外相のローザ・オトゥンバエヴァが臨時政府樹立を発表、5月19日に暫定大統領に就任。6月27日に行われた国民投票で信任されたことで臨時から正式な政府に移行としたと宣言。
- 2011年12月1日 - 大統領選挙などを経て、アルマズベク・アタンバエフが大統領に就任。
- 2017年11月24日 - ソーロンバイ・ジェーンベコフが第5代大統領に就任。
- 2020年10月5日 - 前日の議会選挙の不正に端を発するデモが勃発。反政府運動に発展し、16日にジェーンベコフが大統領を辞任(2020年キルギス反政府運動)。
政治
政体
政治体制は共和制であり、国民による直接選挙で大統領と議員が選出される。
行政府
大統領の任期は6年で、再選は禁じられている。大統領は議会の承認に基づき首相を任命する。大統領は議会の承認があれば閣僚を任免できる。大統領が不在の場合は議会の議長が代行する。
立法府
議会「ジョゴルク・ケネシ」は、120議席の一院制。2005年に新憲法が発布される以前、1994年10月から2005年1月までは二院制であり、上院に相当する定数60議席の立法議会と、下院に相当する45議席[疑問点 ]の国民代表議会に分かれていた。
政党
政党の活動は自由であり、キルギスタン民主運動、キルギスタン共産主義者党、農民党など約40の政党がある。
近年の政情
2005年2月と3月の総選挙の腐敗が欧州安全保障会議により指摘されたことを直接のきっかけとして、2005年3月24日にアスカル・アカエフ大統領の辞任を求める大規模な抗議行動が行われた。政権は崩壊し、大統領が逃亡した後、議会の議長が代行を務める暫定政権が樹立された。
2005年7月10日に行われた大統領選挙で、「国民のために働く質の高い政府を作る」と訴えた親欧米派のクルマンベク・バキエフが大統領に当選した。民主化を目指す人物が大統領に就任したことで、中央アジアの他の長期独裁政権にも影響を与える可能性もあるといわれたが、「民主化の希望の星」だったバキエフも、独裁主義に陥ったとされた。政敵やジャーナリスト襲撃が相次ぎ、暗殺事件は次々と迷宮入りになっている。景気が停滞していたことや、政府によりメディア報道が閉鎖されるなどが起こり[4]、バキエフ大統領に対して不満が高まっていた。
2010年4月7日、首都ビシュケクを中心に野党勢力による数千人規模の反大統領デモが勃発。政府軍側の発砲により大規模な武力衝突となり、死者は少なくとも75人、負傷者は1000人以上に達した。野党勢力は内務省や国家治安局、国営テレビ局などを占拠した。翌日8日、バキエフは南部へ逃亡。その後に大統領を辞職してベラルーシに亡命した。北部を中心に実権を掌握した野党勢力は元外相のローザ・オトゥンバエヴァを首班に臨時政府樹立を宣言した。暫定政権は2010年7月に技術政府となり、2011年12月に大統領選挙が行われアルマズベク・アタンバエフが大統領に就任。2017年には後継のソーロンバイ・ジェーンベコフが大統領に就任した。
2020年10月4日に執行された議会選挙の結果をめぐり野党勢力が抗議運動を展開。大規模な反政府運動に発展し、総選挙結果は無効が宣言され[5]、クバトベク・ボロノフ内閣は崩壊し[6]、16日にソーロンバイ・ジェーンベコフ大統領も辞任した。新首相となったサディル・ジャパロフが大統領代行も兼任する形で新政権が発足した[7](2020年キルギス反政府運動)。
軍事
陸軍(約8500人)と空軍(約2400人)の総兵力約1万900人のキルギス共和国軍と、準軍隊(約9500人)を保有する[3]。
ロシア連邦軍がカント空軍基地に駐留している[3](「国外駐留ロシア連邦軍部隊の一覧」も参照)。
アフガニスタン紛争 (2001年-)のためにマナス国際空港を使用していたアメリカ合衆国軍は撤退済み[3]。
上海協力機構の合同軍事演習を、ロシア連邦や中国、他の中央アジア諸国とともに実施している[3]。
国際関係
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ロシアと密接な関係を保ちつつ、中国や欧米、日本などともバランス外交を展開している。ロシア主導のユーラシア経済連合と集団安全保障条約に加盟している[3]。
上海協力機構の加盟国でもあり、中国はキルギスを「一帯一路」の対象国の一つに位置付けている[8]。一方で、経済の過度な対中依存や中国人の流入などへの不満から反中デモも起きている[9]。
日本は1991年12月28日に国家承認し、翌1992年1月26日に外交関係を樹立。大使館は日本が2003年1月27日に、キルギスが翌2004年4月にそれぞれ置いた。日本はキルギスに政府開発援助(ODA)を提供し、ビシュケクに「キルギス日本人材開発センター」を開設した[3]。
地理
国土全体の40%が標高3000mを超える山国。国土は東西に長く、中国との国境には天山山脈が延びる。南に位置するタジキスタンに向かってパミール高原が広がる。
国土の中央など東西に山脈が走り、国土を数多くの峡谷に分断している。最高峰は、中国国境にそびえるポベティ山(Pobeda または Jengish もしくは 勝利峰、7439m)、ついでハン・テングリ(Khan-Tängri または Kan-Too、6995m)である。4000m級の峰は珍しくない。各都市の標高は首都ビシュケクが800 m、フェルガナ盆地に位置するオシュが963 m、イシク湖畔のバルイクチが1610 m、カラコルが1745 mとなっており、ナルイン州の州都ナルインは2044 m、中国やタジキスタンとの国境に近い南部のサリタシュは3170 mもの高地に位置している。
主な河川は、シルダリア川支流のナルイン川。主な湖は国内北東部に位置するイシク湖 (Isik-Köl)。東西180km、南北60km、周囲長700kmに及ぶ。湖面の標高は1600m。イシク湖とナルイン川は水系が異なる。
ビシュケクと第2の都市オシュ、中央部のナルインにはソ連共和国時代に大規模な灌漑施設が敷設されているため、綿花を中心とした耕作に向く。これらの灌漑地はシルダリア川、ナルイン川の支流から水を得ている。
気候
隣国のカザフスタンや中国とは異なり、国内に砂漠は存在せず、この地方の中では気候に恵まれている。人の居住に適した東西に伸びる渓谷部分はケッペンの気候区分では、夏季に雨が少ない温帯の地中海性気候 (Cs) に相当する。これは、イタリアのローマやアメリカ合衆国サンフランシスコと同じ気候区である。山地は亜寒帯湿潤気候 (Df) 、特に高地は高山気候 (H) となる。天山山脈をはさんで南方の中華人民共和国と、テスケイ・アラ・トー山脈を挟んで北方のカザフスタンには、ステップ気候 (BS) と砂漠気候 (BW) が広がる。
実際に降水量を比較すると、天山山脈の100km南方に位置する中国新疆ウイグル自治区喀什(カシ、カシュガル)の年降水量は60mmだが、ビシュケク(北緯43度、標高800m)の降水量は450mmに達する。これはローマやサンフランシスコと同水準である。ビシュケクの平均気温は、1月に-20度、7月に30度で2017年度は7月に最高気温43度、2月に最低気温-31度を記録している。
地方行政区分
キルギスは7つの州 (oblast) と2つの特別市 (shaar) から成り立つ。州はさらに地方 (raion) に分かれる。地方長官は中央政府が任命する。aiyl okmotu と呼ばれる自治体は、最大で20程度の集落から構成されており、選挙で選ばれた村長のほか議会が設置されている。
主要都市
経済
農業および牧畜、鉱業が主である。農業は主として輸出品目にもなっている綿花、タバコの栽培が活発に行われている。鉱業は金、水銀、アンチモンなど。1997年に採掘がはじまったクムトール鉱山は、世界屈指の金鉱山である。また水銀(ハイダルカン鉱山)は2002年のデータで世界第3位の産出量を誇っている。
ソ連から独立後は、観光産業に早くから注力する。旧ソ連邦でも先駆けてヨーロッパや日本からの観光目的の入国に際し、査証不要を打ち出した。
キルギスは石油製品、天然ガスを輸入し、水力発電による電力、葉タバコ、綿を輸出している。ただし、金の輸出が急速に伸びている。2000年における輸入相手国は、ロシア、ウズベキスタン、カザフスタン、アメリカ合衆国、中華人民共和国の順。輸出相手国は、ドイツ、ウズベキスタン、ロシア、中華人民共和国、スイス。キルギスの対日本への貿易は2012年の財務省貿易統計によると輸入57.6億円(機械類及び輸送用機器、自動車、建設用・鉱山用機械)、輸出0.8億円(アルミニウム及び、同合金)となっている。
キルギスに対する2000年における主要援助国(団体)は、日本、アジア開発銀行、世界銀行、アメリカ合衆国、国際通貨基金の順である。日本の援助額は5500万米ドル。
通貨はキルギス・ソムである。
交通
国内にはバスと航空網が敷かれている。外国との間にはフラッグキャリアのキルギスタン航空が、ビシュケクのマナス国際空港からアジアとヨーロッパ各国に就航しているほか、同空港には各国の航空会社が乗り入れている。
鉄道は首都ビシュケクからカラバルタ、バルイクチ[10]までの国内線の他、ビシュケクとロシアやカザフスタンとの間に国際列車[10]が運行されている。
またマルシュルートカというバスがありそれが国民の足となっている。ビシュケク市内では10ソム(約16円)で乗ることができ[要出典]、遠距離移動の際には便利となる一面を持つ。タクシーも走っており、日本と比較すると安価で乗ることが出来るため利便性は高めである。
更に、ビシュケクからはアルマトイ、タラズ、タシュケント、モスクワ、オムスク、クラスノヤルスク、チュメニと言った国外の都市へ行くもの[11]も運行されている。
国民
民族
2018年時点、キルギス人が73.3%、ウズベク人が14.7%、ロシア人が5.6%、ドンガン人1.1%、タジク人0.9%、ウイグル人0.9%である[3]。その他にはトルコ人、カザフ人、タタール人、ウクライナ人、高麗人、アゼルバイジャン人などが含まれる多民族国家である。
地域による民族分布差も大きく、首都ビシュケクと周辺のチュイ州やイシク・クル州のカラコルを中心とした東部にはロシア人、ウクライナ人など白人(スラブ系住民)が多く、オシ州やジャララバード州、バトケン州などの西部、南部にはウズベク人やタジク人が、中国国境付近にはドンガン人やウイグル人が住む。一方、ナルイン州の住民はほとんどがキルギス人である。人名はソ連時代の名残りもあり、全体的にロシア語風の姓名が多く見受けられる。
独立前の1989年にはロシア人は全人口の21.5%を占めていたが、独立後国外流出が続き、2018年には5.6%にまでに減少した[注釈 1]。
言語
ロシア語が公用語、キルギス語が国家語とされている (憲法第10条第1項、第2項[12])。
2017年の国勢調査によると、母語話者の割合はキルギス語が55.2%、ウズベク語が4.7%、ロシア語が34.0%となっている。ウズベク語はオシ州やジャララバード州を中心にウズベク系住民の間で使われている。
ロシア語は独立以降公用語から除外されたウズベキスタンなどと違い、引き続き公用語に制定されている。これは、国の中枢を占めていたロシア人などのロシア語系住民の国外流出(頭脳流出)を防ぐためであり、現在[いつ?]でも山岳部を除く全土で通用し、教育、ビジネスや政府機関で幅広く使用される。また医療用語などはロシア語にしか翻訳されていない単語があるため、ロシア語が理解できないと生活に苦労する場合もある。
首都ビシュケクとその周辺では多くの住民はロシア語を使って生活しており、キルギス語が上手に話せないキルギス人も少なくない。このため、現地生まれのロシア人はキルギス語を話せない人がほとんどを占めている。
その他、ドンガン語なども使われている。
宗教
宗教はイスラム教が75%、キリスト教正教会が20%、その他が5%である。
婚姻
婚姻時に、婚姻前の姓を保持する(夫婦別姓)か、共通の姓(夫婦同姓)か、複合姓に改姓することから選択することが可能である。すでに複合姓である場合にさらに追加することはできない。改姓した場合、離婚時に元の姓に戻すことも可能である[13]。
文化
敦煌で南北に分かれた「シルクロード」は喀什で合流後、再び南北に分かれる。南の道はタジキスタンに向かうが、北の道はキルギスの南部を通過する。首都ビシュケク近郊のトクマムの町には、バラサグン遺跡が残る。ここには砂漠を進む商隊の灯台として使われたと推定されているブラナの塔が残る。また周囲にはキルギス各地から集められた石人があり有名。
食文化
音楽
キルギス人の民族楽器は三弦のコムズが知られる。キュと呼ばれる器楽独奏曲ごとに伝説が残されており、伝統的な作法では、伝説を語った後、キュを演奏していた。
世界遺産
キルギス国内には、国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の世界遺産リストに登録された文化遺産が2件存在する。
祝祭日
日付 | 日本語表記 | 現地語表記 | 備考 |
---|---|---|---|
1月1日 | 元日 | ||
1月7日 | クリスマス(正教会) | ||
2月1日 | 犠牲祭 | 移動祝日 | |
3月8日 | 国際女性デー | ||
3月21日 | ノールーズ | ||
5月1日 | メーデー | ||
5月5日 | 憲法記念日 | ||
5月9日 | 戦勝記念日 | ||
6月1日 | 子供の日 | ||
8月31日 | 独立記念日 | ||
11月7日 | 同意と和解の日 | ||
11月25日 | 断食明けの日 | 移動記念日 |
キルギス出身の有名人
- チンギス・アイトマートフ - 作家
- アスカル・アカエフ - 政治家、元大統領
- アクタン・アリム・クバト(アクタン・アブディカリコフ) - 映画監督
- ビタリ・クリチコ - プロボクサー
- ウラジミール・クリチコ - プロボクサー
- フェリックス・クロフ - 政治家、元首相
- ヴァレンティーナ・シェフチェンコ - キックボクサー、総合格闘家
- ミハイル・シュヴィドコイ - 舞台演出家、教育者、政治家
- オルズベック・ナザロフ - プロボクサー
- イゴール・パクリン - 陸上選手
- ボリス・パンキン - 政治家
脚注
注釈
- ^ 尚、ビシュケク市にはロシア人が多数集まっており、同市内においてはロシア人の割合が民族構成の数値よりも高めとなっている。
出典
- ^ a b c d IMF Data and Statistics 2009年4月27日閲覧([1])
- ^ https://.yahoo.co.jp/hl?a=20171016-00000078-mai-int
- ^ a b c d e f g h i “キルギス共和国(Kyrgyz Republic)基礎データ”. 2019年2月5日閲覧。
- ^ Kyrgyzstan: UN Head Chides Bakiyev as More Media Outlets Blocked Eurasianet.org 2010年4月4日(英語)
- ^ “Kyrgyzstan election: Sunday's results annulled after mass protests”. BBC News. BBC. (2020年10月6日) 2020年10月8日閲覧。
- ^ “キルギス首相が辞任 議会選後混乱の中”. AFPBB News. フランス通信社. (2020年10月7日) 2020年10月8日閲覧。
- ^ “【キルギス】 議会がジェーンベコフ大統領の辞任を承認:大統領権限はジャパロフ首相に移譲”. TRT日本語. (2020年10月16日) 2020年10月17日閲覧。
- ^ 中央アジアに「一帯一路リスク」中国巨額融資の代償/タジキスタン、キルギス、借金のかたに資源権益『日本経済新聞』電子版(2018年8月13日配信)2019年2月5日閲覧。
- ^ 「キルギス 反中デモ頻発/一部暴徒化 経済支配や雇用減に不満」『産経新聞』朝刊2019年1月26日(国際面)2019年2月5日閲覧。
- ^ a b “キルギス鉄道公式ホームページ”. 2020年9月10日閲覧。
- ^ “キルギス国営バス公式ホームページ”. 2020年9月10日閲覧。
- ^ キルギス共和国憲法 在キルギス共和国日本国大使館作成の邦訳
- ^ The Family Code of the Kyrgyz Republic.