「ハードボイルド」の版間の差分
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1970年代になると、ハードボイルドにこだわり続ける戦後生まれの作家が現れる。短篇「抱きしめたい」(1972年)で小説デビューした[[矢作俊彦]]と、短篇「感傷の街角」(1979年)で登場した[[大沢在昌]]である。この2人は都会的な作風で、日本国産ハードボイルドの時代を築いた。また2人とも漫画原作も行った。 |
1970年代になると、ハードボイルドにこだわり続ける戦後生まれの作家が現れる。短篇「抱きしめたい」(1972年)で小説デビューした[[矢作俊彦]]と、短篇「感傷の街角」(1979年)で登場した[[大沢在昌]]である。この2人は都会的な作風で、日本国産ハードボイルドの時代を築いた。また2人とも漫画原作も行った。 |
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1970年代末から1980年代にかけて[[冒険小説]]がブームとなり、その担い手となった作家には[[船戸与一]]、[[佐々木譲]]、[[志水辰夫]]、[[逢坂剛]]、[[藤田宜永]]など、ハードボイルドにも意欲を見せた者が少なくない。中でも[[北方謙三]]は、日本的ハードボイルドのひとつのスタイルを作り上げた。1988年には[[ |
1970年代末から1980年代にかけて[[冒険小説]]がブームとなり、その担い手となった作家には[[船戸与一]]、[[佐々木譲]]、[[志水辰夫]]、[[逢坂剛]]、[[藤田宜永]]など、ハードボイルドにも意欲を見せた者が少なくない。中でも[[北方謙三]]は、日本的ハードボイルドのひとつのスタイルを作り上げた。1988年には[[原尞]]が登場、[[沢崎]]探偵シリーズ第2作の『[[私が殺した少女]]』(1989年)で直木賞を受賞する。また1989年には[[稲見一良]]が『ダブルオー・バック』でデビュー。肝臓癌による余命宣告を受けての作家デビューであり、1994年に63歳で亡くなるまでに7冊のハードボイルド小説を世に送り出した。 |
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1990年代には[[東直己]]、[[藤原伊織]]、[[香納諒一]]、[[真保裕一]]らハードボイルドの書き手が登場した。また、[[桐野夏生]]の『[[顔に降りかかる雨]]』(1993年)や[[柴田よしき]]の『RIKO 女神の永遠』(1995年)[[誉田哲也]]の『[[ストロベリーナイト]]』(2008年)[[松岡圭祐]]の『[[探偵の探偵]]』(2014年)など女性を主役にしたハードボイルド・タッチの作品も現れている。 |
1990年代には[[東直己]]、[[藤原伊織]]、[[香納諒一]]、[[真保裕一]]らハードボイルドの書き手が登場した。また、[[桐野夏生]]の『[[顔に降りかかる雨]]』(1993年)や[[柴田よしき]]の『RIKO 女神の永遠』(1995年)[[誉田哲也]]の『[[ストロベリーナイト]]』(2008年)[[松岡圭祐]]の『[[探偵の探偵]]』(2014年)など女性を主役にしたハードボイルド・タッチの作品も現れている。 |
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*[[鳴海章]]:『狼の血』ほか |
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*[[楡周平]]:朝倉恭介シリーズ/川瀬雅彦シリーズ |
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*[[原尞]]:『[[そして夜は甦る]]』(1988年)、『[[私が殺した少女]]』(1989年/直木賞受賞)ほか[[沢崎]]シリーズ |
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*[[樋口有介]]:『彼女はたぶん魔法を使う』(1990年)ほか柚木草平シリーズ |
*[[樋口有介]]:『彼女はたぶん魔法を使う』(1990年)ほか柚木草平シリーズ |
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*[[藤田宜永]]:『ボディ・ピアスの少女』(1992年)ほか竹花シリーズ |
*[[藤田宜永]]:『ボディ・ピアスの少女』(1992年)ほか竹花シリーズ |
2020年7月5日 (日) 21:54時点における版
ハードボイルド(英語:hardboiled)は、文芸用語としては、暴力的・反道徳的な内容を、批判を加えず、客観的で簡潔な描写で記述する手法・文体をいう。アーネスト・ヘミングウェイの作風などが一例である。ミステリの分野のうち、従来あった思索型の探偵に対して、行動的でハードボイルドな性格の探偵を登場させ、そういった探偵役の行動を描くことを主眼とした作風を表す用語として定着した。
概要
「ハードボイルド」は元来、ゆで卵などが固くゆでられた状態を指す。転じて感傷や恐怖などの感情に流されない、冷酷非情、精神的・肉体的に強靭、妥協しないなどの人間の性格を表す。
推理小説のジャンルであるが、サスペンスや文学など他のジャンルの主人公をハードボイルド風の文体で描く作品もある。アーネスト・ヘミングウェイの作品は主に文学に分類されている。行動的な探偵が主人公であるが、ハードボイルドとは対照的に非情さを前面に出さず、穏健で道徳的な作品は「ソフトボイルド(Soft Boiled)」と呼ばれる。
またハリウッドでは第二次世界大戦中から多くのハードボイルド・スタイルの映画が作られ、『カサブランカ』(1942年)はアカデミー作品賞を受賞した。こうした第二次世界大戦中にアメリカで制作されたハードボイルド・スタイルの映画についてフランスの映画批評家・脚本家のニーノ・フランクが「フィルム・ノワール(film noir)」と呼んだ[1]ことから、映画においては「ハードボイルド」よりも「ノワール」という用語で語られることが多い。また「ノワール」はその後、文芸用語としても使われるようになったものの、本来、「ハードボイルド」と「ノワール」を明確に区切るラインがあるわけではない。フランス・ガリマール社のペーパーバック叢書「セリ・ノワール(série noire)」にはハードボイルド派と目される作家(たとえばダシール・ハメット)もノワール派と目される作家(たとえばウィリアム・アイリッシュ)も仲よく収められている。
ハードボイルド小説の歴史
ミステリのハードボイルド派は1920年代のアメリカで始まる。パルプ・マガジン『ブラック・マスク』誌(1920年創刊)に掲載されたタフで非情(ハードボイルド)な主人公たちの物語がその原型で、同誌にはキャロル・ジョン・デイリー、ダシール・ハメット、E・S・ガードナー、レイモンド・チャンドラーらが寄稿した。特にハメットは『血の収穫』(1929年)や『マルタの鷹』(1930年)などにおいて、簡潔な客観的行動描写で主人公の内面を表現し、ハードボイルド・スタイルを確立した。『大いなる眠り』(1939年)で長篇デビューしたチャンドラーは、ハメットのスタイルに会話や比喩の妙味を加え、独特の感傷的味わいを持つ『さらば愛しき女よ』(1940年)、『長いお別れ』(1953年)などのフィリップ・マーロウ・シリーズを発表した。なお、文芸用語としての「ハードボイルド」は『血の収穫』に対する書評において既に認められるものの、「ハードボイルド派」を意味するhardboiled schoolという語が用いられるようになったのは第二次世界大戦後で、その第1号はエラリー・クイーンだったとされる[2]。またハワード・ヘイクラフトも『ミステリの美学』(1946年)において「ハードボイルド派」という語を用いているものの、同書に収められた「黎明期の問題(The Case of the Early Beginning)」でE・S・ガードナーは「行動派探偵小説(the ACTION type of mystery story)」という言い方をしており、彼自身も「行動派ミステリーの名手」と呼ばれることが多い。
ハードボイルド派という用語が確立するのと時を同じくしてその後継者と目される作家も現れるようになり、『動く標的』(1949年)で私立探偵リュウ・アーチャーを登場させたロス・マクドナルドは先駆者のスタイルを踏襲しつつ、登場人物の動機に関する洞察と心理学的な深みを追加した。一方、『裁くのは俺だ』(1947年)でデビューしたミッキー・スピレインは暴力とセックスを扇情的な文体で描き、本作で「暴力的ハードボイルド」の代名詞となったマイク・ハマー・シリーズはベストセラーとなった。
さらに1940年代終わりから1950年代にかけて、銃と軽口と女の扱いに長けた私立探偵が、おもにペーパーバック・オリジナル[3]で大量に生み出された。『マーティニと殺人と』(1947年)でピーター・チェンバーズを登場させたヘンリイ・ケイン、『消された女』(1950年)でシェル・スコットを登場させたリチャード・S・プラザー、『のっぽのドロレス』(1953年)でエド・ヌーンを登場させたマイクル・アヴァロン、The Second Longest Night(1955年)でチェスター・ドラムを登場させたスティーヴン・マーロウなどが主な作家である。極め付きはオーストラリア作家のカーター・ブラウンで、1958年からアメリカのペーパーバックに登場し、健全なお色気とユーモアにあふれた作品を、毎月1冊というペースで発表した。また、G・G・フィックリングの『ハニー貸します』(1957年)で登場したハニー・ウェストはセクシーな女性私立探偵として人気を博し、テレビ・シリーズにもなった。なお、日本ではこれらの作品については往時から「通俗ハードボイルド」と呼び習わされており、小鷹信光が1961年時点で「道化探偵小説、あるいは通俗ハード・ボイルド」と書いているのが確認できる[4]。またこれとほぼ同じ意味で「軽ハードボイルド」という呼び名が使われることもあるが、これは都筑道夫の命名であることがわかっている[5]。
1960年代になるとアメリカ社会の問題は、個人の行動だけでは対処できなくなる。ロス・マクドナルドのリュー・アーチャーは事件を見つめるだけで行動しなくなり、次第に内省的になっていく。これを受けて1960年代末から1970年代にかけて、社会的問題を正面から扱うよりも、探偵の個人的問題を通して社会を描くような作品が多くなる。主な作家には、マイクル・コリンズ、ジョゼフ・ハンセン、ビル・プロンジーニ、マイクル・Z・リューイン、ロジャー・L・サイモン、ロバート・B・パーカー、ローレンス・ブロックなどがいる。なお、これらの作家の作品を「ネオ・ハードボイルド」と呼ぶことがあるが、これは小鷹信光の命名[6]。実際にはハードボイルドの枠組みを超えた要素も多く、近年はあまり使われなくなっている。
また、1960年代後半からはじまったフェミニズム運動と女性の社会進出により、1980年代には女性作家が女性の私立探偵を主人公にした作品を書くようになる。まずマーシャ・マラーのシャロン・マコーンが『人形の夜』(1977年)で登場し、続いてサラ・パレツキーのV・I・ウォーショースキーが『サマータイム・ブルース』(1982年)で、スー・グラフトンのキンジー・ミルホーンが『アリバイのA』(1982年)で登場した。以後、リアリスティックな女性私立探偵小説は一大潮流となる。
1970年代以降の作品の多くは、文体も主人公たちの性格もハードボイルドではないため、私立探偵を探偵役にしたミステリは私立探偵小説(PIノベル、Private Eye Novel)という名称で呼ぶのが一般的になった。
こうした私立探偵小説の流れとは別に、ハードボイルド文体で描かれた犯罪小説がある。ハメットと同時期の作家で、ハードボイルド文体の創始者として挙げられるのが『リトル・シーザー』(1929年、映画『犯罪王リコ』の原作)のW・R・バーネットと、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(1934年)のジェームズ・M・ケインである。『ブラック・マスク』誌の出身であるが独自の道を歩んだホレス・マッコイは、『彼らは廃馬を撃つ』(1935年)で大恐慌時代の明日なき青春を冷徹な筆致で描く。また『ミス・ブランデッシの蘭』(1939年)で登場したジェイムズ・ハドリー・チェイスは、イギリス人ではあるがアメリカ英語で作品を発表した。『殺人のためのバッジ』(1951年)など警察官を主人公としてアメリカの社会問題を描こうとしたウィリアム・P・マッギヴァーン、ハメット・スタイルで書かれた『やとわれた男』(1960年)でデビューしたドナルド・E・ウェストレイクもハードボイルド小説に新風をもたらした。これらの作品の手法・文体は映画の影響を受けた部分もあり、また多くの作品が映画化されることによる相互作用で、ハードボイルド・タッチは熟成していった。
日本のハードボイルド小説
日本のハードボイルド史は、第二次世界大戦後に翻訳紹介されたアメリカ製推理小説の受容から始まる。1950年から数年の間に、ハメット、チャンドラーらの代表作が立て続けに日本語訳され、また同時期の映画の影響もあって、「ハードボイルド」という言葉は急速に浸透していった。しかし、短期間に様々な要素が一度に移入されたため、混乱も生じた。昭和20年代から島田一男が行動的な探偵役を用いた作品を発表していたが、先駆的作品にとどまった。
明確にハードボイルドを意識した作品を書き出したのは、大学生で作家デビューした高城高と大藪春彦である。高城は「X橋附近[7]」(1955年)、「ラ・クカラチャ」(1958年)など叙情的な作品を書き、大藪は処女作『野獣死すべし』(1958年)以降、タフで非情な主人公がアクションを繰り広げる作品を多数発表した。河野典生も20代から作品を発表し、短篇集『陽光の下、若者は死ぬ』(1960年)や日本推理作家協会賞を受賞した『殺意という名の家畜』(1963年)などがある。この3人はいずれも1935年生まれで、日本のハードボイルドは若者が既存の価値観に異議を唱える手法として始まったといえる。
それより前の世代の作家では、デビュー以来様々なジャンルのミステリを手掛けていた結城昌治が『死者におくる花束はない』(1962年)からハードボイルドの分野に進出し、『暗い落日』(1965年)など私立探偵小説の傑作を発表する。正統的ハードボイルドを日本に移植することを目指した生島治郎は『傷痕の街』(1964年)でデビュー、『追いつめる』(1967年)で直木賞を受賞した。1960年代前半からスパイ小説に新境地を拓いていた三好徹は、1968年から新聞記者を主人公にしたハードボイルド・スタイルの「天使」シリーズを書き始めた。仁木悦子も『冷えきった街』(1971年)などの三影潤シリーズで、優れたハードボイルド私立探偵小説を書く。また、この時期のハードボイルド文体の犯罪小説に菊村到『けものの眠り』(1959年)が存在した。
こうした社会問題を描く手法としてハードボイルドを取り入れた作品とは別に、純粋にアメリカ産のハードボイルド・タッチを楽しもうとする作風も出てきた。そうした作風は、当時通俗と言われたハードボイルドの翻訳者に多い。中田耕治の『危険な女』(1961年)、山下諭一の『危険な標的』(1964年)、都筑道夫の贋作カート・キャノン・シリーズ(1960年)などで、小泉喜美子が別名義で新聞連載した『殺人はお好き?』(1962年/連載)もこれに加えても良いかも知れない。また、翻訳者・解説者としてハードボイルドの普及に貢献した片岡義男や小鷹信光も、時期はずれるが創作している。また、ゴルゴ13の時代から、劇画にもハードボイルド作品が多くなった。他方、時代小説では股旅物を中心にハードボイルド的な要素を持った小説は存在していたが、こちらでも1960年代から本格的なハードボイルドに根ざした物語が現れ始める。ただ、時代小説におけるハードボイルドは『大菩薩峠』の主人公机竜之助に始まるニヒリズムの系譜の影響が根強い。また、舞台背景が封建社会という制約もあり、地縁や血縁、義理人情、敵討ちなどの「日本的」ともいえる独自色が色濃く絡み合い、その枠の中での葛藤や闘いが描かれるパターンが多いことが、現代小説との比較では大きな相違点として挙げられる。その中でも大ブームを起こした作品としては、笹沢左保の『木枯し紋次郎』、池波正太郎の『仕掛人・藤枝梅安』の両シリーズがあり、いずれもテレビドラマ化を機に大ブームになった。また生島治郎も『さすらいの狼』シリーズを書いており、こちらもドラマ化された。ペリー荻野は「幻の股旅ハードボイルド大作」と絶賛している[8]。
1970年代になると、ハードボイルドにこだわり続ける戦後生まれの作家が現れる。短篇「抱きしめたい」(1972年)で小説デビューした矢作俊彦と、短篇「感傷の街角」(1979年)で登場した大沢在昌である。この2人は都会的な作風で、日本国産ハードボイルドの時代を築いた。また2人とも漫画原作も行った。
1970年代末から1980年代にかけて冒険小説がブームとなり、その担い手となった作家には船戸与一、佐々木譲、志水辰夫、逢坂剛、藤田宜永など、ハードボイルドにも意欲を見せた者が少なくない。中でも北方謙三は、日本的ハードボイルドのひとつのスタイルを作り上げた。1988年には原尞が登場、沢崎探偵シリーズ第2作の『私が殺した少女』(1989年)で直木賞を受賞する。また1989年には稲見一良が『ダブルオー・バック』でデビュー。肝臓癌による余命宣告を受けての作家デビューであり、1994年に63歳で亡くなるまでに7冊のハードボイルド小説を世に送り出した。
1990年代には東直己、藤原伊織、香納諒一、真保裕一らハードボイルドの書き手が登場した。また、桐野夏生の『顔に降りかかる雨』(1993年)や柴田よしきの『RIKO 女神の永遠』(1995年)誉田哲也の『ストロベリーナイト』(2008年)松岡圭祐の『探偵の探偵』(2014年)など女性を主役にしたハードボイルド・タッチの作品も現れている。
代表的作家と作品
五十音順
- マイクル・アヴァロン:エド・ヌーン・シリーズ 『のっぽのドロレス』(1953年)以降、長篇33作/1970年代まで活躍
- アンドリュー・ヴァクス:バーク・シリーズ 『フラッド』(1985年)~
- ドン・ウィンズロウ:ニール・ケアリー・シリーズ 『ストリート・キッズ』(1991年)~
- ドナルド・E・ウェストレイク:『やとわれた男』(1960年)、『殺し合い』(1961年)
- ジョン・エヴァンス(=ハワード・ブラウン):ポール・パイン・シリーズ 『血の栄光』(1946年)など長篇5作
- ローレン・D・エスルマン:エイモス・ウォーカー・シリーズ 『シュガータウン』(1984年)など、1980年~
- スタンリイ・エリン:『第八の地獄』(1958年)
- スチュアート・M・カミンスキー:トビー・ピーターズ・シリーズ(1930年代のハリウッドが舞台) 『ロビンフッドに鉛の玉を』(1977年)~
- エリック・ガルシア:恐竜探偵ヴィンセント・ルビオ・シリーズ 『さらば、愛しの鉤爪』(1999年)など
- カート・キャノン(=エド・マクベイン):カート・キャノン・シリーズ 短篇集『酔いどれ探偵街を行く』(1958年)など
- スー・グラフトン:キンジー・ミルホーン・シリーズ 『アリバイのA』(1982年)~
- ジェイムズ・クラムリー:ミロ・シリーズ 『酔いどれの誇り』(1975年)~/シュグルー・シリーズ 『さらば甘き口づけ』(1978年)~
- スティーヴン・グリーンリーフ:ジョン・タナー・シリーズ 『致命傷』(1979年)~
- ロバート・クレイス:エルヴィス・コール・シリーズ 『モンキーズ・レインコート』(1987年)~
- ジェームズ・M・ケイン:『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(1934年)
- フランク・ケイン:ジョニー・リデル・シリーズ 『弾痕』(1951年)など1947年から1967年まで長篇29作
- ヘンリー・ケイン:ピーター・チェンバーズ・シリーズ 『マーティニと殺人と』(1947年)から1972年まで長篇27作
- ジョー・ゴアズ:ダニエル・カーニー探偵事務所シリーズ 『死の蒸発』(1972年)~
- ウィリアム・キャンベル・ゴールト:ジョー・ピューマ・シリーズ 『百万ドル・ガール』(1960年)など長篇8作/1950年代末から1960年代に活躍
- マイクル・コナリー:ハリー・ボッシュ・シリーズ 『ナイト・ホークス』(1992年)~
- マイクル・コリンズ:ダン・フォーチューン・シリーズ 『恐怖の掟』(1967年)から1992年まで長篇17作
- マックス・アラン・コリンズ:ネイト・ヘラー・シリーズ(1930年代のシカゴが舞台) 『シカゴ探偵物語』(1983年)~
- ロジャー・L・サイモン:モウゼズ・ワイン・シリーズ 『大いなる賭け』(1973年)~
- マーク・ショア:レッド・ダイアモンド・シリーズ(ハードボイルド・パロディ) 『俺はレッド・ダイアモンド』(1983年)ほか2作
- ミッキー・スピレーン:マイク・ハマー・シリーズ 『裁くのは俺だ』(1947年)など長篇13作
- ジェイムズ・ハドリー・チェイス:『ミス・ブランデッシの蘭』(1939年)
- レイモンド・チャンドラー:フィリップ・マーロウ・シリーズ 『大いなる眠り』(1930年)、『さらば愛しき女よ』(1940年)、『長いお別れ』(1953年)など長篇7作(未完除く)
- キャロル・ジョン・デイリー:レイス・ウィリアムズ・シリーズ 史上初のハードボイルド探偵/1923年~
- トマス・B・デューイ:シカゴのマック・シリーズ 『非情の街』(1955年)など1947年から1970年まで長篇17作/1950年代から1960年代の正統派ハードボイルド
- ロバート・B・パーカー:私立探偵スペンサー・シリーズ 『ゴッドウルフの行方』(1973年)~
- W・R・バーネット:『リトル・シーザー』(1929年)
- ダシール・ハメット:コンチネンタル・オプ・シリーズ 『血の収穫』(1929年)/サム・スペード・シリーズ 『マルタの鷹』(1930年)
- ブレット・ハリディ:マイケル・シェーン・シリーズ 『死の配当』(1939年)以降1950年代まで長篇29作、ほか短篇や代作多数
- サラ・パレツキー:V・I・ウォーショースキー・シリーズ 『サマータイム・ブルース』(1982年)~
- ジョゼフ・ハンセン:デイヴ・ブランドステッター・シリーズ 『闇に消える』(1970年)~
- G・G・フィックリング:ハニー・ウェスト・シリーズ 『ハニー貸します』(1957年)から1972年まで長篇11作
- A・A・フェア(=アール・スタンリー・ガードナー):バーサ・クール&ドナルド・ラム・シリーズ 『屠所の羊』(1939年)から1970年まで長篇29作
- カーター・ブラウン:アル・ウィラー・シリーズ/ダニー・ボイド・シリーズ/メイヴィス・セドリッツ・シリーズ 作品多数
- フレドリック・ブラウン:エド&アム・ハンター・シリーズ 『シカゴ・ブルース』(1947年)から1963年まで長篇7作
- リチャード・S・プラザー:シェル・スコット・シリーズ 『消された女』(1950年)以降、長篇30作以上/主に1950年代から1960年代に活躍
- ローレンス・ブロック:マット・スカダー・シリーズ 『過去からの弔鐘』(1976年)~
- ビル・プロンジーニ:名無しの探偵シリーズ 『誘拐』(1971年)~
- スティーヴン・マーロウ:チェスター・ドラム・シリーズ 1955年から1968年まで長篇20作
- ロス・マクドナルド:リュウ・アーチャー・シリーズ 『動く標的』(1949年)、『ウィチャリー家の女』(1961)、『さむけ』(1964年)など長篇19作
- ウィリアム・P・マッギヴァーン:『殺人のためのバッジ』(1951年)
- ホレス・マッコイ:『彼らは廃馬を撃つ』(1935年)
- マーシャ・マラー:シャロン・マコーン・シリーズ 『人形の夜』(1977年)~
- ウェイド・ミラー(=ホイット・マスタースン):マックス・サーズデイ・シリーズ 『罪ある傍観者』(1947年)から1951年まで長篇6作
- L・A・モース:『オールド・ディック』(1981年)
- ウォルター・モズリイ:イージー・ローリンズ・シリーズ(黒人私立探偵/近過去が舞台) 『ブルー・ドレスの女』(1990年)~
- アーサー・ライアンズ:ジェイコブ・アッシュ・シリーズ(ユダヤ人私立探偵) 『ハード・トレード』(1981年)など、1974~
- ジョン・ラッツ:アロー・ナジャー・シリーズ 『タフガイなんて柄じゃない』(1976年)~/フレッド・カーヴァー・シリーズ 『トロピカル・ヒート』(1986年)~
- ジョナサン・ラティマー:ビル・クレイン・シリーズ 『モルグの女』(1936年)など1930年代に長篇5作
- マイクル・Z・リューイン:アルバート・サムスン・シリーズ 『A型の女』(1971年)~
- デニス・ルヘイン:パトリック・ケンジー&アンジェラ・ジャナーノ・シリーズ 『スコッチに涙を託して』(1994年)~
- エド・レイシイ:トゥセント・モーア・シリーズ(黒人私立探偵) 『ゆがめられた昨日』(1957年)、他1作
- S・J・ローザン:リディア・チン&ビル・スミス・シリーズ 『チャイナタウン』(1994年)~
日本
先駆者(五十音順/1960年代以前のデビュー/ハードボイルド小説が専門でない作家も含む)
- 生島治郎:『追いつめる』(1967年/直木賞受賞)ほか志田司郎シリーズ/『男たちのブルース』(1970年)
- 大藪春彦:『野獣死すべし』(1958年)ほか 伊達邦彦シリーズ/『蘇える金狼』(1964年)など
- 片岡義男:翻訳/『ミス・リグビーの幸福』(1985年)のアーロン・マッケルウェイ・シリーズのほか多くの短篇
- 菊村到:『けものの眠り』(1959年)など
- 小泉喜美子:『殺人はお好き?』(1962年/連載)/その他短篇
- 高城高:『X橋付近』(1955年)、「ラ・クカラチャ」(1958年)など
- 河野典生:『殺意という名の家畜』(1963年/日本推理作家協会賞受賞)など×田晨一シリーズ/『探偵はいま鉄板の上』(1976年)など田沢太一シリーズ
- 小鷹信光:翻訳・解説/『探偵物語』(1979年)ほか工藤俊作シリーズ
- 島内透:『悪との契約』(1960年)、『白いめまい』(1961年)ほか北村樟一シリーズ
- 都筑道夫:贋作カート・キャノン『酔いどれ探偵』(1960年/発表)/西蓮寺剛シリーズ(短篇/1978年~)
- 中田耕治:『危険な女』(1961年)、『暁のデッドライン』(1964年)など川崎隆シリーズ
- 仁木悦子:『冷えきった街』(1971年)など三影潤シリーズ
- 三好徹:天使シリーズ(1968年~)
- 山下諭一:『危険な標的』(1964年)ほか曾根達也シリーズ/『俺だけの埋葬簿』(1965年)ほか殺し屋シリーズ
- 結城昌治:『死者におくる花束はない』(1962年)ほか佐久シリーズ/『暗い落日』(1965年)ほか真木シリーズ/紺野弁護士シリーズ
後継者(五十音順/1970年代以降のデビュー/戦後生まれ)
- 東直己:『探偵はバーにいる』(1992年)ほか ススキノ探偵シリーズ
- 打海文三:『時には懺悔を』(1994年)
- 逢坂剛:短篇集『クリヴィツキー症候群』(1987年)、『十字路に立つ女』(1989年)ほか岡坂神策シリーズ
- 大沢在昌:『感傷の街角』(1982年)、『雪蛍』(1996年)など佐久間公シリーズ/『新宿鮫』(1990年)、『無間人形』(1993年/直木賞受賞)ほか新宿鮫シリーズ/『アルバイト探偵(アイ)』(1986年)ほか冴木シリーズ
- 香納諒一:『幻の女』(1998年/日本推理作家協会賞受賞)
- 北方謙三:『檻』(1983年)/「ブラディ・ドール」シリーズ
- 桐野夏生:『顔に降りかかる雨』(1993年/江戸川乱歩賞受賞)ほか村野ミロ・シリーズ
- 桑原譲太郎:『アウトローは静かに騒ぐ』(1988年)『我が標的は日本』(2002年)ほか多数
- 志水辰夫:『飢えて狼』(1981年)
- 真保裕一:『ボーダーライン』(1999年)
- 関川夏央:『「名探偵」に名前はいらない』(1981年)/ほか漫画原作多数
- 楢山芙二夫:『冬は罠をしかける』(1981年)ほか日系米人探偵エドワード・タキ・シリーズ
- 鳴海章:『狼の血』ほか
- 楡周平:朝倉恭介シリーズ/川瀬雅彦シリーズ
- 原尞:『そして夜は甦る』(1988年)、『私が殺した少女』(1989年/直木賞受賞)ほか沢崎シリーズ
- 樋口有介:『彼女はたぶん魔法を使う』(1990年)ほか柚木草平シリーズ
- 藤田宜永:『ボディ・ピアスの少女』(1992年)ほか竹花シリーズ
- 藤原伊織:『テロリストのパラソル』(1995年/江戸川乱歩賞、直木賞受賞)
- 矢作俊彦:『リンゴォ・キッドの休日』(1978年)、『The Wrong Goodbye ロング・グッドバイ』(2004年)ほか二村永爾シリーズ
ハードボイルド小説の執筆経験がある作家(五十音順)
- 芦原すなお:短編集『雪のマズルカ』の笹野里子シリーズ
- 安部公房:『燃えつきた地図』(1967年)
- 五木寛之:『狼のブルース』(1970年)
- 新堂冬樹:『黒い太陽』(2006年)
- 二階堂黎人:『私が捜した少年』(1996年)ほかボクちゃん探偵・渋柿信介シリーズ
- 花村萬月:『眠り猫』(1990年)『なで肩の狐』(1991年)
- 福井晴敏:『6ステイン』(2004年) - スパイ・ハードボイルド
- 藤原審爾:『拳銃(ハジキ)の詩(うた)』(1979年)
- 松岡圭祐:『探偵の探偵』(2014年)
- 村上春樹:『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(1985年)
ハードボイルド劇画
- 海景酒店 -Hotel harbour‐view-(1986年) 原作 - 関川夏央/作画 - 谷口ジロー
- ジーザス(1992年) 原作 - 七月鏡一/作画 - 藤原芳秀
- 無防備都市(1993年) 脚本 - 山口宏/作画 - 柴田文明
- 闇のイージス(2000年) 原作 - 七月鏡一/作画 - 藤原芳秀
- JESUS 砂塵航路(2009年) 原作 - 七月鏡一/作画 - 藤原芳秀
映像作品
洋画
- マルタの鷹 - The Maltese Falcon(1941年) 出演 - ハンフリー・ボガート、メアリー・アスター
- カサブランカ - Casablanca(1942年) 出演 - ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン
- 三つ数えろ - The Big Sleep(1946年) 監督 - ハワード・ホークス 出演 - ハンフリー・ボガート、ローレン・バコール
- キッスで殺せ! - Kiss Me Deadly(1955年) 監督 - ロバート・アルドリッチ 出演 - ラルフ・ミーカー、アルバート・デッカー
- 荒野の用心棒 - A Fistful of Dollars(1964年) 監督 - セルジオ・レオーネ 出演 - クリント・イーストウッド、マリアンネ・コッホ、ジャン・マリア・ヴォロンテ
- 殺しのテクニック - Technica Di Un Omicidio(1966年) 出演 - ロバート・ウェッバー、フランコ・ネロ
- サムライ - Le Samouraï(1967年) 監督 - ジャン=ピエール・メルヴィル 出演 - アラン・ドロン、ナタリー・ドロン、フランソワ・ペリエ
- ブリット - Bullitt(1968年) 出演 - スティーブ・マックイーン、ロバート・ボーン
- ダーティハリー - Dirty Harry(1971年) 監督 - ドン・シーゲル 出演 - クリント・イーストウッド、アンディ・ロビンソン
- フレンチ・コネクション - The French Connection(1971年) 監督 - ウィリアム・フリードキン 出演 - ジーン・ハックマン、ロイ・シャイダー
- チャイナタウン - Chinatown(1974年) 監督 - ロマン・ポランスキー 主演 - ジャック・ニコルソン
- ニューヨーク1997 - Escape from New York(1981年) 監督 - ジョン・カーペンター 出演 - カート・ラッセル、リー・ヴァン・クリーフ、アーネスト・ボーグナイン
- ブレードランナー - Blade Runner(1982年) 監督 - リドリー・スコット 出演 - ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー
- シャーキーズ・マシーン - Sharky's Machine(1982年) 出演 - バート・レイノルズ、ヘンリー・シルヴァ
- パリ警視J - Le Marginal(1984年) 出演 - ジャン=ポール・ベルモンド、ヘンリー・シルヴァ
- 野獣捜査線 - Code Of Silence(1985年) 出演 - チャック・ノリス、ヘンリー・シルヴァ
- ヒート - Heat(1995年) 監督 - マイケル・マン 出演 - ロバート・デニーロ、アル・パチーノ
- ゴースト・ドッグ - Ghost Dog: The Way of the Samurai(1999年) 出演 - フォレスト・ウィテカー、ヘンリー・シルヴァ
邦画・テレビドラマ
- 用心棒(1961年) 監督 - 黒澤明 脚本 - 菊島隆三、黒澤明 出演 - 三船敏郎
- 野獣の青春(1963年) 原作 - 大藪春彦 監督 - 鈴木清順
- ある殺し屋(1967年) 原作 - 藤原審爾 監督 - 森一生 脚本 - 増村保造、石松愛弘 出演 - 市川雷蔵
- 殺しの烙印(1967年) 監督 - 鈴木清順
- 荒野のダッチワイフ(1967年) 監督・脚本 - 大和屋竺
- 御用金(1969年) 監督・脚本 - 五社英雄 脚本 - 田坂啓
- 非情のライセンス(1973年) 監督 - 天野利彦、田中秀夫 脚本 - 橋本忍 出演 - 天知茂
- ゴキブリ刑事(1973年) 原作 - 新岡勲 監督 - 小谷承靖 出演 -渡哲也
- ザ・ゴキブリ(1973年)
- 白い牙(1974年) 出演 - 藤岡弘
- 最も危険な遊戯(1978年) 出演 - 松田優作、田坂圭子
- 殺人遊戯(1978年) 出演 - 松田優作
- 処刑遊戯(1979年) 出演 - 松田優作
- 探偵物語(1979年)ドラマ 監督 - 村川透 脚本 - 丸山昇一、柏原寛司 出演 - 松田優作
- 蘇える金狼(1979年) 原作 - 大藪春彦 監督 - 村川透 脚本 - 永原秀一 出演 - 松田優作
- 俺たちに墓はない(1979年) 出演 - 松田優作
- 野獣死すべし(1980年)原作 - 大藪春彦 出演 - 松田優作
- 友よ、静かに瞑れ(1985年) 原作 - 北方謙三 監督 - 崔洋一 脚本 - 丸山昇一 出演 - 藤竜也
- 事件屋稼業(1992年) 原作 - 関川夏央、谷口ジロー 監督 - 福岡芳穂 脚本 - 橋本裕志 出演 - 菅田俊
- ありふれた愛に関する調査(1992年) 原作 - 関川夏央 監督 - 榎戸耕史 脚本 - 荒井晴彦 出演 - 奥田瑛二
- ヌードの夜(1993年) 監督・脚本 - 石井隆
- 私立探偵 濱マイク(1993年) 監督・脚本 - 林海象 出演 -永瀬正敏
- 女にも七人の敵(1996年) 原作 - サラ・パレツキー 演出 - 渡邊孝好 脚本 - 丸山昇一 出演 - 松坂慶子
- 鉄と鉛(1997年) 監督・脚本 - きうちかずひろ
- 匿名探偵(2012年)脚本 - 高山直也 他 出演 -高橋克典
- MOZU(2014年)脚本 - 仁志光佑 出演 -西島秀俊
- ロング・グッドバイ(2014年) 原作 - レイモンド・チャンドラー 演出 - 堀切園健太郎 脚本 - 渡辺あや 出演 - 浅野忠信
- 一度も撃ってません(2020年) 監督 - 阪本順治 脚本 - 丸山昇一 出演 - 石橋蓮司
脚注
- ^ 『レクラン・フランセ (L'Écran Français)』1946年8月号。詳しくは英語版参照。
- ^ 小鷹信光著『私のハードボイルド:固茹で玉子の戦後史』研究編「レポート2 文芸用語としての「ハードボイルド」の発生と推移」
- ^ ハードカバーで刊行された小説のリプリントではなく、ペーパーバックのために書き下ろされたオリジナル作品。詳しくは英語版参照。
- ^ 「行動派探偵小説史」第2回「孤独と抵抗のH・B魂」(『マンハント』1961年9月号)
- ^ 連載「推理作家が出来るまで」第103回(『ミステリマガジン』1984年11月号)
- ^ 「ネオ・ハードボイルド」の台頭(小鷹信光:第3回)
- ^ 『仙台ミステリー傑作選』(1987年 河出文庫)に収録以降は「X橋付近」の表記が用いられている。
- ^ 「さすらいの狼」萬屋錦之介主演、幻の股旅ハードボイルド大作 十文字の焼印を押された男の追跡劇の結末は(時代劇専門チャンネル「ペリーのちょんまげ」2013年9月20日)
参考文献
- 『探偵小説・成長と時代―娯楽としての殺人』(1941)ハワード・ヘイクラフト 林峻一郎訳(桃源社1961)
- 『ブラッディ・マーダー―探偵小説から犯罪小説への歴史』(1972/1985増補/1992増補)ジュリアン・シモンズ 宇野利泰訳(新潮社2003)
- 『名探偵読本6/ハードボイルドの探偵たち』(1979)各務三郎編(パシフィカ)
- 『ハードボイルド以前』(1980)小鷹信光(草思社)
- 『ハードボイルド・アメリカ』(1983)小鷹信光(河出書房新社)
- 『昭和ミステリ大全集 ハードボイルド篇』(1992)解説 長谷部史親(新潮文庫)
- 『日本ミステリーの100年』(2001)山前譲(光文社文庫)
- 『私のハードボイルド―固茹で玉子の戦後史』(2006)小鷹信光(早川書房)
- 『名作で読む推理小説史 わが名はタフガイ/ハードボイルド傑作選』(2006)解説 池上冬樹(光文社文庫)
- 「続パパイラスの舟 私立探偵の系譜」小鷹信光 ミステリマガジン連載
- 「ハードボイルドって本当は何なの?」木村仁良 ザ・ガムシュー・サイト内
関連項目