「零 (ゲーム)」の版間の差分
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* [http://www.tecmo.co.jp/special/zero4d.htm 和風ホラーアトラクション『4D零』] |
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** [http://www.greenland.co.jp/park/attraction/list/5-2.html 4Dギミックシアター「零」|アトラクション|グリーンランド] |
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* [https://web.archive.org/web/20100811070825/http://0.tecmo.jp/ REAL零]([[インターネット |
* [https://web.archive.org/web/20100811070825/http://0.tecmo.jp/ REAL零]([[インターネットアーカイブ]]であり現在は'''閉鎖''') |
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* [http://www.tecmo.co.jp/product/ff2/index.htm FATAL FRAME 2 -Crimson Butterfly- INDEX](『II DIRECTOR'S CUT』) |
* [http://www.tecmo.co.jp/product/ff2/index.htm FATAL FRAME 2 -Crimson Butterfly- INDEX](『II DIRECTOR'S CUT』) |
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* {{Cite web |url=http://www.nintendo.co.jp/wii/sl2j/# |title=零 ~眞紅の蝶~ |accessdate=2015-09-29 |ref=SNC}} |
* {{Cite web |url=http://www.nintendo.co.jp/wii/sl2j/# |title=零 ~眞紅の蝶~ |accessdate=2015-09-29 |ref=SNC}} |
2017年9月4日 (月) 15:22時点における版
零(FATAL FRAME、Project ZERO)シリーズ | |
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ジャンル | ホラーゲーム |
開発元 |
テクモ(1作目から月蝕の仮面まで) グラスホッパー・マニファクチュア(1作目から月蝕の仮面まで) コーエーテクモゲームス(心霊カメラ、眞紅の蝶、濡鴉ノ巫女) |
発売元 |
テクモ(1作目から刺青ノ聲まで) 任天堂(月蝕の仮面、心霊カメラ、眞紅の蝶、濡鴉ノ巫女) ワナドゥー(1作目の欧州版) ユービーアイソフト(紅い蝶の欧州・豪州・韓国版) Sony Computer Entertainment America LLC(1作目・紅い蝶・刺青ノ聲の北米DL版) マイクロソフトゲームスタジオ(II DIRECTOR'S CUTの欧州版) テイクツー・インタラクティブ(刺青ノ聲の欧州版) |
主な製作者 |
菊池啓介(全作) 柴田誠(全作) 長谷川仁(1作目からII DIRECTOR'S CUTまで) 須田剛一(月蝕の仮面) 伊豆野敏晴(月蝕の仮面、心霊カメラ、眞紅の蝶) 大澤徹(同上) |
1作目 |
零 zero[1][注 1] (2001年12月13日) |
最新作 |
零 濡鴉ノ巫女[1][注 1] (2014年9月27日) |
スピンオフ作品 | 心霊カメラ 〜憑いてる手帳〜[1][注 1] |
『零 zero[1][注 1]』(ゼロ)は、テクモ(現コーエーテクモゲームス)から発売された日本のホラーゲームの第1作であり、後に委託した複数の他社から海外移植版が、第4作[2]以降は任天堂から新作がリリースされているシリーズ、およびそれらを原作とするアトラクション、小説、映画、漫画作品などである。
- 零 zero
- FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION
- 零 紅い蝶
- FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY DIRECTOR'S CUT
- 零 眞紅の蝶
- 零 -刺青ノ聲-
- 零 月蝕の仮面
- 心霊カメラ 〜憑いてる手帳〜(零〜紫の日記〜)
- 零 濡鴉ノ巫女
- 零〜zero〜サウンドホラー/REAL零 Another Edition
- 4D零
- 零 〜ゼロ〜 女の子だけがかかる呪い/劇場版 零 ゼロ
- 零 影巫女
- FATAL FRAME(洋画)
概要
2001 | 零 zero |
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2002 | 零〜zero〜サウンドホラー |
2003 | FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION |
零 紅い蝶 | |
2004 | 4D零 |
REAL零 Another Edition | |
FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY DIRECTOR'S CUT | |
2005 | 零 -刺青ノ聲- |
2006 | |
2007 | |
2008 | 零 月蝕の仮面 |
2009 | |
2010 | |
2011 | |
2012 | 心霊カメラ 〜憑いてる手帳〜 |
零 眞紅の蝶 | |
2013 | |
2014 | 零 影巫女 |
零 〜ゼロ〜 女の子だけがかかる呪い | |
劇場版 零 ゼロ | |
零 濡鴉ノ巫女 |
カプコンの『バイオハザード』が開拓したサバイバルホラーゲームのブームの時流にあった2001年12月にPlayStation 2にて第1作目『零 zero[1][注 1]』を発売し、海外版、リメイク、スピンオフなども含めてシリーズ化され現在に至っている。
最大の特徴は「射影機」というカメラを用いたゲームシステムと、「最恐和風ホラー」と題したジャパニーズホラー的なデザインなどで、それまでのホラーゲームがおおむね西洋の世界観を題材にしていたのに対し、全ての人物が和服の生活習慣である明治・大正・あるいはもっと古い時代に起きた事件で描写される過去と、プレイヤーが実際に操作する主人公達が暮らす昭和後期頃の日本を舞台とし、その異なる時代背景に深く関係している様々な「心霊現象」によって恐怖感をあおり立てている点である。
海外版はFATAL FRAME(フェイタル フレーム[3])、Project(PROJECT) ZERO(プロジェクト・ゼロ)などのタイトル[注 2]で移植(輸出)されており、その大半は発売元を全く別の他社に委託している。第4作目[2]『零 月蝕の仮面[1][注 1]』にて任天堂と提携してからは、日本国内においても続篇の発売を委託するようになっている。また、初のスピンオフ作品『心霊カメラ 〜憑いてる手帳〜[1][注 1]』もリリースされた。
メディアミックスとしては、2004年7月に第2作目[2]『零 紅い蝶[1][注 1]』を基にしたテーマパーク向けホラーアトラクション『4D零』、2014年以降からは原作大塚英志による小説『零 〜ゼロ〜 女の子だけがかかる呪い』、それを基にした監督安里麻里、主演中条あやみ・森川葵の邦画『劇場版 零 ゼロ』、原作天樹征丸、作画hakusによる漫画『零 影巫女』などが展開された。
主なゲームシリーズの累計発売本数は130万本[4]。最新作は2014年9月に発売されたWii U専用ソフト『零 濡鴉ノ巫女[1][注 1]』。
以下、全作(プロジェクト全体)を指して用いる零シリーズという総称と区別するため、第1作目については『零』ではなく『zero』と略記し、そのリメイク作『FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION[1][注 1]』と、第2作目[2]『零 紅い蝶』とそのリメイク2種『FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY DIRECTOR'S CUT[1][注 1]』『零 眞紅の蝶[1][注 1]』に絞って総称する場合は、『zeroシリーズ』『紅い蝶シリーズ』と表記する。
ゲーム内容
全体的なゲームデザインは前述の『バイオハザード』に倣った3Dアクションアドベンチャーだが、最大の違いであると同時に特徴として挙げられるのが、「射影機」(しゃえいき)と呼ばれるシリーズ全作共通のメインアイテムになっているフィルムカメラの存在(システム)である。
射影機は幽霊などの「ありえないもの」を写し出せる特殊なカメラであり、「その姿を撮影する」という手段によって死者の想いに触れたり、声なき声を聞き取ることが出来るほか、「過去を写す」「呪縛を解く」といった機能もあるため、ストーリーの謎を解くのに必要不可欠な役目を担うものとなっている。
また、ゲーム内で敵となる怨霊に対抗しうる武器にもなるが、その得物にカメラを採用した点についてはほかにも狙いがある。それは、やみくもに撮影(攻撃)しても微々たる威力にしかならないが、大ダメージ・様々な有利効果・コンボなどのボーナスがつく「フェイタルフレーム」と名付けられた特別な弱点を敵それぞれに設定している点である。その弱点は総じて「画面いっぱいまで顔が迫ってくるようなギリギリの距離」まで引き付けないと発生しないため、敵との戦闘を早く終わらせるには「恐ろしくても怨霊を直視し続けなければならず、場合によっては自分から積極的に近付いていかなければならない」という独特の恐怖を生み出すツールにもなっている。
加えて、不意を突いて出没する浮遊霊を含めた数百体分の「霊リスト」が存在するため、上手く撮影できればカメラ強化等に使えるポイントも増える一石二鳥な収集要素も手伝って、カメラをかまえること自体が常時プレイヤーを恐怖の出来事に注視させるための仕掛けなのである。
そんな射影機は唯一無二の物で上位機種(武器替え要素)が無い代わりに、「強化レンズ」と「装備機能」に大別されるパーツアイテムを入手することで、怨霊戦でのダメージを数倍に高めたり、撮影の難しい浮遊霊でも出現位置に自動で振り向いてくれるといった様々な効果を得られるようになる。さらに、作品毎に異なる二次的なアイテムか、霊に関するものを撮影していくとたまっていくポイントを任意で振り分けることで、目的別に設定されている基本能力値をいつでもレベルアップさせられるようにもなっているため、恐ろしいからと霊との対峙を避けるのではなく、むしろ向っていって撮影することで「ゲームを進める上でのメリット=様々なレベルアップ、クリア特典解放のフラグ立て」と、「プレイヤーの立場からのデメリット=怖い、可能ならスルーしたい」という相反する要素を上手く融合させているのもカメラシステムの特徴である。
一方、劇中には旧字体や歴史的仮名遣で記されている古書がファイルアイテムなどで登場し、それらが重要な情報である例が多いため、プレイヤー自らが努力して現代表現に翻訳したり、サブキャラクターの日記やメモから過去の惨劇の秘密を解き明かしていくことも大きな目的となっている。また、過去の惨劇は否応なく人命を犠牲にする人身御供を伴う何らかの儀式と災厄に起因しているのが通例のため、悲劇的な内容が少なくないマルチエンディング(異なる結末)へとつながる布石にもなっている。
なお、零シリーズでは一定時間(5分程度)コントローラを操作せずにいると、ぞっとするような演出のスクリーンセーバーが自動的に起動するようになっている。演出は作品ごとに異なっており、同じ作品でも偶数奇数の章によって異なるケースもある。
ストーリー・設定
ストーリー
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
- 零 zero/FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION
- 1986年9月24日、雛咲真冬は、自身の恩人であり取材中に行方不明となった作家・高峰準星の行方を捜すため、彼が取材に訪れたという氷室邸へやってくるが、彼もまた消息を絶ってしまう。真冬の妹である深紅は、兄を捜して単身氷室邸を訪れる。深紅は兄の手がかりを探して屋敷の中を進むが、やがて屋敷の中を徘徊する霊たちに囲まれてしまう。逃げ惑う深紅の前に突如白い着物の女が現れ、深紅の体にそっと触れた。女が触れた後には縄のような痣が残っていた。それは、かつて霧絵と呼ばれた「縄の巫女」が、屋敷を訪れる者にかける呪いだった。果たして深紅は死の呪いが成就する前に兄を探し出し、共に脱出することができるのだろうか。
- 零 紅い蝶/FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY DIRECTOR'S CUT/零 眞紅の蝶
- 双子の姉妹である天倉繭と天倉澪は、昔住んでいた故郷に近い渓谷にやってきた。この辺りはもうすぐダムの底に沈んでしまうため、最後にもう一度見ておきたいと思ったからである。だが幼い頃よく遊んだこの地には、かつて姉の繭が山道から滑落し、右脚に障害を残す怪我をした苦い思い出もあった。妹の澪が回想しているとそばにいたはずの繭がいない。辺りを見回すと繭が何かに導かれるようにして林に分け入っていた。慌てて追いかけるといつの間にか日は暮れ夜になっており、林の奥からは人々の声と篝火、そして鳥居が見て取れた。繭に追いつくと、背後から蝶のようなものが一斉に舞い上がった。そして2人は地図から消えた村、皆神村に閉じ込められてしまうのだった。
- 零 -刺青ノ聲-
- 写真家を生業としている黒澤怜は、ある日幽霊屋敷と噂される日本家屋の取材を依頼される。そこで彼女はあるはずのない影を見る。現像した写真には、2か月も前に死んだはずの婚約者・麻生優雨の姿が写っていた。その日から怜は悪夢を見るようになる。増築を重ねた末にうち捨てられ廃墟と化した日本家屋、その屋敷の中を徘徊する霊。その悪夢の屋敷の中で全身に刺青が刻まれた女に追立てられ、捕えられたところで怜は夢から覚める。いつの間にか怜の体には、同じような刺青の痣が浮かび上がっていた。その痣は激しい痛みを伴い、彼女を苛む。その呪いは怜の助手の雛咲深紅や優雨の知人・天倉螢をも巻き込み、やがて現実の世界にも悪夢の現象が侵食し始める。
- 零 月蝕の仮面
- 誰も覚えてないことは、存在しないことになるのだろうか。本州の南に浮かぶ朧月島で10年に1度開かれる朧月神楽。その神楽の最中に、5人の少女が神隠しに遭った。少女たちは1人の刑事に助け出されたが、すべての記憶を失くしていた。神隠しに遭った少女の1人、水無月流歌にはかすかに憶えていることがあった。それは、1つの旋律。仮面をつけた人々に囲まれて楽器を鳴らす少女たち、そして月の光の中で憑かれたように踊る仮面の女。旋律は繰り返され、速まり、やがて記憶は途切れた。あの日、何があったのか。流歌はその想いを抱え、過ごしてきた。10年後、神隠しに遭った少女のうち、2人が相次いで死んだ。顔を覆い、泣き叫ぶような無残な姿で。流歌と共に残された少女、海咲と円香は友人の死の謎を解き明かすために朧月島に向かった。そして2人を追って流歌も島へ渡る。失った記憶の先にあるものを確かめるために。
- 零〜紫の日記〜
- それはある日突然届けられた。いつの頃からか都市伝説で囁かれている「紫の日記」。不気味な古い写真や意味不明の文字が綴られたその日記で「あるはずのない」文字を見た者は、神隠しに遭い、やがて「顔の削がれた」遺体となって発見されるという。主人公は紫の日記に囚われた少女「眞夜」と共に日記の謎を解き明かそうとする。その先に待つ真実を確かめるために。
- 零 濡鴉ノ巫女
- かつて霊場と崇められ、今は自殺の名所となっている「日上山」。その山は夕暮れになると姿を変える。ある事件により「影見」の能力を得てしまった不来方夕莉は、その山で自殺しようとした一人。同じ能力を持つ黒澤密花に助けられ、彼女の「失せ物探し」の仕事を手伝うようになるが、やがて密花は失踪し、夕莉は密花が「神隠し」された「人」を追う仕事を引き受けていたことを知る。依頼者からの話を聞いた夕莉は一人日上山へと向かう。失踪した密花を探すために。「神隠し」された人を探すために。
設定
射影機
しゃえいき、CAMERA OBSCURA、SHADOW OBSCURE[注 3]、사영기[5]。異界研究者である麻生邦彦博士により作り出された「ありえないもの」を写し出せるカメラで、撮影することで残留思念や過去を見聞きしたり、怨霊を除霊したりできる。しかし、射影機で霊を撮影することは使用者の心が霊によって蝕まれることでもあり、使用者の霊感が強い場合は霊から受ける影響も強くなるため、その使用者が悲劇的な末路を辿ったケースが多い。モデルはリンホフ社・5×7in判シリーズ[6]で、デザインは作品毎(あるいは1作品内の複数機)で全て異なっている。外見は蛇腹式のスプリングカメラでほぼ共通しているが、ゲームの舞台・状況(閉鎖空間)からすれば撮った写真を射影機から直接現像しているとしか思えないため[注 4]、その意味ではポラロイドカメラの方があてはまりそうだが、全作共通のアイテムである「フィルム」のCG上に「12sheets」との記述があり平たい箱に収められている点、『刺青ノ聲』の一ノ刻で入手する「古びたフィルム」の形状なども合わせて、ロールフィルムではなく大キャビネ(中判)のシートフィルムと思われることと、蛇腹・背面構造などの要素から組立暗箱(ビューカメラ)が最も近いと言え、英語圏の海外版では「CAMERA OBSCURA」、『紅い蝶』および『II DIRECTOR'S CUT』におけるファインダーモード時の射影機背面下部の刻印では「SHADOW OBSCURE[注 3]」などと対訳ないし表記され裏付けられてはいるものの、明確な定義付けや解説はされておらず、結局のところ「何カメラ」なのかはプレイヤーの想像に委ねられている。特徴と相違点は以下の通り。
- ゲーム版
- 『zeroシリーズ』: 正方形の下開き前蓋タイプ。モデル(型式)歴では正式な完成品[7]かつ雛咲家の伝来品で、持ち運び用の取っ手があるのは小さな鞄としても考慮してあるのがその由来。また、幻灯機のような大きさの「古い射影機[8]」も存在し、セーブポイントの役割を担っている。
- 『紅い蝶』: オーソドックスな下開き前蓋タイプ。モデル(型式)歴では試作機にあたる[7]。彫金は上部と下部にメリハリよく施されている。
- 『II DIRECTOR'S CUT』: 2機種あり、ストーリーモードなどは『紅い蝶』とほぼ同一だが、今作で追加された「FPSモード」では派手な彫金で全体的に色合いも鮮やかな専用の縦長方形の下開き前蓋タイプになる。
- 『眞紅の蝶』: 『紅い蝶』とほぼ同一ながら、全体的な色合いや経年感が『刺青ノ聲』に近いシックなものにアレンジされている。
- 『刺青ノ聲』: 左開き前蓋タイプ。経年による古びた感じが強く、彫金もほとんど無く控え目な外観。今作では悪夢の中で使用するもので3人の主人公それぞれが1機ずつ拾うが、現実世界では螢から優雨に渡った壊れた現物も存在し、セーブポイントの役割を担っている。
- 『月蝕の仮面』: 下開き前蓋タイプで2機種が存在。円香と流歌が入手するものは麻生記念室にあった展示品で、彫金およびディテールが美術的に造り込まれておりレンズ外周が菱形なのと、サイズも過去作のものより大きいのが特徴。海咲は自分が家から持ってきたとするものを拾うが、その形状は上述の『zeroシリーズ』における雛咲家のものと同一か限りなく酷似している[注 5]。
- 『紫の日記』: 例外の1つで、ほぼインスタントカメラそのままであり、レベルアップや強化レンズ/装備機能は存在しない。
- 『濡鴉ノ巫女』: 観音開き前蓋タイプ。
- メディアミックス版
フィラメント
ファインダー付近に付属している豆電球大の筒状コイル型発光器。改定以前の旧設定は『zeroシリーズ』『紅い蝶』を参照のこと。
霊的な「ありえないもの」を感知するレーダーで、浮遊霊や怨霊などには赤く、地縛霊や封印霊などには青く点灯し、照り具合の濃淡でその方向や距離を知らせる。
フロントビュー視点でデザインされた『月蝕の仮面』『眞紅の蝶』『濡鴉ノ巫女』などでは操作まわりの仕様変更に伴って「霊フィラメント」の名の十字型ランプに差し替えられており、前後左右のどこに出現しているのかを分かりやすくしている。そのため従来のコイル型は「アイテムフィラメント」というマップ探索用の青い単色ランプにスイッチされている。
フィルム
朧月島の面打ち用の塗料を改良したものが使われているフィルムで、弱→強の順で「〇七式」「一四式(十四式)」「六一式」「九〇式」「零式」(アイテムCG上では07Film/14Film/61Film/90Film/ExtraFilmと表記)などの種類がある[注 6]。改定以前の旧設定は『zeroシリーズ』を参照のこと。
〇七式は最弱ながらも枚数は無限だが、零式は逆に最強ではあるが2または7枚撮りしかできず、差が激しいものとなっている。また、総合ダメージ値は使用者自身の霊感(たいがいはプロフィール上で示唆されている)でも差が生まれる。
『紅い蝶』『II DIRECTOR'S CUT』『眞紅の蝶』『月蝕の仮面』では装填に時間差の概念があり、浮遊霊の撮影時などに影響する連写の能否に差がある。
霊波計
ロックおよびキャプチャーサークルとも表記される照準器。改定以前の旧設定は『zeroシリーズ』『紅い蝶』を参照のこと。
浮遊霊などの場合は一重の円で明滅するだけだが、怨霊の姿を捉えると梵字で描かれた霊力ゲージがたまり、一周すると「シャッターチャンス」判定が発生する。ただし当作ではシャッターチャンスをも超える最大のダメージ判定「フェイタルフレーム」の方を狙うことが通例のため、怖れずに怨霊の姿を直視してギリギリまで引き付けるようにプレイしていればおのずと霊力はたまるように仕組まれている。
本体基本性能の「範囲」や「感度」はこの部分にかかわっており、前者を強化すればサークルの直径が拡大して2体、3体以上という複数同時撮影が狙えるようになり、後者を強化すれば遠い場所の浮遊霊や後述のコンボで吹き飛び離れていく怨霊なども逃さずに捕捉(反応)できるようになるため、ほぼ全作において優先的に強化するのが望ましい部分となっている。霊力ゲージの充填速度はフィルム依存であったり「速度」から上昇させられるなど、作品によって違いがあり統一されていない。
シャッターチャンス、フェイタルフレーム
霊波計の円が真っ赤に反応する瞬間を前者、フィラメントの下部付近に小さな赤い丸が点灯する瞬間を後者で読み書きされる、攻撃判定および怨霊の弱点(以下SC、FFと略記)。改定以前の旧設定は『zero』、変更された設定は『濡鴉ノ巫女』を参照のこと。
SCの場合は、ダメージの増加や怨霊を怯ませる(行動の一時的キャンセル)ボーナスがつくため、当作の戦闘において最も基本的かつ常套手段の撮影となっている。
FFの場合は、ダメージ量の平均1.2から2倍増、強化レンズ「圧」と同等の後方に吹き飛ばせるヒットバック、その状態で怯んでいる時に再びFF判定が点灯し最大3から7ヒット前後まで繋げられるコンボ(フェイタルコンボ)[注 7]、獲得する撮影ポイントのアップなどの多大なボーナスがつく。しかし、FFの瞬間は怨霊が文字通り眼前に迫る距離まで引き付けないと発生しなかったり、攻撃モーションの前後だったりする場合が大半かつ、シャッターボタンの受付時間も非常に短い一瞬の間だけであり、ハイリスク・ハイリターンな撮影となっている。
なお、射影機の装備機能の中には、FFの点灯時に音が鳴って狙いやすくなる「報」、常時強制的にFF状態にさせられる「祭」などもある。
特殊ショット
特定のアングルやタイミングで判定される、レベルアップ用ポイントの加算ボーナスのこと。下記以外にも様々な条件が用意され複数を同時に成立させることも可能であり、ただ倒すだけとは比較にならないほどの撮影ポイントを稼げるようになっている。
代表的な判定には、霊波計サークルの中央に捉えて撮影する「CORE SHOT」、2体同時に撮影する「DOUBLE SHOT」、霊力ゲージ最大でフェイタルフレームを撮影する「ZERO SHOT」、最強クラスの強化レンズを用いるなどして過剰ダメージで止めを刺す「OVER KILL」、2プレイヤーと協力する「SYNCHRO SHOT」(『眞紅の蝶』から)などがある。
装備機能
射影機本体に組み込む内蔵部品で、使用制限は無くフィールドとバトルを問わない場面で様々な恩恵をもたらしてくれる。入手法には本篇以外のミニゲームも含まれる。改定以前の旧設定や名称の差異は『zeroシリーズ』『紅い蝶シリーズ』を、限定的な互換設定は霊石灯を参照のこと。
代表的なものにはフェイタルフレーム判定の赤丸を出現させる「瞬」、射影機を構えると浮遊霊の位置にオートで合わせてくれる「追」、初回プレイでは隠されている霊を撮影可能になる2周目恒例の「感」、フィルムが無限化し減らなくなる「無」などがある。
強化レンズ
射影機における写真レンズで、特に怨霊戦において様々な恩恵をもたらしてくれる。入手法には本篇以外のミニゲームも含まれる。改定以前の旧設定や名称の差異は『zeroシリーズ』『紅い蝶』『II DIRECTOR'S CUT』を、限定的な互換設定は霊石灯を参照のこと。
使用するには制限があり、怨霊戦で写真を撮る(ダメージを与える)ことでたまっていく最大4つから7つの「霊子」ゲージから、各レンズ毎に設定されている数を消費して発揮される。
代表的なものには霊の動きをスロー化させる「遅」、シャッター判定に関係なく後方へ吹き飛ばせる「圧」、大ダメージを与える「零」などがあり、作品によっては固有のキャラクター限定種もあったり、強化レンズ自体が使えない者がいたりもする。
精神的に焦っていたりパニックに陥りやすいのが特徴でもあるホラーゲームゆえに、入手(装着)しているのに存在を忘れてしまっている、霊子が溜まっていないため発動されない、などのケースが起こりやすいが[注 8]、たとえば上記の「遅」は霊子の消費数が最少の1または2つで済む上に、フェイタルフレームのタイミングがとりやすくなるため、行動パターンが読めてきたらFFが点灯する直前に「遅」でスロー化→FFを撮影→ヒットバック中に再び「遅」でスロー化→FF撮影という使い方をすればフェイタルコンボが格段に続けやすくなるため、ほとんどの怨霊を相手に勝ったも同然と言っても過言ではないのが強化レンズの利点であり、慣れれば(ゲーム自体の難易度とは関係がない)アクションゲームが苦手というプレイヤーにこそメリットが大きいものとなっている。
『眞紅の蝶』からは攻撃種は「紅レンズ」、妨害種は「蒼レンズ」、補助種は「碧レンズ」のように効果や属性でグループ分けされるようにもなった。
ありえないもの
当作の大半の登場人物が該当する、いわゆる幽霊のこと。
零シリーズの前提として、主要人物以外の脇役・モブキャラクターにも名前(本名)や経歴といった人物像が設定されており、各作品毎の儀式と災厄ないし凄惨な事件を経て死亡し「ありえないもの」へと変貌を遂げ、以下の種類にカテゴライズされるという設定になっている。
その中には生前→最期→死後という過程を反映した呼称ないし役割で複数種を担い、繰り返し接触してくる者もいる(『zeroシリーズ』の緒方浩二、『紅い蝶シリーズ』の須堂美也子、『刺青ノ聲』の瀧川吉乃など)。
吹き替えは有本欽隆、ウォルター・ロバート、幸田夏穂など[10]が幅広く担当している。
- 浮遊霊
- プログラムされた場所と行動パターンで出現する霊で、劇中の「霊リスト」の大半を占める。主にプレイヤーを驚かせる役割で配置されているが、射影機の基本性能や強化レンズなどのレベルアップに使用されるポイントを稼げるだけでなく、物語の謎を解くヒントや、生還するための手掛かり、プレイヤーに味方し手助けするなどの意図をもって言葉などを残していくものも多い。襲ってくる霊ではないものの、射影機のフィラメント発光は怨霊と同じ赤で反応する(『刺青ノ聲』以降)。また、対岸や2階の奥などのかなり遠い位置だったり、障害物が邪魔する死角の位置に現れる浮遊霊も多いため、出現前後にはプレイヤーに対するガイドとして画面全体に軽いノイズがかかるようになっている(『紅い蝶』以降)。
- 地縛霊
- プログラムされた場所から動くことはない霊で、フィールドおよびファインダーモードでも姿は見えない。フィラメントが青く光る辺りに射影機を向けると反応するので、撮影するとその姿が浮かび上がって成功となる。浮遊霊よりも数は少ないが、撮影時のポイントボーナスは多い。
- 怨霊
- 敵となる霊で、射影機によるバトルが必要となる。ストーリーの進行上で必ず倒さなければならない者・中ボス・ラストボス、サブストーリーや特定の条件でしか出会えない者、ランダムのプログラムで無限かつ散発的に出現し任意で無視することも可能な者などの種類がある。怨霊は実体が無いのでマップ上の壁・天井・床・物理法則に関係なく移動したりワープしたりするのが当作における敵の共通した特徴で、加えて射影機のファインダーモード中は視界が狭まるため怨霊を見失いやすいこともあり、怨霊戦ではフィールドモードでフィラメント発光を確認してから射影機を構える、ヘッドフォンを利用して音や声から位置を読むといった対処が一つのセオリーとなっている。また、怨霊の中にはごく稀に覚醒して攻撃力がパワーアップしてしまうものも存在し、それらは共通して紫色のオーラに包まれている。
- 封印霊
- ストーリー進行上の演出として配置されている霊。地縛霊と同じような反応を撮影すると、その封印霊を消滅(解除)させるために必要な条件(フラグ)がヒントとして浮かび上がり、移動して個々の場所で該当条件を満たすと封印霊が消滅した旨の演出が挿入されるという流れ。
- 絶対霊
- 『紅い蝶』から追加された霊。射影機さえも効かない完全無敵な存在であり、対峙した場合は逃亡に専念するか、イベントアイテムを使って一時的に消滅させる(『刺青ノ聲』)しかない。
- 心霊現象[8]
- 霊、物、出来事などを総じた種で、いずれも固有の名称は設定されておらず、公式攻略本でも掲載(公開)されていないものがある。ほぼ全てフィラメント反応の対象外となっているため予測(心の準備)は完全に不可能であり、襖が勝手に開閉する、壁に人の顔のような跡がある、小部屋に閉じ込められる、和人形が動く(落ちる)など、枚挙に暇がなく、その姿や存在は道具から人間に至るまで様々である。基本的には恐怖演出だけで「霊リスト」に載ることも無いが、撮影するとポイントが得られる時もある。
- ゴーストハンド
- 『月蝕の仮面』『眞紅の蝶』『濡鴉ノ巫女』における「さわるシステム」中に現れる、驚かせる演出としての霊。しかし怨霊と同様に掴まると体力を奪われてしまうので注意が必要である。
懐中電灯
ほぼ全作で持ち歩く光源装備で、コントローラ操作である程度自在に動かすことが可能。『月蝕の仮面』や『眞紅の蝶』では隠されたアイテムを発見できる効果が足されている。
カセットテープ
『zero』から登場するコンパクトカセット(およびそれを再生する機器も含む)。後述の霊石ラジオや映写機とは異なり麻生博士による異界研究の発明品ではないが、"ありえない音" も同時に記録されている場合が多く、文章ファイルなどに属する資料的アイテムでありながらプレイヤーを恐がらせるツールの1つにもなっている。
再生機器は、『zeroシリーズ』ではキーアイテムとしての「テープレコーダ」(横向き型[注 9])の名で、『刺青ノ聲』では現実世界の固定マップ装置としての「カセットデッキ[注 10]」、『月蝕の仮面』ではキーアイテムとしての「テープレコーダー」(縦向き型[注 9])の名でそれぞれ登場する。
霊石ラジオ
『紅い蝶』から登場した特殊な鉱石ラジオ。麻生博士が異界研究の実験に成功した第1号[11]で正式名称は「鉱石式異界電波受信機」といい、人の思念を伝える効力がある「響石[12]」を応用しており、死者の残留思念や過去の会話などを受信し聞き取ることができる。
『紅い蝶シリーズ』と『刺青ノ聲』では携行しており、前者ではあられ石、月長石、ほたる石などの鉱石[注 11]をセットする、後者では特定の場所や霊に近付くことで機能し、『月蝕の仮面』では同型機3台が各地に点在する固定マップ装置として登場する。
映写機
『紅い蝶』から登場した固定マップ装置で、様々なフィルムリールを取り付けて再生する霊石ラジオの映像版といえる機器。
霊石灯
れいせきとう。『月蝕の仮面』『濡鴉ノ巫女』などに登場する武器で、上記懐中電灯の光にダメージ判定を付けたような道具。使用するには制限があり、構えると減りフィールドモードに戻ると自動回復する「月霊力」というゲージの範囲内で発揮され、威力はタメ時間と霊との距離によって変動する。射影機との下位互換性もあるため、少ないながらも強化レンズや装備機能の脱着が可能で、霊リスト収集用の単純撮影にも対応している[注 12]。『濡鴉ノ巫女』ではゲストキャラクターのあやね専用のアイテム(デザインも新規)という扱いで怨霊を倒せる力は無く、『刺青ノ聲』における黒澤怜の「フラッシュ」に似た一時的に怯ませることに特化した用途となっている。
儀式と災厄
シリーズの大半には、人里から隔絶された環境で行われていた災厄を防ぐための儀式が登場する[注 13]。これらの儀式は人間を生贄とする非常に残酷なもので、その儀式が失敗すると大きな災厄が起こり、儀式に関わる者や近隣の住人のほぼ全てが死に絶えることになる。ゆえにゲームの舞台となる場所は、儀式の失敗によって無人となった呪われた土地である。主な関連用語・設定は以下の通り。
- 黄泉の門
- 大穴の「虚」、海の「涯」などのように、作品によって形態や呼称は異なるが、主人公たちの最終目的地の多くは「異界=黄泉」(あの世)との接点、あるいは信仰上で祀られている禁忌の場所となっている。それらの場所は、かつて慣習化していた洞窟葬、土葬、山葬、水葬などの影響により、地下深くにある洞穴、水脈、海へとつながる位置などにあるとされ、複合して用いられることもある。幾人もの人物がその調査にむかうも命を落としており、正確な話は伝わっておらず断片的な伝承が残るのみとなっている。
- 災厄(闇と瘴気)
- 黄泉の門から直接生じる「禍刻」や「大償」、巫女の身体から生じる「破戒」などのように、作品によって形態や呼称は異なるが、それらの「災厄あるいは禁忌」によって現世(この世)に「闇と瘴気」が溢れ出るという最悪の事態を防ぐことが、零シリーズで生贄の儀式が行われる理由となっている[注 13][注 14]。「闇」の解釈は辞典などに記載されている「暗いこと」ではなく「常世という黄泉の空間に充満する絶対の闇」のことで、「瘴気」も同様に「毒気」ではなく「死者の魂を怨霊に変える」「死者の魂を束縛する」「人を狂わす」もので、『紅い蝶シリーズ』では闇と瘴気は共にあふれ出て「人を死に至らしめる」「時間や空間を歪ませる」ものとされている[注 15]。それらの影響によって怨霊化したのは儀式が失敗した同時代の者が大半だが、たとえ生き残った者でも、前ないし後の時代の者であっても、怨霊や狂人と化した者によって殺害されてしまったり、災厄に飲み込まれると怨霊化(怨霊として蘇生)してしまう。災厄の源である闇と瘴気は異界(黄泉の門の先、つまりあの世)に満たされているものとされており[注 14]、黄泉の門の封印が解けかかると時折マグマのように微量ながら噴き出ることがあるため、それによって起こる局地的な地震などの異変を判断材料にして、災厄を防ぐための儀式決行の指針としている場合もある。なお、現世と異界の境界線にあたる場所(土地あるいは空間)は「狭間」とも言い表される。
舞台
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- 氷室邸(ひむろてい)
- 第1作『zeroシリーズ』に登場。零シリーズの特徴である「日本家屋」の事実上の原点とも言える場所[13]。敷地内には巨大な池や中庭、神社などがある巨大な家屋となっており、池の上に建てられた離れには地下洞窟への入り口がある。家人は宗方夫妻を最後に途絶えており、現在は形は保っているものの荒れ果て、今はこの地方の禁じられた儀式の伝説が残る廃屋として扱われている。しかしこの邸宅には真の姿があり、それは代々氷室家が「縄の巫女」を立て、「鬼の口」から繋がる地下洞窟を進み「奈落橋」の先にある「縄殿」にて執り行われる秘儀「裂き縄の儀式」にて作られる注連縄と、強力な霊媒体「御神鏡」にて最奥に存在する「黄泉の門」を封じ込め、氷室邸を囲むように存在する5か所の霊鏡を以て結界とする神殿として役割を持っていた。人を探してこの屋敷を訪れることになるが、この儀式が失敗して以来敷地内は黄泉の瘴気と呪いに満ちて怨霊が溢れ、さらに時空すら歪んでおり、現在・過去・未来の事象が入り乱れて訪れる者を困惑させる。『刺青ノ聲』での再登場については後述「眠りの家」を参照。
- 皆神村(みなかみむら)
- 第2作[2]『紅い蝶シリーズ』に登場。『刺青ノ聲』での再登場については後述「眠りの家」を参照。
- 眠りの家(ねむりのいえ)
- 第3作[2]『刺青ノ聲』に登場。正しくはかつて陸奥国と呼ばれた北東北の寒村にあった久世屋敷のことだが、現在は廃屋と化しており、悪夢にうなされる人が迷い込むという都市伝説の中で語られたり、幽霊屋敷とも呼ばれて心霊スポット的な場所の1つになっていた。久世屋敷は一族や従者が暮らす単純な家屋ではなく、敷地内には「刺青の巫女」(しせいのみこ)を祀る「久世の宮」が建立されており、参詣者に開放された神社でもある。その内部には最も重要な儀式を執り行う「刻宮」があり、祭壇裏の地下を掘って備えられた巨大な螺旋階段「奈落」を降り地下水脈にまで達している洞窟の最奥には絶秘扱いの「棘獄」(しごく)と呼ばれる石棺的な部屋があり、その更なる最深部は黄泉の門「涯」(はたて)につながっている。現実の廃屋には過去に螢が単身で、冒頭で怜と深紅が撮影のために訪れているが、悪夢の中の久世屋敷は禁忌の事件が起きる以前の状態で探索することとなる。一方、実際の久世屋敷にはあるはずの無い、前述の『zeroシリーズ』『紅い蝶シリーズ』における氷室邸や皆神村の場所も存在しているが、これは増改築されたのではなく、深紅の過去の事件、螢の姪姉妹の事件の影響によって夢に現れたもの。
- 朧月島(ろうげつとう)
- 第4作[2]『月蝕の仮面』に登場。
- 紫の日記(むらさきのにっき)
- 第5作[2]『心霊カメラ』に登場。
- 日上山(ひかみやま)
- 第6作[2]『濡鴉ノ巫女』に登場。古くから太陽神信仰と水信仰がされている霊山。彼岸湖と呼ばれる澄んだ美しい湖があり、そこから山全体に水が流れ落ちている。観光地として開発されていたが土砂災害によって多数の死傷者が出たことから開発は中止となり現在は当時の施設が廃墟となって残っている他、山に入った者は神隠しにあうという噂が多く心霊スポットとなっている。霊山として社も複数建てられ、かつては多くの巫女が山に勤めており「水から生まれ水に還る」という輪廻に近い水信仰から自殺願望者が巫女に最期を看取ってもらうために多く集まったとされる。山頂付近には「幽ノ宮」と「水上ノ宮」と呼ばれる社があり、そこから先は隠世との境である「黒キ澤」へ続いている。日上山に勤めていた巫女たちはこの「黒キ澤」から黄泉の瘴気そのものである「夜泉」が溢れ出ることを防ぐため人柱としての役割も持っていたとされる。作中ではそれぞれの人物が行方不明者の捜索や手がかりを探るために訪れるが、すでに山全体に夜泉が溢れており巫女や自殺者達の霊がかつての死の瞬間を繰り返している。
異なる結末
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零シリーズではマルチエンディングを採用しているため、正史(公式)の結末以外にも、途中の章からのリタイア分岐・2周目以降・難易度変更・サブイベント完遂などによって異なる結末を迎えることができる。各タイトル毎の詳細は以下の通り。
- zero
- 「第1エンディング」: 正史(#雛咲 深紅で詳述)。難易度ノーマルでこの結末になる。
- 「第2エンディング」: 異伝。難易度ナイトメアでこの結末になる。第1エンディングと異なり、深紅と真冬が共に脱出する。最後の霊感を失った旨の言葉も第1エンディングの「私(深紅)」から「私たち(深紅と真冬)」になっている。
- 零 SPECIAL
- 「第3エンディング」: 異伝。基本的な流れは第2エンディングと同一だが、地縛霊として氷室邸に囚われていた霧絵の思い人が解放され、霧絵との再会を果たす様子が静止画で追加されている。
- 紅い蝶
- 「マヨイガ」: 異伝。終ノ刻(9章目)で暮羽神社内の祭壇裏からリタイアするとこの結末になる。繭の救出を諦めて抜け道から1人で逃げ出そうとする澪。すると背後から声が聞こえてきた。樹月の忠告を思い出し振り切ろうとした澪だが、そこへ繭の声が聞こえてきた。思わず振り返った澪が見たのは、自分に歩み寄ってくる紗重の怨霊だった。気がつくと澪は最初に繭と一緒にいた林の入り口に座っていたがそこに彼女の姿はなかった。そして繭の名前をひたすら呼び続ける澪の耳元に「ずっと待ってる・・・」という声が響くのだった。
- 「紅い蝶」: 正史(#天倉 澪で詳述)。難易度イージー/ノーマルでこの結末になり、終ノ刻(9章目)の「縄の男(楔)」との対決までとなっている。
- 「虚」: 異伝。難易度ハード以上でこの結末になり、零ノ刻(10章目)に突入し繭の身体を依り代にした「血塗れの着物の女」との直接対決が起こる[注 16]。勝利後、紗重の霊と共に虚に落ちかけた繭の腕を掴み取るが、その際に澪は見てはいけない虚の深淵を直視してしまったことで視力を失くしてしまう。生還後、完成したダムに訪れた2人。これまでとは逆の立場で、目が不自由になった澪に寄り添って介助する繭。その口元は、微かにほころんでいるのだった。
- II DIRECTOR'S CUT
- 「約束」: 異伝。虚に落ちようとしていた繭に駆け寄る澪。すると澪に憑依していた八重の残留思念が澪から離れ紗重と向き合う。長い時を経てようやく再会できた2人は、二度と離すまいとしっかり手を繋ぎ、虚の淵から身を投げた。澪は紗重に引きずられるように転落しかけた繭を慌てて抱き留める。手を繋いだまま、翅を広げた蝶のような姿で虚の底へ落ちていく八重と紗重の姿が消えた次の瞬間、虚の底から紅い蝶の群れが舞い上がる。ようやく村は瘴気から解放され、空へと昇っていく紅い蝶の群れを、立花家の3人を始めとする「大償」の犠牲者たちが穏やかな表情で眺めていた。紅い蝶に導かれ村の出口に辿り着く澪と繭。澪は「繭が足を怪我したあのとき、手を繋いでいればとずっと後悔していた」と打ち明け、繭は「あの時、澪と離れ離れになることが怖かった。でも、澪はあれからずっと一緒に居てくれた」と答える。繭の手を強く握りしめて澪は誓った。「私たちは一つになれないかもしれないけど、もうこの手は離さない」と。
- 眞紅の蝶
- 「陰祭(かげまつり)」: 異伝。黄泉の門「虚」が開かれ、遂に災厄「大償」が始まった。虚の辺に座りながら「逃げれば助かったのに」と告げる繭に、「1人で痛みの中を生きるくらいなら、一緒にいるよ」と返し寄り添う澪。刹那の瞬間、2人は揃いの浴衣を着て暮羽神社の陰祭に出掛けた夢を見ていた。先を行く澪に不自由のない歩調で追いつく繭。そして夜空一面が灯篭飛ばしと花火で彩られるさまを二人で眺めながら、『こんな日が、ずっと続くといいのにな・・・』と思う澪。場面は切り替わり、蔵の中の樹月の指から紅い蝶が離れて格子の隙間から飛び去ってゆく。その先からは夜空を覆いつくさんばかりの大償の暗雲が迫ってくる。虚の辺には、両手をつかみ合って眠っているかのような澪と繭が遺されていた。
- 「凍蝶(いてちょう)」: 異伝。紗重の怨霊を退け、「もうどこにも行かないで」と繭に縋る澪。そんな澪を見た繭は自分達を一つにするために、澪の両手を自分の首へと持っていく。しかし、我に返った澪は手を振りほどき儀式を拒絶する。絶望した繭は「一つになれないなら・・・ずっと苦しいままでいい、ずっと地獄でいい・・・」と呟き、泣きながら狂笑を始める、その姿は村を彷徨っていた紗重の怨霊と相違ないものだった。呆然と繭を見る澪。すると彼女の脳裏にはあの滑落事故の情景が蘇ってきた。滑り落ちた直後の繭は、痛みに泣きつつ嬉しそうな微笑みも浮かべていたのである。「ずっと一緒にここにいよう・・・」と、澪の首に手を添える繭。静寂の後、遺骸で埋め尽くされた黒澤家の大広間を一頭の紅い蝶が弱々しく舞う。その先には目を見開いたまま動かない澪を膝枕する繭の姿があった。クロージングクレジット後、場面は2階の雛壇の間に切り替わる。繭は楽しげに『膝の上に置いた澪の頭』の唇に紅をさすと、愛おしそうにその頬に口付けをするのだった。
- 刺青ノ聲
- 月蝕の仮面
- 紫の日記
- 濡鴉ノ巫女
- 各キャラクターの分岐によりそれぞれ異なる結末となる。
時代背景
『zero/零 SPECIAL』『紅い蝶/II DIRECTOR'S CUT/眞紅の蝶』『刺青ノ聲』『月蝕の仮面』『濡鴉ノ巫女』の5作品では、登場人物を中心に間接的にだが世界や時代が繋がっている(以下、当項では『zero』『紅い蝶』と略す)。ただしストーリーはそれぞれで独立しており、中でも『月蝕の仮面』は登場人物の血縁関係が接点という程度で、繋がりはほとんど無い。
時間的流れとしては、『zero』が1986年、『紅い蝶』が1988年[14]、『刺青ノ聲』がその約3か月後の1988 - 1989年頃[15]、『濡鴉ノ巫女』がその約10数年後[16]の出来事となっている。『月蝕の仮面』に関しては1980年代[17]とされているのみなので正確な時系列は不明だが、物語の発端となった最大の惨劇(儀式、事件)にプレイヤーキャラの主人公が直接関わっており、それから数年しか経っていない設定、つまり幼年期→青年期という時代背景で描かれている点が大きな違いとなっている。
総じて、判明している時系列としては(『月蝕の仮面』は除外して)『zero』→『紅い蝶』→『刺青ノ聲』→『濡鴉ノ巫女』の順で新しく、過去の儀式の失敗も同じ順になる。
なお、『zero』と『紅い蝶』では黒澤(宗方)八重が少女時代と晩年の姿に分かれて登場しているため混乱しやすいが、これは『zero』において「儀式の失敗」と「神隠し事件」という、年代の違う2つの事件に関係する人物の霊が登場しているためであり、『zero』と『紅い蝶』の過去の事件の時系列は、
- 裂き縄の儀式の失敗(『zero』。当該作ウェブサイトで公開されているプロモーションムービー「シーン2」で、文政10年冬〈1828年〉と明記されている)
- 紅贄祭の失敗(『紅い蝶』。劇中の文章から「双子に関する太政官布告(1874年)」以降であることが確定している)
- 宗方一家が氷室邸に移り住んできた後の神隠し事件(『zero』。紅贄祭の失敗から数年後)
となる。
クリア後特典の追加コスチュームなども含めた服装に代表されるトレンドなどに平成になってからの文化(時流)も反映されているため携帯電話が存在していても不思議ではないが、スタッフインタビュー[8]によれば「1980年代に設定した理由は携帯が普及していなかったから」と述べており、そういった外部と連絡の取れる近代的な通信機器が「はじめから無い世界」と設定して持たせないことで孤独感を際立たせるという、和洋折衷ならぬ新旧折衷の意図的な演出によるものであり、各作品の劇中では手紙・固定電話・公衆電話程度に抑えられている。
ただし、唯一『紫の日記』では上述してきた設定はふまえておらず、現実のリリース当時の2012年代の社会(物語)として描かれており携帯も登場している。
登場人物
物語および主要人物の顛末については、スタッフの『刺青ノ聲』に関連したインタビューと攻略本での対談などで示されている正史を結末「○○」として記述し、それ以外は#異なる結末にて羅列する。
メインキャラクター
雛咲 深紅
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ひなさき みく。『zeroシリーズ』『刺青ノ聲』『濡鴉ノ巫女』に登場。声はわくさわりか、ルミコ・バーンス(海外版zero/零 SPECIAL)、キム・マイ・ゲスト(同刺青ノ聲)。
- zeroシリーズでの深紅
- 主人公で、メインで操作するキャラ。17歳。生来より強い霊感を持ち、幽霊を見たり、残留思念を読み取ったりすることが出来るが、その影響で自分の能力を分かるわけがない周囲とは仲良くなれる気がせずに、唯一の肉親で、理解者でもある兄の真冬にしか心を開けないでいる。行方が分からなくなった兄を追って氷室邸に辿り着くが、怨霊の力により屋敷に閉じ込められてしまう。その後は氷室邸内で兄が持ち込んだ母の深雪の形見の射影機を発見し、兄を探すために射影機を使って霊を退治する。
- 結末「第1エンディング」
- 氷室邸から地下道を進んで黄泉の門へと辿り着き、そこで真冬を取り込んだ霧絵と戦うこととなるが、戦いの中で射影機が壊れながらもその中から転がり出た破片が瘴気を跳ね返して封印を補助する役割を持った「御神鏡」の破片であることに気付いて今までに集めていた破片を組み合わせて御神鏡を復元することで一時的に瘴気を払って霧絵を正気に戻して真冬を解放することに成功する。その後、正気を取り戻した霧絵が今度こそ巫女の役割を果たすために自らの魂を黄泉の門へ縛り付けることで門を封じるところを見届けた後は崩落を始めた地下道から避難しようとするが、儀式の断絶により最後の縄の巫女として半永久的に門を封じなければならなくなった霧絵を一人にしておけなかった真冬を説得することが出来ずに瘴気から解放された魂達が天へと昇っていく中で断腸の思いで一人で氷室邸を脱出する。その後はありえないものを見る能力を失う。
- 刺青ノ聲での深紅
- 2人目の主人公として再登場し、上記の氷室邸での出来事の後は麻生優雨と黒澤怜が暮らす居宅に招かれ、ペットの黒猫であるルリを連れて同居人になっており、優雨の死後も怜の仕事のアシスタントをしつつも家事全般も担当する。その後、内向的だった2年前に比べて明るく前向きになっており、逆に傷心の怜の身を案じて励まし続けているが、怜の影響を受けて眠りの家の悪夢に囚われ、それをきっかけにして前作の事件以降失われていた霊感を取り戻すこととなり、かつての氷室邸を想起させる屋敷を巡るうちに真冬の存在を感じ取って引き寄せられていく。主人公3人の中で射影機の基本ダメージ値が最も高く、タメ時間によってさらなる大ダメージを狙うことも可能な固有能力「重(チャージショット)」を扱える。その反面、霊の影響を受けやすい体質という設定から防御力が最低値になっていたり、全ての強化レンズが使えないなどのハンディがあるが、浮遊霊や怨霊の動きだけでなく劇中の次元(空間)そのもの[注 17]を含めてスローモーション化させられる「御神石のお守り」という専用アイテムを所持しているため、併用すれば最強といっても過言ではない射影機戦スペシャリストとなっている。また、小さい体格を活かし怜や螢では進入できない床下のような狭い空間を調査することが可能。
- 濡鴉ノ巫女での深紅
- サブキャラクターとして登場し、『刺青ノ聲』から約年が経過したために年齢も歳になった。眠りの家での出来事の後に妊娠を機に写真家助手を辞めて一人で娘の深羽を出産するが、その後は行方不明になる。
- 作中で兄である真冬に対して兄妹以上の想いを持っていた事が示唆されており、明確には語られていないものの深羽は真冬との間にできた夜泉子であると思われる。死者との間に子を授かるという禁忌を犯したことで寿命のほとんどを使い果たし、自身の命が長くないことを悟り、最期は兄とともにいたいという思いから1人日上山へ向かった。
- 柩籠に柱として入れられていたことで肉体の時間は止まっており、作中では失踪当時の姿のままで登場する。
- 結末
雛咲 真冬
ひなさき まふゆ。『zeroシリーズ』『刺青ノ聲』に登場。声は金丸淳一、ドミニク・アレン[要リンク修正](海外版)。
- zeroシリーズでの真冬
- もう一人の主人公で、最初に操作するキャラ。ジャーナリストの21歳。妹である深紅と同様に強い霊感を持っている。また、過去には天倉螢や麻生優雨と仕事を通じて面識があった。仕事の恩人である高峰準星の消息を追って氷室邸に辿り着き、自殺した母の深雪から受け継いだ射影機を使って霊に対抗するが、強大な怨霊を前に高峰と同じく屋敷に捕らわれる。その後、顔立ちが霧絵の想い人に瓜二つであったために何もされずに解放されるが、彼女が怨霊と化した理由を知り、霧絵の魂を救うために屋敷の奥へと進む。結末については#雛咲 深紅にて参照のこと。
- 刺青ノ聲での真冬
- 眠りの家の悪夢を見るようになってしまった深紅を通して各所に現れ、『zeroシリーズ』での結末を繰り返す既視感覚を深紅に覚えさせる。
天倉 澪
あまくら みお。『紅い蝶シリーズ』『刺青ノ聲』『心霊カメラ』に登場。声は神田朱未、カリ・ウォールグレン(海外版)、ダフネ・アレクサンダー(同)。
- 紅い蝶シリーズでの澪
- 主人公で、メインで操作するキャラ。15または17歳[18]。双子の姉・繭とは逆の明るく活発な性格で、霊感は人並み程度。だが、繭の手を握ったり触ったものにふれる事で、霊の存在を認識したり残留思念を感じ取る事は可能。皆神村に近い水上地方で暮らしていた幼少の頃に繭が右脚を不自由にした一件が自分の責任だと気に病んでおり、それからはずっと繭を守るように寄り添うようになっている。現住所の都会から離れ、かつての思い出の地である渓谷に二人で訪れていたある日にいつの間にか繭が何かに誘われるようにして足早に林の奥へと消えていったため、後を追いかける。しかし、霊感が強い繭の影響を受けるかのように「双子巫女」こと黒澤八重の姿(残留思念)を霊視し、無意識下で八重に憑依された状態のまま[19]、明けることのない虐殺の夜を繰り返す皆神村に迷い込んでしまう。自分たちが村に入るときに通ったはずの道がなぜか見つからず、村に閉じ込められてしまったため、旧家の一室で偶然発見した奇妙なカメラ(射影機)に霊的なものを退ける力があることを知り、村からの脱出法を求めて繭と共に探索を開始する。しかし、村に遺された資料や文献のほとんどに「双子」についての記述があることに不安は募っていき、繭の身に起こる憑依現象の悪化と共に、繭自身が秘めている思いなのか死者の思念なのか分からないつぶやきを見聞きするようにもなってゆく。
- 結末「紅い蝶」
- 幾度かの別行動を経て繭とはぐれてしまい、再三に渡る立花樹月からの忠告とは逆の道を進み続けて「縄の男(楔)」らの怨霊を退けつつも黄泉の門「虚」(うつろ)に辿り着くが、かつての「双子巫女」の片割れである黒澤紗重と同化している繭からいつか離れ離れになるかもしれないという不安といつまでも一緒にいたいという願いで「姉(兄)が妹(弟)[注 18]を扼殺し、一つの存在に戻る」という紅贄祭の儀式を行うことを求められる。その後、八重の残留思念に憑依されているために繭(紗重)のあまりに強い思いを拒絶することが出来ずに「殺して」という声に導かれるまま彼女の首に手を掛けてしまい、結果として儀式が成功して繭の身体が忌人の霊によって虚へと投げ込まれる様子を呆然と眺めていたが、直後に飛び去っていく紅い蝶の姿と共に聞こえた「ありがとう・・・」という声によってようやく何が起こったのかを理解し、謝罪を口にしながら舞い飛ぶ紅い蝶を追って走り続け、村の入り口まで戻ってきたところで近寄ってきた一頭に手を差し伸べて消えていく紅い蝶と入れ替わるように昇ってきた朝日を浴びながらその場に泣き崩れた。その後はかつての皆神村を水没させて完成した水上ダム[20]のベンチに一人で座り、繭と繰り返していた「ずっと一緒だよね。約束だよね」という想いを反芻しながら[18]首に浮かんた痣(紅い蝶)にゆっくりと手を添えた。
- 刺青ノ聲での澪
- 上記の皆神村での出来事の後は体調を崩すようになった母である静の元を離れて叔父の天倉螢と暮らすようになっていたが、眠りの家の悪夢に囚われ始め、その身を案じて原因を調べ始めた螢の体験を通して間接的に物語に関わる[注 19]。
- 心霊カメラでの澪
- 条件を満たすことで「撮影&バトル」モードにゲスト出演している。
- 外部出演
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』においてWii U版に繭と共にフィギュアとして登場。
天倉 繭
あまくら まゆ。『紅い蝶シリーズ』『刺青ノ聲』『心霊カメラ』に登場。声は川澄綾子、キム・マイ・ゲスト(海外版)、パトリシア・ギャノン(同)。
- 紅い蝶シリーズでの繭
- もう一人の主人公で、双子の妹・澪に付かず離れず独自に行動しているノンプレイヤーキャラクター[注 20]。15または17歳[18]。澪とは逆の控えめな大人しい性格で、小さい頃に澪と山で遊んでいた際に滑落して右脚を怪我してしまった過去があり、その後遺症で跛行するため走ることが出来ず、日頃から澪を頼るようにして一緒にいる。その一方で澪とは逆に強い霊感を持っているが、抵抗力が無いためとりこまれやすい。皆神村の探索を続ける中で絶え間なく現れる霊からの憑依に対処できなくなった繭は無意識に徘徊して澪と離れ離れになる回数が増えてゆき、様々な思念を勾玉状の鉱石「繭のお守り」に残して澪の耳にも届くこととなる。画面には表示されていないが繭にも体力があるため怨霊戦では繭を守って闘う必要がある。設定上では澪よりもバストサイズが2センチ大きい[18]。『眞紅の蝶』ではモデリングの変更に伴って外ハネだった襟足が内ハネに変わったボブカット風ヘアスタイルになっており、衣装もワンピースから澪と同じくトップスとスカートになっている。また、怪我をした右足に包帯を巻いている。Wiiリモコンを2プレイヤーに接続すると語りかけてくる。結末については#天倉 澪を、幼少期の滑落事故の詳細については異伝「虚」エンドを参照のこと。
- 刺青ノ聲での繭
- 叔父の天倉螢が見ている眠りの家の悪夢の中で遭遇する澪を通して間接的に物語に関わる[注 19]。
- 心霊カメラでの繭
- 条件を満たすことで「撮影&バトル」モードにゲスト出演している。
- 外部出演
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』においてWii U版に澪と共にフィギュアとして登場。
黒澤 怜
くろさわ れい。『刺青ノ聲』に登場。声は皆川純子、キンバリー・ブルックス(海外版)。メインの主人公で、フリーの写真家。23歳。過去に自らの運転する車で起こした自損事故[注 21]により同乗していた婚約者の麻生優雨を亡くしてしまったことが最大の心の傷になっており、自分だけが生き残ってしまったと苦悩し今でも自責の念に駆られ、仕事に没頭することで悲しみと共にそれを紛らわしている。また、優雨の存命中から居宅には雛咲深紅という4つ年下の同居人がおり、アシスタントを務めてもらっている傍ら家事のほとんどを任せっきりの状態にもなっている。仕事でも使用しているレトロなカメラを好む。幽霊屋敷と噂される廃屋でファインダー越しに優雨らしき人影を見たことでそのまま誘われるかのように白昼夢を体験し、全身に刺青が刻まれた恐ろしい女に追い詰められたところで我に返るが、自宅に帰って写真を現像すると確かに優雨が写っており、その日を境に囚われるようになった眠りの家の悪夢の中で優雨との再会を目指すと同時に夢から覚めると身体に刺青のような痣が広がって苦痛を伴うようになる。その後も物言わぬ優雨らしき人影は屋敷の奥へ奥へと進んでいくのみで、自身の声はいつも届かないまま夢から覚めてしまうが、刺青の呪いも一夜ごとに大きさと痛みを増し続け、「眠りの家」の都市伝説の通りに深紅や天倉螢と同じ悪夢も並行して体験するようになっていく。固有能力はフィールド・ファインダーモードを問わずに使用可能な「フラッシュ」で、一瞬ではあるが怜自身の全身が無敵判定になるとともに怨霊の行動を強制的にキャンセルできる。また、強化レンズ「刻」は怜専用となっている。理由は不明だが「刺青の巫女」こと久世零華と同様に右の目元に泣きぼくろがある。また、同じ姓の一族が過去作に登場しているが血縁者かは一切明示されていない。
- 結末「エンディング2」
- 最初に深紅が、続いて解決の糸口を探るために来宅した螢も目覚めなくなってしまうが、「鎮メ唄 第三節」の内容や螢のノート、優雨が秘蔵していた「響石の耳飾り」などを手掛かりにして何とか「刺青の巫女」を退け、黄泉の門「涯」(はたて)において乙月要と零華の遺骸を舟に乗せることで連れ立たせるようにして弔うことに成功する。その後は後を追うようにして現れた無数の黒い影の中から優雨を発見して遂に再会を果たし、これまでの思いの丈を吐露すると共にその胸の中で一頻り咽び泣いて「今度は私も一緒に…」と哀願するが、それを良しと思わない優雨から浮かんでいた刺青の呪いを解かれると共に「君が死んでしまうと、僕は本当に消えてしまう。君が生きるかぎり、僕の欠片も生き続ける。だから…生きてほしい」と告げられ、涯の彼方へと去っていく彼を見送ったところで夢から覚める。その後、刺青の呪いが消えていることに気付くが、またしても最愛の人との別れを経て生還してしまったことに泣き崩れる。その後は共に悪夢から無事に解放された深紅と過ごす日々に戻り、来宅した螢からは天倉澪を紹介され、何処かの海岸で深紅の問いに対して「だから私はここにいる。痛みと共に……」と返答する。
天倉 螢
あまくら けい。『刺青ノ聲』に登場。声は織田優成、ジョシュ・キートン(海外版)。3人目の主人公で、若手ノンフィクション作家。26歳。自身から見た姪にあたる澪を実姉・静の頼みを受けて預かり共に暮らしている。また、雛咲真冬や麻生優雨とは仕事仲間だった時期があり、優雨には似たような経緯で失踪してしまった真冬および澪の双子の姉・繭の行方についても相談していたが、同居から3か月ほど過ぎたころから[15]澪に奇病の兆候が現れ始めたために作家業を全て中断して原因と思しき「眠りの家の都市伝説」の調査を開始し、優雨には調査結果を詳細に知らせると同時にとある廃村近辺にあった幽霊屋敷と噂される巨大な廃屋(元久世屋敷)で拾った射影機(秋人殺害後の夜舟によって隠されていたもの)や別の場所で入手したカセットテープなどを「優雨の方が詳しそうだし大事にしてくれそうだ」という理由で郵送(譲渡)していたが、優雨自身の急逝についてはまだ知らないでいる。「眠りの家」の調査を続けるうちに螢自身も澪と同じ悪夢に囚われるようになってしまい、「髪を梳かす女」こと久世鏡華が生前に事実婚の契りを結んで一子を儲けていた柏木秋人と瓜二つの風貌であることから秋人と間違われて狙われ続けることとなる。リアリストであり本来心霊現象には懐疑的なため主人公中最も霊感が弱く射影機戦が不向きとなっているが、その代わりに専用の強化レンズ「圧」「撃」などが用意されている。また、「隠れる」という固有のスニークアクションを有しており、マップ上の各所に上手く紛れることができれば絶対霊や怨霊を回避できるようにもなっている。他にも、劇中唯一の男性プレイアブルキャラという設定から防御力が最も高く、抜け道を塞いでいる大きな箪笥などの障害物を1人で動かせたり、屋根から屋根といった離れた足場へ跳び移れるため、怜や深紅のための近道を用意したり、二人が捜索できないマップへ進入することもできる。
- 結末「エンディング2」
- 夢の中で澪を呼び戻すことができなかったために優雨による助言を求めて住まいへと急いだが、出迎えてくれたのは婚約者だった黒澤怜であることに驚愕し、直後に優雨は既に他界してしまったことを告げられる。その後、今朝方からは真冬の妹である深紅までもが同じ症状で目覚めなくなってしまったことを知り、怜と情報を交換すると共に憔悴しきりだった彼女を励まして悪夢の屋敷で久世鏡華が秘蔵していた「鏡華の耳飾り」などを発見することに成功したが、最後の仕上げとして刺青木を用いた「戒ノ儀」を済ませるために「棘獄」へと辿り着く。その後は刺青の巫女の四肢に既に刺青木が穿たれていることを知り、驚愕と共に絶望に至った記憶を最後にして黒澤邸リビングのソファで眠ったまま目覚めなくなってしまうが、怜が「刺青の巫女」を弔えたことで肉体が消滅することなく目覚めることができ、日常に戻った後は同様に快復していた澪と一緒に水上ダム[20]を訪れる。その後、澪を黒澤邸へ連れて行き、怜と深紅の二人に紹介する。
水無月 流歌
みなづき るか。『月蝕の仮面』に登場。声は能登麻美子。メインの主人公。17歳。10年前に神楽を見ていた際に神隠しに遭い、後に救出されるも神隠しに遭う以前の記憶を失っている。また、神隠しに遭った当時は四方月の姓を名乗っていたが、両親の離婚により現在は小夜歌の旧姓である水無月を名乗っている。父親に実験台として「月蝕の面」の試作品を何度もを被せさせられたことで精神に影響が出始め、徐々に記憶や自我が崩壊して死に至るという朧月島の風土病「月幽病」(げつゆうびょう)を患ってしまい、朧月館に入院して神隠しの後は月幽病を更に悪化させてしまったが、月の光によって奇跡的に精神状態が回復し、その代償に過去の記憶を一切失ってしまう。その後、神隠しに遭った5人のうち二人が死亡し、海咲と円香が朧月島に行ったのをきっかけに唯一思い出せる旋律を奏でる度に蘇る断片的な記憶とその先にあるものを知りたい、失ったものを取り戻したいという想いから病の床に伏した母である小夜歌の制止を振り切って無人島となった朧月島に渡る。その後は朧月館から生家である四方月邸を調べるうちに徐々に記憶を取り戻し、やがては朔夜の魂を鎮める上でかつて宗也が成功させようとした「帰来迎」を成功させるために月読崎灯台を目指す。
- 結末
- 灯台に向かう道中で月蝕の面と月守の歌を完成させ、霧島の手助けもあって朔夜に月蝕の面を被せることで「帰来迎」を成功させる。その後は島中の魂が零域へと還って行く中で同じく零域へと還ろうとしている父親である宗也の姿を見てどうしても思い出せなかった父親の顔を思い出し、零域へ還っていく父親の魂を見送る。その後、ピアノで月守の歌を弾いたまま想いを馳せる。
麻生 海咲
あそう みさき。『月蝕の仮面』に登場。声は沢城みゆき。主人公の一人で、我が儘且つ意思の強い少女。17歳。幼い頃に月幽病を患って朧月館に入院しており、霊媒体質だったために症状の進行が早かった時に出会った入院中の朔夜と親しくなるが、今は過去の記憶も含めて朔夜のことを忘れている。また、その頃に朔夜から貰った人形に「海夜」という名前を付けて大切にしている。鏡に映った黒衣の少女の言葉に導かれ、その正体を知るために円香と一緒に朧月島に向かう。
- 結末
- 黒衣の少女の姿を追いながら朧月館を進みつつも海咲自身も朔夜との記憶を思い出していき、後にその少女の正体は人形の「海夜」に宿ったもう一人の朔夜であることを知り、かつて神楽が行われた場所へ辿り着いて遂に朔夜のことを完全に思い出し、そこで朔夜本人の怨霊化に伴って海夜に宿った朔夜の魂も怨霊化しており、そこで朔夜に取り憑かれてしまう。その後、本来は円香と同様に「咲いて」しまうところを人形である「海夜」が自身の魂を取り込んだことで救われ、海咲自身はそのまま人形と共に眠りについてしまうはずであったが、帰来迎により正気に戻っていた円香の霊により魂が開放されたことで目を覚ます。その後は何も言わずに零域に帰ろうとしている円香を見つけて駆け寄り、「一緒に帰ろう」と声を掛けるが、自身の気持ちに満足していた円香からは満面の笑顔を返されると共に別れを告げられ、直後に円香と他の多くの魂が零域へ還って行く光景を海岸で眺める。
月森 円香
つきもり まどか。『月蝕の仮面』に登場。声は後藤沙緒里。主人公の一人で、海咲の友人。17歳。気が弱く、海咲の言うとおりに行動してしまうことがあるが、同じく神隠しから助けられた友人である奈々村十萌と篠宮鞠絵が相次いで死亡してから海咲の様子が変わったことを心配している。また、幼い頃に月幽病を患って朧月館に入院しており、同じ病棟に入院していた亞夜子からは壮絶な虐めを受けていたが、亞夜子からは「中身の綺麗なおもちゃ」と呼ばれて気に入られていた。海咲が海咲にとっての「大切な人」を思い出してしまうことを密かに恐れているために朧月島に行くことは乗り気ではなかったが、海咲に言われるまま付いて行くこととなる。
- 結末
- 海咲とはぐれて一人で探索している最中に怨霊に取り囲まれ、「咲いた」状態[注 22]になって命を落とす。その後、怨霊化して流歌や海咲に襲い掛かるようになってしまう。その後は「帰来迎」の成功で正気を取り戻し、巫女の力で海咲の魂を海夜から開放させ、直後に怨霊化していたとはいえ海咲に襲い掛かってしまった負い目から最後は何も言わずに成仏しようとするも海咲に呼び止められ、自身を必死に探してくれたことや大切にしていた海夜を手放してまで自身の方へ駆け寄ってくれた姿を見て海咲の本当の気持ちを悟り、最後は満面の笑顔で別れを告げて零域へと還って行った。
霧島 長四郎
きりしま ちょうしろう。『月蝕の仮面』に登場。声は小西克幸。主人公の一人で、元刑事の探偵。25歳。刑事時代に連続殺人の容疑者である灰原耀を追って朧月島に渡った時に神隠し事件及び朧月神楽急死事件に遭遇する。その後、病院関係者の密告で灰原病院の地下を調べていたところを神隠しに遭った彼女達を発見し、本土に戻った後は刑事職を辞めて私立探偵となり、独自に灰原耀を追うようになる。その後は神隠し事件がきっかけで懇意になった小夜歌の依頼で朧月島へ向かった流歌を追うが、その際に小夜歌から「霊石灯」を受け取っており、ただ一人射影機ではなく霊石灯を使用して闘う。
- 結末
- 本編より8年前に朧月館で「無苦の日」を目撃して屋上に灰原を追い詰めるが、自暴自棄になっていた灰原に脇腹を刺されて逆上する形で灰原に突撃し、共に転落死(享年27)する。その後は自らが霊となったことに気付かないまま流歌を捜していたが[注 23]、最終的には自らの死を知って流歌へ月蝕の面の欠片を渡す。また、朔夜を鎮める際にも流歌の元へ駆けつけて月蝕の面を被せる手助けをし、最後は他の魂と共に零域へと還って行った。
主人公
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- 結末
眞夜
まや。白い服の少女。主人公が引きこまれた「紫の日記」の中にいた少女。記憶を失っているが、呪いを解くため主人公と協力する。結末については#主人公にて参照のこと。声は久川綾。
- 外部出演
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』において3DS版にフィギュアとして登場。
不来方 夕莉
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こずかた ゆうり。『濡鴉ノ巫女』に登場。声は種田梨沙。メインの主人公。日上山(ひかみやま)近辺に伝わる「影見(かげみ)」と呼ばれる特殊な力を持っており、触れたものから記憶や秘密を知ることができる。とある事件で家族を失い、それ以降は「他人には見えないもの」の姿や声を認識してしまうようになって精神的に追い詰められ、遂には行方を晦まして自殺を図ろうとしたが、寸前で同じく影見ができる黒澤密花に止められて彼女から諭される。その後、預かりという形で密花に引き取られ、彼女が女主人として営む「骨董・喫茶 くろさわ」に住み込みで働くようになるが、後に行方不明になった密花を捜すために日上山を訪れる。
- 結末
雛咲 深羽
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ひなさき みう。『濡鴉ノ巫女』に登場。声は内田真礼。主人公の一人で、3歳の時に失踪してしまった母親の深紅を捜している少女。幼年期から母がそばにいない環境で育ったために親の愛を知らず、自分が虚ろな存在であると感じている。また、現在は芸能事務所に所属しており、アイドルとして活動しているが、前述の理由からほぼ自暴自棄になっており、際どい仕事も淡々とこなしている。母が日上山にいるという噂を聞き、山へと向かうが、そこで怨霊に襲われて柱として籠に入れられてしまう。その後、やって来た不来方夕莉に助けられ、「骨董・喫茶 くろさわ」に連れられた後はしばらく休んでいたが、後に夕莉が勝手に日上山に行ったことを知ると自身も射影機を持って再び日上山に向かう。
- 結末
放生 蓮
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ほうじょう れん。『濡鴉ノ巫女』に登場。声は鈴木達央。主人公の一人で、麻生家の分家筋の人間。黒澤密花や不来方夕莉とは知り合いで、また麻生家分家の蔵から見つかった貴重な複眼式の射影機などを所持している。また、作家でありながらも売れっ子とは程遠く、物事を直感で判断する向きが強いために助手の鏡宮累から注意されることもしばしばある。日上山に伝わる「弔写真(とむらいしゃしん)」という風習を次作の題材になると注目し、取材するために山に入る。
- 結末
サブキャラクター
麻生 邦彦
あそう くにひこ。文献上や写真だけの登場ではあるがシリーズを通して間接的に関わっている、江戸末期から明治初期にかけての神秘科学者。特に「ありえないもの」に関する霊界・異界の存在を科学の力で証明しようと試みていたため学会の人間からは変人扱いされていた。射影機・霊石ラジオ・映写機・霊石灯などの実用化に成功するも、同時に機械の使用者に跳ね返る副作用の危険性も認識していた。親友だった真壁清次郎に試作型の射影機を渡した[7]のち、氷室邸を訪れて完全な射影機を完成させた直後に失踪し何処かの地で死亡した。残されたそれらの機械は後年に貸与・寄贈・紛失・骨董収集家の嗜好品としての取引などの形でも全国各地に散らばることとなる。一方では朧月島にある朧月館の一角に「麻生記念室」という公の施設も存在しており、ここには1980年代になっても作動する射影機が残されていた。青年期の顔立ちは放生蓮と瓜二つで、老年期は麻生記念室の肖像写真として現存している(だたし劣化が激しく人相は判別できない状態)[注 24]。幼少期は白菊から好意を寄せられており、青年期は黒澤逢世に好意を寄せていた。
zeroシリーズ
- 雛咲 深雪(ひなさき みゆき)
- 真冬と深紅の母親。強い霊感を所持しており、二人が霊感を所持しているのは母譲りである。学生時代に考古学者の真人(まさと)[21]と出会って結婚し、一時期は真人の助手として遺跡の発掘品などの撮影を行う。その後は多忙な夫とのすれ違いから趣味として再び写真を撮るようになったが、後に自らの霊感と母である美琴から受け継いだ射影機の力に耐え切れずに首吊り自殺を図る。
- 雛咲 真人(ひなさき まさと)
- 真冬と深紅の父親。学生時代に出会った深雪と出会って結婚したが、後に研究を優先して家庭を蔑ろにしたまま旅先で事故死する。
- 高峰 準星(たかみね じゅんせい)
- 怨霊名は作家の霊。ミステリーやノンフィクションなどを多く手がける有名作家。42歳。霊感がほとんどないと思われるが、それでも氷室邸の真実解明まで後一歩のところまで迫るなどの柔軟な思考と聡明さを併せ持つ。次回作の取材のために助手の平坂巴や編集者の緒方浩二を連れて氷室邸を訪れるが、最期は怨霊によって氷室邸に捕らわれて殺害される。声は小林清志。
- 緒方 浩二(おがた こうじ)
- 怨霊名は編集者の霊。高峰準星が手がけていた雑誌の担当編集者。32歳。自らの取材も兼ねて高峰に同行するが、共に怨霊に捕らわれた後は霧絵から逃げようとして押し入れに隠れたところを遂に捕まって殺害され、後にバラバラ死体として平坂巴に発見される。
- 平坂 巴(ひらさか ともえ)
- 怨霊名は助手の霊。高峰準星の助手で、女性のパートナー。28歳。雛咲兄妹ほど強くはないが、霊感を持っている。氷室邸の資料を調べていた段階で嫌な予感がしていたが、高峰の取材をふいにするわけにもいかずに同行する。その後は高峰達と共に怨霊に捕らわれ、後に霊感のおかげで当時の霊や着物の少女の声を聞くことが出来たために精神がおかしくなりかけながらも氷室邸の呪いを解く方法を資料として高峰に残したが、最期は霧絵に殺害される。
- 霧絵(きりえ)
- 氷室家に伝わる注連縄で両手足と首の五肢を引き裂く儀式「裂き縄の儀式」で生贄の「縄の巫女」となった最後の女性で、氷室家最後の当主の娘。自身の代では巫女の掟が緩くなっており、決められた日に限って日ごろ閉じ込められている座敷牢から中庭に出ることが許されたが、座敷牢の窓より以前から気にかけていた中庭を歩く男性と初めて散歩をしたことから恋心に似た気持ちを抱くようになる。その後、想い人との時間が限られたものであることを重々承知して自らの運命を受け入れようとしていたが、巫女が現世に未練を残すことで儀式が失敗してしまうことを恐れた当主や神官達により想い人が殺されたことを悟ってしまう。その後は自分の運命に想い人を巻き込んでしまったという罪悪感から心が乱れ、現世への未練を完全に断ち切ることができぬまま贄となったことで結局は儀式は失敗し、災厄「禍刻」(まがとき)を発生させてしまうが、その時に怨霊と化して自分が受けた苦しみと同じ苦しみを味わわせようと屋敷を訪れた人間の五肢を引き千切って惨殺するようになる。また、Xboxリメイク版では儀式の前日の夢の中で悲しい目をした鎧武者の霊に会い、儀式が失敗するように念じれば思いを遂げられると唆される。声はレニー・ハート(海外版)。
- 『刺青ノ聲』ではプレイヤーキャラの一人である雛咲深紅が体験している「眠りの家の悪夢」において浮遊霊や地縛霊、怨霊や心霊現象などでゲスト出演しているが、この場合の「縄の巫女」は『zeroシリーズ』とは別時代の儀式で生贄になった氷室緤(ひむろきずな)という別人の女性となっている。
- 着物の少女
- 白い着物を着た少女の霊だが、正体は霧絵の怨霊から分離した霧絵の良心である。深紅の前に度々現れてヒントを与えたり、手助けをする。
- 氷室家当主
- 怨霊名は氷室家当主の霊。般若に似た鬼の面で顔を隠した氷室家最後の当主。家人からは慕われているが、家訓に厳しい面もある。また、我流ではあるが、剣術の腕は達人の域に達している。巫女である霧絵の感情を読み違えて神官達に霧絵の想い人を殺害させてしまうが、後に儀式の失敗により黄泉の門から溢れた瘴気を浴びて発狂し、屋敷にいた人間全てを刀で斬り殺して最後には自害する。
- 宗方 良蔵(むなかた りょうぞう)
- 怨霊名は民俗学者の霊。氷室邸に伝わる儀式について調査を行っていた民俗学者で、雛咲兄妹の曽祖父。調査のために妻の八重と娘の美琴を連れて無人となっていた氷室邸に移り住んだが、美琴が失踪して八重が自殺した後は黄泉の門に繋がる禁忌の地下道へ踏み入ったことで怨霊に殺害される。
- 宗方 八重(むなかた やえ)
- 怨霊名は首を吊る女の霊。宗方良蔵の妻で、雛咲兄妹の曽祖母。『紅い蝶』で起きたとある事件で故郷の村が消失したショックから過去の記憶を失って伏せりがちになっていたが、後に娘の美琴が手に入れた射影機の不思議な力に気付いて美琴が失踪した際に射影機を取り上げなかった自分のせいだと自責の念に駆られ、中庭の桜の木で首つり自殺を図る。
- 宗方 美琴(むなかた みこと)
- 宗方夫妻の一人娘で、雛咲兄妹の祖母。着物の少女から射影機を与えられ、後にそれを持って友達と鬼遊び(かくれんぼ)をしていた際に娘を巫女として奪われた男の怨霊により神隠しに遭って行方不明となり、同じように神隠しに遭った友達は命を落としたが、自身だけは射影機の力のおかげで助かって数日後に無事に生還する。その後、失踪している間に両親が行方不明扱いになっていたために父の友人であった雛咲の家に引き取られる。
- 九鬼 時定(くき ときさだ)
- 怨霊名は鎧武者の霊。『零 SPECIAL』で追加された新キャラで、霧絵より前の縄の巫女に思いを寄せて儀式を止めようと神官に斬りかかったために殺された若い武者。黄泉の門の封印を破れば想い人である過去の縄の巫女が解放されると思い込んでおり、門の封印を破るために縄の巫女である霧絵の夢の中に現れて儀式を失敗させるように唆す。
紅い蝶シリーズ
- 天倉 操(あまくら みさお)
- 繭と澪の父親で、「射影機」や「霊石ラジオ」の発明者である麻生邦彦の血縁者。設定のみ存在し、本篇では名前も登場しない。また、天倉家に婿入りしており、旧姓は麻生である。二人が小さい頃に山へ入り、繭が右足を怪我して動けなくなった時に捜索に出たが、そのまま行方不明になってしまう。
- 天倉 静(あまくら しず)
- 繭と澪の母親。35歳。操が行方不明になってしばらくしてから二人を連れて故郷を離れ、都会へと移り住む。
- 『刺青ノ聲』では体調を崩して病気がちになってしまったため、澪を実弟の天倉螢に預ける。
- 黒澤 紗重(くろさわ さえ)
- 怨霊名は血塗れの着物の女。黒澤八重の双子の妹[注 18]。繭と同じく大人しい性格で、体が弱い。村の最深部にある黄泉へ繋がるという大穴「虚」(うつろ)を鎮めるために行われている「紅贄祭」(あかにえさい)という祭の双子巫女に姉の八重と共に選ばれており、紅贄祭においては贄となる側でありながらも八重といつまでも一緒にいたいという強い願いから本心では儀式を受け入れるようになる。その後、紅贄祭の直前に立花樹月の立案により八重に従う形で村から脱出を試みるが、途中で山道から転落して八重とはぐれたまま村人に捕まってしまい、最期は宮司達の手で鳥居に吊るされて死亡し、直後に虚へと投げ込まれた。しかし、儀式が失敗に終わったことで生贄の「楔」(くさび)として葬られていた真壁清次郎と共に怨霊となって蘇り、災厄「大償」(おおつぐない)を引き起こして村民を虐殺し、村そのものをも闇の中へ消滅させる。以降は生前に好意を寄せていた樹月の遺体を発見して直視してしまったことや自分は八重に見捨てられたんだという誤解などによって精神が崩壊し、完全無敵の絶対霊となって黒澤家の屋敷で果てることなく狂笑を続けて彷徨うようになった。声は川澄綾子、キム・マイ・ゲスト(海外版)、パトリシア・ギャノン(同)。
- 黒澤 八重(くろさわ やえ)
- 黒澤紗重の双子の姉[注 18]で、前作に登場する宗方八重の旧姓且つ同一人物。澪と同じく活発な性格で、妹である紗重を何よりも護ろうとするために自分が妹を殺す儀式に関しては元から懐疑的(真壁清次郎が「陰祭」(かげまつり)の生贄にされたことでその思いが強まっている)である。紅贄祭の直前に立花樹月の立案により妹の紗重と村から脱出するが、逃亡の途中に紗重が山道から転落したことではぐれてしまう。その後、だいぶ走ってから紗重がいないことに気付き、森で迷いながらも紗重を捜しに村に戻ったが、村の入口へ戻った時には既に大償で村は消滅しており、結果的には皆神村で唯一の生存者となる。その後は妹を失ったことや村が消えたショックから記憶喪失状態に陥り、村の入口だった筈の場所で泣き崩れていたところを村に戻ってきた宗方良蔵に発見されて保護された。その後、宗方と結婚するも性格は一変して暗く塞ぎ込んで身体も病弱となり、人生の幕引きを首吊り自殺を図るという形で迎えた。
- 黒澤 良寛(くろさわ りょうかん)
- 怨霊名は黒澤家当主。紗重と八重の父親で、村の代表者として皆神村の祭の全てを取り仕切る立場にある祭主と呼ばれる人物。過去の紅贄祭で弟を失った体験があり、村を護るためならば非情な選択も止むを得ないと考えている。八重と紗重が産まれた後は妻は我が子が双子であったことにショックを受けて「虚」に飛び込むという形で自殺してしまうが、最終的には双子巫女の片割れがいない状態且つ誤った方法で儀式を強行したために最大の禁忌である「大償」が起こって死亡し、怨霊化の道を辿ることとなる。声はナイジェル・キャリントン(海外版)。
- 立花 樹月(たちばな いつき)
- 皆神村にある蔵に幽閉されていた澪や繭と同年代の白髪の少年で、過去に八重と紗重が行うはずだった紅贄祭の代役[注 25]として選ばれた「双子神子[注 18]」の片割れ。弟である睦月を思う気持ちが強過ぎたために失敗に終わるが、その際に精神的なショックにより黒髪だった頭髪が総白髪になってしまう。その後は睦月と同様の想いで八重と紗重を紅贄祭の犠牲にはしたくないと考えており、自分達の儀式の失敗によって巫女となってしまった二人を助けるために宗方と協力して村から逃亡させるも同行は断って自分だけはこのまま残ることを望む。その後、巫女を逃亡させた罰で蔵に幽閉された後は睦月の遺志も果たしたために役目を終えたと納得して蔵の中で首つり自殺を図り、その魂は霊体(浮遊霊)となって蔵に留まるが、後に村に迷い込んだ天倉澪のことを八重と勘違いして生前と同じように脱出させようと手助けする。声は保志総一朗、サム・ポール・サレッタ(海外版)、キャメロン・スチュワート(同)。
- 立花 睦月(たちばな むつき)
- 設定や回想などで間接的に登場する立花樹月の双子の弟[注 18]。詳しい原因は不明だが、病弱だったようである。儀式が失敗に終わったために紅い蝶にはなれずに「虚」に葬られた。声はキャメロン・スチュワート(海外版)。
- 立花 千歳(たちばな ちとせ)
- 怨霊名は紅い着物の少女。樹月と睦月の妹。幼少時から家族以外との接触を恐がり、よく押入れに隠れていたらしく、更には生まれつき弱視のために離れてもすぐ見つけられるようにと兄から鈴を貰っている。また、外に出ることも少なかったようで、肌が色白である。兄の樹月が蔵に閉じ込められて自殺したのは八重と紗重が逃亡を図ったからと考えており、二人(特に捕まらなかった八重)のことを激しく怨んでいる。また、攻撃時には「お兄ちゃんを返せ!」と泣き叫んで周囲の光を消してしまうという能力を持つが、自分自身が弱視であるために暗くなっている間は泣きながら逃げ回る。大償の際にはいつものように押し入れに隠れていたようで、そのまま闇に飲み込まれて死亡した。声は米本千珠、キム・マイ・ゲスト(海外版)、ジュリー=アン・ディーン(同)。
- 真壁 清次郎(まかべ せいじろう)
- 怨霊名は縄の男、または楔。様々な伝承などを調べ歩いている民俗学者。麻生邦彦とは親友の間柄で、調査のために試作型の射影機[7]や他にもいくつかの「ありえないもの」をとらえる機械を皆神村に持ち込んでいる(また、それらは後に澪にとって大きな助けとなっている)。「黄泉の門」と呼ばれるものを求めており、助手の宗方良蔵から皆神村の風習を聞いて興味を抱き、彼と共に皆神村を訪れて村人達から歓迎され、「マレビト」(村外の人間)の身体を切り刻んで生きたまま黄泉の門「虚」(うつろ)に投げ入れることで一時的に災厄を抑える「陰祭」と呼ばれる紅贄祭の代替行事の生贄「楔」(くさび)として目をつけられるという形で祭主を務める黒澤家に招かれて滞在する。その後は途中で薄々そのことに気付き始め、自分達を何とか逃がそうとしていた八重と紗重に助手の宗方に先に村から逃げるようにと綴った手紙を託すが、彼自身は黄泉の門への好奇心の余りに自ら逃亡の機会を逸して捕らわれ、陰祭の犠牲となってしまう。しかし災厄「大償」が起こった際に「虚」の底から怨霊となって蘇り村から脱出しようとした者を大量虐殺したのち、黒澤紗重のように完全無敵の絶対霊となって彷徨うようになった。声は筈見純、ナイジェル・キャリントン(海外版)。
- 『刺青ノ聲』ではプレイヤーキャラの一人である天倉螢が体験している「眠りの家の悪夢」において地縛霊や怨霊、絶対霊などでゲスト出演しているが、この場合の「縄の男(楔)」は『紅い蝶シリーズ』の物語とは別時代に生贄にされた別人のマレビトとなっている。
- 宗方 良蔵(むなかた りょうぞう)
- 前作『zeroシリーズ』にも登場している真壁清次郎の助手の学生で、皆神村に出入りしていた商人の息子。皆神村の風習から民族学に興味を持つようになって真壁に弟子入りするが、後に樹月から八重と紗重の逃亡の手助けや逃亡後の二人のことを手紙で頼まれ、真壁と共に皆神村に立ち入る。その後、陰祭の生贄にされることを察した師の言葉を疑問に思いながらもその伝言に従って一度は皆神村を去るが、樹月との約束のために再び村を訪れる。しかし、その時には既に村は消え去っており、その入り口だったはずの場所には唯一の生き残りとなった八重が記憶を失って佇んでいるだけだったためにそのまま身寄りを失って病弱になってしまった八重を引き取って彼女と結婚した。
- 桐生 茜(きりゅう あかね)
- 怨霊名は双子少女の霊。桐生薊の双子の姉[注 18]で、八重と紗重の時代よりも更に昔の紅贄祭に参加した人物。生前は祭により薊を失ったことから心を病んでしまっており、父である善達に与えられた薊の人形を本物の薊だと思っていたために魂を宿した薊の人形に唆され、人形を処分しようとした善達を殺害する。その後、大償の際には既に故人となっているが、今でもその魂は桐生家を彷徨うようになる。声はキャメロン・スチュワート(海外版)。
- 『刺青ノ聲』ではプレイヤーキャラの一人である天倉螢が体験している「眠りの家の悪夢」にて浮遊霊でゲスト出演しているが、この場合の「双子巫女」は『紅い蝶シリーズ』の物語とは別時代に儀式を行った逢坂結と逢坂綴という名前[22]の別人の姉妹となっている。
- 桐生 薊(きりゅう あざみ)
- 桐生茜の双子の妹[注 18]。大償の際には姉である茜と同じく既に故人となっており、茜と同じようにその魂は桐生家に留まるようになるが、後に澪に対して「自分は儀式によって茜と一つになれたのだから代わりなどいらない」と人形を殺すように訴える。
- 躯(むくろ)
- 怨霊名は双子少女の人形。善達が心を病んだ茜のために作った人形に魂が宿ったもので、茜の霊と共に行動している「薊」の正体。「眞紅の蝶」では元が『魂』を持たない人形だった所為なのか躯は射影機が全く効かない為、戦闘時プレイヤーは慎重に見分けながら戦う必要がある。
- 桐生 善達(きりゅう よしたつ)
- 怨霊名はからくり師。茜と薊の父親で、皆神村の各所に存在する仕掛けを作り出したからくり師。仕掛け以外でも多数の人形を作っており、家には多くの人形を置いている。薊を失ったことで心を病んでしまった茜のために薊を模した等身大の人形を製作して茜に与えるが、その人形が魂を宿して躯となったことに気付き、処分しようとしたところを躯に唆された茜により殺害される。その後、大償の際には娘達と同様に既に故人となっており、自身の代で桐生家は断絶しているが、今でもその魂は桐生家を彷徨うようになる。声はトム・シェパード(海外版)。
- 槙村 真澄(まきむら ますみ)
- 怨霊名は切り刻まれた男。ダム建設に伴って皆神村周辺を調べにきた調査員。作業中に誤って皆神村に迷い込み、後に自身を探しにきた恋人である須藤美也子と共に村からの脱出を試みるが、黒澤家へ入った時に「縄の男」(真壁清次郎)により惨殺される。声はチャーリー・ヘイズ(海外版紅い蝶)。
- 『刺青ノ聲』ではプレイヤーキャラの一人である天倉螢が体験している「眠りの家の悪夢」において浮遊霊・ファイル(其ノ他)などでゲスト出演している。
- 須堂 美也子(すどう みやこ)
- 怨霊名は迷い込んだ女。槙村真澄の恋人。行方不明となった槙村を探す途中で皆神村に迷い込み、そこで槙村と皆神村で再会することは出来たものの、後に怨霊化した槙村に殺されて自身も怨霊と化す。声はリー=アリン・ベイカー(海外版紅い蝶)。
- 『刺青ノ聲』ではプレイヤーキャラの一人である天倉螢が体験している「眠りの家の悪夢」においてファイル(其ノ他)で間接的にゲスト出演している。
- 紅い蝶(あかいちょう)
- 紅贄祭における双子巫女(神子)の片割れ(絞殺された側)の魂がチョウの姿に転生したもの。儀式が成功すると妹(弟)[注 18]の首にある絞殺の際についた両掌の痣より紅い蝶が浮かび上がるが、この紅い蝶が出現するか否かにより紅贄祭の成功か失敗かが分かり、紅贄祭が失敗すると双子の片割れ(絞殺された側)は紅い蝶になれない。その後、巫女(神子)の遺骸は黄泉の門「虚」に落とされ、紅い蝶となって肉体から離れた魂は皆神村の周りを舞い飛び、村人達から「贄唄」(にえうた)を唱歌されながら守り神として永遠に祀られる。
- 『刺青ノ聲』ではプレイヤーキャラの一人である天倉螢が体験している「眠りの家の悪夢」において心霊現象でゲスト出演している。
- 暮羽(くれは)
- 『眞紅の蝶』で追加された新キャラで、皆神村に存在する暮羽神社の巫女。生まれる前に双子の妹[注 18]と死別したことでその悲しみから感情のほとんどが欠落してしまっている。新モード「お化け屋敷」の舞台となる「マヨイガ」の案内役を務める。
刺青ノ聲
- 麻生 優雨(あそう ゆう)
- 黒澤怜の婚約者だった青年男性(怜曰く「全てを包み込んで洗い流してくれる雨のような人」)で、異界研究者として知られる麻生邦彦の子孫。出版業界で編集者を務めており、特に民俗学の分野に造詣が深く、雛咲真冬や天倉螢とも交流があった。真冬が失踪してからは天涯孤独の身の上になってしまった妹の深紅を居宅に招いたり[23]、螢とは姪の天倉繭の失踪事件の頃から相談に乗り、もう一人の澪の奇病についても調査に協力して壊れた射影機や数本のカセットテープを預かるなどしており、義理人情にも厚かったようである。他にも家の中には映写機に用いるフィルムリールや霊石ラジオなどの蒐集していた資料や道具が遺品として手付かずのままになっており、更には怜の顔にあるほくろから何らかの因果関係が感じられる「刺青の巫女」こと久世零華が想い人の乙月要との繋がりを求めて肌身離さず身に付けていた「響石の耳飾り」も保管していた。また、「眠りの家」や「刺青の呪い」のことを螢と共に調べてもおり、その事に関する見解や考察は机上のものながらどれもが的を射ていたが、そんな矢先の雨の日に怜が運転していた自動車に同乗していた際の自損事故[注 21]によって他界してしまう。しかしそれらの実績は悪夢に苦しむこととなった怜を含む様々な者の大きな助けとなっていく。声は黒田崇矢、JD・カラム(海外版)。
- ルリ
- 黒澤邸で飼われているペットで、同居人の雛咲深紅が実家から連れてきた黒猫[注 26]。名前は目が瑠璃色であることに由来する。好きな場所はリビングのソファや晴れた日の庭、深紅の膝の上。たまに2階の廊下で鳴き声がする時は深紅の部屋の前におり、中に入りたくて扉を開けてほしいというアピール。寝場所の大半である1階のソファや深紅のベッド上で起きている時に話しかけると、画面が切り替わり手を伸ばして遊べる(じゃらす)モードになる。特定の章では仏間に出現する浮遊霊をいち早く察知して廊下で威嚇していたり、最奥の収納から突然飛び出したりする。クリア特典も用意されており、左耳の下につく赤いリボンや金色の鈴の首輪などの追加コスチュームを着せ替えできる。
- 久世 零華(くぜ れいか)
- 怨霊名は刺青の巫女。「眠りの家」の名で後年に都市伝説化された廃屋=久世家がまだ隆盛だった時代に多くの参詣者から崇められていた最後の「刺青の巫女」。久世家近隣の集落(小さな村)で旧姓は雪代(ゆきしろ)と名乗って父母と弟を含めた4人家族として暮らしており、久世夜舟の孫とは知らずに乙月要と恋仲になっていたが、成長した要が都会へ出ることを望むと一緒に行くことが出来ずに村に残る。その後、村も家族も全てが無くなって唯一生き残った[24]ために久世夜舟に目を掛けられ、縁者や愛する者と死に別れた人々が悲しみのあまりに囚われてしまうという「忌目(ゆめ)」(悪夢のこと。転じて悲しい夢=心痛)を見ないですむように身代わりとなってそれらを刺青「柊」(ひいらぎ)として肌に彫り、黄泉の門「涯」(はたて)へと流す役割を担う「刺青の巫女」になることを受け入れて久世家に引き取られる。その後は柊が身体を埋め尽くす頃になると鎮女によって刺青木(しせいぎ)と呼ばれる石杭を四肢に穿たれて磔られる最後の儀式「戒ノ儀」(かいのぎ、いみいのぎ)が執り行われるが、現世に想いを残してしまうと「逆身剥ギ」という凄惨な末路が待っているためにもう会えないと覚悟して要への想いを「砌ノ鏡(身切ノ蛇目)」(みぎりのかがみ)に映して砕き、断ち切ろうとする。しかし、結果として想いの全てを断ち切ることはできなかったが、奈落の底の最深部にある「棘獄」(しごく)内の床に穿たれ、巫女としての役儀を終えたことで要への想いが良い方向に作用し、悪夢に囚われていない「寝目」(ゆめ)を見ながら久遠の眠りに入ろうとした。その後、夢を通して自身との決定的な別れを予感したことで素性を隠して久世屋敷に忍びこんで異父妹である雨音による協力を受けて「棘獄」に辿り着いた要からの呼び声で目を覚まし、奇跡ともいえる再会を果たした最愛の人に向かって微笑みを返すも直後に要が夜舟によって殺されるのを目の当たりにしてしまい、悲しみと絶望に満たされたことで向かい合わせで倒れた要の無残な姿が悪夢「忌目」として刻み込まれ、全身の柊を暴走させてしまうという最大の禁忌「破戒」(はがい)を引き起こしてしまい、久世屋敷を現世と異界の境界「狭間」(はざま)に閉ざし自身も怨霊となり、要に対する心痛を「もう見たくない」「眠らせて」などと訴えながら狭間の中を永遠に徘徊するようになる。絶対霊かつ本作のラストボスで、最終決戦では空中浮遊からの滑空攻撃→地上に降りての掴み攻撃という通常のターンと、ランダムで強制的にスロー挙動となるモノクローム化が起こり即死攻撃から逃げなければならない無敵のターンが繰り返される。声は皆川純子、キンバリー・ブルックス(海外版)。
- 久世 鏡華(くぜ きょうか)
- 怨霊名は髪を梳かす女。最後の当主となった久世夜舟の娘。子孫を残すためだけの存在「ニイナエ」としてあてがわれた柏木秋人と心から愛し合うようになり、秋人が蒐集していた唄を自身が箏(劇中では琴と表記)で演奏して聴かせたり[25]、一対の「響石(鏡華)の耳飾り」を贈られるなど仲睦まじく、美しいと褒めてもらったロングヘアを特に大事にして梳ることを欠かさないようにもなるが、久世家の掟ではニイナエは用が済み次第「流す」(周辺地方における「殺す」の暗喩)ことになっていたためにその因習までは知らずに二度と戻らない秋人を待ち焦がれて泣き暮らす日々を過ごすうちにまた見てほしいと伸びた髪を切っては壁に打ち付けるという行為を繰り返すようになる。その後、子を宿していたことに気付いて男児を出産し、秋人との再会の願いを込めて「要」(かなめ)と名付けて育てる。しかし久世家の掟では男児は不要とされて4歳になる頃に「流す」ことになっていたため、耳飾りの片方を持たせて屋敷内の井戸から祈るような気持ちで要を落とすことで水路を利用して外界へ脱出させるが、夜舟に黙って行なったこの一件で罰として「着物の間」に秋人の写真や耳飾りの片方を残したまま増築された後の屋敷側の「閉ざされた座敷」に幽閉される。その後は直系女児を産むために別のニイナエ男性が何人も迎えられ、その一人から「雨音」(あまね)を授かるも寂しさが消えることはなく、家系滅亡の原因となった「破戒」が発生してからは座敷からも出られなくなり、秋人の顔も思い出せなくなる程の時間を「狭間」に囚われて過ごすうちに怨霊となる。その後は天倉螢を秋人と勘違いして執拗に付きまとうが、結果的に耳飾りの存在が黒澤怜、雛咲深紅、天倉澪も含めた生還への大きな助けとなった。
- 柏木 秋人(かしわぎ あきと)
- 江戸末期から明治時代にかけて[26]「眠り巫女」の伝説を中心に数々の民謡や童歌などの「唄」を研究していた民俗学者。実年齢は不明だが、その容姿は主人公の一人である天倉螢と同一人物かと思える程に似ている。フィールドワークで久世の宮(秋人自身はごく普通の神社と解釈や表現していた)に訪れた冬に当主の久世夜舟から雪解け期までの滞在を許され、名目上では男子禁制の屋敷だったために昼間は軟禁状態だったが、絶対的な女系継承である同家は子孫を残すためだけの男性「ニイナエ」を外界から迎えるという因習があったことから夜舟の娘だった鏡華の相手として選ばれて夜間は「着物の間」で寝屋を共にするようになる。その後、役儀を超えた感情が芽生えて相思相愛となり、カメラ(射影機)で鏡華を撮影したり[27]、「響石(鏡華)の耳飾り」をプレゼントするなどし、想いは深まるばかりだったために滞在から半月を過ぎた頃には久世家から鏡華を連れ出しての駆け落ちを画策するが、最期は鏡華には知らされずに久世夜舟の手に掛かって秘密裏に殺害された。なお残された射影機は夜舟の手で「座敷のある広間」の箪笥に隠されたのち、現代になってから螢を経て麻生優雨の手に渡った。
- 乙月 要(おとつき かなめ)
- 久世家の下流に存在していた小さな村で育った成人[26]男性。柏木秋人と久世鏡華の間に産まれるが、後に男児を不用な「忌子」としていた久世家から4歳の時に鏡華によって逃がされ、現在の養父母(乙月夫妻)に拾われて育てられる。その後、同じ村で暮らしていた雪代家の零華(当時)と恋仲となったが、自身が都会に移り住むことを望んだために一緒に行けないと断った零華を村に残す形で遠距離生活となる。その後は零華が久世家に引き取られて「刺青の巫女」になったことを知らないまま、広大な屋敷をさまよう中で零華によく似た女性の呼び声が聞こえるという不思議な夢を見るようになっていた頃に「異界との境目」として夢を研究していた麻生博士を学友から紹介され、その夢の話をしていくうちに「刺青の巫女」が零華自身なのだと直感して一目でも良いから最期に会いたいと願い、博士との実験を中断して帰郷する。その後、刺青の巫女に「柊」を納めるために参詣していた者達に紛れ込んで久世の宮に潜入するも鎮女の久世雨音に見つかってしまうが、母の鏡華から異父兄についての事情を聞かされたことがあった雨音が要こそがその兄なのだと理解してくれたことで「棘獄」の場所を教わって零華との再会を果たせたものの、その直後に実の祖母である夜舟の手に掛かって零華の眼前で殺されてしまう。
- 久世 夜舟(くぜ やしゅう)
- 怨霊名は久世家当主。久世家の女主。儀式の断絶を防ぐために零華を引き取って「刺青の巫女」にし、零華に対する儀式が滞りなく終了した後は鎮女の雨音が禁を破って男を屋敷内に手引きするという事態が起こったために他三人に雨音への罰を指示しつつも自身は棘獄へ向かい、零華を目覚めさせてしまっていた要を背後から襲って有無を言わさずに殺害したが、結果として零華による柊の暴走「破戒」を招いてしまう。その後、その事に焦って瘴気を抑えるための「袚いの灯火」の敷設や宮大工を人柱にした「忌ノ柱」の確保、刻宮一帯(社)そのものを囲んで一条の光も通さなくさせる「狭間及び眠ノ宮」の建立などのありとあらゆる対策を打つものの、刺青の巫女を完全に鎮めることは出来ずに自身も破戒の瞬間に浴びた瘴気の影響で立ち上がることも出来なくなり、「御簾のある座敷」に篭もったまま[28]怨霊化の末路を辿る。声は山口奈々。
- 鎮女(しずめ[29])
- 「刺青の巫女」の世話係にあたる幼女達の総称。代々近隣の村などから集められた幼い少女が4人組で務めることになっており、外界と接触を絶たれた巫女の周辺の世話をしたり、話し相手になったりして儀式の進行を待つが、巫女に「柊」が刻まれるとそれを鎮めるためにタイトルバックでも流れている全3節で構成された「鎮メ唄」を唄うと同時に刻ミ女による紫魂ノ墨で染めた人形を打ち付けて祀る「咎打ち」などの役目を担い、最後には巫女の眠りが覚めぬように刺青木(しせいぎ)と呼ばれる石杭を両手足に穿って繋ぎ止める「戒ノ儀」を担当する。また、4人とも久世の姓を名乗ってはいるが、実の姉妹というわけではなく、また鎮女は巫女を穿つ役目を終えた後は生家に戻ることになっている。雨音が掟を破った罪により殺害され、他の三人も「破戒」の発生により久世家を出ることなく命を落とす。
- 久世 雨音(くぜ あまね)
- お下げ髪にしているのが特徴で、鏡華が後年に産んだ久世家直系の女児であり本来なら次期当主となるはずだった。4人の中で唯一鎮女の職務に嫌悪を覚えており、「刺青の巫女」に世話係として接するうちに零華自身を姉のように慕うようになる。また零華が話してくれるかつての恋人の乙月要が母から聞いていた異父兄なのではないかと思い至ったことで、零華への「戒ノ儀」が終わった久世の宮に参詣者として忍び込んできた要の姿にいち早く気付き、男子禁制である久世の宮においても絶秘扱いとなっている最深部「棘獄」の場所を教えると共に刻宮の屋根裏部屋からの潜入に同行し、送り出した後は隠れて帰りを待つ[30]が、兄の身を案じる余りに後を追いかけた結果として奈落で待ち受けていた三人の鎮女に捕まってしまい、罰として身体中に杭を穿たれて死亡した。そうして浮遊霊となった雨音は悪夢の中で雛咲深紅に「零華お姉ちゃんと要お兄ちゃんを助けて」と懇願し、深紅を誘導するかのように行く先々に現れるようになる。声は黒葛原未有。
- 久世 氷雨、時雨、水面(くぜ ひさめ、しぐれ、みなも)
- 怨霊名は巫女姿の少女。2種類に段階変化する怨霊。ストーリー中盤までと一部では旋回(地上戦)タイプのオーソドックスな動きだが、終盤になると浮遊(空中戦)タイプの動きで襲い掛かってくる。
- 氷雨は姫カットのロングヘアが特徴である最年長の少女。職務には忠実で、淡々と仕事をこなしている。「破戒」によって広がった「挟間」を屋敷内に留めるために自分達を人形に模しての「咎打ち」の儀式のため、雨音に続いて時雨と水面の二人を打ち付けた後は誰もいなくなった久世屋敷の中で孤独な最期を迎えた。
- 時雨は前髪を垂らして後ろ髪を上部のみ短く結っているミディアムヘアが特徴である少女。自分のしていることに罪悪感を抱き始めながらも最後まで職務を完遂させるが、後に雨音の罰に対して日記に「ごめんなさい」と謝罪の言葉を綴る。その後、「破戒」が起きてからも幽閉中だった鏡華の世話をし続けた[31]が、後に氷雨の手で「咎打ち」された。
- 水面はおでこを出したおかっぱ風のヘアスタイルが特徴である最年少の少女。幼さ故の残酷さがまだ顕著で、人の身体に杭を穿つという行為に罪悪感を覚えておらずにむしろ楽しみにしている。氷雨の手で「咎打ち」された。
- 鳴海 天涯(なるみ てんがい)
- 怨霊名は顔を隠した男。宮大工の「鳴海一門」を束ねる棟梁で、久世の宮の保全や増築などを代々で一手に担ってきた守谷家の主。最後の「刺青の巫女」こと零華によって引き起こされた「破戒」の瘴気の広がりを防ぐために「狭間ノ宮」と「眠ノ宮」の建立や大量の人柱「忌ノ柱(忌ミ柱)」(いみのばしら、いみばしら)が必要となる旨を夜舟に進言した[32]。その後、犠牲となる下位の宮大工達に「すまぬ」と感じつつも殺害を開始し、守谷 重臣(もりや しげおみ)、楡井(にれい)、辰巳(たつみ)、戌亥(いぬい)の4名の番匠を「座敷のある広間」「階段廊下」「布団の間」「玄関」などに分配して待ち伏せさせ、確保した大量の遺体を屋敷各所の土壁に埋めていく(楡井は破戒直後に「棘獄」の石扉を閉めて生還した人物である[33])。その後は本来なら宮大工の技術を次の代に伝えるために生き残るはずだったが、破戒の影響が強すぎたために残った4人も全員殺害した後はそれでも足りない忌ノ柱に自分自身も加えるために自害して果てた。その後、下位の者達は「白装束の男」、4人は「刺青を刻まれた男」の名でそれぞれ怨霊となった。
- 瀧川 吉乃(たきがわ よしの)
- 怨霊名は生き残った女。婚約者を含む家族と旅行中に飛行機の墜落事故に巻き込まれて一人だけ奇跡的に生き残った女性。自分だけが生き残ってしまったという心の傷から眠りの家に引き込まれ、そこで出会った怜に「私を起こして」と助けを求める。その後、深紅の調査でとある病院に入院していることが判明し、怜が見舞うと確かに眠っていたが、既に呪いの末期症状だったためにベッドに黒い痣のような跡を残して消滅してしまう。
- 葛[注 27]原 蒔枝、梢(くずはら まきえ、こずえ)
- 怨霊名は彷徨う母娘、単独の場合は彷徨う母娘(母)or(娘)。序章的な白昼夢で現れる「白装束の男」(座敷のある広間 2階)と「顔を隠した男」(柵の廊下)を除けばプレイヤーが最初に射影機で闘うことになる怨霊。娘の梢が「父親が失踪したこと」を母親の蒔枝に知らせたことで父親を探し回っていたが、実際は梢が落とした毬を取ろうとした父親が誤って転落死してしまい、咄嗟に梢が「父親が失踪してしまった」と嘘をついたことが真実である(また、梢はこの事を紙に綴っており、後にプレイヤーが物語中に見つけることとなる)。しかし、蒔枝は最初から真実に気付いており、梢を追い詰めたくない思いと夫の死を受け入れられない苦しみから梢の嘘に騙されたふりをして父親を探して彷徨っているうちに、梢と共に眠りの家に引き込まれてしまう。その後、自宅で黒い痣のような跡を残して消息を絶ってしまったことが新聞の記事で明らかになる。
- 浅沼 切子(あさぬま きりこ)
- 怨霊名は四つん這いの女。強盗に襲われた時に一人だけ生き残った女性。強盗に襲われた際に家族全員は殺されたが、自身は両親によって押し入れに隠されたことで生き残る。その後、事件から4日後に押し入れから出られなくなったところを近所の人の通報により救出されるが、後に眠りの家に引き込まれて入院していた病院から姿を消してしまう。
月蝕の仮面
- 奈々村 十萌(ななむら ともえ)
- 流歌や海咲、円香と共に神隠しに遭った17歳の少女の一人。病室で顔を覆い、泣き叫ぶような無残な姿で死亡する。
- 篠宮 鞠絵(しのみや まりえ)
- 神隠しに遭った17歳の少女のうちの一人。十萌と時同じくして自宅にて死亡する。
- 灰原 朔夜(はいばら さくや)
- 灰原耀の姉で、朧月館の院長の娘。20年前に10年に一度の月蝕の夜に行われる島の祭「朧月神楽」の「器(巫女)」を務めたことがあるが、それをきっかけとして「月幽病」(げつゆうびょう)を発症し、朧月館4階の隔離病棟に入院(耀の手帳によるとそれ以来は朔夜本人の精神年齢は当時の幼い少女のままとなっている)する。その後、母譲りの霊媒体質の影響であるが故に月幽病の進行が非常に早く、回復の見込みはほぼ絶望的であるためにほとんど会話ができない状態(正気を失う前は同じ霊媒体質だった海咲のことを気にかけていた)となっていたが、末期となった月幽病を治療するための最終手段として魂の根源「零域」(れいいき)に魂を送ることで自我を洗い、正しい形にして戻すという朧月神楽の本来の姿である儀式「帰来迎」(きらいごう)の器とされる。しかし、魂を鎮めるための「月守の歌」を取り入れなかったために儀式は失敗して「生きながら死んだ」存在と化し、2年間の昏睡の後はかつて島を滅ぼしかけた「無苦の日」(むくのひ)を再び引き起こして自分の顔を見た島民を次々と「咲いた」状態にして死に追いやり、島を滅亡させた。その後は怨霊となって流歌が島を訪れた月蝕の日に全人類を咲かせることを目的に単独で3度目の神楽を行い、更に大きく咲いて世界を滅ぼそうとする。声は田中理恵。
- 灰原 耀(はいばら よう)
- 長四郎が追っていた連続殺人事件の容疑者で、灰原朔夜の弟。姉である朔夜には肉親以上の感情を抱いており、父である重人と同じく朔夜の月幽病治療のためならば手段を選ばない。東京に開院した自分の病院で月幽病研究のために違法な手術を行ったことから長四郎に追われることとなる。その後は姉の治療方法を求めて様々な手を尽くし、姉を救うには禁忌として封印されて失われていた「帰来迎」を行うしかないと考え、父の重人や流歌の父と共に準備を行う。その後、儀式の「奏」にするために流歌達を神隠しにして連れ去り、亞夜子と三人で島を出ることを望みながら姉の朔夜の回復を信じていたが、結果的に帰来迎は失敗し、「無苦の日」を引き起こしてしまう。その後は絶望し、朧月館の屋上で追ってきた長四郎を刺して負傷させるが、最後は逆上して突撃してきた長四郎と共に転落死した。声は櫻井孝宏。
- 灰原 重人(はいばら しげと)
- 朧月神楽を取り仕切る祭祀で、灰原病院院長でもある耀と朔夜の父親。霊媒体質だった妻と朔夜が月幽病を発症し、妻がその事を苦に自殺してしまったことがきっかけで朔夜の治療のために他の月幽病患者を使って人体実験まがいの研究を行うようになり、後に娘の治療のために「帰来迎」を行うも儀式に失敗してその2年後に「無苦の日」が起きてしまい、朔夜の顔を見て「咲いて」しまう。
- 亞夜子(あやこ)
- 朧月館207号室に入院していた少女の霊で、灰原院長の紹介で入って来た特別待遇の患者。残酷且つ攻撃的な性格で、当時7歳の円香を階段から突き落としたり、円香が大切にしていた母譲りのペットのカナリアの首をハサミで切ったり、そのことを叱咤する看護婦の耳をハサミで切ったり、12歳の小柄な少女の見た目に反して大人を軽々しく引きずり回して弄んだりするなどの看護婦や他の患者から恐れられていた一方で、灰原姉弟からは可愛がられており、耀は亞夜子自身の性格を「自分に似たのかもしれない」と評している。また、姓は明らかになっておらず、他者との血縁関係は不明だが、劇中の日誌や遺書などから灰原耀とその姉である朔夜の近親相姦によって生まれた子供であることが示唆されている。朧月島の島民を滅亡させた「無苦の日」の際には咲いた朔夜の顔を見て「月幽病」が悪化しながらもただ一人生き残り、朧月島に来た定期船の船長が島の異変に気付いて本土の警官を呼んだ時には唯一の生存者として発見されて本土の病院へ運び込まれたが、その半年後に死亡した。
- 『眞紅の蝶』では「お化け屋敷」モードにゲスト出演している。
- 水無月 小夜歌(みなづき さやか)
- 流歌の母親。夫の宗也のことを深く愛しながらも家族を顧みずに面打ちにのめりこむ夫に次第に不満を募らせていき、流歌が「月幽病」を発症してしまった時にはその原因を作った夫から娘を遠ざけようと灰原病院に預けるも院長の重人達の思惑で流歌は神隠しに遭ってしまう。その後は流歌が発見された状況を聞いて(その際に当時の刑事だった霧島と知り合って懇意になる)一連の失踪事件に夫が関わっていると確信し、夫と離婚して記憶を失った流歌を連れて島を出て行く。その後、自分の制止を振り切って島へ渡った流歌の身を案じて霧島に流歌を連れ戻してほしいと依頼し、その際に彼に「霊石灯」という道具を渡す。声は鵜飼るみ子。
- 四方月 宗也(よもつき そうや)
- 流歌の父で、「帰来迎」の際に必要とされる「月蝕の面」の技術を受け継ぐ面打師。灰原重人に月蝕の面の作成を依頼され、帰来迎の末に辿り着く「零域」に魅了されるようになったが、仮面を完成させようとする執念の余りに流歌に試作品の仮面を被せて実験台にするなどの危険に晒したために妻である小夜歌は流歌を連れて家を出て行ってしまう。しかし、愛する家族を手放してまで行った帰来迎が失敗したことで「無苦の日」を引き起こしてしまい、それでも面打師として最後まで見届ける決意をし、自分の元を訪れた朔夜の顔を見て「咲いて」しまう。声は立木文彦。
- 片桐 省二(かたぎり しょうじ)
- 本土から来た医者で、灰原重人の助手。治療方針の効果をある程度認めつつも疑問を抱いていたが、「帰来迎」が行われた後は灰原病院地下の流歌達の存在を霧島に匿名で密告し、それから2年後に院長と運命を共にすることになる。
- 黒衣の少女
- 海咲の前に現れる彼女そっくりの容姿をした謎の少女だが、正体は朔夜がかつて海咲に送った人形である。最初は重度の「月幽病」だった朔夜が所持しており、「朔夜」と名付けられて辛うじて自我を保つというきっかけにもなっていたが、それでも症状の進行は収まらずにせめて海咲には同じようになって欲しくないと思った朔夜によって海咲の手に渡り、「海夜(みや)」と名付けられる。その後、海咲に朧月島に戻って来るように伝える。
紫の日記
この節の加筆が望まれています。 |
- 長谷部 海斗(はせべ かいと)
- 顔を削がれた男。行方不明になった妹を探すため、呪いの日記と知りながらも唯一の手がかりである「紫の日記」に関わり囚われた。声は桐本琢也。
- 長谷部 紫織(はせべ しおり)
- 操られた女。「紫の日記」に関わったため、日記に囚われた。呪いにより、人形のようにされてしまう。
- あきら
- 隠れていた少年。常に仮面をつけている。家族を失い、一人で遊ぶようになっていた所に「紫の日記」を発見し黒い服の女に姉の姿を求め囚われた。
- 老婆
- 顔を縫う老婆。選ばれた巫女を陰から育て、儀式の神官を行う。
- 魔夜(まや)
- 黒い服の女。日記を通じて呪いに引きこむ。日記に引きこまれた者が彼女に捕まると「顔を削がれる」。
濡鴉ノ巫女
- 黒澤 密花(くろさわ ひそか)
- 声 - 田中敦子
- 「骨董・喫茶 くろさわ」を営む女性。23歳。夕莉と同じく「影見」の能力を持ち、本業の傍らで無くなった物を探す「失せ物探し」を行っている。また、これ以外にも人捜しの依頼を受けることもあるが、ある事件以降はその依頼を受けることを躊躇している。夕莉を保護してからは自分の店に住まわせ、また同じ能力を持つことから彼女の良き理解者となっている。かつて行方不明になったあかりという少女を発見した際に寸前のところで間に合わず自殺させてしまったことを悔いており、夕莉にその姿を重ねている様子が見られる。かねてから依頼を受けていた雛咲深紅の捜索のために日上山に単身向かうがそこで消息を絶ってしまう。後に水上ノ宮で柩籠に閉じ込められているところを夕莉に発見され直後に黒澤逢世に取り付かれ襲いかかってしまうものの、夕莉によって救出された。
- 鏡宮 累(かがみや るい)
- 声 - 坂本真綾
- 放生蓮の助手。17歳。家事や整理が苦手な蓮に変わり資料の作成や蓮の身の回りの世話をしており、また先生と呼びながらもずぼらな性格の蓮に対してたびたび注意をしている。中性的な容姿をしており公式では性別不詳なのだが、ストーリーが進んだ際の累の言動や『幽婚』の女性側として白無垢を着ている等、女性ではないかと窺わせる描写がいくつか存在する。霊感や耐性が弱いのか作中で霊の影響を受けてしまう場面が多く見られついには日上山に連れ去られてしまうが、蓮によって救出される。内心では現在の関係がずっと続くことを願っていたが蓮がマレビトとして選ばれてしまったことから「自分は選ばれない」ことを悟り蓮を送り出す。その後は幽婚相手に拒否されたことで生還した蓮と再会し微笑みを浮かべながら再び眠りについた。
- 氷見野 冬陽(ひみの ふゆひ)
- 声 - 今井麻夏
- 密花に人探しを依頼した少女。春河の捜索を密花に依頼していたが、返事を待ちきれずに自ら日上山に向かう。その後、一度は夕莉に発見されるが、直後に怨霊によって殺害される。その後は怨霊化し、夕莉に襲い掛かる。
- 百々瀬 春河(ももせ はるか)
- 声 - 戸松遥
- 冬陽の同級生。密花の占いを目当てに「骨董・喫茶 くろさわ」に良く通っていた。突如として日上山に向かって行方不明になるが、後に夕莉によって発見されて一時は保護される。その後、冬陽の怨霊に導かれるままに日上山に向かってしまい、最後は助けられることなく怨霊化する。
- 白菊(しらぎく)
- 声 - 高森奈津美(2役)
- 形代神社に現れる謎の少女。白い髪と赤い瞳を持っており、また顔のない「人型見」という人形を所持している。かつて幼少期の麻生博士と遊んでいた少女で彼に恋心を抱いていた。日上山と同様の信仰を持つ「陽炎山」(かぎろいやま)の幼巫女であったがその異様な容姿から長くは生きられないと言われていたため、7歳になる前に人柱になることを決意する。柩籠に入る際に麻生博士に遺髪を寄香として遺し、いずれ幽婚で再会することを約束して人柱となった。
- 榊 一哉(さかき かずや)
- 密花が捜していた行方不明者の一人で、放生蓮の友人。彼と共に弔写真を探していたが、後に失踪して日上山を訪れる。黒澤逢世の写真を見たことで「魅せられて」しまい幽婚をするために彼女の元を訪れるが失敗してしまい怨霊化する。
- 渡会 啓示(わたらい けいじ)
- 日上山の伝承を研究していた民俗学者で、イギリス人の父と日本人の母を持つハーフ。元はイギリスに在住していたが、日本の民俗学を研究するために来日した。来日後は日上山の伝承を研究するために山の中に居を構えており、後に拾った写真に写っていた黒澤逢世に魅かれて彼女を探していたが、怨霊と化した逢世に出会ったことで心が乱れて幽婚は失敗し、結局は怨霊と化す。
- 枢木恭蔵(くるるぎ きょうぞう)
- 怨霊名は鉈を持った男。日上山近辺の村落の男で姉の志乃に対して強い依存をしており志乃の婚約相手を殺害したことで志乃をも自殺に追いやってしまった。志乃を追って日上山に入った際に巫女に見られたことで自分の行った事を知られてしまい、その巫女を殺害。その後は日上山の巫女達を皆殺しにした後に焼身自殺した。
- 片品 紡(かたしな つむぎ)
- 声 - 高森奈津美(2役)
- 日上山に入って行方不明になった少女で、密花が捜していた行方不明者の一人。以前に一度だけあやねに会ったことがある。家庭で疎外されており、自暴自棄になって自殺未遂を繰り返した末に日上山に入って消息を絶った。
- 黒澤 逢世(くろさわ おうせ)
- 声 - 桑島法子
- 怨霊名は待ち続けた女。強い力を持つ日上山の巫女で、白無垢の上からマリアベールを被っている。本作のラスボスにあたる。大水で生き残ったことがきっかけで人に見えないものが見えるようになって巫女となり、日上山の封印を守る「本柱」に選ばれる。その後、日上山を訪れた麻生博士と出会うが、麻生博士が口にしなかった自分への好意を感じ取ってしまったことで「麻生博士への想い」が未練となって残してしまったことや、儀式と同時刻に枢木恭蔵により巫女達が皆殺しにされて彼女達が引き受けた分の死者の想いまで一気に背負うことになってしまったことが原因で儀式は失敗し、柩籠を開いて夜泉が溢れるという災厄を引き起こしてしまう。その後は引き受けた全ての死の苦しみと一人で夜泉を落ち続ける孤独に苛まれ続け、心の支えとなってくれる(一緒に「終わって」くれる)相手を捜すようになる。
- あやね
- 声 - 山崎和佳奈
- 同社の別ゲーム『デッド オア アライブ シリーズ』に登場するキャラクターと同一人物。かつて自殺を図った紡を助けたことがあり、紡が行方不明になったことを知って彼女を捜すために日上山を訪れる。
零 zero
ジャンル | ホラーアクションアドベンチャー |
---|---|
対応機種 | PlayStation 2、PlayStation 3(北米ダウンロード版) |
開発元 | テクモ |
発売元 |
テクモ ワナドゥー |
プロデューサー | 菊池啓介 |
ディレクター | 柴田誠 |
デザイナー |
長谷川仁(CG) 井内毅(戦闘) 長崎学(ムービー) 吉澤義勝(ムービー) 清水克将(モーション) |
シナリオ | 柴田誠 |
プログラマー | 高崎俊行 |
音楽 | 奥田重清 |
美術 | 長谷川仁(キャラクターデザイン) |
人数 | 1人 |
メディア | 専用DVD-ROM、ダウンロード販売 |
発売日 |
2001年12月13日、旧廉価版 2002年8月1日、新廉価版 2007年11月22日 2002年3月4日、DL版 2013年4月9日 2002年8月27日、廉価版 2008年6月5日 2002年8月28日 |
対象年齢 |
CERO:15才以上(旧廉価版含む)、新廉価版 CERO:C(15才以上対象) ESRB:T(13歳以上) GRB:18歳未満提供禁止(★★★)、廉価版 GRB:18 PEGI:16 USK:16(16歳未満提供禁止)[注 28] OFLC:15 |
コンテンツアイコン | 恐怖、犯罪 |
アスペクト比 | 4:3 |
サウンド | 立体音響技術「S+」対応(株式会社アーニス・サウンド・テクノロジーズ) |
雛咲深紅と雛咲真冬の兄妹が主人公。アドヴァタイジングスローガンは「絶体絶命シャッターホラー」
舞台は氷室邸という広大な廃屋敷。視点はアイソメトリックビュー(俯瞰視点)方式で、ストーリーは全5章。
「射影機」を駆使して索敵および探索を進め、浮遊霊などを撮影しながら怨霊を倒しつつクリアを目指す。
『零 SPECIAL』としてリメイクもされている。PlayStation 3でプレイ可能なダウンロード版は北米版のみのサービス。
射影機については、フィルムは威力の差のみで分けられる「一四式」「三七式」「七四式」「九〇式」の4種で、ファインダーモードでのフィルムチェンジはまだ不可能だった。
強化レンズ、装備機能も概念および区別そのものがまだ無く「補助・特殊機能」の名で存在し、ゲージ消費制ではなくアイテムの「霊石」1個につき1回(発)という個数制で、続篇では本体に組み込む部品へ分けられた「感」「追」なども含まれていた。
基本性能は霊波計の直径が広がる「範囲」、霊力ゲージの充填が早くなる「速度」、同ゲージ(梵字)が増える「最大値」の3つとなっている。
フィラメントは赤色(赤橙)で浮遊霊と怨霊を、青色で地縛霊と封印霊を示す仕様で、出現を知らせる補助演出をコントローラの振動機能で担っていた。
なお、当作では怨霊を射影機内に封印するという概念があり、劇中で「封印」された怨霊はそれ以降出現しなくなる。また、敵の弱点もフェイタルフレームの別称がまだ無く「シャッターチャンス」のままで、撮影ポイントのことを「霊力が貯まる」とも表現していた(霊波計の霊力ゲージのことではない)。
サウンドについては、担当者・奥田の選別によってアーニス・サウンド・テクノロジーズ社の立体音響「S+」を採用しており、同社とタイアップしたヘッドフォンのプレゼントキャンペーンも行われ、両社の公式ウェブサイトにはそれらの外部音波変換装置を介しての試聴用音源ファイルが複数用意されている[注 29]。また、同社はゲーム本篇では語られていないサイドストーリーを描いたPHS向けのメディアミックス『零〜zero〜サウンドホラー』にも携わっている。
おまけ要素の追加コスチュームには、髪と肌の色&化粧までを含めて変わる「ガングロ[8]」などもある。
- 限定、特典
- 「零〜zero〜 オリジナルヘッドホン」: リリース当時に同梱していたアンケートはがきによる抽選で提供されたもの(1,000名)。
- 移植、廉価版、配信
- 『零 zero PlayStation 2 the Best』(ぜろ プレイステーション・ツー ザ・ベスト): 日本の廉価版で、新旧2種類が存在する[注 30]。
- 『FATAL FRAME BASED ON A TRUE STORY.』(フェイタル フレーム ベースド・オン・ア・トゥルー・ストーリー): 北米版でパッケージとDLの2種が存在。ボックスアート(以下BA)およびアイコンは怨霊「首が折れた女の霊」などの顔が描かれたデザイン。リメイク作『零 SPECIAL』の北米版とタイトルが同名である。
- 『零 제로』(ゼロ): 韓国版。BAは日本版の裏面を転用したデザインで深紅とクモの巣が描かれ、ワードマーク下部に上記対訳を追加印刷している。内容は北米版に韓国語字幕をつけた仕様になっている。
- 『零 제로 BigHit Series』(ゼロ ビッグヒット・シリーズ): 韓国の廉価版。
- 『Project ZERO』(プロジェクト・ゼロ): 欧州・豪州版。BAは韓国版をベースに、背後の空間に青白くゆらめくワードマークと「編集者の霊(緒方浩二)」の顔が加えられている。
- 書籍
- 『零 zero パーフェクトガイド』ソフトバンククリエイティブ、2002年2月1日発売、ISBN 4-7973-1872-4
- 雛咲真冬(実際の著者・飯野文彦による演出)『零 zero』電撃文庫(メディアワークス)
FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION
フェイタル フレーム ぜろ スペシャルエディション、Xbox、2003年2月6日発売
通算では2作目[2]にあたる。アドヴァタイジングスローガンは「さらに深い闇へ…。」
Xboxの映像能力によるグラフィック向上を中心にして製作された1作目『zero』のリメイク。当記事では『零 SPECIAL』と略記する。
日本に先駆けて後述の北米圏からリリースされたため逆移植版とも言え、上級者向けの最高難易度「FATAL」、「ギャラリーモード」、新たなマルチエンディング・怨霊・地縛霊・文章ファイルなどが追加されている。
主人公の深紅を中心にキャラクターのモデリングも一新され、PS2版よりも大人びた容姿・スタイル・衣装にアレンジされている。
射影機については、ほぼ『zero』に倣った仕様のままだが、ファインダーモードでの霊力ゲージ(梵字)が霊波計(キャプチャーサークル)と融合して表示される仕様に改定された。
サウンドについては、今作で最後となったARNISの立体音響技術「S+」をPS2版から引き続き採用しつつ、新たにドルビーデジタル5.1chサラウンド出力に対応するようになった。
セーブおよび本体との相性などについては#注意点、バグ、不具合を参照のこと。
- 移植
- 『FATAL FRAME BASED ON A TRUE STORY.』(フェイタル フレーム ベースド・オン・ア・トゥルー・ストーリー)2002年11月22日発売: 北米版。ボックスアート(以下BA)は苦悶の表情の顔が描かれたデザイン。原作『zero』の北米版とタイトルが同名である。
- 『페이털 프레임 스페셜 에디션』(フェイタル フレーム ディレクターズ・カット)2003年3月14日発売: 韓国版。BAは日本版とほぼ同一でワードマークの左に上記対訳を追加印刷している。内容は韓国語に翻訳されている。
- 『Project ZERO BASED ON A TRUE STORY.』(プロジェクト・ゼロ ベースド・オン・ア・トゥルー・ストーリー)マイクロソフトゲームスタジオ、2003年5月2日発売: 欧州・豪州版。BAは北米版とほぼ同一。
零 紅い蝶
ジャンル | ホラーアクションアドベンチャー |
---|---|
対応機種 | PlayStation 2、PlayStation 3(北米ダウンロード版) |
開発元 | テクモ |
発売元 |
テクモ、北米DL版はSCEA ユービーアイソフト |
プロデューサー |
菊池啓介 長谷川仁(プロジェクトマネージャー) MAX NAKA(エグゼクティブプロデューサー) |
ディレクター | 柴田誠 |
デザイナー |
西村晶(ビジュアル) 飯島理恵(ステージ) |
シナリオ | 柴田誠 |
プログラマー |
横田恒宏 大倉克之 薄井陽介 |
音楽 |
奥田重清 齋藤淳生 |
美術 |
長谷川仁(キャラクターデザイン) 矢崎裕之(ゴーストデザイン) 杉本圭子(アートワーク) |
人数 | 1人 |
メディア | 専用DVD-ROM、ダウンロード販売 |
発売日 |
2003年11月27日、旧廉価版 2004年8月5日、新廉価版 2007年11月22日 2003年12月10日、DL版 2013年5月7日 2004年4月29日 2004年6月24日、廉価版 2008年8月1日 |
対象年齢 |
CERO:15才以上(旧廉価版含む)、新廉価版 CERO:C(15才以上対象) ESRB:M(17歳以上) PEGI:16 USK:16(16歳未満提供禁止)[注 28] OFLC:不明 GRB:18歳未満提供禁止(★★★)、廉価版 GRB:18 |
コンテンツアイコン | 暴力 |
ダウンロードコンテンツ | あり |
アスペクト比 | 4:3 |
シリーズ第2作(通算では3作目)[2]。天倉澪と天倉繭の双子の姉妹が主人公。アドヴァタイジングスローガンは「どれほどの絆があれば この悲劇から逃れられるのだろう…」[34]
舞台は皆神村というまるごと1つの廃村。視点はアイソメトリックビュー(俯瞰視点)方式で、ストーリーは全9+1章。
零シリーズ中で唯一『II DIRECTOR'S CUT』と『眞紅の蝶』の2作でリメイクされている。PlayStation 3でプレイ可能なダウンロード版は北米版のみのサービス。
「射影機」を持つ澪がメインキャラだが、霊に憑依されて単独行動してしまう繭とシンクロして交互に操作するという[7]二人三脚的なシステムが特徴で、戦闘時に繭が倒されてしまってもゲームオーバーになる。
村人の残留思念や死後の想いを聴ける「霊石ラジオ」や、無声映画のような映像を再生できる「映写機」などが初登場し、プレイヤーの想像力を利用しての恐怖演出が追加された。
また、ある章では手に持つ懐中電灯が突然点かなくなったり、射影機と共に落としてしまうなどのパニック演出が発生し、それらの状況下ではマップ上の雷雨による散発的な稲光や、僅かな和蝋燭の灯りなどを光源の代わりにするしかなく、後者ではフィラメントは表示されるもののファインダーモードに移行できなくなる。さらに、今作からは射影機自体が効かない完全無敵かつ即死攻撃という「絶対霊」が追加され、逃亡に専念するしかない絶望的な窮地に陥るようにもなった。
射影機については、フィルムは以降の続篇にも引き継がれた「〇七式」から「零式」までの全5種類が確立されたと共に装填時間差という概念が追加され、たとえば〇七式は連写が効かないためAという浮遊霊を撮影した直後に続けて現れるBという浮遊霊を撮影しようとしても間に合わずに逃してしまうことになる(一四式からは連写が効く)。霊波計の充填速度にも差別化が施され、〇七→九〇式の順で早く、零式が最も遅いという仕様になった。
フィラメントは怨霊を示す赤を除いて全て青色で発光し、出現予告もノイズ演出に改定された。
本体や強化レンズのレベルアップ法はポイント制だが、前作『zeroシリーズ』の「霊石」のCGをアレンジし、レベルそのものの上限を増やす役割へと変えた「念珠」というアイテムも別途で必要となった。それに伴って強化レンズの使用法はアイテム個数制ではなくなり、最大4つで蓄積される「霊力」を消費してのゲージ制になった[注 31]。装備機能は「追加機能」と「装備機能」の2つのグループに分けられて存在している。
基本性能は霊波計の直径が広がる「範囲」、より多くの強化レンズが使えるようになる「蓄積」、ダメージの上昇&射程距離が伸びる「感度」の3つとなっている。
サウンドについては、PS2本体の擬似5.1chサラウンドによるステレオ・モノラル出力の切り替えのみとなった。劇中歌の「贄唄」[注 32]は担当者・奥田および齋藤による楽曲。
細かい点では、「古い射影機[8]」というカメラ型オブジェだったセーブポイントが「灯篭」に改定された。複数セーブを心がけていないとやり直しがきかなくなる深刻なエラーについては#注意点、バグ、不具合を参照のこと。
- 限定、特典
- 「零 紅い蝶 Crimson Report 〜紅い蝶の秘密〜」: リリース当時の予約特典で配布された映像ディスク。英語ナレーションと日本語字幕が付いた海外版トレーラーなどを収録。
- 移植、廉価版、配信
- 『零 紅い蝶 PlayStation 2 the Best』(ぜろ あかいちょう プレイステーション・ツー ザ・ベスト): 日本の廉価版で、新旧2種類が存在する[注 30]。
- 『FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY』(フェイタル フレーム・ツー クリムゾン・バタフライ): 北米版でパッケージとDLの2種が存在。前者のボックスアート(以下BA)は作品公式ウェブサイトで配布されている壁紙「双子巫女」を転用したデザインで皆神村の地下・贄座に佇む桐生姉妹(双子少女)が描かれており、後者のアイコンは上述特典ディスクなどで見られる繭と澪の顔アップを加工したデザインになっている。
- 『Project ZERO II CRIMSON BUTTERFLY』(プロジェクト・ゼロ・ツー クリムゾン・バタフライ): 欧州・豪州版。BAは北米版をベースに、背後の空間に澪と「迷い込んだ女(須堂美也子)」の顔が加えられている。
- 『제로 붉은 나비』(ゼロ あかいちょう): 韓国版。BAは日本版の零ワードマーク部はそのままに、右と副題枠内に上記対訳を追加および差し替えて印刷している。内容は韓国語字幕をつけた仕様となっている。
- 『제로 붉은 나비 BigHit Series』(ゼロ あかいちょう ビッグヒット・シリーズ): 韓国の廉価版。
- 音楽、書籍
- 天野月子(現天野月)『蝶』ポニーキャニオン、2003年11月12日発売、PCCA-70051: マキシシングル。1回目のリメイク作『II DIRECTOR'S CUT』にも採用されているテーマソング兼エンディングテーマで、姉の繭をイメージしている[35]。原曲としては同レーベルのアルバム『天龍』、音倉レコード『デラックスカタログ』『カタログ』などにも収録されている。
- 『零 紅い蝶 公式完全攻略本 魂鎮ノ書』エンターブレイン、2004年2月12日発売、ISBN 4-7577-1759-8
- 『「零〜zero〜」「零〜紅い蝶〜」恐怖ファンブック 怨霊の刻』実業之日本社、2004年5月17日発売、ISBN 978-4-408-61623-0: 絶版のため零シリーズ関連書籍で最たるプレミアム状態となっており、大手のオークションなどで出品される古本でも数万円の値がつくことがある。
FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY DIRECTOR'S CUT
ジャンル | ホラーアクションアドベンチャー |
---|---|
対応機種 | Xbox |
開発元 | テクモ |
発売元 |
テクモ マイクロソフトゲームスタジオ |
プロデューサー |
菊池啓介 長谷川仁(プロジェクトマネージャー) 深田勇(USAエグゼクティブプロデューサー) MAX NAKA(エグゼクティブプロデューサー) |
ディレクター | 柴田誠(トータルディレクション) |
デザイナー |
飯島理恵 渡辺弘樹 Oyama Akio Sasamoto Masayuki 栗城桂子 |
プログラマー |
薄井陽介 小出明 渡辺雄一郎 |
音楽 |
齋藤淳生 豊田亜矢子(コンポーザー) |
美術 |
杉本圭子(アートワーク) 加嶋一哲(インフェルノ) |
人数 | 1人 |
メディア | 専用DVD-ROM |
発売日 |
2004年11月11日 2004年11月1日 2004年12月29日 2005年2月4日 |
対象年齢 |
CERO:C(15才以上対象) ESRB:M(17歳以上) GRB:15歳未満提供禁止(★★) PEGI:16 USK:16(16歳未満提供禁止)[注 28] OFLC:M15+ |
コンテンツアイコン | セクシャル、暴力 |
アスペクト比 | 4:3 |
サウンド | ドルビーデジタル5.1chサラウンド対応 |
通算では4作目にあたる[2]。アドヴァタイジングスローガンは「今、そこにいる恐怖…」「その恐怖 何よりも深く そして儚い…」など。
前作『零 SPECIAL』に続いて製作された『紅い蝶』の1回目のリメイク。当記事では海外PS2版の副題=CRIMSON BUTTERFLYとの混同を避けるため『II DIRECTOR'S CUT』と略記する。
日本に先駆けて後述の北米圏からリリースされたため逆移植版とも言え、上級者向けの最高難易度「FATAL」、各ボーナスの統合メニュー「アディショナルフィーチャー」、新たなマルチエンディングなどが追加された。
当作独自の要素としては、「FPSモード」(主観視点)が追加され、フィールドのほぼ全体を目視できていた従来の俯瞰視点とは一変し、何の変哲も無かった単なる通路ですら死角が存在するため「曲がり角の先に何かがいるかも……」といった恐怖が増し、数倍の緊張感が絶え間なく続くプレイを選べるようになった。なお、当モード時では画面上に現在位置と付近の見取り図をガイドするミニマップが常時表示される。
また、従来のミッションモードとは別に「サバイバルモード」が初導入され、より過酷な条件の上での村脱出を目指す遊びも用意された。
射影機については、基本性能・機能・レベルアップ法などはそのままだが、最初に入手する(装填されている)フィルムが「一四式」に変更され、装填時間が最も遅い(連写が効かない)種に一四式も含まれるようになったほか、ファインダーモードからのフィルム変更操作が初めて可能になった。
おまけ要素の追加コスチュームには、同社の別ゲーム『デッド オア アライブ シリーズ』のかすみ(澪側)とあやね(繭側)や、『蒼魔灯』のレイナ(澪側)と『影牢 〜刻命館 真章〜』のミレニア(繭側)などもある。
セーブおよび本体との相性などについては#注意点、バグ、不具合を参照のこと。
- 限定、特典
- 「FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY Premium Fan Disc」: リリース当時の予約特典で配布された映像ディスク。
- 移植
- 『FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY DIRECTOR'S CUT』(フェイタル フレーム ツー クリムゾン・バタフライ ディレクターズ・カット): 北米版。ボックスアート(以下BA)は日本版をベースに、「血塗れの着物の女(黒澤紗重)」の向かって右に澪が加えられている。
- 『페이털 프레임 2 붉은나비 감독판』(フェイタル フレーム ツー ディレクターズ・カット): 韓国版。BAは北米版とほぼ同一で上記対訳を追加印刷している。今作では韓国語で翻訳(表記)しているのは取扱説明書や補足題字といった一部のみで、内容は北米版そのままの英語音声&字幕となっている。
- 『Project ZERO II CRIMSON BUTTERFLY DIRECTOR'S CUT』(プロジェクト・ゼロ・ツー クリムゾン・バタフライ ディレクターズ・カット): 欧州・豪州版。BAは北米版とほぼ同一。
零 眞紅の蝶
ジャンル | ホラーアドベンチャー |
---|---|
対応機種 | Wii、Wii U(後方互換) |
開発元 | コーエーテクモゲームス |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー |
菊池啓介 伊豆野敏晴[18](兼プログラマー) |
ディレクター |
柴田誠 大澤徹[18](兼プログラマー) |
人数 | 1 - 2人 |
メディア | 専用12センチ光ディスク、ダウンロード販売 |
発売日 |
2012年6月28日 2012年6月29日 |
対象年齢 |
CERO:15才以上 ACB:MA15+ PEGI:16 USK:16(16歳未満提供禁止)[注 28] |
コンテンツアイコン | 暴力、恐怖、犯罪 |
デバイス | ヌンチャク対応 |
アスペクト比 | 16:9 |
売上本数 | 45,143本[36] |
この節の加筆が望まれています。 |
通算では8作目にあたる[2]。『月蝕の仮面』で初導入されたフロントビュー視点とWiiリモコン&ヌンチャクを用いた操作系で再開発した、『紅い蝶』の2回目のリメイク。アドヴァタイジングスローガンは「それは、決して見てはいけない禁断の儀式…」
別売の周辺機器が必要で解像度にも制限がかかるものの、後継機のWii Uでもプレイできる。
キャラクターのモデリングや射影機のデザインなどは前リメイク版の『II DIRECTOR'S CUT』とも異なる新規に描き起こされたものが採用され、任天堂の要望により澪と繭の年齢が2つ上げられた[18]。「さわるシステム」の演出も『月蝕の仮面』以上に多彩な「もっとさわるシステム」となり、新たなマルチエンディング・強化レンズ、シリーズ初となる肝試し的なミニゲーム「お化け屋敷」などが追加された。
怨霊戦では、特定の条件で「闇帰り」という復活現象が発生し、攻撃力が上昇したり、新たな行動パターンが追加されるようになった。また、Wiiリモコンが2つあれば2プレイヤーが参戦することができ、シャッターボタンのタイミングを合わせた同時押しに成功すると「シンクロショット」が発動しダメージおよび入手ポイントが増えるというボーナス要素が追加された。
射影機については、基本性能は霊波計の直径が広がる「範囲」、霊力ゲージ(梵字)が増える「蓄積」、同ゲージの充填が早くなる「感度」、より多くの強化レンズが使えるようになる「霊子」の4つとなっている。フィルム毎の装填時間差(連写の能否)は六一式までが中速で共通、九〇式が高速、零式が低速という3種になっている[18]。
レベルアップ法は前々作にあたる『刺青ノ聲』に倣った単純ポイント制で、新たに撮影以外にも『月蝕の仮面』から引き継がれ改名と共に単純なポイントアイテム(少→多)にスイッチされた「霊石の欠片(蒼と紅)」からも獲得できるようになった。
細かい点では、装備機能が「強化機能」へ改名された。
- 移植
- 音楽、書籍
零 -刺青ノ聲-
ジャンル | ホラーアクションアドベンチャー |
---|---|
対応機種 | PlayStation 2、PlayStation 3(北米ダウンロード版) |
開発元 | テクモ |
発売元 |
テクモ、北米DL版はSCEA テイクツー・インタラクティブ |
プロデューサー |
菊池啓介 柴田剛平(プロジェクトマネージャー) MAX NAKA(エグゼクティブプロデューサー) |
ディレクター | 柴田誠 |
デザイナー |
高尾大嗣(CG) 西村晶(2D) |
シナリオ |
柴田誠 井内毅 |
プログラマー |
浅見健一 大倉克之 |
音楽 | 齋藤淳生 |
美術 |
行田裕美(キャラクターデザイン) 矢崎裕之(ゴーストデザイン) 杉山清孝(アートワーク) |
人数 | 1人 |
メディア | 専用DVD-ROM、ダウンロード販売 |
発売日 |
2005年7月28日、旧廉価版 2006年7月6日、新廉価版 2007年11月22日 2005年11月8日、DL版 2013年10月1日 2006年2月24日 2009年6月6日 |
対象年齢 |
CERO:15才以上 ESRB:M(17歳以上) PEGI:18+ USK:16(16歳未満提供禁止)[注 28] ACB:MA15+ GRB:18 |
コンテンツアイコン | セクシャル、暴力 |
ダウンロードコンテンツ | あり |
アスペクト比 | 4:3 |
シリーズ第3作(通算では5作目)[2]。黒澤怜、雛咲深紅、天倉螢の3名が主人公。アドヴァタイジングスローガンは「侵蝕する恐怖」
舞台は眠りの家と呼ばれる悪夢の中の広大な廃屋敷と、怜たちが暮らしている現実世界の近代住宅。視点はアイソメトリックビュー(俯瞰視点)方式で、ストーリーは全14章。
PlayStation 3でプレイ可能なダウンロード版は北米版のみのサービス。
各主人公には個性が設定されており、怜は一時的な無敵回避技の「フラッシュ」、深紅はスロー効果をもたらす「御神石のお守り」と固有のタメ攻撃「重(チャージショット)」、螢はマップ内の要所に回避する手段「隠れる」などを有する。
3人をそれぞれで独立している章ごとに操作し、悪夢と現実を行き来しながら進めていくが、次第に境界が曖昧になり現実世界にも霊が侵食してくる恐怖が特徴。加えて、前作『zeroおよび紅い蝶シリーズ』の事件にかかわった人物・舞台・血縁者などが悪夢の中に様々な役割で再登場しているため、劇中の主人公などが「もう終わったはずなのに…」のように体験している不安や既視感覚を、前作を遊んだことがあるプレイヤー自身も同様に感じるという要素も含まれている。
また、当作ではある章以降はほぼ全マップが瘴気に包まれ画面がモノクローム化し、限定的な登場だった絶対霊の「刺青の巫女」が高確率のエンカウンター制に変わって先々に出現するようになってしまうため、各地に点在している「袚いの灯火」という消耗アイテムを探しあてて炎の勢いを補充する必要に迫られるというタイムリミット・サスペンス的な展開も追加される。
射影機については、フィルムの装填時間差という概念は廃止され、どのフィルムでも平時からの連写が可能となり、霊力ゲージの充填速度も「零式」(最も遅い)を除いて一律化された。
レベルアップ法についても「念珠」を廃止したポイント制のみに単純化され、基本性能は霊力ゲージ(梵字)が増える「最大値」、霊波計の直径が広がる「範囲」、霊力ゲージの充填速度の上昇&射程距離が伸びる「感度」の3つとなっている。
ただし、射影機は3人の主人公それぞれで個別に所持しているが、獲得した撮影ポイントは共有制で、フィルムは逆に「六一式」以上の物は取得者に固定化されるため、どの主人公の射影機から優先してレベルアップさせるのか、または強いフィルムを回収させるのかなど、キャラ毎の相性や必要性を踏まえつつ各章の中ボス戦ないし終盤やラストボスに向けた戦略が重要となっている。
劇中歌の「鎮メ唄」は担当者・齋藤による楽曲。
細かい点では、装備機能のグループ分けが無くなり強化レンズのゲージ名が「霊子」に改定され、浮遊霊の撮影で入手するポイントが変動ではなく500、1000、2000ptsの固定制になり、舞台がほぼ屋内に限定されたため主なセーブポイントが灯篭ではなく「行灯」になっている。複数セーブを心がけていないとやり直しがきかなくなる深刻なエラーについては#注意点、バグ、不具合を参照のこと。
- 限定、特典
- 「History of "Project Zero" 〜黒澤レポート〜」: リリース当時の予約特典で配布された映像ディスク&設定資料集のセット。
- 移植、廉価版、配信
- 『零 -刺青ノ聲- PlayStation 2 the Best』(ぜろ しせいのこえ プレイステーション・ツー ザ・ベスト): 日本の廉価版で、新旧2種類が存在する[注 30]。
- 『FATAL FRAME III THE TORMENTED』(フェイタル フレーム スリー ザ・トーメンテッド): 北米版でパッケージとDLの2種が存在。ボックスアート(以下BA)およびアイコンは日本版公式ウェブサイトで配布されている壁紙「まどろみ」と「涯(はて)の岸」を合成したようなデザインで、水面に伏せる怜と「刺青の巫女(久世零華)」が描かれている。
- 『project zero 3』(プロジェクト・ゼロ・スリー)[注 1]: 欧州・豪州版。BAは北米版とほぼ同一。
- 『零 -문신의 목소리-』(ぜろ しせいのこえ): 韓国版。BAは日本版とほぼ同一で副題飾り線内に上記対訳を差し替えて印刷している。内容は韓国語に翻訳されている。
- 音楽、書籍
零 月蝕の仮面
ジャンル | ホラーアドベンチャー |
---|---|
対応機種 | Wii、Wii U(後方互換) |
開発元 |
テクモ グラスホッパー・マニファクチュア |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー |
菊池啓介、安田善巳(エグゼクティブP) 大澤徹、伊豆野敏晴(Co-P)、波多野信治(シニアP)、岩田聡(エグゼクティブP) |
ディレクター | 柴田誠、須田剛一(グラスホッパー・マニファクチュア) |
シナリオ | 柴田誠、結城昌弘、須田剛一 |
音楽 | 高田雅史、市川恵津子 |
美術 | 竹安佐和記、高木正文、能丸督之、川合景二、深町勝好、向笠久美子(キャラクターデザイン) |
人数 | 1 - 2人 |
メディア | 専用12センチ光ディスク |
発売日 | 2008年7月31日 |
対象年齢 | CERO:C(15才以上対象) |
コンテンツアイコン | 恐怖 |
デバイス | ヌンチャク対応 |
アスペクト比 | 16:9 |
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シリーズ第4作(通算では6作目)[2]。水無月流歌、麻生海咲、月森円香、霧島長四郎の4名が主人公。アドヴァタイジングスローガンは「恐怖を体験する。[注 33]」
舞台は朧月島という離島にある廃墟となった西洋館建築のサナトリウム・病院・和風建築の住宅など。視点はフロントビュー(後方視点)方式が初導入され、Wiiリモコンとヌンチャクを使った独自の操作方法となっている。ストーリーは全12章。
現コーエーテクモゲームスとなる合併前に掲げられた「テクモ×任天堂プロジェクト」の第1弾タイトルで、開発はテクモ、監修・発売元は任天堂。
別売の周辺機器が必要で解像度にも制限がかかるものの、後継機のWii Uでもプレイできる。
当作では単なる光源でしかなかった懐中電灯に隠されたアイテムを照らし出せる役割がつくようになり、アイテムを入手したりする際に「さわるシステム」というズームアップ&モーションが挿入され、プレイヤーの意志でボタンを押し続けて手を伸ばす時間を調整することが求められ、ゴーストハンドに腕を掴まれるなど「何かが起こるかもしれない……」という緊張感が終始つきまとう恐怖演出が追加された。そのため、後述する強化要素を満たす手段が撮影ポイントではなくなったこともあり、どんなにイヤだとしても射影機のレベルアップのためには怪しい場所や光っているものを積極的に掴んでいくことから逃れられなくなっている。
バトルについては、シリーズ初の新視点および操作の仕様変更に伴い、『紅い蝶』の頃の強化レンズ「追」に相当するオートロックオンがリモコンの操作で任意に行えるようになったほか、フィールド移動時も含めてフィラメント発光が前後左右の4方向をガイドしてくれるようになった。フィルムは『刺青ノ聲』に倣っているが霊力ゲージの充填速度は〇七→零式の順で遅い仕様になった。そして射影機とは別に長四郎のみが扱うシリーズ初登場の新武器「霊石灯」が追加された。
射影機については、レベルアップがシリーズ通例である撮影ポイント共有制ではなく、初となるアイテム共有制となっており、本体は「青い霊力の欠片」、強化レンズは「赤い霊力の欠片」を別々で集めることが必要で、今作での撮影ポイントはセーブ燈篭の「交換」メニューを介して「万葉丸」などの回復系や「九〇式」までの各フィルムとの取引に用いる仕様になった。
基本性能には差別化が施され、霊力ゲージ(梵字)が増える「最大値」と、より多くの強化レンズが使えるようになる「蓄積」の2つは3名共通、霊力ゲージの充填が早くなる「感度」とフィルムの装填時間差を縮める「チャージ」の2つは流歌と海咲、霊波計の直径を広げる「範囲」は海咲と円香、霊子の充填を早める「霊子吸収」は流歌のみの要素となっている。
おまけ要素の追加コスチュームには、任天堂のゲームキャラとコラボしたゼロスーツサムス[注 34](流歌用)やルイージ(海咲用)などもあり、プレイ中からの衣装変更が初めて可能になった。
一方、エクストラアイテムの封印が解除されないなどの#注意点、バグ、不具合があり、当作ではコンプリートが達成できなくなっている[注 35]。
零シリーズ中唯一海外販売(移植)がされていない[注 36]。
- 音楽、書籍
- 天野月子(現天野月)『ゼロの調律』音倉レコード、2008年7月30日発売、KURA-0021: マキシシングル。イメージソングとして使用されており、下記『NOISE』も含めて天野月子名義での最後のタイアップとなった。原曲としては同レーベルのアルバム『ZERO』(リマスター版含む)や『Decade』などにも収録されている。
- 天野月子(現天野月)『NOISE』(収録アルバム『NOISE』…、2008年11月24日発売/公式通販&ライブ会場限定、KURA-0024): エンディングテーマ。上述の通りシングル化はされていないが、原曲としては天野月へ改名後のCOCOONレーベルでのアルバム『ZERO リマスター版』にも収録されている。
- 『任天堂公式ガイドブック 零 月蝕の仮面 〔Wii〕』小学館、ISBN 978-4-09-106428-8
心霊カメラ 〜憑いてる手帳〜
ジャンル | ホラーゲーム |
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対応機種 | ニンテンドー3DS/ニンテンドー3DS LL、Newニンテンドー3DS/Newニンテンドー3DS LL |
開発元 | コーエーテクモゲームス |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 菊池啓介、伊豆野敏晴、牧野格三 |
人数 | 1人 |
メディア | 専用ゲームカード |
発売日 |
2012年1月12日 同年4月13日 同年6月29日 |
対象年齢 |
CERO:B(12才以上対象) ESRB:T(13歳以上) PEGI:16 USK:16(16歳未満提供禁止)[注 28] |
コンテンツアイコン | セクシャル、暴力、恐怖、犯罪 |
売上本数 | 40,827本[36] |
シリーズ第5作(通算では7作目)[2]。当記事では後述のモード名から『紫の日記』とも略記する。
AR技術やジャイロセンサーといった3DS本体の特徴を駆使した新しいホラーゲームを標榜する一作で、タイトルから零が外された理由については菊池啓介が「一般性を求めたため」のように答えており[37]、射影機の設定を流用したカメラバトルがメインの内容となっている。
主なモードは以下の通り。
- ARストーリー「零〜紫の日記〜」
- 「紫の日記」と呼ばれる呪われた書物に関わった人々の物語。プレイヤー自身が主人公となり、ある日突然届いた「紫の日記」に関わる呪いから逃れるため、ありえないものを映し出すカメラ「射影機」で謎を紐解いていく。一度クリアすると、難易度が上がり得られる情報が増え、眞夜の服装が変わるエクストラストーリーが選択できるようになる。なお、時代背景は『zero』から始まる過去作とは全く異なっているため、接点は皆無となっている。
- ゴーストカメラ
-
- 心霊写真撮影
- 本体のカメラを使って心霊写真を作ることができる。ノーマルレンズ、立体レンズ、顔認識レンズの3種類から選択でき、「ニンテンドー3DSカメラ」で見ることが出来る。
- 憑きモノ診断
- 写真に写った人に憑いている怨念を写し出して占いを行う。顔診断の写真撮影した後にARノートで確認する。
- 呪い顔退治
- 写した人の顔が、その人の中に潜む怨霊となって襲いかかる。顔診断の撮影になるが、特に顔である必要はない。
- ホラーノート
- 本体のカメラを使ってARノート上でミニゲームができる。
- 4つの奇妙な面
- 面をつけた少年から、4つの面を使った問題が出される。
- 和人形の呪い
- 提示される和人形を、記憶を頼りに似たような和人形の中から見つけ出し撮影する。
- ノートに潜む少年
- 面をつけた少年を、ヒントからARノートから見つけ出す。
- 怨霊の棲む館
- ARノート内に存在する「向こう側」の世界で、「ありえないもの」を時間内にノルマ数の撮影(除霊)する。
零 濡鴉ノ巫女
ジャンル | ホラーアドベンチャー |
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対応機種 | Wii U |
開発元 | コーエーテクモゲームス |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 菊池啓介 |
ディレクター | 柴田誠 |
人数 | 人 |
メディア | 専用12センチ光ディスク、ダウンロード販売 |
発売日 |
2014年9月27日 2015年10月22日 2015年10月30日 2015年10月31日 |
対象年齢 |
CERO:D(17才以上対象) ESRB:M(17歳以上) PEGI:18+ USK:18(18歳未満提供禁止)[注 28] ACB:MA15+ |
コンテンツアイコン | 暴力、犯罪、言葉・その他[要出典] |
アスペクト比 | 16:9 |
売上本数 | 3万5,427本[38] |
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シリーズ第6作(通算では9作目)[2]。不来方夕莉、雛咲深羽、放生蓮の3名が主人公。アドヴァタイジングスローガンは「Wii Uで体験する濡れる恐怖[注 37]」
舞台は日上山という丸ごと1つの山。視点はフロントビュー(後方視点)方式で、Wii U GamePadを射影機に見立てているなど独自の操作方法となっている。ストーリーは全16+4章。
シリーズ初となる要素もいくつか追加された。
- 濡れメーター/夜泉濡(よみぬれ)
- 『刺青ノ聲』における「瘴気と袚いの灯火」に似たシステムで、雨などのマップ演出および水没している地形などのギミックによる影響や戦闘でのダメージなどで増え、屋内への退避や時間経過による乾きなどで減るゲージ要素。
- 濡れ具合に比例して射影機戦での与ダメージ量が増していくメリットがある反面、怨霊との遭遇確率や被ダメージ量も上がってしまうデメリットがある。
- また、今作では「夜泉濡」という黒く変色した状態の怨霊が存在し、特定の攻撃を受けると主人公側も夜泉濡状態となって防御力の低下・体力メーターの減少・視界の悪化などがプラスされてしまうため、消耗アイテムの「清めの火」を使うなどして脱する必要に迫られる。
- 看取り
- 怨霊を倒すと発生する演出で、怨霊ではなかった生前の過去を追体験するシステム。
- 影見(かげみ)/寄香(よすが)/残影
- コントローラ操作で可能な行動。
バトルについては、シリーズ通例だったシャッターチャンスがデフォルトの判定制ではなくなっており、代わりに怨霊を撮影する毎に「霊片」という破片が飛び散るようになり、それらをファインダーに収めた数が多いほど本体に与えるダメージが増える仕様になったため、フェイタルフレームを狙って特定の行動パターンを始めるまで付き合う「待ち戦法」が基本だった過去作とは異なり、積極的に撮影して手数で押す「攻め戦法」が有効になっている。
射影機には夕莉、深羽の使う通常の射影機と、蓮が使う連写機能のある複眼射影機が登場する。また、射影機での撮影時、深羽には彼女の固有能力として一時的に時の流れを緩やかにする「スロー撮影」ができる。 射影機のレベルアップ法は『月蝕の仮面』以外のシリーズ通例である撮影ポイント共有制。基本性能は攻撃の射程距離が長くなる「感知」、フィルムチャージ時間が延びる「充填」、与えるダメージが増える「出力」、霊力を吸収する効率が上がる「吸収」の4つで、蓮の使う複眼射影機の場合「吸収」の代わりに、連写撮影時の撮影間隔とが短くなり、スロー効果のある「速写」の性能となっている。 通常の射影機を持つ夕莉、深羽と、複眼射影機の蓮では射影機の強化に使うポイントが共有なので、どの射影機にポイントを振るかも考えどころである。 またフィルムのチャージ時間もフィルムごとと難易度ごとによって変化し、今作では六一式フィルムが一番遅く、九〇式フィルムが一番速くなっている。 強化装置や強化レンズシステムも引き継がれており、強化装置を一度装備すると、射影機、複眼射影機の両方にその効果が反映されるが、強化レンズの場合夕莉、深羽の使う射影機にのみの要素となる。なお、強化レンズも射影機本体と同じようにポイントを使って強化することができる。
また、今作では章の区切りがミッションモードのそれと同義であり、フィルムや消耗アイテムは次章に引き継がれない使い切り制で、セーブも自動で行われる通過ポイントチェック制になった。
クリア後の特典では、『II DIRECTOR'S CUT』以来となる『デッド オア アライブ シリーズ』とのコラボとしてTeam NINJA監修によるあやねが登場するミッション「綾」が用意されており、『刺青ノ聲』における天倉螢の固有能力に似たスニークアクションが楽しめるモードとなっている。追加コスチューム、追加アクセサリーには、ウサギ耳、ウサギ尻尾(夕莉用)やグラビア水着(深羽用)などがある。
- 音楽
- AnJu『HIGANBANA』SPACE SHOWER MUSIC、2014年9月24日配信、同年10月8日発売: テーマソング。天野月以外でシリーズ初となるタイアップで、デジタル・ダウンロード版(以下DL版)とマキシシングル版の2種でリリース。
- 天野月『鳥籠-in this cage-』COCOON、DL版シングル/2014年9月24日配信、収録アルバム『ごもくならべ』KURA-0058/同年9月20日限定先行販売&同年10月1日一般発売: タイアップソング。上述の通りCD-DAとしてのシングルがリリースされないのは、『月蝕の仮面』の「NOISE」、『眞紅の蝶』の「くれなゐ」に続いて3度目となる。
- 移植
注意点、バグ、不具合
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- Xboxリメイク版の問題点
- 『零 SPECIAL』と『II DIRECTOR'S CUT』の2作は、初代Xbox(初期型)本体HDDの範囲内でしかセーブできない仕様となっていて、マイクロソフトの純正メモリユニット(別売り)であってもコピー不能となっている。また、Xbox 360本体が発売されて以降、初代Xbox専用ソフトをX360本体で遊べるようにする「ゲーム互換性アップデート」のサービスが始まり、当2作も対応してはいるが、実際にX360本体側でプレイすると以下のようなバグが発生してしまう。したがって、X360本体ならモデルによって外付けのHDDを使ったバックアップが選択可能であるのに対し、正常にプレイ出来る初代Xbox(初期型)が故障した場合などに対するデータのバックアップ手段は皆無に等しいため、どちらの機種で遊んでも何かしらの不都合がある。そしてこの両作は出荷本数が少ないことからプレミアム状態が続いており、大手のオークションで中古品でも数万円で取引されている。
- 『零 SPECIAL』: 画面が真っ暗になってしまう不具合。たとえば「第一夜 裂き縄」では冒頭・氷室邸玄関でのデモが全く見えず深紅の音声だけで進行し、辛うじて最後の「タスケテ…」という少女の顔が映るのみで終わってしまう。
- 『紅い蝶』『刺青ノ聲』『月蝕の仮面』におけるバグ
- 『紅い蝶』と『刺青ノ聲』では「○○の鍵」と名付けられているキーアイテムとしての鍵や、パズルアイテムを操作することで開かれる特別な扉全般は、すぐに潜らないで別マップ(画面切り替えを伴う他の部屋)へ移動してしまうと開錠の事実がキャンセルされてしまい、戻ってきても開かずの扉になっていて、鍵などもゲーム上から消滅し2度と手に入らなくなるというバグがある。『月蝕の仮面』では三ノ蝕にて上記に似た手順から起こる扉関連のフリーズバグがある。また、クリア後のお楽しみとして用意されているボーナスアイテムの1つが条件を満たしても入手できない不具合があり、これらを含めた計3つの問題を告知・謝罪している[39]。
メディアミックス
モバイルコンテンツ
- 『零〜zero〜サウンドホラー[1][注 1]』
- 1作目『zeroシリーズ』を題材にしたPHSのDDIポケット/ドコモPHS向けオーディオドラマ(サイドストーリー)。ゲーム本篇の音響に技術協力したアーニス・サウンド・テクノロジーズ社との共作で、2002年8月1日から配信された。
- 『REAL零 Another Edition[1][注 1]』
- 『zeroシリーズ』と『紅い蝶』までを題材にした携帯電話の900iシリーズ向けホラーゲーム。制作/COOはテクノロジーアンドモバイルラボラトリー/田中泰生。2004年8月2日 - 2011年3月31日間まで提供された。
- 『テクモのメロディ[1][注 1]』
- 公式モバイルウェブにて提供された携帯電話向けダウンローダブルコンテントのサービス。『zeroシリーズ』、眞紅の蝶を除いた『紅い蝶シリーズ』、『刺青ノ聲』のBGMや効果音の着うた/着信メロディ、壁紙など、ここでしか手に入らないコンテンツが配信された。
テーマパーク
- 『4D零』
- 『紅い蝶』を題材にした劇場上映タイプの和風ホラーアトラクション。アドヴァタイジングスローガンは「呪われた儀式がふたたび始まる。」監督はゲーム本篇でプロモーション・ムービー・パートのディレクターを担当した下山天。制作はビジュアルサイエンス研究所。2004年7月17日を皮切りに、としまえん、梅田ジョイポリス、ポルトヨーロッパ、グリーンランドリゾートなどで運営された。
小説/邦画
漫画
洋画
- 『FATAL FRAME』
- サミュエル・ハディダ製作による洋画作品。なお、2001年頃にドリームワークス制作で映画化される予定と報じられた過去があるため、現在でも各メディアやウェブサイトにその痕跡が残されたままとなっているため混同されやすい一面がある。
開発
『刻命館』から始まったトラップシリーズ、いわゆる「テクモのダークなゲーム」を手掛けたスタッフによって誕生。最初期の公開名称は「Project Ø(仮)」だった。
中心的な人物はプロデューサーの菊池啓介と、ディレクターの柴田誠の両名で、劇中に地縛霊としてゲスト出演している作品もあり、女性キャラの誰かに片思いしていたというネタになっている[注 38]。1作目から参加し『紅い蝶』と『II DIRECTOR'S CUT』ではプロジェクトマネージャーを務めた長谷川仁は退社し角川ゲームスへ移ったため、以降の続篇では参加していない。『月蝕の仮面』では他社のグラスホッパー・マニファクチュアから須田剛一が、任天堂から伊豆野敏晴と大澤徹が参加し、伊豆野と大澤は『心霊カメラ』『眞紅の蝶』『濡鴉ノ巫女』にも参加した。
ストーリーは全作それぞれで独立しているが、『zero/零 SPECIAL』『紅い蝶/II DIRECTOR'S CUT/眞紅の蝶』『刺青ノ聲』『濡鴉ノ巫女』は事実上の4部作である。ただし、『月蝕の仮面』も含めて舞台となる場所と時間(年月日)は異なり、登場人物も間接的なつながりが存在する程度なので、プレイヤー(ユーザー)に対して購入(体験)の順番を強制したりはしておらず、どれからプレイしてもいいようにデザインされている。
副題にも表れている通り、ほぼ全作品毎にテーマカラーが設定されており(『zeroシリーズ』の白と黒色[40]、『紅い蝶シリーズ』の赤色、『刺青ノ聲』の青色、『月蝕の仮面』の黄色、『紫の日記』の紫色、『濡鴉ノ巫女』の濡烏色など)、それらが暖色系の場合は平仮名の「の」を、寒色系の場合は片仮名の「ノ」をタイトルの格助詞に用いている[41]。
『紅い蝶』の製作初期に菊池啓介から「テーマソングが欲しい」という提案がなされ、柴田誠が「零の世界観にぴったりな人を見つけた」として「箱庭〜ミニチュアガーデン〜」という楽曲のシンガーソングライター・天野月子(現天野月)を推薦したことで主題歌「蝶」がタイアップされた[42]のを機に好評を博し、『紅い蝶シリーズ』『刺青ノ聲』『月蝕の仮面』『濡鴉ノ巫女』などで彼女の楽曲が起用されている。一方、サウンドトラック盤などは一切リリースされておらず、2006年からの一時期に限って運営されていた『テクモのメロディ』での配信程度となっている。
また、1作目当時からヘッドフォンなどの外部音波変換装置を介してのプレイが度々推薦されており[43]、実際に体験するとフィラメントの発光が索敵手段の生命線となる怨霊戦などで物音による位置確認の手助けになったり、浮遊霊やデモ中のボソボソ声を聞き取り易くなるため、零シリーズ恒例の攻略法の一つにもなっている。
メーカーやシリーズ公式としてのアカウントではないが、上述の柴田、天野、須田のほか、1作目から参加している井内毅などはTwitterを公開している。
評価
業界レビュー
最も高い評価は、国内ではファミ通各誌のクロスレビューにおける『零 -刺青ノ聲-』と『心霊カメラ 〜憑いてる手帳〜』の35点。海外ではGameTrailersにおける『FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY DIRECTOR'S CUT』の10点満点で、他にも1作目『零 zero』の体験談で絶賛(絶叫)されてもいた[44]。
最も低い評価は、国内ではファミ通における『zero』の32点。海外ではDestructoidにおける『心霊カメラ』の1点。
レビュー媒体/数値 | タイトル/評価 |
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受賞歴
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- 零 zero
- FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION
- 零 紅い蝶
- IGN Top Ten Tuesday: Scariest Games 3位
- Top Ten Scariest Video Games Ever(最も怖いホラーゲームTOP10) 3位[45]
- FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY DIRECTOR'S CUT
- 零 -刺青ノ聲-
- 零 月蝕の仮面
- 心霊カメラ 〜憑いてる手帳〜
- 零 眞紅の蝶
- 零 濡鴉ノ巫女
- 零シリーズとして
- Halloween Special: Ten FTW (Top 10 Scariest Games) 1位
備考
零シリーズは前述してきた『バイオハザード』を筆頭とする『サイレントヒル』や『SIREN』などの競合タイトルとは対照的に、グロテスクな容姿のクリーチャーによるビジュアル的な恐ろしさや、そういったものと対峙しての本能的な命の危機感でプレイヤーを恐怖させるというよりも、雰囲気や空気感でじわじわと恐怖を煽り立て、精神的に追い詰めていくような内容となっており、ホラー小説の『リング』などの著書で知られる鈴木光司は、
との賛辞を呈したことがある。
また、『F.E.A.R.』が零シリーズから多大な影響を受けて制作されたことを関係者自身がコメントしている[要出典]。
ゲーム雑誌『ファミ通』の関係者にも愛好者が見られ、『紅い蝶』には浜村弘一と漫画家・柴田亜美が同誌の連載漫画におけるキャラクターでゲスト出演している[注 39]。一方、本人かは不詳ながら「100人乗っても大丈夫!」のテレビジョンアドヴァタイズメントで知られる稲葉製作所の稲葉明社長らしき人物も見られた[注 39]。芸能人の伊集院光も零シリーズをプレイしており、同誌のコラムなどで度々取り上げている。
参考文献
- テクモ (6 February 2003). FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION (Xbox).
- テクモ (27 November 2003). 零 紅い蝶 (PlayStation 2).
- テクモ (28 July 2005). 零 -刺青ノ聲- (PlayStation 2).
- 『零 zero パーフェクトガイド』ソフトバンククリエイティブ、2002年2月1日発売、ISBN 4-7973-1872-4
- 『零 紅い蝶 公式完全攻略本 魂鎮ノ書』エンターブレイン、2004年2月12日発売、ISBN 4-7577-1759-8
- 『「零〜zero〜」「零〜紅い蝶〜」恐怖ファンブック 怨霊の刻』実業之日本社、2004年5月17日。ISBN 978-4-408-61623-0 。2015年10月11日閲覧。
- 「テクモの「零~紅い蝶~」が4Dホラーアトラクションに! 携帯版「REAL ~零~」も発表」GAME Watch、2004年7月15日公開
- 「納涼企画:携帯カメラで心霊写真が撮れちゃいました - ITmedia Mobile」ITMedia Mobile、2004年8月6日公開
- 『零 -刺青ノ聲- 公式完全攻略本 導魂之書』エンターブレイン、2005年10月19日発売、ISBN 4-7577-2498-5
- 「社長が訊く 『心霊カメラ 〜憑いてる手帳〜』」ニンテンドー3DS公式ウェブサイト、2011年12月27日公開
- 『零 眞紅の蝶 公式攻略&設定集 くれなゐの杜』コーエーテクモゲームス、2012年9月28日発売、ISBN 978-4-7758-0852-8
- 「社長が訊く『零 ~眞紅の蝶~』」Wii公式ウェブサイト、2012年4月5日公開
注釈
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac 表記揺れにはゲームソフトの背表紙や説明書、公式ウェブサイト、攻略本や関連書籍、マスメディア記事、副次資料などでの「零~zero~」「零~紅い蝶~」「REAL~零~」「零~眞紅の蝶~」「零~刺青の聲~」「テクモのメロディetc(etc.)」「零~月蝕の仮面~」「零~濡鴉ノ巫女~」などがあり、特に副題に対して~/全角チルダ(〜/波ダッシュではない)を付記している例が多い。『II DIRECTOR'S CUT』の日本版ボックスアート(以下BA)上では「DIRECTOR'S CUT」部分は印刷されていない。『刺青ノ聲』の欧州/豪州版は国別で「project zero 3 THE TORMENTED」(Project ZERO III THE TORMENTED)との表記も存在し、欧文の用法としての言い換え=本題と副題を区別する意味の「:」(コロン)を併記している場合もある。韓国版のBA上では「영 제로」「페이털 프레임」「붉은 나비」「붉은나비 감독판」「문신의 목소리」などの表記も見られる。格助詞の法則については#開発を参照。
- ^ 前者は北米/韓国などで、逆移植版や洋画版にも用いられている。後者は欧州/豪州など。
- ^ a b 本来の英語なら OBSCURA が正しいが、劇中〔ママ〕なので誤記ではない。
- ^ 2つの舞台を行き来する『刺青ノ聲』では、悪夢の世界で入手(射影機で撮影)したキーアイテム「現像前のフィルム」を、現実世界の暗室を使って現像する演出が並行して存在している。
- ^ もし同一だとすると、取っ手部分が千切れているなど経年劣化が進みかなり傷んだ状態になっているため、(仮に深紅が黒澤邸に保管していたとするならば)海咲の手に渡った経緯は不明としても『刺青ノ聲』から相当の年数が経過していると推察でき、一往1980年代の出来事とされている点と矛盾する。
- ^ 十の位の読み方に関しては、『月蝕の仮面』では「十四式」と表記されていることから、いちよん…などではなく「じゅうよん、ろくじゅういち、きゅうじゅう」だと思われる。
- ^ 『月蝕の仮面』以降は新種の強化レンズ「月」による「フェイタルタイム」演出が追加されたことで、7ヒット以上のコンボも可能。
- ^ 動画共有サービスにて初プレイを公開している「実況もの」などで頻繁に目撃できる。
- ^ a b 以下の2つは実在するもので、形状(モデル)がよく似ている参考品として挙げる。「Sony Japan | Sony Design|History|1970s」ソニー公式ウェブサイト、2014年6月15日閲覧。「テープレコーダー|Panasonic」パナソニック公式ウェブサイト、2014年6月15日閲覧。
- ^ 劇中ではテープ再生でしか利用できず、「調べる」テキストでも「今は聴きたいテープはない…」としか述べられていないが、形状はむしろミニコンポそのもので、CDプレーヤーの搭載が主流となった1980年代後半機であることを示すように、周辺には数枚のコンパクトディスクが積まれている。
- ^ 『刺青ノ聲』における入手時のファイル「ラジオによる異界交信」では、麻生博士は鉱石、後年の有志による伝聞で霊石へと表現が変化していったとされ、メニュー画面のアイテム解説では特殊な石と記されており、厳密に言えば統一されていない。なお、『zeroシリーズ』や『眞紅の蝶』に登場するアイテムの 「霊石」や「霊石の欠片」は全くの別物である。
- ^ 霊石灯はフィクションだが、懐中電灯型カメラというものは実際にも存在する。
- ^ a b 『月蝕の仮面』や『紫の日記』は除く。
- ^ a b 『刺青ノ聲』では他人の「心の痛み」の身代わりになってくれるのが巫女で、儀式はそれらを引き受けるための作業であり、災厄を防ぐための生贄はその他大勢の関係者から選ばれ、闇と瘴気も巫女に刻まれた「柊」を源とする。
- ^ 『zeroシリーズ』では霊の強い力により氷室邸内における時間と空間が歪んでいる。
- ^ この戦闘中には、滑落事故以降、自責の念から常に気にかけ側にいてくれるようになった澪のことを、素直に嬉しく思っていたという繭の胸中を聞き知ることができる「繭の告白」という語りが挿入される。そして柴田ディレクターによって「あの滑落は澪にあてつけてしたことではなく、いずれは澪と離れ離れになる未来に悲観した結果の衝動的なもの=自殺にも等しい行動だったため、澪に対して何かをしようとか縛ろうなどという気はなかった」と解説されている(ファンブック『怨霊の刻』より)。
- ^ たとえば最大までレベルアップ済みかつゲージが満タンの状態で発動させて四ノ刻を終えると、五ノ刻の絶対霊のプログラムが少しおかしくなり(台詞がスロー気味など)、七ノ刻開始デモがスロー状態で進んでいくなど効果が持続しているため。
- ^ a b c d e f g h i この場合の概念は現代の制度とは逆で、劇中(皆神村)での双子の胎児は先に生まれた方が妹・弟、後に生まれた方が姉・兄となっている。
- ^ a b 音声については、クロージングクレジットに載っていないためライブラリー出演(収録音声の引用)でしかない可能性がある。
- ^ 特定の章やシンクロ中は除く。
- ^ a b 十一ノ刻の奈落戦の後、現実で深紅に何回か話しかけると「あの事故は…怜さんのせいじゃないんですよ…」という意味深な台詞を聞くことが出来る。
- ^ 「月幽病」の末期症状で、完全に精神が崩壊して程なく死に至る状態のこと。また、月幽病の症状の一つに「鏡に映った自分の顔が崩れて見える」というものがあるのだが、「咲いた」人間の顔は他人から見ても崩れているように見え、その顔を見た人間も「咲いた」状態になって被害が拡大していく危険性が高いために朧月島では「咲いた」状態になって死亡した人間の死体は顔の皮を剥がし、症状の感染を防ぐという習慣があった。
- ^ 彼自身から見た流歌は10年前の幼い姿である。
- ^ 『月蝕の仮面』公式ウェブサイトの「探る」→「真実に迫る」ページでも確認可能である。
- ^ 本来は兄弟は生贄としては姉妹よりも下位に位置するため、黒澤姉妹よりも先に選ばれた経緯の裏には祭主であった黒澤姉妹の父である良寛が我が子の犠牲を惜しんだことによる圧力が立花家にかけられ、その結果として自身と睦月に白羽の矢が立った可能性がある。
- ^ 『零 -刺青ノ聲- 公式完全攻略本 導魂之書』では深紅の両親が第1作目での事件以降に深紅のために贈ったと記述されているが、深紅の両親は事件の前に既に死亡しているために矛盾が生じている。
- ^ 正しくは脚 (漢字)が「匂」のくずの字。
- ^ a b c d e f g ドイツも欧州連合の一国ではあるが、発売日や価格とは異なりレイティングに関しては事情があるため別記。
- ^ 「『零~zero~』ダウンロード」『zero』公式ウェブサイト、2014年6月15日閲覧。「Enjoy ARNIS sound」アーニス公式ウェブサイト、2014年6月15日閲覧。
- ^ a b c 旧: 『zero』ボックスアート(以下BA)余白が白色。『紅い蝶』CEROマークが数字。『刺青ノ聲』BA裏の一文が上部配置。/新: 『zero』BA余白が灰色。『紅い蝶』CEROマークがアルファベット。『刺青ノ聲』BA裏の一文が下部配置。
- ^ そのため、少しややこしいが霊波計の梵字を「霊力ゲージ」とは呼称しておらず、「赤くなる」や「反応が大きくなる」などの表現になっている。
- ^ Xboxリメイク版『II DIRECTOR'S CUT』ではタイトルバックで流されており、続篇の『刺青ノ聲』でもディスクチェンジを用いた裏技で一部だけだが視聴できる。
- ^ 発売前の公式ウェブサイトでの「Wiiで体験する新たな恐怖…」や、発売後のアドでの「Wiiで肝だめし」などもある。
- ^ 「大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U:ゼロスーツサムス」スマブラ拳!!公式ウェブサイト、2014年6月15日閲覧。
- ^ デバッグを担当したのは、スーパーマリオクラブとDIGITAL Heartsである。
- ^ そのため英語版で記事化されているw:Fatal Frame: Mask of the Lunar Eclipseなどの対訳は独自研究(非公式)であり、任天堂公式のものではない。
- ^ 他にも『濡鴉ノ巫女』公式ウェブサイト「映像『TVCM1』『TVCM2』」での「Wii Uでホラー」などもある。なお、出演しているのは映画『劇場版 零 ゼロ』で主演をつとめる中条あやみと森川葵で、2人が本作をプレイしている内容。
- ^ 霊リスト/『zeroシリーズ』の「no.100 真実を縛った男」「no.101 すべてを背おう男」。『紅い蝶シリーズ』の「no.151 真実を縛った男」「no.152 すべてを背負った男」。『刺青ノ聲』の「18 全てを縛った男」「25 全てを背負った男」など。
- ^ a b a: 霊リスト「no.150 描きつづける女」。b: 同「no.149 のりすぎた男」。ただしPS2版に限ったもので、Xboxの『II DIRECTOR'S CUT』やWiiの『眞紅の蝶』といったリメイク版には登場しない。
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x ワードマークでの表記に基づく。ノート:零 (ゲーム)#ゲーム名での「〜」についてを参照のこと。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 『『零 ~濡鴉ノ巫女~』『劇場版 零 ~ゼロ~』発売&公開直前! 紹介ステージリポート【TGS 2014】 - ファミ通.com』ファミ通.com、2014年9月19日公開。リメイクにあたる『零 SPECIAL』『II DIRECTOR'S CUT』『眞紅の蝶』は含まずに、第4作目を『月蝕の仮面』、第5作目を『紫の日記(心霊カメラ 〜憑いてる手帳〜)』としているため。
- ^ 『FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION』ソフト背表紙。
- ^ 「ホラーゲーム「零」が実写映画化!「Seventeen」美少女モデル2人を大抜てき! - シネマトゥデイ」シネマトゥデイ、2014年4月22日
- ^ “:: PlayStation2 ::”. 2015年9月27日閲覧。
- ^ 「零~zero~奇譚 第三回 『射影機』 」『zero』公式ウェブサイト、2014年6月15日閲覧。「スーパーテヒニカ57V/テヒニカ57V」が該当する。
- ^ a b c d e 『零 紅い蝶 公式完全攻略本 魂鎮ノ書』エンターブレイン。a, b, c, d: 逆引き5頁「魂鎮 タマシズメ 射影機」。e: 18頁。
- ^ a b c d e 『零 zero パーフェクトガイド』ソフトバンククリエイティブ、a, e: 21頁。b: 15頁。c: 146頁。d: 147・151頁。
- ^ 『零 影巫女』第8話、6頁。なお、ゲーム版でのフィルムは基本的には非売品でそれ自体に除霊能力を持ち、機能としてのエレクトロニックフラッシュの概念は無く『刺青ノ聲』でキャラ固有能力として登場しているのみだが、2つとも単なる市販品なのか「ありったけ持ってきたけど」と述べており大量に所持している。
- ^ 各作品毎のクロージングクレジット。正確な配役については明記されていないため不明。
- ^ 『刺青ノ聲』における手帳・人物「麻生 邦彦」。
- ^ 『刺青ノ聲』におけるファイル・古書、「異界」研究者の手記。キーアイテムの 「響石(鏡華)の耳飾り」はこの石を原材料にして加工されたもの。
- ^ “『零』シリーズ最新作&メディアミックス発表会が開催、任天堂・宮本茂氏や映画主演キャスト陣など豪華ゲストが続々登場 - ファミ通.com” (2014年7月17日). 2015年9月27日閲覧。
- ^ 『刺青ノ聲』の初回予約特典「History of "Project Zero" 〜黒澤レポート〜」にて記述。
- ^ a b 『刺青ノ聲』の十一ノ刻・現実における螢と怜の会話にて、澪と繭の2人が皆神村に迷い込んだ事件から2か月後、それから澪が悪夢を見るようになったのがさらにその1か月後と語られている。
- ^ 深紅が産んだ娘の深羽が成長している時代。
- ^ ゲーム起動時に表示されるテロップや、Wii公式ウェブサイトで配信されたスタッフインタビュー 『クリエイターズボイス:零 月蝕の仮面』など。
- ^ a b c d e f g h 『零 眞紅の蝶 攻略&設定資料集 くれなゐの社』コーエーテクモゲームス。a, c, d, g: 6頁。b: 105頁。e, f: 49頁。h: 113頁。
- ^ #ONT, p. ?[要出典]
- ^ a b c 『刺青ノ聲』におけるファイル「都市伝説について」などの大半では「水上」表記だが、同作および『紅い蝶シリーズ』のサブキャラクター・槙村真澄について記されている資料では「水神」表記になっている。
- ^ 「『零~zero~』アンソロジー 第二回 『深紅と真冬』」『zero』公式ウェブサイト、2014年6月15日閲覧。劇中では未登場で、名前も明かされていない。
- ^ テクモ公式モバイルウェブで入手できた待ち受け画像。
- ^ ファイル・其ノ他「螢からの手紙 三」。
- ^ ファイル・古書「刺青模様の日記 一」。
- ^ 霊リスト「76 琴の前に座る女」。
- ^ a b 『零 -刺青ノ聲- 公式完全攻略本 導魂之書』エンターブレイン。a: 259頁「文身行者」。b: 269頁「乙月要をめぐる因果」。
- ^ ファイル・古書「紫の表紙の日記 一」。
- ^ 霊リスト「4 久世 夜舟」。
- ^ 終ノ刻やラストボス戦の直前に流れるムービーで要を殺害した夜舟が「あのしずめが(略)棘獄に導いたのか」と喋っている。
- ^ 霊リスト「119 衝立の後ろの少女」。
- ^ 霊リスト「148 屋根を歩く少女」。
- ^ 霊リスト「79 扉に消える男」。
- ^ 霊リスト「180 刺青を刻まれた男」。
- ^ 会報誌『テクモ プレイヤーズ マグ vol.024』テクモ。
- ^ a b 「『零 ~眞紅の蝶~』天野月×柴田誠スペシャル対談! 『蝶』から『くれなゐ』へ」ファミ通.com、2012年6月21日
- ^ a b 『ファミ通ゲーム白書2013 補完データ編(分冊版)』エンターブレイン、2013年。
- ^ 社長が訊く 『心霊カメラ 〜憑いてる手帳〜』、3. ARで広がるホラーの世界。
- ^ アスキー・メディアワークス. “【週間ソフト販売ランキング TOP50】『MH4G』が推定5.4万本を販売し5週連続1位に(11月3~9日)”. 2016年1月14日閲覧。
- ^ 「『零 ~月蝕の仮面~』お知らせとお詫び」公式ウェブサイト、2008年8月5日
- ^ 「零~zero~奇譚 白と黒」『zero』公式ウェブサイト、2014年6月15日閲覧。一方、特製壁紙ダウンロードの1つでは深紅を含めて「赤」もコンセプトカラーと記されている。
- ^ 柴田誠 (2015年9月9日). “タイアップタイトルの「の」と「ノ」が、一部違います。月蝕の仮面、眞紅の蝶です。イメージカラー暖色路線が平仮名で、寒色路線がカタカナです。”. Twitter. 2015年9月27日閲覧。
- ^ 「零~紅い蝶~・開発秘話・イメージソング「蝶」について…」『紅い蝶』公式ウェブサイト、2014年6月15日閲覧。
- ^ 各作品の公式ウェブサイトでのスタッフコラムの他、取扱説明書に「このゲームはヘッドフォンでプレイされるとより一層楽しめます」とのアピールが専用のロゴタイプでなされているものもある。
- ^ 「零~zero~奇譚 特別編 世界の『零~zero~』」『zero』公式ウェブサイト、2014年6月15日閲覧。
- ^ 「海外サイトが選ぶ『最も怖いホラーゲーム』TOP10 - GameSpark」GameSpark、2011年8月25日
外部リンク
- “『零~zero~』”. 2015年9月29日閲覧。
- 零~ZERO~サウンドホラー
- FATAL FRAME Xbox紹介ページ(『零 SPECIAL』)
- 零~紅い蝶~
- Fatal Frame II: Crimson Butterfly(北米版『紅い蝶』)
- :: PlayStation2 ::(韓国版『紅い蝶』)
- 和風ホラーアトラクション『4D零』
- REAL零(インターネットアーカイブであり現在は閉鎖)
- FATAL FRAME 2 -Crimson Butterfly- INDEX(『II DIRECTOR'S CUT』)
- “零 ~眞紅の蝶~”. 2015年9月29日閲覧。
- Project Zero 2(豪州版『眞紅の蝶』)
- Project Zero 2: Wii Edition - Nintendo - Games(欧州版『眞紅の蝶』)
- “零~刺青の聲~”. 2015年9月30日閲覧。
- 「テクモのメロディetc.」
- 零 ~月蝕の仮面~
- 心霊カメラ ~憑いてる手帳~
- 零 ~濡鴉ノ巫女~
- Nintendo :: Age Verification(北米版『濡鴉ノ巫女』)
- Project Zero: Maiden of Black Water | Wii U | Games | Nintendo(欧州版『濡鴉ノ巫女』)
- 柴田 誠 (makoto_shibata) - X(旧Twitter)
- Tsuyoshi_Iuchi (iuchi_244) - X(旧Twitter)(井内毅)
- 立体音響のアーニス・サウンド・テクノロジーズ
- TSUKI AMANO WEB
- 雑音生活(TSUKI AMANO'S BLOG)
- 天野月 (Tsuki_Amano) - X(旧Twitter)
- SUDA51-須田剛一 (suda_51) - X(旧Twitter)
- 携帯電話、ゲーム、ソフトウェアの検証・デバッグのスペシャリスト株式会社デジタルハーツ
- Anju official web
- 零 ~ゼロ~: 文庫: 大塚英志 | KADOKAWA-角川書店・角川グループ
- 映画『零』オフィシャルサイト
- マンガボックス (MangaBox) / 人気マンガ家の新作連載が無料で読める!(零 影巫女)
- 継続中の作品
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