ピンクカメオ
ピンクカメオ | ||||||
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2009年3月1日 阪神競馬場 | ||||||
品種 | サラブレッド | |||||
性別 | 牝 | |||||
毛色 | 鹿毛 | |||||
生誕 | 2004年4月24日(20歳) | |||||
死没 | (生存) | |||||
登録日 | 2006年4月26日 | |||||
抹消日 | 2009年8月20日 | |||||
父 | フレンチデピュティ | |||||
母 | シルバーレーン | |||||
母の父 | Silver Hawk | |||||
生国 | 日本(北海道新冠町) | |||||
生産者 | パカパカファーム | |||||
馬主 | 金子真人ホールディングス(株) | |||||
調教師 | 国枝栄(美浦) | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 21戦4勝(地方競馬1戦0勝) | |||||
獲得賞金 | 1億8019万9000円 | |||||
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ピンクカメオは日本の競走馬である。2007年のNHKマイルカップを制した。馬名はシャクヤク(芍薬)の一種に由来する。
デビュー前
1999年スプリンターズステークスなどG12勝のブラックホーク(父ヌレイエフ)の半妹としてパカパカファームで2004年4月24日に誕生した。その後2004年のセレクトセールで前述のブラックホークの馬主である金子真人に7100万円で落札された[1]。
戦績
2006年
2006年7月1日に後藤浩輝の騎乗でデビューする。単勝1番人気に応えて勝利[1]。このときの6着馬は2010年の安田記念を制するショウワモダンだった。続くマリーゴールド賞からは蛯名正義が騎乗する。この競走では2着と敗れるも、次走のくるみ賞では勝利を収める。その後、阪神ジュベナイルフィリーズに挑戦するも8着に敗れ2006年を終える[2]。
2007年
明けて2007年、3歳となり菜の花賞に出走。のちの重賞ウィナーとなるショウナンタレント・イクスキューズを抑え勝利を挙げる[2]。これにより賞金的に桜花賞への出走が可能となったため同レースに直行するローテが採られたが、菜の花賞で下した2頭にまで敗れて14着と大敗する[3]。 桜花賞の次走にはNHKマイルカップが選ばれた。のちに調教師の国枝が明らかにしたところでは、これは「金子オーナーが『NHKマイルカップはゲンのいいレース[4]だから』とのことで出走を頼んできた」とのことで、国枝も金子の強い運に乗る目的でこれを承諾したという[5]。桜花賞での大敗に加えて牡馬相手ということから18頭中17番人気と大きく人気を落とし、鞍上も当時地方競馬の大井競馬場所属だった内田博幸に乗り替わりとなった。レースは好スタートから道中折り合い直線で一度最後方まで下がるものの、その後外に持ち出してからは鋭い追い込みで全馬を抜き去りJpnI競走を制覇[3]。内田と生産牧場であるパカパカファームに初めてのJRAJpnI (GI) 勝利をもたらした(パカパカファームは重賞初制覇・内田は地方競馬では統一GIに勝利している)。なお、このレースでは3着に最下位人気のムラマサノヨートーが入り、三連単は973万円を超える当時の重賞史上最高額となる高配当となった[3]。 その後、中1週の厳しいローテーションながら優駿牝馬(オークス)に出走。当日に地方所属馬の出走がないため内田が騎乗できず、ウオッカが東京優駿(日本ダービー)に出走することであいていた四位洋文に乗り替わる。レース前から距離が長すぎるという不安が囁かれていたが、内から伸びて5着に入り掲示板を確保した[6]。 次走は鞍上にふたたび内田を迎えローブデコルテとともにアメリカンオークスに出走する予定であったが、体調不良で断念し秋に備え放牧休養に出される[6]。秋はローズステークスから始動。桜花賞馬ダイワスカーレットや優駿牝馬2着のベッラレイアなどの強豪が揃う中、4着に入った。 秋華賞14着後は10月31日に行われる第7回JBCクラシックに出走登録を行ったが、補欠馬のため出走に至らなかった[7]。結局、NHKマイルカップ以来のマイル戦となるマイルチャンピオンシップに出走も9着敗退。次走は初のダート競走となるクイーン賞に出走し5着に敗れる[8]。
2008・2009年
2008年はキーンランドカップ後に球節を痛め秋を全休。6戦しヴィクトリアマイル6着以外はすべて2桁着順と不本意な成績に終わる。翌2009年復帰2戦目の中山牝馬ステークスではブービー人気だったがラストランとなったキストゥヘヴンの2着と好走し、波乱を演出した。その後、4月25日の福島牝馬ステークスでは2番人気で出走。レースでは3番手を追走するも逃げるブラボーデイジーを捕えることができず、また馬場の内側から伸びたアルコセニョーラにかわされ4着に敗れた。その後、ヴィクトリアマイルへ向けて調整が進められていたが5月14日に左第3中手骨剥離骨折が判明し同競走への出走を断念した[9]。その後、2009年8月19日に調教師の国枝は「左の球節にモヤモヤしたところがあり、万全の状態でレースに持っていけない」[9]としてオーナーとの協議の結果、現役を引退して繁殖牝馬になることを明らかにし[9]、8月20日付で競走馬登録を抹消した[10]。その後は北海道千歳市の社台ファームにて繋養されている。
競走成績
年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | 騎手 | 斤 量 |
距離(馬場) | タイム (上り3F) |
着差 | 勝ち馬/(2着馬) | 馬体重 | |||
2006 | 7. | 1 | 福島 | 2歳新馬 | 15 | 3 | 5 | 1.8 | (1人) | 1着 | 後藤浩輝 | 54 | 芝1200m(稍) | 1:10.8 (35.8) | -0.1 | (エフテーララーヤ) | 458 | |
7. | 22 | 新潟 | マリーゴールド賞 | OP | 10 | 5 | 5 | 6.8 | (3人) | 2着 | 蛯名正義 | 54 | 芝1400m(良) | 1:22.5 (35.9) | 0.3 | ハロースピード | 462 | |
10. | 29 | 東京 | くるみ賞 | 8 | 3 | 3 | 1.7 | (1人) | 1着 | 蛯名正義 | 54 | 芝1400m(良) | 1:22.5 (34.5) | -0.1 | (マイニングゴールド) | 468 | ||
12. | 3 | 阪神 | 阪神JF | GI | 18 | 3 | 5 | 34.0 | (8人) | 8着 | 蛯名正義 | 54 | 芝1600m(良) | 1:34.1 (34.7) | 1.0 | ウオッカ | 454 | |
2007 | 1. | 20 | 中山 | 菜の花賞 | OP | 18 | 3 | 5 | 4.5 | (3人) | 1着 | 蛯名正義 | 54 | 芝1600m(良) | 1:35.5 (34.9) | -0.1 | (ショウナンタレント) | 468 |
4. | 8 | 阪神 | 桜花賞 | JpnI | 18 | 4 | 8 | 75.6 | (8人) | 14着 | 蛯名正義 | 55 | 芝1600m(良) | 1:35.8 (35.2) | 2.1 | ダイワスカーレット | 470 | |
5. | 6 | 東京 | NHKマイルC | JpnI | 18 | 7 | 14 | 76.0 | (17人) | 1着 | 内田博幸 | 55 | 芝1600m(稍) | 1:34.3 (34.9) | -0.1 | (ローレルゲレイロ) | 458 | |
5. | 20 | 東京 | 優駿牝馬 | JpnI | 18 | 4 | 8 | 15.8 | (7人) | 5着 | 四位洋文 | 55 | 芝2400m(良) | 2:25.7 (35.4) | 0.4 | ローブデコルテ | 462 | |
9. | 16 | 阪神 | ローズS | JpnII | 14 | 5 | 8 | 17.1 | (4人) | 4着 | 四位洋文 | 54 | 芝1800m(良) | 1:46.6 (33.5) | 0.4 | ダイワスカーレット | 470 | |
10. | 14 | 京都 | 秋華賞 | JpnI | 18 | 4 | 7 | 27.0 | (5人) | 14着 | 後藤浩輝 | 55 | 芝2000m(良) | 2:00.1 (33.9) | 1.0 | ダイワスカーレット | 476 | |
11. | 18 | 京都 | マイルCS | GI | 18 | 7 | 14 | 37.0 | (11人) | 9着 | 四位洋文 | 54 | 芝1600m(良) | 1:33.5 (34.3) | 0.8 | ダイワメジャー | 480 | |
12. | 2 | 船橋 | クイーン賞 | JpnIII | 14 | 6 | 9 | 3.7 | (3人) | 5着 | 内田博幸 | 54 | ダ1800m(稍) | 1:53.9 (40.1) | 2.3 | ホワイトメロディー | 481 | |
2008 | 2. | 2 | 東京 | 東京新聞杯 | GIII | 16 | 2 | 3 | 30.4 | (11人) | 14着 | 蛯名正義 | 55 | 芝1600m(良) | 1:33.8 (34.3) | 1.0 | ローレルゲレイロ | 486 |
4. | 6 | 中山 | ダービー卿CT | GIII | 16 | 1 | 2 | 16.8 | (8人) | 14着 | 内田博幸 | 54 | 芝1600m(良) | 1:34.9 (34.3) | 0.7 | サイレントプライド | 478 | |
4. | 12 | 阪神 | 阪神牝馬S | GII | 15 | 8 | 14 | 22.9 | (7人) | 14着 | 池添謙一 | 57 | 芝1400m(良) | 1:22.8 (35.1) | 1.4 | エイジアンウインズ | 472 | |
5. | 18 | 東京 | ヴィクトリアマイル | JpnI | 18 | 3 | 6 | 42.5 | (9人) | 6着 | 内田博幸 | 55 | 芝1600m(良) | 1:34.5 (34.5) | 0.8 | エイジアンウインズ | 476 | |
6. | 8 | 東京 | 安田記念 | GI | 18 | 7 | 13 | 76.1 | (16人) | 15着 | 蛯名正義 | 56 | 芝1600m(良) | 1:34.9 (35.2) | 2.2 | ウオッカ | 470 | |
8. | 31 | 札幌 | キーンランドC | JpnIII | 16 | 8 | 16 | 30.2 | (9人) | 16着 | 三浦皇成 | 54 | 芝1200m(良) | 1:09.6 (35.1) | 1.7 | タニノマティーニ | 498 | |
2009 | 3. | 1 | 阪神 | 阪急杯 | GIII | 16 | 4 | 7 | 80.9 | (13人) | 15着 | 和田竜二 | 56 | 芝1400m(良) | 1:23.4 (36.1) | 2.3 | ビービーガルダン | 478 |
3. | 15 | 中山 | 中山牝馬S | GIII | 16 | 4 | 7 | 45.6 | (15人) | 2着 | 後藤浩輝 | 54 | 芝1800m(稍) | 1:49.3 (36.3) | 0.2 | キストゥヘヴン | 488 | |
4. | 25 | 福島 | 福島牝馬S | GIII | 16 | 8 | 15 | 5.0 | (2人) | 4着 | 後藤浩輝 | 56 | 芝1800m(不) | 1:54.2 (37.5) | 0.5 | ブラボーデイジー | 484 |
- データはnetkeiba.comによる
繁殖入り後
引退後は社台ファームで繁殖生活に入り、2011年2月13日に初仔となるディープインパクト産駒の鹿毛の牝馬を出産[11]。2012年にはディープインパクト産駒の鹿毛の牝馬を[12]、2013年はディープインパクト産駒の黒鹿毛の牝馬を出産[13]。初仔ブルーロータス、2番仔ピンクシャンパンともに未勝利に終わったが、3番仔のフライングレディが勝利をあげている。
生年 | 馬名 | 性 | 毛色 | 父 | 馬主 | 管理調教師 | 戦績 | 出典 | |
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初仔 | 2011年 | ブルーロータス | 牝 | 鹿毛 | ディープインパクト | 金子真人ホールディングス(株) | 美浦・国枝栄 | 8戦0勝 (引退・繁殖) |
[11] |
2番仔 | 2012年 | ピンクシャンパン | 牝 | 鹿毛 | 美浦・国枝栄 | 6戦0勝 (引退・繁殖) |
[12] | ||
3番仔 | 2013年 | フライングレディ | 牝 | 黒鹿毛 | 栗東・須貝尚介 | 29戦3勝(引退・繁殖) | [13] | ||
4番仔 | 2015年 | カプア | 牝 | 栗毛 | キングカメハメハ | 美浦・萩原清 | 7戦0勝(引退) | [14] | |
5番仔 | 2016年 | ピノクル | 牡 | 黒鹿毛 | 栗東・音無秀孝 | 29戦2勝 (現役) | [15] | ||
6番仔 | 2017年 | ケイマーダ | 牡 | 栗毛 | 栗東・音無秀孝 | 7戦0勝 (引退) | [16] | ||
7番仔 | 2018年 | マローニ | 牝 | 鹿毛 | ディープインパクト | 栗東・池江泰寿 | 4戦0勝 (引退) | [17] | |
8番仔 | 2019年 | ピンクライオネス | 牝 | 鹿毛 | (デビュー前) | [18] |
- データはJBISサーチ及びnetkeiba.comによる
- 2021年9月8日現在
血統表
ピンクカメオの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ヴァイスリージェント系 |
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父 *フレンチデピュティ French Deputy 1992 栗毛 アメリカ |
父の父 Deputy Minister 1979黒鹿毛 アメリカ |
Vice Regent | Northern Dancer | |
Victoria Regina | ||||
Mint Copy | Bunty's Flight | |||
Shakney | ||||
父の母 Mitterand 1981鹿毛 |
Hold Your Peace | Speak John | ||
Blue Moon | ||||
Laredo Lass | Bold Ruler | |||
Fortunate Isle | ||||
母 *シルバーレーン Silver Lane 1985 黒鹿毛 |
Silver Hawk 1979 鹿毛 |
Roberto | Hail to Reason | |
Bramalea | ||||
Gris Vitesse | Amerigo | |||
Matchiche | ||||
母の母 Strait Lane1974 黒鹿毛 |
Chieftain | Bold Ruler | ||
Pocahontas | ||||
Level Sands | Mahmoud | |||
Crawfish | ||||
母系(F-No.) | (FN:5-g) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Bold Ruler 4×4 | [§ 3] | ||
出典 |
血統背景
- 父・フレンチデピュティは外国産馬のクロフネらの活躍もあり2001年に日本に輸入された[20]。
- 母・シルバーレーンは1歳下の全弟にジャパンカップにも来日したホークスターがいる。本馬の半兄であるブラックホーク(父・ヌレイエフ)の活躍を受けて日本に輸入された[21]。
脚注
- ^ a b “ブラックホークの半妹、ピンクカメオが新馬勝ち”. netkeiba.com. (2006年7月1日) 2021年6月21日閲覧。
- ^ a b “菜の花賞、ピンクカメオが競り合い制す”. netkeiba.com. (2007年1月20日) 2021年6月21日閲覧。
- ^ a b c “NHKマイルC、ブービー人気のピンクカメオが大外一気”. netkeiba.com. (2007年5月6日) 2021年6月21日閲覧。
- ^ 金子はこれ以前にクロフネ・キングカメハメハで2度NHKマイルカップを制していた。
- ^ 『競馬最強の法則』(KKベストセラーズ)2010年6月号・pp.63 - 68
- ^ a b “ピンクカメオ、米遠征回避”. netkeiba.com. (2021年5月31日) 2021年6月21日閲覧。
- ^ “ピンクカメオに一発の期待/マイルCS”. 日刊スポーツ. (2007年11月14日) 2021年6月21日閲覧。
- ^ “クイーン賞はホワイトメロディーが圧勝V”. netkeiba.com. (2007年12月5日) 2021年6月21日閲覧。
- ^ a b c “ピンクカメオ引退 07年NHKマイルC制覇”. デイリースポーツ (2009年8月20日). 2009年8月20日閲覧。
- ^ “ピンクカメオ号が競走馬登録抹消”. JRA (2009年8月20日). 2009年8月20日閲覧。
- ^ a b “競走馬情報 ブルーロータス”. JBISサーチ. 2018年9月27日閲覧。
- ^ a b “競走馬情報 ピンクシャンパン”. JBISサーチ. 2018年9月27日閲覧。
- ^ a b “競走馬情報 フライングレディ”. JBISサーチ. 2021年6月21日閲覧。
- ^ “競走馬情報 カプア”. JBISサーチ. 2021年6月21日閲覧。
- ^ “競走馬情報 ピノクル”. JBISサーチ. 2021年6月21日閲覧。
- ^ “競走馬情報 ケイマーダ”. JBISサーチ. 2021年6月21日閲覧。
- ^ “競走馬情報 マローニ”. JBISサーチ. 2021年6月21日閲覧。
- ^ “競走馬情報 ピンクライオネス”. netkeiba.com. 2021年6月21日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|ピンクカメオ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年3月20日閲覧。
- ^ “クロフネ活躍がフレンチデピュティ導入のきっかけに”. 日刊スポーツ. (2021年1月18日) 2021年6月21日閲覧。
- ^ “【競馬】繁殖牝馬シルバーレーンが新興牧場にもたらした「奇跡」”. Sportiva. (2013年5月18日) 2021年6月21日閲覧。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ、Racing Post エラー:
|racingpostname=
が未定義です。(参照1・参照2) - ピンクカメオ - 競走馬のふるさと案内所