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2020年9月15日 (火) 15:04時点における版
中国人民解放軍海軍 中国人民解放军海军 | |
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中国人民解放軍海軍の徽章 | |
中国人民解放軍海軍の軍艦旗 | |
創設 | 1949年4月23日 |
本部 | 北京市 |
指揮官 | |
海軍司令員 | 沈金龍海軍中将 |
海軍政治委員 | 秦生祥海軍中将 |
総人員 | |
現総人員 | 約29万人 |
|
中国人民解放軍海軍(ちゅうごくじんみんかいほうぐんかいぐん、簡体字:中国人民解放军海军)は、中華人民共和国の海軍であり、中国共産党が指導する人民解放軍の海軍部門である。
「人民解放海軍」と表記されることがあるが、「人民解放軍 海軍」が正式な組織名称である。
概要
1949年4月23日創立。2017年版ミリタリーバランスによると、航空母艦2隻、弾道ミサイル原子力潜水艦4隻、攻撃型原子力潜水艦5隻、通常動力型潜水艦48隻、駆逐艦21隻、フリゲート57隻、コルベット27隻、高速戦闘艇65隻以上、ドック型揚陸艦4隻、戦車揚陸艦29隻を含む艦艇を保有するとしている[1]。
2017年版ミリタリーバランスによると、海軍人員数は、現役総員約235,000名の内、海軍航空部隊約26,000名、陸戦隊(海兵隊)約10,000名が含まれるとしている[1]。Jane's Fighting Ships 2015-2016によると、現役総員235,000名の内、海軍航空部隊25,000名、陸戦隊8,000から10,000名(戦時は28,000名)、沿岸防衛陸上部隊(地対艦ミサイル・沿岸砲運用部隊)28,000名が含まれるとしている[2]。
米国防総省は2020年9月1日に発表した、中国の軍事力についての年次報告書「2020 China Military Power Report」の中で、「中国は現在、世界最大の海軍を保有している」との見解を示した。中国海軍が130隻以上の水上戦闘艦を含む約350隻の艦艇を保有していることを指摘し、米海軍の約293隻を上回っていると述べた[3]。
歴史
1949年、人民解放軍の中で舟艇を装備していた部隊が「解放軍海軍」として独立し、発足した。当初は第二艦隊叛乱事件などで中華民国海軍から接収した旗艦の重慶や旧日本海軍の砲艦と海防艦、アメリカ製のLST輸送艦などや民間の輸送船やジャンク船、漁船などに武装を施した特設艦船などを戦力にしていた。後にそれらはソビエト連邦から供与された鞍山級駆逐艦や魚雷艇、ウィスキー型潜水艦などに取って代わられた。60年代からは中ソ対立により自力での艦艇建造に着手。70年代には独自に設計した旅大型駆逐艦や漢級原子力潜水艦を建造できるようになった。
国共内戦や南シナ海での領土紛争に出動し、小規模な海戦など実戦を経験している。国共内戦では、万山諸島上陸戦(1950年)や台州列島の一江山島戦役(en, 1954-1955年)など島嶼攻略戦で重要な役割を果たしたほか、1965年の八・六海戦や崇武沖海戦(崇武以東海戦, zh:烏坵海戰)では中華民国海軍に勝利を収めている。
ベトナムとの海戦
1974年の西沙海戦では砲艇部隊で南ベトナム海軍の大型艦を破り、1988年の赤瓜礁海戦では053型フリゲートほかの優勢な戦力を投じてベトナム海軍の揚陸艦を一蹴した。
第一列島線構想と太平洋進出戦略
1982年、鄧小平は中国軍近代化戦略の一環として中国海軍司令員(司令官)の劉華清に戦略構想を命じ、劉は第一列島線作戦を構想する。この構想では中国海軍の近代化にともない、2000年から2010年まで九州南部から沖縄諸島、尖閣諸島、台湾を含む東シナ海全域、さらにフィリピン、ブルネイ、マレーシア、ベトナムなど南シナ海にいたる第一列島線内部の制海権確保、2020年までに航空母艦を保有するとともに伊豆諸島、小笠原諸島、グアム・サイパン、パプアニューギニアに至る第二列島線内部の制海権を確保、2040年までにアメリカ海軍と対等な外洋海軍を保有する[4]。
1992年には尖閣諸島、西沙諸島、南沙諸島を中国領土であると規定した領海法を施行。1997年には国防の範囲に「海洋権益の維持」を明記した中華人民共和国国防法を施行した。2009年12月には国家海洋局が中心となって尖閣諸島、西沙諸島、南沙諸島などの「中国領」の島嶼管理を強化する海島保護法が作成され、国家主席令として発動した[5]。
台湾海峡ミサイル危機
1996年の台湾総統選挙で民主派の李登輝候補が優勢になると、中国軍は軍事演習と称して基隆沖海域にミサイルを撃ち込むなどの威嚇恫喝行為を行なった。人民解放軍副総参謀長の熊光楷中将は、アメリカ国防総省チャールズ・フリーマン国防次官補に「台湾問題にアメリカ軍が介入した場合には、中国はアメリカ西海岸に核兵器を撃ち込む。アメリカは台北よりもロサンゼルスの方を心配するはずだ。」と述べ、アメリカ軍の介入を強く牽制した[6]。アメリカ海軍はこれに対して台湾海峡に太平洋艦隊の通常動力空母インデペンデンス、イージス巡洋艦、バンカー・ヒル」等からなる空母戦闘群(現:空母打撃群)、さらに原子力空母ニミッツ艦隊を派遣した。その後米中交渉によって中国は軍事演習を停止し、米国は部隊を撤退させた。中国軍は1996年当時、主力戦闘機はSu-27やJ-8やJ-8IIであったが、これ以降軍の近代化を加速させた。
近年の中国海軍の動向
以下、近年の中国海軍の動向およびそれに関連する出来事について概説する。
海南島事件
- 2001年4月1日には、南シナ海(公海)上空で、人民解放軍海軍所属の戦闘機J-8IIとアメリカ海軍所属の電子偵察機EP-3Eとが空中衝突し、人民解放軍海軍の戦闘機が墜落、米海軍の電子偵察機が不時着するという事件が起きた(海南島事件)。
漢級原子力潜水艦領海侵犯事件
- 2004年11月10日、漢型原子力潜水艦が日本の領海を侵犯し、日本の海上自衛隊が海上警備行動を行う事件が発生した(漢級原子力潜水艦領海侵犯事件)。後に、外交部は、意図的な侵犯ではなかったと釈明している。
江凱型フリゲート航行
- 2006年12月21日には、沖縄本島北西約400kmの海上を江凱型フリゲート温州(526)が航行しているのを海上自衛隊機が確認している。江凱型フリゲートが日本近海で確認されたのはこれが初めてである。
- 2008年12月、海軍南海艦隊を海賊対策のためソマリアに派遣した(中華人民共和国のソマリア沖海賊対策)。
- 2009年12月26日、海島保護法が成立[5]。
- 2010年3月、南シナ海に関して戴秉国国務委員が「南シナ海は中国の核心的利益に属する」と米政府スタインバーグ国務副長官へ伝えた[7]。のちに中国は「そんなことはいっていない」「南シナ海問題の解決が核心的利益といった」と発言を修正した[7](2012年10月に再修正し、核心的利益と表現。後述)。従来「核心的利益」の語は、台湾、チベット、ウイグルに限って用いられていた[7]。
- 2010年4月8日、東シナ海で計5隻の中国艦隊が艦載ヘリの飛行訓練等を、また太平洋では潜水艦2隻、フリゲート3隻、駆逐艦2隻、補給艦1隻、救難艦1隻、えい航船1隻からなる計10隻の中国艦隊が遠洋訓練(中国側主張)を行った。これらの訓練中の中国艦隊を監視していた海上自衛隊の護衛艦に対し艦載ヘリが異常接近した。これを受けて日本の外務省は4月12日に在日中国大使館に事実確認と再発防止を申し入れた。4月21日にも同様の事態が発生したため同じく外務省は在日中国大使に抗議したが、程永華駐日中国大使は4月27日の記者会見で「(日本側が)ずっとつきまとった」と抗弁した[8]。
尖閣諸島中国漁船衝突事件
- 2010年9月7日、尖閣諸島中国漁船衝突事件。以降、中国海監の海洋監視船や中国漁政の漁業監視船などが尖閣諸島接続水域に侵入することが繰り返されたり、反日デモが発生するなど、日本・中国・米国との間で重大な外交問題のひとつとなる。
- 2010年10月、中国が東シナ海は中国領土保全の核心的利益に属するとする方針を定めた[9]。
- 2011年3月2日、中国海軍のY8情報収集機とY8哨戒機の2機が尖閣諸島の北50、60キロまで接近したため、領空侵犯の恐れがあるとして自衛隊の戦闘機を緊急発進させた。領空侵犯は無かったが、防衛省は「中国軍機が日中中間線を超え尖閣諸島にここまで近づくのは初めて」とした[10]
- 2011年9月8日昼頃、中国海軍のY8情報収集機1機が、尖閣諸島の北100〜150キロまで近づいたため、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)させた[11]。
- 2012年1月17日には人民日報は尖閣諸島は中国の核心的利益と伝えた[7]。
- 2012年9月3日、人民日報は、中国国家海洋局が尖閣諸島、スカボロー礁(黄岩島)と西沙諸島の周辺海域を人工衛星や航空機で遠隔監視する「海域動態監視観測管理システム」の範囲内に組み込んだと報じた[12]。
- 2012年9月11日、日本政府は尖閣諸島国有化を実施。
- 2012年10月16日、中国海軍艦隊7隻が太平洋から東シナ海へ向かって、沖縄県与那国島の南南東約49kmの海上を航行しているのを海上自衛隊のP-3Cが確認したと防衛省が発表。中国中央電視台は、山東省青島市に帰港したのは北方艦隊所属の7隻で、旅滬型駆逐艦の「哈爾浜」(112)が艦隊の指揮を執り、江凱型の「塩城」(546)の他、瀋陽級駆逐艦の「石家荘」(116)・江衛型フリゲートの「綿陽」(528)などで構成されていたと報じている[13]。
- 2012年10月25日には、中国国家海洋局の劉賜貴局長がふたたび「南シナ海での権益保護は中国の核心的利益にかかわる」と発言し、同局サイトにも掲載され、事実上公式の発言となった[14]。
- 2012年12月13日、中国海監4隻が“領海侵犯”したうえ、国家海洋局所属の航空機1機が魚釣島を“史上初めて領空侵犯”した。中国機は海保の巡視船の退去命令に「ここは中国の領空である」と返答した。“領空侵犯”を受けて航空自衛隊がF15J戦闘機8機と早期警戒機E-2Cをスクランブル発進させたが、中国機は既に領空外に飛び去った後だった[15]。
- 2013年1月14日、中国人民解放軍機関紙『解放軍報』は習近平中央軍事委員会(最高軍事指令機関)主席・総書記が中国全軍に戦争準備を指示したと報じた[16]。
中国海軍レーダー照射事件
- 2013年1月19日17時頃、東シナ海の公海上において江凱型の「温州」(526)から海上自衛隊の護衛艦おおなみ搭載のヘリコプターに対し火器管制レーダーの照射(ロックオン)が疑われる事案が発生した、と防衛省が発表した[17][18]。
- 2013年1月29日、煙台(538)と塩城(546)が、旅滬型駆逐艦の青島(113)とともに青島市を出航した[19]。西太平洋やバシー海峡などで軍事演習を行うため、東シナ海から宮古島沖(宮古島-沖縄本島間)を抜ける見通しとされる[20]。
- 2013年1月30日午前10時頃、東シナ海において海上自衛隊第7護衛隊ゆうだちが、中国海軍ジャンウェイII級フリゲートから火器管制レーダーを数分間[21]にわたって照射された[17](中国海軍レーダー照射事件)。2月5日、日本の防衛相小野寺五典は緊急記者会見でこのレーダー照射事件について発表、中国側に厳重に抗議した[22]。米国務省のヌランド報道官も同じ5日にレーダー照射は緊張をエスカレートさせると警告した[23]。国際法上、レーダー照射(ロックオン)は武器の使用(武器指向)と判断され、これは事実上攻撃予告を意味し、正当防衛による反撃を受けても違法とはならない[21][24]。レーダー照射を命じたのは海軍ナンバー2の副司令徐洪猛(じょこうもう)で、海軍参謀長で東海艦隊司令の杜景臣(とけいじん)が指揮したといわれる[25]
- 2013年2月4日に習近平中央軍事委員会主席は空軍試験訓練基地、酒泉衛星発射センター、蘭州軍区を視察し、「軍事闘争準備の開拓と深化に力を入れ」るよう語った[16]。また中国人民解放軍第二砲兵部隊代表とも会見している[16]。
海軍司令部
- 海軍司令員
- 海軍政治委員
- 海軍副司令員
- 海軍副政治委員
- 丁海春海軍中将
- 海軍参謀長
- 邱延鵬海軍中将
- 海軍政治工作部主任
- 楊世光海軍少将
- 海軍後勤部長
- 徐衛兵海軍少将
- 海軍装備部長
- 王建国海軍少将
- 海軍紀律検査委員会書記
- 陳学斌海軍少将
歴代海軍司令員
代 | 氏名[27] | 氏名[28] | 就任年月 | 退任年月 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 蕭勁光 | 萧劲光 | 1950.01 | 1980.01 | 海軍大将 |
2 | 葉飛 | 叶飞 | 1980.01 | 1982.08 | |
3 | 劉華清 | 刘华清 | 1982.08 | 1988.01 | |
4 | 張連忠 | 张连忠 | 1988.01 | 1996.11 | |
5 | 石雲生 | 石云生 | 1996.11 | 2003.06 | |
6 | 張定発 | 张定发 | 2003.06 | 2006.08 | |
7 | 呉勝利 | 吴胜利 | 2006.08 | 2017.01 | |
8 | 沈金龍 | 沈金龙 | 2017.01 |
歴代海軍政治委員
代 | 氏名[29] | 氏名[30] | 就任年月 | 退任年月 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 蘇振華 | 苏振华 | 1957.02 | 1967.06 | |
* | 王宏坤(第二) | 王宏坤 | 1966.03 | 1977.10 | |
2 | 李作鵬(第一) | 李作鹏 | 1967.06 | 1971.09 | |
3 | 蘇振華(第一) | 苏振华 | 1973.03 | 1979.02 | |
* | 杜義徳(第二) | 杜义德 | 1977.10 | 1980.01 | |
4 | 葉飛(第一) | 叶飞 | 1979.02 | 1980.01 | |
5 | 李耀文 | 李耀文 | 1980.10 | 1990.06 | |
6 | 魏金山 | 魏金山 | 1990.06 | 1994.01 | |
7 | 周坤仁 | 周坤仁 | 1994.01 | 1995.07 | |
8 | 楊懐慶 | 杨怀庆 | 1995.07 | 2003.06 | |
9 | 胡彦林 | 胡彦林 | 2003.06 | 2008.12 | |
10 | 劉暁江 | 刘晓江 | 2008.12 | 2014.12 | |
11 | 苗華 | 苗华 | 2014.12 | 2017.9 | |
12 | 秦生祥 | 秦生祥 | 2017.9 |
階級
海軍学員を階級としては番外と見なすと、5種19階級となる。
士官を軍官と称し、将官・校官(佐官に相当)・尉官に区分する。将官が上・中・少の3階級、校官が大・上・中・少の4階級、尉官が上・中・少の3階級となり、尉官の下に士官候補生が海軍学員として位置する。
下士官を士官と称し、さらに高級・中級・初級と区分する。海軍一級軍士長から三級までが高級士官、海軍四級軍士長と海軍上士が中級士官、海軍中士と海軍下士が初級士官である。兵は、海軍上等兵と海軍列兵の2階級である。
教育機関
中国海軍の教育機関として、南京に海軍指揮学院、武漢に海軍工程大学、煙台に海軍航空工程学院、大連に海軍大連艦艇学院、広州に海軍陸戦学院 (2004年に兵種指揮学院から改名)、青島に海軍潜艇学院、葫芦島に海軍航空兵学院、蚌埠に海軍蚌埠士官学校がある。
主要部隊
海軍は、北海、東海、南海の3個艦隊司令部から成る。
北海艦隊
東海艦隊
南海艦隊
海軍航空兵
海軍航空兵は、実戦部隊として6個海軍航空兵師団(海军航空兵師)、1個独立航空連隊(独立航空团)から成る。教育部隊として海軍航空兵学院隷下に4個訓練連隊(训练团)を有し、開発試験部隊として海軍試験基地隷下に1個訓練連連隊(训练团)を保有する。総員約26,000名から成る。各種軍用機約800機を保有する。
海軍陸戦隊
海軍陸戦隊は、列国の海兵隊(海軍歩兵隊)に相当する組織である。南海艦隊隷下の2個海軍陸戦旅団によって構成されている。1個海軍陸戦旅団は5,000名から6,000名から成る諸兵科連合旅団であり、ミリタリーバランス2014年版では海軍陸戦隊全部で約1万人と推定している。アメリカ海兵隊のように独自の航空機部隊を有せず、空中強襲上陸作戦や近接航空支援は所属する南海艦隊の航空兵の支援に頼っている。
艦艇
潜水艦
人民解放軍海軍(以下、中国海軍と表す。)は潜水艦の戦闘能力の近代化を重要視していて、近隣の他のどの国よりも多くの潜水艦を近年急速に建造し配備してきた。アメリカ海軍式艦種類型法に則れば、現在人民解放軍海軍が戦力化している潜水艦は、大きく4種類に類型することができる。SSBN(原子力推進弾道ミサイル潜水艦)、SSN(原子力推進攻撃潜水艦)、SS(通常動力推進攻撃潜水艦)、SSP(非大気依存推進攻撃潜水艦)である。推進方式では原子力推進と通常動力推進(ディーゼル・エレクトリック推進のこと)と非大気依存推進の3種類である。任務内容では、潜水艦発射式弾道ミサイルの発射を任務とする弾道ミサイル発射型と、対艦(潜水艦、水上艦、商船)攻撃を主任務とする攻撃型の2種類である。前記の4類型別に、中国海軍の現状の配備状況を以下に記述する。
原子力推進弾道ミサイル潜水艦
原子力推進弾道ミサイル潜水艦(SSBN)は海上核抑止を主任務とする。中国海軍の最新式のSSBNは晋級(094型)である。2014年末時点で、4隻が運用中である。後継計画艦096型の配備が開始されるまでの今後10年程の間に、晋級は最終的に合計5隻就役するであろうとアメリカ国防総省の『中国の軍事力に関する年次報告書2015年版』で分析されている[31]。
晋級の静粛性については、アメリカ海軍情報局の調査報告書『中国の特色ある現代的海軍』の挿入図を見ると、これまで中国が配備したどの原子力潜水艦よりも静粛性が有るが、ロシア海軍のビクターIII級、デルタIII級と比べると劣っていることを示唆している[32]。
晋級の水中速力については、ジェーン海軍年鑑にも記述は無い。晋級とSSNの商級(093型)は、ビクターIII級の船体技術の知識を導入し建造されたと推定されている[33]。言わば同根の兄弟艦であり、お互いの動力機関は似通ったものを使用していると推察される。晋級は船体の長さが約30%大きいので、商級の水中速力30ノットには及ばないものの、前級の夏級の水中速力22ノットは上回っていることが想像される。
晋級の潜航深度については、前述のようにビクター級の船体構造との関連性から、ビクター級の潜航深度350mに匹敵するか少なくとも夏級の300mを上回ると推察される。
晋級のソナー性能については、近年の西側諸国の潜水艦ではポピュラーに見受けられる、側面アレイパッシブソナーと曳航アレイパッシブソナーを装備している[33]。このソナーは前級の夏級(092型)には無かったものである。新たに備えられたソナーにより、低周波音を探知する能力が向上し、より遠距離の目標捜索が可能となり、パッシブモード下の目標位置の精度も上がったものと推察される。
晋級の武装については、潜水艦発射式弾道ミサイルJL-2を12発、魚雷発射管6基を搭載する。JL-2は現在開発の最終段階にあり2015年中には実用化するだろうとしている。JL-2は射程が7,400kmと推定されている。これにより中国近海から米本土の核攻撃が可能となり、中国の核抑止能力が完成することとなる。2015年中には晋級による核抑止パトロールが開始されるであろうとしている[31]。
原子力推進攻撃潜水艦
原子力推進攻撃潜水艦(SSN)は、対潜水艦、対水上艦、対民間船等を攻撃することを主任務とする潜水艦である。また中国SSBNが将来に戦略哨戒を行った場合はその護衛も任務となると予想される。中国海軍の最新式SSNは商級(093型)である。2014年末時点で、2隻が運用中である。しかし商級は海軍当局とって成功作では無かったようで建造中の2隻をもって生産終了の予定とされる。後継艦は095型としてすでに建造に着手している模様で漢級と更新するであろうと分析されている[31]。
商級の静粛性については、前述のアメリカ海軍情報局の調査報告書[32]の挿入図を見ると、SSBN晋級より劣りSSN漢級(091型)よりは優れていることを示している。中国が建造した原子力潜水艦中で2番目に静かな潜水艦となっている。
商級の水中速力については、ジェーン海軍年鑑では水中速力30ノットとされている。水中速力向上により西側及びロシアの原子力潜水艦に近い性能を獲得したと推測されている。 潜航深度は、同じくロシアのヴィクター級の構造技術を導入した晋級とほぼ同等の300m以上350m未満と推定される。
ソナー能力も、晋級と同様に側面アレイパッシブソナー及び曳航アレイパッシブソナーを装備し、低周波音を探知する能力が向上し、パッシブモード下の遠距離捜索能力が向上しているものと推察される[33]。
商級の武装については、射程約40kmの対艦ミサイルYJ-82を魚雷発射管から発射可能である。また魚雷については、アメリカ海軍のMk48魚雷をリバースエンジニアリングして生産されたと推定されている、雷速65ノット、射程約45kmのパッシブ/アクティブ音響ホーミング+ウェーキホーミング有線誘導式のYu-6魚雷を装備する[33]。
通常動力推進攻撃潜水艦
通常動力推進攻撃潜水艦(SS)は、推進動力がディーゼル・エレクトリック推進という点を除き、SSNと同様の対艦攻撃を主任務とする。中国海軍は、ディーゼル・エレクトリック推進の攻撃潜水艦の充実を、潜水艦戦力近代化の支綱と考えている[31]。比較的に近代的とされている中国海軍のSSは、キロ型(877EKM/636/636M型)12隻及び宋級(039/039G型)13隻である[31]。
静粛性については、アメリカ海軍情報局の調査報告書[32]の挿入図には、キロ型及び宋級の静粛性のレベルが評価されている。まずキロ型であるが、877EKMの前期型と636/Mの後期型では評価が異なっている。前期型は静粛性が大きく劣っていて明級(035型)と同等の静粛性と評価されている。それに比べ後期型では大きく改善され中国及びロシアで建造されたディーゼル・エレクトリック推進の潜水艦で最も静粛性が有ると評価されている。
次に宋級については、静粛性のある後期のキロ型と静粛性の劣る明級の丁度中間あたりに位置しており、決して優れたものではないとされる。
水中速力については、ジェーン海軍年鑑では、キロ型が17ノット、宋級が22ノットと推測されている。この数値は、西側の通常動力潜水艦とほぼ同等である。
ソナーについては、キロ型・宋級ともに艦首と側面にアレイパッシブソナーを装備する一方で曳航式アレイソナーは装備してない模様である[33]。パッシブモード下の遠距離捜索能力が幾らか向上しているかもしれない。
キロ型の武装については、キロ改良後期型(636M型)のみクラブSミサイルが魚雷発射管から発射可能である。SIPRIの調査によると、2005年から2009年にかけてロシアから中国にクラブSミサイルの対艦型3M-54E(SS-N-27B)が150発輸出されたとしている。この150発のうち、どれくらいかは不明だが対地攻撃型の3M-14E(SS-N-30B)が含まれている可能性が有るとしている。3M-54Eは対艦終末超音速型の対艦ミサイルで、射程は約220kmである。攻撃目標から約20kmに接近するまではターボジェットで亜音速飛行する。攻撃目標から約20kmに接近するとターボジェットの後段を捨て前段部の固体ロケットで超音速に加速され目標に突入する[34]。魚雷は、国産のものが使用できず、ロシア製TEST-71(20km/24~40ノット)や53-65(12km/68.5ノットまたは22km/44ノット)を搭載する[33]。
宋級の武装については、対艦ミサイルYJ-82が魚雷発射管から発射可能である。魚雷は、商級と同様にYu-6魚雷を搭載している[33]。
非大気依存推進攻撃潜水艦
非大気依存推進攻撃潜水艦(SSP)は、ディーゼル・エレクトリック機関に加え、大気から隔離された海中という環境下でも独立して電力又は動力を生み出すことができる非大気依存推進機関(AIP機関)を備える。そこで発生させた電力又は動力で推進を行う。比較的にゆっくりと長時間パワーを生み出すことが可能なのでSSより長期間潜航が可能である。中国海軍は、SSPとして国産の元級(039A型)を13隻運用中としている。元級は最終的に20隻建造すると推量されている[31]。
元級の静粛性については、アメリカ海軍情報局の調査報告書[32]の挿入図には、キロ改良型と宋級の中間に位置する静粛性と評価されている。宋級の静粛性のレベルから向上していることが推察される。
元級の水中速力、ソナー関係、武装等は、宋級に準じているものと考えられる[33]。
どの種類のAIP機関を採用したのか、及びそれを使用してどれくらい潜航時間が延長されたかは不明である。AIPを独力で開発したのか、第三国から技術導入を行ったのかも明らかになっていない。パキスタン海軍のアゴスタ90B型潜水艦ハムザのMESMA機関(閉サイクル蒸気タービン機関)から技術流出したとの疑惑があるが真偽の程は不明である。
航空母艦
中国海軍は艦艇部隊に航空援護を提供するための戦闘用航空機部隊を有している。艦艇部隊の外洋志向に呼応して、航空部隊はその覆域を広げる努力を続けており、空中給油による航続距離の延伸のほか、空母の導入も模索していると伝えられている。
空母の技術を研究するため、中国はオーストラリア(メルボルン)、ウクライナ(ヴァリャーグ)、ロシア(キエフ、ミンスク)の、中古ないし建造途中の航空母艦を計4隻購入した。
このうち、75%まで完成した状態でウクライナより購入したヴァリャーグは、大連において整備された。
本艦については、2006年の時点で、建造中止から既に15年経過し機関は修復不能な状態で再就役は困難とする見方や[35]、機関は再生可能で各種資料や技術者なども確保しており再就役は容易であるとする見方があった[36]。またワリヤーグは中国海軍にとって将来の空母・開発の貴重な研究・評価材料となるものの、今後の10年ほどの間に練習空母/実験空母として再生できたとしても作戦運用能力の伴わないものとなるだろうとする意見があった[37]。
その後、本艦は引き続き大連において建造・整備が行われた。2009年の5月に機関部の修復は完了し[38]、2012年9月に遼寧として就役した。また、旧ソ連の計画したウリヤノフスク級の設計図も入手しているとされる[39]。
2008年時点では2015年までに5~6万t級通常推進型空母2隻、2020年までに6~7万t級原子力空母2隻を完成させることを目指している[40]。
艦載機
- J-15とJ-11B
空母遼寧の艦載機にはロシアのSu-33を参考にJ-11Bを基に国産開発したJ-15[41]が予定されている。開発生産はそれまでもJ-11系列に携わった瀋陽飛機工業集団。
J-11B(複座型はJ-11BS)は、ロシアのJ-11[42](純粋な制空戦闘機であり、精密誘導兵器の運用能力を持たず対地攻撃能力は限定的であった)を中国が独自にJ-11A(国産部品・装備の比率を高めた)を経て改良したマルチロールファイター(多用途戦闘機)である。
J-15はJ-11Bを受け継ぎ、精密誘導兵器の運用能力を持ち、空対艦ミサイルの搭載運用を可能(600~700kgクラスの対艦ミサイルなら4発搭載可能)にしている。
主任務として艦隊防空(敵戦闘機や敵攻撃機や対艦ミサイルなどの経空脅威の排除)・制空の他、補助任務として対艦・対地攻撃を行う。Su-30MK2とJ-11BH(J-11Bの海軍型)とJ-11BSH(J-11BSの海軍型)とJ-15とJ-16(Su-30MK2の国産版)の導入により中国人民解放軍海軍はそれまで戦闘機と攻撃機で別々に行なっていた任務を一つの機体(Su-27系列)に一本化することが可能になった。また機首左の収納式プローブを用いた空中受油能力を持ち、戦闘行動半径や滞空時間を延長することができる。空中給油機にはロシアからIl-78を8機購入予定であったが交渉は難航しており、他の機体購入か国産開発の可能性もありうる。
2012年11月23日、空母遼寧で行われた訓練で、J-15が初めて飛行甲板への着艦に成功した。
水上戦闘艦(駆逐艦・フリゲート)
中国海軍の洋上兵力は、1950年代に旧ソ連より供与された4隻の7型駆逐艦(グネフヌイ級駆逐艦、中国名は鞍山級駆逐艦)およびノックダウン生産した4隻のリガ級フリゲート(中国名は済南型フリゲート)をその端緒とする。その後、中国海軍は戦闘艦の国産化を進め、旧ソ連のコトリン型駆逐艦をベースとした旅大型駆逐艦を駆逐艦として開発・配備した。また、沿岸哨戒戦力としてのフリゲートとしては、リガ級の小改正型を建造したのに続いて、大規模な改設計を施した江滬型フリゲートの大量配備に入った。
- 個艦防空能力
旅大型駆逐艦、江滬型フリゲートのいずれもが対艦ミサイルを主兵装としており、対艦攻撃能力は決して無視できないものではあったが、艦対空ミサイルを持たず、高射砲は旧式であったため、防空能力は貧弱であった。その後、アメリカのスパローを参考に国産開発した艦対空ミサイルであるHQ-61(紅旗61)を搭載した江東型フリゲートの開発も試みられたが、これは1隻しか建造されなかった。また、これらはいずれも戦闘情報センターを持たず、戦術情報処理装置によるシステム化も行われないなど、特にC4I能力には重大な問題があった。中国の経済発展と西側との関係改善を背景に1980年代中盤には、戦術情報処理装置や個艦防空ミサイルについてフランスからクロタルミサイルなど技術が導入された。これを基に中国版のHQ-7(紅旗7)などの開発が進められた。これらの新装備は、1980年代後半より旅大型駆逐艦への搭載が開始され、1990年代初頭には、初の汎用フリゲートとして江衛型フリゲートの整備が開始され、中国海軍は個艦防空(ポイント・ディフェンス)能力を得た。
- 艦隊防空能力
また、懸案であった艦隊防空(フリート・エリア・ディフェンス)能力の欠如への対策として、1996年よりロシアで工事中断中だった2隻のソヴレメンヌイ級駆逐艦(現代級駆逐艦/956E型駆逐艦)を購入し、さらに2001年には2隻の改ソヴレメンヌイ級駆逐艦(956EM型駆逐艦)を追加発注した。これと並行して、956E型と956EM型にほぼ匹敵するいわば中国版ソブレメンヌイ級ともいえる国産の防空艦として052B型駆逐艦が開発され、2004年より2隻が就役している。
956E型が搭載する9M38 シュチーリ(SA-N-7 ガドフライ)は、艦隊防空ミサイルではあるものの、本国ロシアにおいてはS-300F フォールト(SA-N-6 グランブル)を補完するために開発されたもので、中国海軍は長年の念願であった艦隊防空能力を得たものの、その能力は限定的であった。956EM型と052B型は9M38の改良型の9M38M2 シュチーリ-1(SA-N-12 グリズリー)を搭載している。9M38からの主な改良点は、射程の延伸と同時多目標対処能力の付加である。
ミサイル駆逐艦
このため、これらと組み合わせて運用するための長射程艦対空ミサイル・システム搭載艦として、S-300PS(SA-10 グランブル)をベースとした国産の艦対空ミサイルであるHHQ-9A(海紅旗9A)を搭載した052C型駆逐艦(中国版イージス艦と呼ばれる)が4隻(2013年)、そしてロシア製のS-300FM リフ-M(SA-N-20 ガーゴイル)を搭載した051C型駆逐艦が2隻建造された。これらの艦は、長射程の艦対空ミサイルを搭載するとともに同時多目標処理が可能であると伝えられ、ある程度の艦隊防空能力を有するものと推定されている。レーダー性能など、その防空能力には疑問を呈する意見もあるが052C型が予期されていた通りの性能を発揮できるのであれば、人民解放軍海軍は西側諸国の戦闘艦に追いつくレベルの同時多目標処理能力を持った艦隊防空艦を手に入れたことになる。
- 米海軍からの技術盗用
052C型はいくつかのセンサーを除いて、元パワー・パラゴン社技術主任のチー・マック(麦大智)ら中国系米国人4人が20年間に渡り米海軍から盗み出したイージスシステム技術情報に基づいて開発されたとされる。(米国にて公判中)。
次世代フリゲート
2005年からは次世代フリゲートとして、054型フリゲート(江凱型)を就役させている。054型フリゲートは設計面においてフランスのラファイエット級フリゲートの影響が指摘されている。また、054型をベースに、9M38M2 シュチーリ-1(SA-N-12 グリズリー) を基に国産開発したHQ-16(紅旗16)をVLS方式で搭載し、艦隊防空能力を付加した054A型フリゲートが2008年から就役している。これらは、ロシアとフランスの兵器システムをもとに、中国海軍独自の運用要求を加味して改正したものを搭載している。
揚陸艦
中国人民解放軍は対米国防と並び、台湾武力併合ができる実力を備えることも目標としている。そのため、揚陸艦は他の艦種に比べ急激に建造が進んでいる。2015年末時点の揚陸能力は戦車400両強と兵員1万強(+客船徴用7000-15000人程度フォークランド紛争では客船徴用約7000人)である。まだアメリカ軍(戦車900両 兵員4万人)の能力には遠く及ばないが、ロシア軍(旧ソ連軍)を抜いて世界2位の規模に達している。
また2007年に中国が就役させたドック型揚陸艦は、これまでのビーチング式揚陸艦と一線を画すものである。ビーチング式揚陸艦が揚陸可能な海岸線は、一説によると世界の海岸線の15%程度なのに対し、ドック型揚陸艦で運用されるエアクッション揚陸艇は世界の海岸線の70%で揚陸が可能としている。ドック型揚陸艦は、ビーチングを考慮した艦首形状や喫水とせずに、船体の大型化や速力の出せるデザインが可能であり、航続距離と速力を向上させることができる。また後部デッキのヘリパッドを使い、ヘリコプターを用いた作戦も可能である。また敵の砲撃の届かない海岸線から遠く離れた水平線距離外に停泊して、水陸両用車両やエアクッション艇を発出させて作戦を行うので、生残存性のうえでも利点のある揚陸方法である。ビーチング式揚陸艦と比べ柔軟性のある運用ができる艦である。このように戦力投射能力が急激に拡大していて、中国の対台湾作戦以上の水陸両用作戦能力を獲得する意図が見え隠れしている。
- 071型揚陸艦(戦車20両 兵員800人)x6隻(戦車60両 兵員2400人)[43]
- 玉庭型揚陸艦(戦車10両 兵員250人)x16隻(戦車160両 兵員4000人)
- 運輸型揚陸艦(戦車6両)x10隻(戦車60両)
- 玉登型揚陸艦(戦車6両 兵員180名)x1隻(戦車6両 兵員180人)
- 玉北型揚陸艦(戦車10両または兵員150人)x10隻(戦車100両または兵員1500人)
- 玉海型揚陸艦(戦車2両 兵員250人)x10隻(戦車20両 兵員2500人)
- 正規揚陸艦隊揚陸能力 戦車406両+兵員10580人
(上記の計算を行うにあたり、揚陸艦の就役数と搭載能力はミリタリーバランス2016年版のデータを参照した。)
主要装備
潜水艦
米連邦議会調査局報告書によると、当海軍の比較的に近代的な潜水艦の配備数の推移は以下の通り[44] 。艦級のNATOコードネームは、日本防衛省・自衛隊の表記法に従う。
艦級\西暦 | '95 | '96 | '97 | '98 | '99 | '00 | '01 | '02 | '03 | '04 | '05 | '06 | '07 | '08 | '09 | '10 | '11 | '12 | '13 | '14 | '15 | '16 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ジン級 (094型) SSBN | 1 | 1 | 1 | 1 | |||||||||||||||||||
シャン級 (093型) SSN | 1 | 1 | 2 | ||||||||||||||||||||
キロ級 (ロシア製) SS | 2 | 1 | 1 | 1 | 6 | 1 | |||||||||||||||||
ミン級 (035型) SS | 1 | 1 | 2 | 2 | 1 | 1 | 1 | ||||||||||||||||
ソン級 (039/039G型) SS | 1 | 2 | 2 | 3 | 3 | 2 | |||||||||||||||||
ユアン級 (039A/B/C型) SS | 1 | 2 | 1 | 3 | 5 | 2 | |||||||||||||||||
チン級 (032型) SS | 1 | ||||||||||||||||||||||
就役数の年間合計 | 3 | 1 | 3 | 3 | 1 | 1 | 3 | 1 | 2 | 4 | 9 | 5 | 2 | 0 | 2 | 2 | 3 | 7 | 0 | 0 | 3 | 2 | |
就役数の累計 | 3 | 4 | 7 | 10 | 11 | 12 | 15 | 16 | 18 | 22 | 31 | 36 | 38 | 38 | 40 | 42 | 45 | 52 | 52 | 52 | 55 | 57 | |
近代的攻撃艦就役数の累計 | 2 | 2 | 3 | 4 | 5 | 5 | 7 | 7 | 9 | 13 | 22 | 27 | 28 | 28 | 30 | 31 | 34 | 39 | 39 | 39 | 41 | 43 |
駆逐艦
米連邦議会調査局報告書によると、当海軍の比較的に近代的な駆逐艦の配備数の推移は以下の通り。但し、2017年、2018年、2019年の値は推定値である[44]。艦級のNATOコードネームは、日本防衛省・自衛隊の表記法に従う。
艦級\西暦 | '94 | '95 | '96 | '97 | '98 | '99 | '00 | '01 | '02 | '03 | '04 | '05 | '06 | '07 | '08 | '09 | '10 | '11 | '12 | '13 | '14 | '15 | '16 | '17 | '18 | '19 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ソヴレメンヌイ級 (ロシア製) | 1 | 1 | 1 | 1 | ||||||||||||||||||||||||
ルフ級 (052型) | 1 | 1 | ||||||||||||||||||||||||||
ルーハイ級 (051B型) | 1 | |||||||||||||||||||||||||||
ルーヤンI級 (052B型) | 2 | |||||||||||||||||||||||||||
ルーヤンII級 (052C型) | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | |||||||||||||||||||||||
ルージョウ級 (051C型) | 1 | 1 | ||||||||||||||||||||||||||
ルーヤンIII級 (052D型) | 1 | 2 | 1 | 5 | 3 | 1 | ||||||||||||||||||||||
就役数の年間合計 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 3 | 1 | 5 | 3 | 1 | ||
就役数の累計 | 1 | 1 | 2 | 2 | 2 | 4 | 5 | 5 | 5 | 5 | 8 | 10 | 12 | 13 | 13 | 13 | 13 | 13 | 13 | 15 | 17 | 20 | 21 | 26 | 29 | 30 |
フリゲート
米連邦議会調査局報告書によると、当海軍の比較的に近代的なフリゲートの配備数の推移は以下の通り。但し、2017年、2018年の値は推定値である[44]。艦級のNATOコードネームは、日本防衛省・自衛隊の表記法に従う。
艦級\西暦 | '91 | '92 | '93 | '94 | '95 | '96 | '97 | '98 | '99 | '00 | '01 | '02 | '03 | '04 | '05 | '06 | '07 | '08 | '09 | '10 | '11 | '12 | '13 | '14 | '15 | '16 | '17 | '18 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ジャンウェイI級 (053H2G型) | 1 | 1 | 1 | 1 | ||||||||||||||||||||||||
ジャンウェイII級 (053H3型) | 1 | 4 | 1 | 2 | 1 | 1 | ||||||||||||||||||||||
ジャンカイI級 (054型) | 1 | 1 | ||||||||||||||||||||||||||
ジャンカイII級 (054A型) | 4 | 3 | 2 | 4 | 3 | 3 | 4 | 2 | 2 | |||||||||||||||||||
就役数の年間合計 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 1 | 0 | 2 | 0 | 1 | 2 | 1 | 0 | 4 | 0 | 3 | 2 | 4 | 3 | 0 | 3 | 4 | 2 | 2 |
就役数の累計 | 1 | 2 | 3 | 4 | 4 | 4 | 4 | 5 | 9 | 10 | 10 | 12 | 12 | 13 | 15 | 16 | 16 | 20 | 20 | 23 | 25 | 29 | 32 | 32 | 35 | 39 | 41 | 43 |
航空機
国際戦略研究所ミリタリーバランス2017年版によると、当海軍に配備されている航空機は以下の通り。
機体名 | 機体開発国 | 用途 | 派生型 | 配備数[45] | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
戦闘機 | |||||
J-8II | 中国 | 要撃戦闘機 | J-8F | 24 | |
戦闘攻撃機 | |||||
J-10 | 中国 | マルチロール機 | J-10A J-10S |
16 7 |
|
J-11 | J-11B/BS | 72 | J-11BはJ-11をベースにした無断独自改良機。 | ||
J-15 | J-15 | 20 | |||
Su-30 | ロシア | Su-30MK2 | 24 | ||
攻撃機 | |||||
JH-7 | 中国 | 戦闘爆撃機 | JH-7 JH-7A |
48 72 |
|
爆撃機 | |||||
H-6 | 中国 | 爆撃機 | H-6G H-6J |
27 8 |
初期型H-6はツポレフTu-16のライセンス生産機。 その他の派生型は中国の独自改良機。 |
対潜哨戒機 | |||||
SH-5 | 中国 | 対潜哨戒機 | SH-5 | 3 | |
Y-9 | KQ-200 (高新6型) |
15+ | プラットフォームのY-9は、Y-8の改良型。 | ||
ELINT機 | |||||
Y-8 | 中国 | ELINT機 | Y-8JB (高新2型) Y-8X |
4 3 |
プラットフォームのY-8は、アントノフAn-12コピー生産機。 |
Y-9 | Y-9JZ (高新8型) |
6 | プラットフォームのY-9は、Y-8の改良型。 | ||
AEW&C機 | |||||
Y-8 | 中国 | AEW&C機 | Y-8J | 4 | プラットフォームのY-8は、アントノフAn-12コピー生産機。 |
Y-9 | KJ-200 (高新5型) |
6 | プラットフォームのY-9は、Y-8の改良型。 | ||
KJ-500 | 6 | ||||
空中給油機 | |||||
H-6 | 中国 | 空中給油機 | H-6DU | 5 | |
輸送機 | |||||
Y-8 | 中国 | 中型輸送機 | Y-8C | 6 | アントノフAn-12コピー生産機。 |
Y-7 | 小型輸送機 | Y-7G Y-7H |
2 6 |
アントノフAn-24コピー生産機。 | |
Y-5 | Y-5 | 20 | アントノフAn-2のライセンス生産機。 | ||
CRJ-200 | カナダ | 人員輸送機 | CRJ-200 | 2 | |
CRJ-700 | CRJ-700 | 2 | |||
練習機 | |||||
CJ-6 | 中国 | 初等練習機 | CJ-6 | 38 | |
JL-8 | 中等練習機 | JL-8 | 16 | 戦闘能力有り | |
JL-9 | 高等練習機 | JL-9 JL-9GJ |
28 12 | ||
JL-10 | JL-10 | 12 | |||
Y-7 | 爆撃手訓練機 | HY-7 | 12 | ||
無人航空機 | |||||
BZK-005 | 中国 | MALE無人航空機 | BZK-005 | 配備数不明 | |
BZK-007 | 多用途無人航空機 | BZK-007 | 配備数不明 | ||
対潜哨戒ヘリコプター | |||||
Ka-27 | ソビエト連邦 | 対潜哨戒ヘリコプター | Ka-28 | 14 | |
Z-9 | 中国 | Z-9C | 14 | ||
早期警戒ヘリコプター | |||||
Ka-31 | ソビエト連邦 | 早期警戒ヘリコプター | Ka-31 | 9 | |
Z-8 | 中国 | Z-18AEW | 1+ | ||
多用途ヘリコプター | |||||
AS365 | フランス | 多用途ヘリコプター | AS365N | 7 | |
Z-9 | 中国 | Z-9D | 11 | ||
捜索救難ヘリコプター | |||||
Ka-27 | ソビエト連邦 | 捜索救難ヘリコプター | Ka-27PS | 3 | |
Z-9 | 中国 | Z-9S | 2 | ||
Z-8 | Z-8JH Z-8S |
4 2 |
|||
輸送ヘリコプター | |||||
Z-8 | 中国 | 大型輸送ヘリコプター | Z-8 Z-8J |
9 13 |
|
SA 321 | フランス | SA 321 | 8 | ||
Mi-8 | ソビエト連邦 | 中型輸送ヘリコプター | Mi-8 | 8 |
海外基地
- アジア
- アフリカ
日中交流
- 中国人民解放軍ミサイル駆逐艦「深圳」東京湾に親善入港(2007年11月28日[46])
- 中国人民解放軍練習艦「鄭和」江田島と呉に入港(2009年11月[47])
- 中国人民解放軍ミサイル駆逐艦太原、横須賀に親善入港(2019年10月10日[48])
脚注
- ^ a b IISS,The Military Balance 2017, Routledge, 2017, p. 281 - 283
- ^ Stephen Saunders,Jane's Fighting Ships 2015-2016, Janes Information Group, 2015
- ^ “「中国が世界最大の海軍を保有」米国防総省が指摘”. 高橋浩祐. Yahoo!ニュース. 2020年9月2日閲覧。
- ^ 第一列島線、中国人民解放軍#太平洋分割管理構想参照
- ^ a b [1]中華人民共和国中央人民政府HP「海島保護法」
- ^ 「核武制美—朱成虎不是第一位」『博訊』2005年7月17日
- ^ a b c d [2]魚拓前田宏子「中国における国益論争と核心的利益」PHP Policy Review,2012.2.2.Vol.6-No.48
- ^ 2010年4月30日付けの読売新聞朝刊より(一部引用)
- ^ 「中国、新たに東シナ海も「核心的利益」 香港紙報道」朝日新聞 2010年10月2日。[3]
- ^ 共同通信. 2011年3月2日. 尖閣諸島問題参照
- ^ 尖閣諸島問題参照
- ^ 尖閣諸島問題参照
- ^ 中国海軍艦隊が釣魚島海域に初進入 - チャイナネット(2012年10月21日)
- ^ [4]日本経済新聞「南シナ海も核心的利益 中国国家海洋局長」 2012/10/26
- ^ 尖閣諸島問題参照
- ^ a b c [5]「習総書記「戦えば必ず勝利せよ」=威嚇能力向上指示、尖閣けん制か-中国」時事ドットコム2013,2.7.
- ^ a b 中国海軍艦艇の動向について - 防衛省(2013年2月5日)
- ^ レーダー照射は尖閣沖100キロの公海上 - NHKニュースWEB(2013年2月6日)
- ^ 2013年1月30日に中国国営通信社の新華社報道
- ^ 演習出港の中国軍艦、宮古海峡を通過予定 日本へ示威行為 - MSN産経ニュース(2013年1月30日)
- ^ a b [6]産経新聞2013.2.6.「事実上の「攻撃予告」
- ^ [7]「中国艦が海自護衛艦に射撃レーダー照射」産経新聞2013.2.5.
- ^ [8]「「偶発的な事件や誤算高める」米報道官が懸念」産経新聞2013.2.6
- ^ 射撃管制装置参照
- ^ 富坂聰『週刊文春』2013年2月21日号、pp28-9
- ^ http://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_1605939
- ^ 日本での表記。
- ^ 簡体字による表記。
- ^ 日本での表記。
- ^ 簡体字による表記。
- ^ a b c d e f 2015年度,中国軍事力・防衛発展報告書アメリカ国防総省2015年5月
- ^ a b c d 中国の特色ある現代的海軍アメリカ海軍情報局2009年8月 Archived 2013年2月15日, at the Wayback Machine.
- ^ a b c d e f g h 小林正男「特集・中国海軍 潜水艦部隊の実力と今後」『世界の艦船』774号、2013年3月。
- ^ 3M-54Klub,SS-N-27全米科学者連盟(FAS)Web site,2013年5月12日閲覧
- ^ 田岡俊次.2007.『北朝鮮・中国はどれだけ恐いか』朝日新聞社. ISBN 4022731362
- ^ ポルトフ,アンドレイ V.「元ロシア空母「ワリヤーグ」が中国空母に!?」『世界の艦船』2006年3月号(通巻第655集)、148-153頁
- ^ 宇垣大成「中国初の空母となるか!? 旧ソ連未成空母『ワリヤーグ』の去就」『世界の艦船』2006年5月号(通巻第658集)、100-103頁
- ^ 朝日新聞「中国の訓練用空母、主要部分が完成 旧ソ連艦を改修」(2009年5月1日/峯村健司)
- ^ 世界の艦船2011年8月号、99頁
- ^ 朝日新聞(2008年12月30日1面)
- ^ J-15はJ-11Bの機体構造と脚を強化し、テイルコーンを短縮化し、カナードとアレスティングフックと主翼および水平尾翼の折りたたみ機構を備え、艦上戦闘機化した機体と言える。また機体はレーダー波吸収塗料を塗装しステルス性を高め、複合材を多用して軽量化し、その分を兵装搭載量や燃料の増加にあて、IRST・国産のレーダー・電子機器・マルチファンクションディスプレイ・3軸安定式4重デジタルフライ・バイ・ワイヤを搭載し、オリジナルのSu-33より多くの面で優れているとされる。エンジンはロシアのAL-31Fか、AL-31Fと同クラスの国産エンジンWS-10A(太行)もしくはその推力強化型であるFWS-10Hとされる。
- ^ Su-27SKのライセンス生産機
- ^ 日本国周辺の軍事 中国海軍
- ^ a b c Ronald O'Rourke (December 13, 2017). “China Naval Modernization: Implications for U.S. Navy Capabilities—Background and Issues for Congress” (PDF). Congressional Research Service (archived in FAS). pp. 17, 33, 35. December 5, 2017閲覧。
- ^ International Institute for Strategic Studies: The Military Balance 2020, pp.263-264
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- ^ “防衛駐在官の見た中国 (その6)-練習艦「鄭和」で海を渡った海上自衛官-”. 海上自衛隊幹部学校. (2011年10月27日) 2019年10月14日閲覧。
- ^ “中国海軍駆逐艦「太原」、横須賀港に入港”. CRI. (2019年10月10日) 2019年10月14日閲覧。
参考文献
- 『世界の艦船』(海人社)各号
- 浅野亮、山内敏秀編著『中国の海上権力』(創土社、2014年)
- トシ・ヨシハラ&ジェイムズ・R・ホームズ著、山形浩生訳『太平洋の赤い星 中国の台頭と海洋覇権への野望』(バジリコ、2014年)
- 小原凡司著『中国の軍事戦略』(東洋経済新報社、2014年)
関連項目
外部リンク
- “平成29年度防衛白書” (PDF). 日本国防衛省. pp. 112-128. 2017年8月28日閲覧。
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- 中華民国104年国防報告書(繁体字、英語)
- GlobalSecurity.org (英語)