「太魯閣号」の版間の差分
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しかし、結局台鉄は太魯閣号を独立の車両名称を認めず、「自強号太魯閣列車」(自強号タロコ型電車)として正式に公表した。時刻表には太魯閣号も「自強号」として表記され、太魯閣号のマークのみ付く形となる。なお、乗車券には「太魯閣 Taroko Exp」と記載されるが、一部の駅電光案内では「タロコ号」の表示は無く、「自強号」としてのみ表示されている。日本製電車ということもあって、日本人観光客の間でもその存在が知られており、そのため、有名な観光地である「[[九フン|九{{Lang|zh-tw|份}}]]」へ行く日本人が誤乗する例が後を絶たず(タロコ列車は、九{{Lang|zh-tw|份}}最寄り駅の[[瑞芳駅]]を通過する列車が多い)、駅において[[日本語]]アナウンスが行われている。 |
しかし、結局台鉄は太魯閣号を独立の車両名称を認めず、「自強号太魯閣列車」(自強号タロコ型電車)として正式に公表した。時刻表には太魯閣号も「自強号」として表記され、太魯閣号のマークのみ付く形となる。なお、乗車券には「太魯閣 Taroko Exp」と記載されるが、一部の駅電光案内では「タロコ号」の表示は無く、「自強号」としてのみ表示されている。日本製電車ということもあって、日本人観光客の間でもその存在が知られており、そのため、有名な観光地である「[[九フン|九{{Lang|zh-tw|份}}]]」へ行く日本人が誤乗する例が後を絶たず(タロコ列車は、九{{Lang|zh-tw|份}}最寄り駅の[[瑞芳駅]]を通過する列車が多い)、駅において[[日本語]]アナウンスが行われている。 |
2020年8月9日 (日) 21:34時点における版
太魯閣号 | |
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太魯閣号 | |
運行者 | 台湾鉄路管理局 |
列車種別 | 自強号 |
運行区間 | 員林・樹林 - 台北 - 花蓮・知本 |
経由線区 | 縦貫線北段・宜蘭線・北廻線・台東線・南廻線・海岸線 |
使用車両 | TEMU1000型振り子式電車 |
運行開始 | 2007年5月8日 |
太魯閣号 | |
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各種表記 | |
繁体字: | 太魯閣號 |
簡体字: | 太鲁阁号 |
拼音: | Tàilŭgé hào |
通用拼音: | Tàilŭgé hào |
注音符号: | ㄊㄞˋ ㄌㄨˇ ㄍㄜˊㄏㄠˋ |
発音: | タイルーガーハオ |
台湾語白話字: | Truku hō |
日本語漢音読み: | たいろかくごう |
日本語慣用読み: | タロコごう |
英文: | Taroko Express |
太魯閣号運行路線図 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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太魯閣号(タロコごう)は、中華民国の台湾鉄路管理局(台鉄)の電車自強号(日本の鉄道においては特急に相当する)の愛称である。正式名称は太魯閣自強号列車(繁体字中国語: 太魯閣自強號列車)。
運行概況
当初は台湾初の振り子式車輌である事から「乗り物酔いするのでは」という懸念があったが、運行開始以後は快適性と速達性で、高い利用率を誇っている。今後は「台鉄捷運化」の推進に伴い、西部幹線への運用拡大が期待されている。
- 経歴
- 2007年2月の春節輸送で自強号の臨時列車扱いとして、振り子装置をオフにして台北 - 花蓮間で運転開始
- 2007年5月8日より正式に営業運転。(平日3往復、土休日4往復)
- 2008年2月25日より、花蓮 - 台北 - 彰化間を4時間で結ぶ東西直通列車が増発される。
- 2015年10月15日より、西部幹線より撤退(普悠瑪号に置き換え)。以降、東部幹線のみでの運用となる。
- 2016年4月21日改正ダイヤで3次車が定期列車に投入されるとともに、再度西部幹線彰化までの乗り入れが復活。
- 同年10月20日ダイヤよりホームが嵩上げされた台中線高架区間への乗り入れを取りやめ、普悠瑪号と運用が入れ替わり、西部幹線直通は海岸線経由となる[2]。
- 2017年4月27日ダイヤで南港駅に停車する列車が増発。一部は普悠瑪自強号と運用が入れ替わった
- 運用列車
列車番号\駅 | 縦貫線・(海岸線) | 宜蘭線 | 北廻線 | 台東線 | 南廻線 | 備考 | |||||||||||||||||||||
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員林駅 | 彰化駅 | 新竹駅 | 樹林駅 | 板橋駅 | 台北駅 | 松山駅 | 南港駅 | 七堵駅 | 八堵駅 | 瑞芳駅 | 頭城駅 | 礁渓駅 | 宜蘭駅 | 羅東駅 | 新城駅 | 花蓮駅 | 吉安駅 | 志学駅 | 寿豊駅 | 光復駅 | 瑞穗駅 | 玉里駅 | 関山駅 | 台東駅 | 知本駅 | ||
278,285 | ● | ● | ● | ― | ● | ● | ― | ● | ● | ― | ― | ― | ― | ● | ● | → | ● | ||||||||||
402,405,426,417,441 | ● | ● | ● | ● | → | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ● | ― | ― | ― | ― | ― | ● | ― | ● | ● | ||||
217,219,238 | ● | ● | ● | ● | ● | ― | ― | ― | ― | ― | ● | ● | ← | ● | |||||||||||||
239 | ● | ● | ● | ● | ● | ← | ← | ← | ← | ← | ● | ● | ● | ● | |||||||||||||
203 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ← | ● | ← | ← | ● | ● | ← | ● | 土曜運休 | ||||||||||||
228,229 | ● | ● | ● | ● | ● | ― | ● | ● | ● | ● | ● | ● | → | ● | ● | ● | |||||||||||
438 | ● | ● | ● | → | → | → | → | → | → | → | ● | → | → | ● | → | → | → | ● | ● | ● | ● | ● |
名称
列車名称は伝統的な自強、莒光、復興といった政治的な命名を採用せず、一般公募によって選定された。一般公募では「曙光/AURORA」、「飛魚/FLYING FISH EXPRESS」なども有力視されたが、2006年1月17日に正式に元培科技大学の学生が命名した「タロコ/TAROKO」が選ばれた。理由は沿線の有名なタロコ国家公園の英語と、原住民語の「Taroko」を採用し、中国語や台湾語、客家語のみならず、英語や日本語での表記が容易である点が評価された。
しかし、結局台鉄は太魯閣号を独立の車両名称を認めず、「自強号太魯閣列車」(自強号タロコ型電車)として正式に公表した。時刻表には太魯閣号も「自強号」として表記され、太魯閣号のマークのみ付く形となる。なお、乗車券には「太魯閣 Taroko Exp」と記載されるが、一部の駅電光案内では「タロコ号」の表示は無く、「自強号」としてのみ表示されている。日本製電車ということもあって、日本人観光客の間でもその存在が知られており、そのため、有名な観光地である「九份」へ行く日本人が誤乗する例が後を絶たず(タロコ列車は、九份最寄り駅の瑞芳駅を通過する列車が多い)、駅において日本語アナウンスが行われている。
JR九州885系列車との関連
太魯閣号で使用されるTEMU1000型の車両構造はJR九州の885系「白いかもめ・ソニック」を基本としており、885系と同じく日立製作所により開発・製造されている。この車両は台湾初の振り子式電車であり、当初導入された区間(台北 - 花蓮間)で所要時間を3割程度短縮した[5]。
脚注
- ^ TRA Sets to Begin Selling Standing Tickets on May 2|普悠瑪.太魯閣號5/2起賣站票 限當天購買 2019-05-01,公共電視
- ^ 定期行駛列車時刻表(106年1月5日起實施)台湾鉄路管理局
- ^ 臺灣鐵路東部幹線對號快車時刻表 Eastern Mainline Line 台東→樹林2017年4月,台湾鉄路管理局
- ^ 臺灣鐵路東部幹線對號快車時刻表 Eastern Mainline Line 樹林→台東2017年4月,台湾鉄路管理局
- ^ なるほどkids 日本全国特急列車に乗ろう!~特急ものしり大図鑑~ (昭文社)