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吉備線は[[普通列車]]のみの運転で、一部列車を除いて[[ワンマン運転]]が実施されている。2015年3月14日現在、全線を通して運転される列車は上りが28本、下りが29本ある。このほかにも岡山駅 - 備中高松駅間の区間運転が4往復運転されており、全線では1時間あたり1 - 2本程度が運転されている。2013年3月15日までは、[[津山線]][[法界院駅]]まで直通する列車も運行されていた。吉備線の岡山駅 - 総社駅間は20.4kmで、[[山陽本線]]・[[伯備線]]経由の26.6kmよりも短いが、線路規格が低く非電化・単線であることから所要時間は長くかかる。 |
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沿線には[[吉備津神社]]や[[最上稲荷]]などがあることから、[[大晦日]]から[[元日]]にかけては[[初詣]]客のために[[終夜運転]]が行われている<ref>{{PDFlink|[http://web.archive.org/web/20091122130600/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/pdf/20091016_fuyurin_okayama.pdf 冬季臨時列車の運転について]}}([[インターネット |
沿線には[[吉備津神社]]や[[最上稲荷]]などがあることから、[[大晦日]]から[[元日]]にかけては[[初詣]]客のために[[終夜運転]]が行われている<ref>{{PDFlink|[http://web.archive.org/web/20091122130600/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/pdf/20091016_fuyurin_okayama.pdf 冬季臨時列車の運転について]}}([[インターネットアーカイブ]])- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2009年10月16日</ref>。この終夜運転は[[戦前]]の[[中鉄バス|中国鉄道]]時代から行われていたという。 |
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=== 昔ばなし列車 === |
=== 昔ばなし列車 === |
2017年9月4日 (月) 16:13時点における版
吉備線(桃太郎線) | |
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最上稲荷の大鳥居をバックに 備中高松駅を発車するキハ47系。 | |
基本情報 | |
通称 | 桃太郎線 |
国 | 日本 |
所在地 | 岡山県 |
起点 | 岡山駅 |
終点 | 総社駅 |
駅数 | 10駅 |
路線記号 | |
開業 | 1904年11月15日 |
所有者 | 西日本旅客鉄道 |
運営者 | 西日本旅客鉄道 |
使用車両 | キハ40・47形 |
路線諸元 | |
路線距離 | 20.4 km |
軌間 | 1,067 mm |
線路数 | 単線 |
電化方式 | 非電化 |
最高速度 | 85 km/h |
停車場・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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吉備線(きびせん)は、岡山県岡山市北区の岡山駅から岡山県総社市の総社駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(地方交通線)である。桃太郎線(ももたろうせん)という愛称が2016年3月26日から使用されている。
概要
吉備線は、津山線と同じく中国鉄道(現在の中鉄バス)が開通させた路線である。現在は観光地吉備路を走る路線であるが、当初は高梁川の舟運と岡山とを連絡する目的で建設された。このため総社の市街地の北側をかすめ、高梁や新見方面からの舟運との接続点であった湛井(『たたい』:現在の総社市井尻野)を終点としていた。のちに伯備線(当時の伯備南線)の建設により舟運が衰退することを見越し、湛井駅への路線を廃止し、東総社駅から同線の総社駅に至る路線へと変更している。津山線と同じく戦時買収の対象となり国有化され現在に至っている。
全線がIC乗車カード「ICOCA」の岡山・広島エリアの岡山・福山地区に含まれており[1]、岡山支社が管轄している。2016年3月26日から導入された路線記号はU、ラインカラーは桃色(■)で、同時に桃太郎線の愛称が使用されている[2][3][4]。
路線データ
- 管轄(事業種別):西日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者)
- 路線距離(営業キロ):20.4km
- 軌間:1067mm
- 駅数:10(起終点駅含む)
- 吉備線所属駅に限定した場合、山陽本線所属の岡山駅と伯備線所属の総社駅[5]が除外され、8駅となる。
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化)
- 閉塞方式:自動閉塞式(特殊)
- 運転指令所:岡山総合指令所
- 最高速度:85km/h
運行形態
吉備線は普通列車のみの運転で、一部列車を除いてワンマン運転が実施されている。2015年3月14日現在、全線を通して運転される列車は上りが28本、下りが29本ある。このほかにも岡山駅 - 備中高松駅間の区間運転が4往復運転されており、全線では1時間あたり1 - 2本程度が運転されている。2013年3月15日までは、津山線法界院駅まで直通する列車も運行されていた。吉備線の岡山駅 - 総社駅間は20.4kmで、山陽本線・伯備線経由の26.6kmよりも短いが、線路規格が低く非電化・単線であることから所要時間は長くかかる。
沿線には吉備津神社や最上稲荷などがあることから、大晦日から元日にかけては初詣客のために終夜運転が行われている[6]。この終夜運転は戦前の中国鉄道時代から行われていたという。
昔ばなし列車
吉備線は桃太郎伝説が残る吉備国の中心を走行しており、吉備線開業100周年の記念イベントでは、2004年11月27日に備前三門駅 → 総社駅間のホームを舞台に見立て、桃太郎話と温羅伝説をもとした創作演劇が行われた[7]。これ以降、吉備線沿線に関連する物語のスポット放送を行う「昔ばなし列車」(定期列車)が運転される日があり、「まんが日本昔ばなし」の声優である常田富士男のナレーションにより放送(録音テープによる自動放送)が行われている[8][9][10]。
使用車両
非電化であるため岡山気動車区の気動車が使用されている。JRの前身である日本国有鉄道(国鉄)の時代からの継承されたキハ40・キハ47形が専ら使用されており、キハ120形などのJR発足後の新型車は2016年現在でも運用されていない。無煙化は1971年に達成されているが、1989年に瀬戸大橋線開業1周年記念のイベント列車として、蒸気機関車C56形160号機の牽引による「SL吉備路号」が岡山駅 - 総社駅間を走行したことがある。
歴史
- 1904年(明治37年)11月15日:中国鉄道吉備線として岡山駅 - 湛井駅間(13.5M≒21.73km)が開業。三門駅(現在の備前三門駅)・一ノ宮駅(現在の備前一宮駅)・吉備津駅・稲荷駅(現在の備中高松駅)・足守駅・総社駅(現在の東総社駅)・湛井駅が開業。
- 1908年(明治41年)4月20日:服部駅が開業。
- 1911年(明治44年)5月1日:稲荷山線 稲荷駅 - 稲荷山駅間(1.5M≒2.41km)が開業。平山停留場・稲荷山駅が開業。
- 1912年(明治45年)4月1日:稲荷山線 平山停留場が廃止。
- 1914年(大正3年)2月25日:大安寺仮停留場が開業。
- 1915年(大正4年)7月1日:大安寺仮停留場が大安寺停留場に変更。
- 1916年(大正5年)2月1日:一ノ宮駅が備前一宮駅に改称。
- 1925年(大正14年)
- 1928年(昭和3年)11月23日:大安寺停留場が大安寺駅に変更。
- 1930年(昭和5年)4月1日:営業キロの単位がマイルからメートルに変更(吉備線 12.7M→20.5km、稲荷山線 1.5M→2.4km)。
- 1931年(昭和6年)2月9日:稲荷駅が備中高松駅に改称。
- 1937年(昭和12年)
- 1944年(昭和19年)
- 1959年(昭和34年)
- 1968年(昭和43年)9月30日:列車集中制御装置 (CTC) が導入される[12]。
- 1970年(昭和45年)2月1日:全線の貨物営業が廃止。
- 1971年(昭和46年)3月25日:蒸気機関車の運用が廃止され、ディーゼル機関車化[12]。
- 1982年(昭和57年)6月21日:客車の運用が廃止され、気動車化[12]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が承継。
- 1991年(平成3年)4月1日:岡山支社の管轄から備中鉄道部の管轄に変更[13]。ワンマン運転開始[13]。
- 年月日不明:備中鉄道部が廃止され、岡山支社の直轄になる[14]。
- 2007年(平成19年)9月1日:全区間で「ICOCA」の利用エリアになる[15][16]。
- 2016年(平成28年)3月26日:路線記号・ラインカラーを導入、「桃太郎線」の愛称設定[2][3][4]。
LRT化の検討
2003年にJR西日本は将来的に吉備線を路面電車化し、ライトレール (LRT) への転換を検討していると発表した[17][18]。これは吉備線が岡山市内を走っており、LRT化して駅数を増やせば乗客の増加が望めるというものである。同時に岡山電気軌道との相互乗り入れを行うなどさまざまな構想も浮かんでいる。
しかし同時に発表された富山港線のLRT化が2006年に実現しているのに対して、吉備線は非電化のため架線柱の建植や変電所用地の確保などインフラ整備にかかる費用がかさむ上、地元自治体がJRからの経営切り離しを危惧するなど消極的なこともあり、5年以上経過した時点においても具体化の動きはほとんどなく検討事項に留まっていた。そのような中、岡山市は2010年度中にJR西日本と具体的な協議に入ることを2010年2月17日に明らかにした[19]。また、2014年に入り、沿線住民がLRT化の要望書を岡山市に提出している[20]。JR西日本の来島社長は会社発足30周年を前にマスコミ各社へのインタビューの中で、吉備線のLRT化については素案が既に出来ており、2017年度中に一定のメドを付ける方向で地元自治体と協議中であることを明かしている[21]。
駅一覧
駅名 | 駅間営業キロ | 累計営業キロ | 接続路線 | 線路 | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|
岡山駅 | - | 0.0 | 西日本旅客鉄道: 山陽新幹線・ 山陽本線・ 赤穂線[* 1]・ 伯備線[* 1]・ 宇野線(宇野みなと線・ 瀬戸大橋線)・ 津山線 岡山電気軌道:東山本線 …岡山駅前駅 |
◇ | 岡山市 北区 |
備前三門駅 | 1.9 | 1.9 | | | ||
大安寺駅 | 1.4 | 3.3 | ◇ | ||
備前一宮駅 | 3.2 | 6.5 | | | ||
吉備津駅 | 1.9 | 8.4 | ◇ | ||
備中高松駅 | 2.6 | 11.0 | ◇ | ||
足守駅 | 2.4 | 13.4 | | | ||
服部駅 | 2.8 | 16.2 | | | 総社市 | |
東総社駅 | 2.6 | 18.8 | ◇ | ||
総社駅 | 1.6 | 20.4 | 西日本旅客鉄道: 伯備線 井原鉄道:井原線 |
∧ |
岡山駅と総社駅をのぞいて、JR西日本直営駅は存在しない。中間駅のうち、備中高松駅のみジェイアール西日本岡山メンテックによる業務委託駅、それ以外の7駅は無人駅である。
廃止区間
( )内は起点からの営業キロ。
東総社駅 - 湛井駅
- 1925年廃止
- 東総社駅 (0.00km) - 湛井駅 (2.74km)
- 湛井駅は開通時の終点で、高梁川のほとりにあり、高梁川水運とのジャンクションを形成していた。
稲荷山線
- 1944年廃止(旧・中国鉄道稲荷山線)
- 備中高松駅 (0.0km) - 平山停留場(約1.5km) - 稲荷山駅 (2.4km)
廃駅
- 常昌院プール前仮停留場:1937年廃止、吉備津駅 - 備中高松駅間(岡山駅起点約9.7km)
脚注
- ^ ご利用可能エリア 岡山・広島エリア|ICOCA|ICOCA:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
- ^ a b 岡山・福山エリアの主な路線に「路線記号」「ラインカラー」を導入します - 西日本旅客鉄道、2015年9月17日
- ^ a b 「吉備線」「宇野線」および「岡山駅出入口」の愛称名が決まりました - 西日本旅客鉄道、2015年9月17日
- ^ a b 「吉備線・宇野線・岡山駅出入口の愛称名」ならびに「路線記号・ラインカラー」の使用開始について - 西日本旅客鉄道、2016年1月28日
- ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB、1998年。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 冬季臨時列車の運転について (PDF) (インターネットアーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2009年10月16日
- ^ 吉備線開業100周年記念イベント(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2004年10月27日
- ^ 吉備線「昔ばなし列車」の運転(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2006年9月19日
- ^ 吉備線「昔ばなし列車」の運転について(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2008年8月22日
- ^ 吉備線「昔ばなし列車」の運転について - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2011年8月25日
- ^ 「運輸通信省告示第250号」『官報』1944年5月27日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b c 吉備線100年の歩み (PDF) (インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道
- ^ a b ジェー・アール・アール『JR気動車客車編成表 2011』交通新聞社、2010年。ISBN 978-4-330-14710-9。
- ^ 『データで見るJR西日本 2007』には記載されているが、『データで見るJR西日本 2008』には記載されていない
- ^ 岡山・広島エリアに「ICOCA」デビュー!(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2007年8月8日
- ^ 岡山・広島エリアへICカード乗車券「ICOCA」を導入します(インターネット・アーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2006年5月24日
- ^ JR西日本、路面電車化を検討 富山港線と吉備線で(インターネット・アーカイブ)- 朝日新聞 2003年2月26日
- ^ ローカル線を路面電車に JR西、吉備線などで検討 - 共同通信 2003年2月26日
- ^ 吉備線LRT化でJRと協議へ 岡山市 平面交差道路も着工 - 山陽新聞 2010年2月17日
- ^ JR吉備線 LRT導入を住民が要望 - 山陽放送、2014年2月17日
- ^ JR西日本社長が「三江線以外も放置できない」。ローカル線の維持には「交流人口の増加で補完を」 - タビリス、2017年3月24日
参考文献
- 川島令三『山陽・山陰ライン - 全線・全駅・全配線』4 兵庫西部・岡山エリア、講談社、2012年。ISBN 978-4-06-295154-8。