「エイリアン (映画)」の版間の差分
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| 作品名 = エイリアン |
| 作品名 = エイリアン |
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一人残された女性クルーのリプリーは最終手段として、巨大で入り組んだ貨物船のどこかに潜んでしまったエイリアンを貨物船ごと切り離し爆破する。しかし、彼女が同船の生き残りである猫のジョーンズと冷凍睡眠で地球に帰還するため、最後に逃げ込んだ脱出シャトルこそが、その行方の知れなかったエイリアンが潜んでいた場所であったのである… |
一人残された女性クルーのリプリーは最終手段として、巨大で入り組んだ貨物船のどこかに潜んでしまったエイリアンを貨物船ごと切り離し爆破する。しかし、彼女が同船の生き残りである猫のジョーンズと冷凍睡眠で地球に帰還するため、最後に逃げ込んだ脱出シャトルこそが、その行方の知れなかったエイリアンが潜んでいた場所であったのである… |
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== 生物としてのエイリアン == |
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エイリアンというのは通称で、生物学的には「Xenomorph/ゼノモーフ」と言うが、一般的にはエイリアンという名称で通っている。本来のエイリアン (Alien) という単語は、「異邦人」「外国人」の意味であったが、同映画公開と前後して、本来の生息環境ではない[[人間]]の世界に入り込んだ「異星人」を指す表現としても使われるようになった([[平安京エイリアン]]など)。 |
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強酸の体液や、宇宙空間等の真空中でも生存可能な強靭な身体能力、強い生存本能から、第一作においては「'''完全生物'''」と言われ、リプリーらはエイリアンの地球侵入を恐れていた。シリーズを通じてこの生命体を生物兵器に利用しようと目論む企業「ウェイランド湯谷」の存在が描かれ、シリーズ第1作の監督リドリー・スコットも生物兵器として作られた可能性を示唆している(DVDの音声解説による)。</br> |
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一方『[[エイリアンVSプレデター]]』では、既に異星人[[プレデター (架空の生物)|プレデター]]の手で地球にエイリアンが持ち込まれていた事が明かされているが、この設定がエイリアンシリーズ本編と[[パラレルワールド|おなじ世界の出来事]]かどうかは不明である。 |
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エイリアンの[[生殖]]プロセスは下記の様になっており、他の生物を[[宿主]]とする必要がある。 |
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#卵([[エッグチェンバー]])から生まれた中間体([[フェイスハガー]])が宿主に取り付き、寄生体を産み付けて間もなく死亡する。 |
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#寄生体は宿主の体内で幼体([[チェストバスター]])に成長し、宿主の身体を食い破って孵化する。 |
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#幼体は短期間で脱皮を繰り返して成体となり、別の個体の宿主となる生物の捕獲を行う。 |
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寄生対象の性質を色濃く受け継ぐ(宿主が犬の場合、成体は4つ足で移動する)ことが判明している。これは寄生している時[[へその緒]](エイリアン4では取り出されたチェストバスターとリプリーの内臓がへその緒で繋がれたシーンがある)を通じて宿主のDNAと生態情報を得ている為である。また、卵を産む女王体([[エイリアン・クイーン]])はフェイスハガーの段階から既に通常の個体とは違っており、どの様な条件で出現するのかの詳細は不明である。 |
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=== 成体の特徴 === |
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成体の生物的特徴には、以下の様なものがある。 |
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;頭部 |
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:頭部は前後に細長い形状をしており、その上部は半透明のフードで覆われている(エイリアン・ウォーリアーのみ、アクションシーンでの破損への懸念、及び[[ジェームズ・キャメロン]]自身の趣味によりフードが省略された)。頭部のデザインは、男性器を基にしている([[ギーガー]]が好んで使用するモチーフである)。 |
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;視覚 |
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:ビッグチャップのみ[[眼窩]]を持つが、眼球らしき器官は無い。シリーズ3に魚眼レンズのような主観視点が登場したが、撮影スタッフが思いつきで撮影したものであり、エイリアンの視覚に関しては謎に包まれている。なおPCゲーム『エイリアンVSプレデター』では、通常の人間の視覚に、嗅覚による生体フェロモンの感知を表現したオーラを加えた視覚効果が採用されていた。 |
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;口顎 |
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:エイリアンは口の中に”インナーマウス”と呼ばれる第二の顎を持つ。[[トンボ]]の幼虫の口器のように伸縮し、口腔内から外へ向けて一直線に数十cmの長さまで飛び出す。噛み付きや、口腔より射出される際の勢いによる対象物への打撃(及び貫通)によって、主に獲物を攻撃するために使われる。その射出力は、人間をはじめとする生物の骨格はおろか、[[金属]]をも貫くほどである。 |
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:歯は人間の物に酷似しており、[[門歯]]や[[犬歯]]にあたる形状を見て取れる。人間に比べて犬歯が長い。 |
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;手足 |
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:手足の力は人間をはるかに凌ぐ。特に脚力は非常に強く、極めて高い瞬発力を備えている。指<ref>指の本数は作品毎に異なり、1作目は6本、2作目は5本、3作目以降から4本となっている。</ref>の先端には鋭い[[爪]]を備えており、これと強い握力とを併用することで、何も凹凸の無い天井や壁に張り付くことも可能である。 |
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;尾 |
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:尾は身の丈以上に長い。先端は[[槍]]の穂先のように鋭利な形状をしていて、岩石を砕くほどの力と硬度を持っている。戦闘時には、[[鞭]]のように振り回すか、槍のように突き刺して使用する。 |
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;外殻 |
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:宇宙空間などの真空状態にも耐えうるが、外皮は、硬質感のある見た目ほどに強靭ではない。銃火器等によって容易に破壊でき、[[プレデター (架空の生物)|プレデター]]との戦闘では、彼らが使用するレイザー・ディスクによって、頭部そのものを切断されている。外骨格ではないという説もある(シリーズ第2作)。 |
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;体液 |
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:幼体・成体を問わず体液は強酸性で、金属その他のあらゆるものを腐食させる性質を持つ。そのため、うかつに攻撃すると、攻撃者側も大きな被害を受ける。当然ながら自身への被害は全く無く、エイリアンVSプレデターではエイリアンの体を加工し、対エイリアン用の武装にするという応用がなされた。 |
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;分泌液 |
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:分泌液によって幾何学的な“巣”を構築し、その部材で犠牲者を拘束し、チェストバスターを寄生させる(狩りバチの巣と相似する)。分泌のプロセスは不明。 第一作ではノストロモ乗員が繭にされているシーンが撮影されたが編集でカットされた。 (初期シノプシスを元にしたと思われるノヴェライズ版には存在していた)。後にディレクターズカット版で復活している。 |
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;俊敏性 |
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:チェストバスターやフェイスハガーも動きは敏捷である。フェイスハガーは強靱な尾によって、獲物に飛びかかったり首を締め上げたりもする。 |
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;知能 |
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:[[機械]]の[[動力]]を絶つ事で人間を無力化させられる事を理解できるだけの[[知能]]があり、クイーンに関しては卵を守ろうとする母性も見せる。作品を重ねるごとに高い知能を持つような描写が増えてきており、最新作においてはコミュニケーションとまでは行かないが、ある程度の意思の疎通が描かれている。 |
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=== 成体の種類 === |
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また、成体においては様々な種類が存在する。 |
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*[[ビッグチャップ]](エイリアン) |
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*[[エイリアン・ウォーリアー]]([[エイリアン2]])[http://cgi.ebay.com/Konami-1986-Alien-Warrior-Aliens-vol-2-FREE-UK-P-P_W0QQitemZ6574482623QQcategoryZ73548QQrdZ1QQcmdZViewItem#ebayphotohosting] |
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*[[エイリアン・クイーン]]([[エイリアン2]])[http://cgi.ebay.com/NEW-ALIEN-QUEEN-SIGNATURE-SERIES-STATUE-19-TALL_W0QQitemZ6008203083QQcategoryZ90910QQrdZ1QQcmdZViewItem#ebayphotohosting] |
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*[[ドッグ・エイリアン]]([[エイリアン3]])[http://cgi.ebay.com/Palisades-Toys-Plush-Alien-3-Dog-Alien-Chestburster_W0QQitemZ6574125937QQcategoryZ73548QQssPageNameZWDVWQQrdZ1QQcmdZViewItem#ebayphotohosting] |
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*[[ニュー・ウォーリアー]]([[エイリアン4]])[http://cgi.ebay.com/ALIEN-vol2-New-Warrior-figure-ALIENS-AVP-KONAMI-NEW_W0QQitemZ6008949434QQcategoryZ90910QQssPageNameZWDVWQQrdZ1QQcmdZViewItem#ebayphotohosting] |
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*[[ニューボーン]]([[エイリアン4]])[http://cgi.ebay.com/Alien-New-Born-Model-Kit-Very-Collectable-And-Rare-MIB_W0QQitemZ6009172609QQcategoryZ1193QQssPageNameZWDVWQQrdZ1QQcmdZViewItem#ebayphotohosting ] |
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*[[バトル・エイリアン]]([[エイリアンVSプレデター]])[http://cgi.ebay.com/ALIEN-from-Alien-vs-Predator-12-Statue-NEW-McFarlane_W0QQitemZ7558827322QQcategoryZ197QQrdZ1QQcmdZViewItem#ebayphotohosting] |
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*[[プレデリアン]]([[エイリアンVSプレデター2]]) |
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=== デザイン・造型 === |
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第一作のエイリアン成体のスーツ原型は、デザインを手掛けた[[H・R・ギーガー]]自ら製作している。当初はデザインのみの参加のつもりが、アメリカのスタジオで制作されたモデルがイメージとかけ離れているという理由でロンドンでの撮影に志願した。</br> |
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また首廻りの管状の器官には、日本製の灯油ポンプが流用されており、プロップから作られた精巧なコピーを仔細に観察すると、元の灯油ポンプに刻印された文字とJISマークが確認できる。 |
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初期のデザイン画には昆虫のような大きな目が描かれ、スーツ原型にも頭部に人間の頭蓋骨を模した造形が見られるが、透明なフードがかけられたためほとんど見えなくなっている。初期のアイディアにある卵が祀られた寺院や「蛇やタコの足のような、人間の口から入って内臓から裏返しにしてしまう」舌、「体が透明」という要素は削除されている。卵の周りに宿主の接近を感知するもやがかかっている設定も、二作目以降は採用されていない。 |
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フェイスハガーの産卵管周辺には女性器を思わせる造形がある(卵の開口部も当初は女性器がデザインされていたが、ストレートすぎるとして十字形に変更された。十字架を連想させるとしてスタッフを喜ばせたという)。 |
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第二作のエイリアン・クイーンは、[[ジェームズ・キャメロン]]監督のデザインを基に、[[アニマトロニクス]]の第一人者[[スタン・ウィンストン]]が製作した。二対の腕は内部に人間が二人入って繰演している。映画完成後はコレクターの手に渡っていたが、第四作で一部改修して再登場している。 |
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第三作では再びギーガーが初期デザインで参加している(ノンクレジット)。ギーガーの意向により第二作で外されていたエイリアン頭部のフードが復活し、逆に前二作で見られた背中の突起の除去が行われた。特殊メイクアーティストの[[トム・ウッドラフJr.]]自身がスーツを着用してエイリアンを演じた。ただし犬型エイリアンは人が着るスーツでは困難なシーンが多く[[アニマトロニクス]]と[[パペット]]が撮影に多用されている。 |
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第四作以降ではフルCGによるエイリアンが登場しているが、第三作のウッドラフがAVPとその続篇も含めて、引き続きスーツ撮影のシーンでエイリアンを演じている。 |
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化石となった遺棄船の飛行士(スペース・ジョッキー)もギーガーのデザイン。画面で見られるよりずっと小さなスケールで作られており、気密服のコスチュームを着用した子役に船長ら一行を演じさせる事で、セットを巨大に見せかけている。撮影に使われた飛行士の模型は公開にあわせてアメリカの映画館に運ばれ展示されたが、煙草の不始末で焼失した。 |
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*第一作におけるギーガーによるデザイン過程は画集『ギーガーズ・エイリアン』に詳しい。ただ制作日誌として綴られた内容からは、ハリウッドのスタッフとの共同作業が良い体験ではなかった事が伺える。 |
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== スタッフ == |
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[[Category:アメリカ合衆国の映画作品]] |
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[[Category:リドリー・スコットの監督映画]] |
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2008年2月14日 (木) 17:08時点における版
エイリアン | |
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Alien | |
監督 | リドリー・スコット |
脚本 | ダン・オバノン |
製作 |
ゴードン・キャロル デイヴィッド・ガイラー ウォルター・ヒル |
製作総指揮 | ロナルド・シャセット |
出演者 |
シガニー・ウィーバー トム・スケリット ヴェロニカ・カートライト |
音楽 | ジェリー・ゴールドスミス |
撮影 | デレク・ヴァンリント |
公開 | 1979年 |
上映時間 | 118分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
次作 | エイリアン2 |
エイリアン(Alien)は、リドリー・スコット監督の1979年のアメリカ映画。キャッチコピーは「In Space, No One Can Hear You Scream.」〈宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない〉。1976年のアカデミー賞では視覚効果賞を受賞。1980年第11回星雲賞映画演劇部門賞受賞。作品中に登場する異星生物の通称でもある。その後シリーズ化された。
あらすじ
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
宇宙貨物船ノストロモ号は、他恒星系から鉱石を搭載して地球へ帰還する途中、未知の異星文明の物と思われる電波信号を受信する。人類初となる異星人との遭遇のために、惑星LV-426に降り立ったクルーは宇宙船と化石化した宇宙人を発見、調査をしていくうちに、更に謎の巨大な卵のような物体(エッグチェンバー)を発見する。そして、この物体の動作を調べようとしたクルーの航海士ケインは、中から飛び出した巨大な手か蜘蛛に似た生物(フェイスハガー)に襲われ、ヘルメットのゴーグルを突き破って顔に張り付かれてしまう。
その未知の異星生物は、ケインの顔に強固にしがみ付いたまま貨物船に収容され、無理に剥がそうとすれば長い尾でケインの首を絞め、指のような部分の切断を試みるも、強酸性の体液で貨物船の床を何層にも渡って溶解させるという事態に、クルーらも手の出しようが無かった。やがてその生物は顔からはがれて死んでしまい、ケインも順調に回復したかのように見えた。だが回復後にクルーらと食事中、突然ケインは苦しみ出し、その胸部を食い破って奇怪な寄生生物(チェストバスター)が姿を表す。それこそまさにエイリアンの幼体で、口から体内に侵入され幼体を産み付けられていたのである。
恐怖に慄くクルーは、逃げた寄生生物を捕獲・処分すべく行動を開始するが、その捜索中、クルーの機関員ブレットの前に姿を現したのは、脱皮を繰り返し、二本の腕と巨大な頭部を持つ、人間よりも大きく凶暴な二足歩行の捕食生物(ビッグチャップ)に成長した恐ろしいエイリアンだった。ブレットの殺害を機関員パーカーが目撃し、警戒を強める中で船長のダラスもが殺され、更にエイリアンの生物兵器転用の可能性を目論む会社が送り込んだアンドロイド・アッシュの裏切りに、残りのクルーたちは追い詰められていく。クルーたちはアッシュを破壊し、エイリアンを抹殺すべく奔走するが、その途中でパーカーと女性航海士のランバートも殺害されてしまう。
一人残された女性クルーのリプリーは最終手段として、巨大で入り組んだ貨物船のどこかに潜んでしまったエイリアンを貨物船ごと切り離し爆破する。しかし、彼女が同船の生き残りである猫のジョーンズと冷凍睡眠で地球に帰還するため、最後に逃げ込んだ脱出シャトルこそが、その行方の知れなかったエイリアンが潜んでいた場所であったのである…
スタッフ
- 製作総指揮 ロナルド・シャセット
- 製作 ゴードン・キャロル、デイヴィッド・ガイラー、ウォルター・ヒル
- 監督 リドリー・スコット
- 原案 ダン・オバノン、ロナルド・シャセット
- 脚本 ダン・オバノン
- 撮影 デレク・ヴァンリント
- 美術 マイケル・シーモア、(ロジャー・クリスチャン ※アンクレジット)
- クリーチャーデザイン H.R.ギーガー
- クリーチャー造形 H.R.ギーガー、ロジャー・ディッケン
- クリーチャー効果 カルロ・ランバルディ
- 音楽 ジェリー・ゴールドスミス
- 提供 20世紀フォックス、ブランディワインプロダクションズリミテッド
キャスト
- ダラス(トム・スケリット)
- ノストロモ号船長。一人でエイリアンを捕獲しに行くが、エイリアンに襲われ繭にされてしまう。
- エレン・リプリー(シガニー・ウィーバー)
- 航海士。
- →詳細は「エレン・リプリー」を参照
- ランバート(ヴェロニカ・カートライト)
- 航海士。女性。ケインからチェストバスターが飛び出したとき一人だけ嘆いていた。
- ブレット(ハリー・ディーン・スタントン)
- 機関員。パーカーの相棒で口癖は「そのとおり」。成体エイリアンに背後から襲われ、ダラスと同様繭にされる。
- ケイン(ジョン・ハート)
- 航海士。フェイスハガーに寄生され、最初の犠牲者となる。
- パーカー(ヤフェット・コットー)
- 機関員。黒人。自分とブレットの給料が少ないことに不満を訴えていた。
- アッシュ(イアン・ホルム)
- 科学・医療担当者。その正体はウェイランド社の密命を受けたアンドロイド。リプリーを襲うがパーカーによって破壊、焼却される。
※表記順
日本語吹替
- 1980年10月10日(金)フジテレビ「ゴールデン洋画劇場」
- 1992年8月30日(日)テレビ朝日「日曜洋画劇場」
備考
- シガニー・ウィーバー本人の談によると、脱出用シャトル内で冷凍冬眠を行う為、服を脱ぐシーンは下着姿ではなく、すべて全裸で撮影する予定だったとのこと[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。。
- 本作の続編である『エイリアン2』は本作よりも大きな興行収入を上げたが、Internet Movie Databaseでの評価は本作のほうが上回っている。
- エンディングシーンは当初3種類あり、エイリアンの存在をリプリーが気がつかず一緒に地球に帰還する、エイリアンとともに宇宙の藻屑となる、そして採用案のエイリアンを倒し無事地球に帰還するのそれぞれが用意されていた。
脚注
外部リンク
星雲賞メディア部門 | ||
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第10回 1979年度
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第11回 1980年度 『エイリアン』
リドリー・スコット監督 |
第12回 1981年度
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