熱風 (オールマン・ブラザーズ・バンドのアルバム)
『熱風』 | ||||
---|---|---|---|---|
オールマン・ブラザーズ・バンド の ライブ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1972年12月31日 ニューオーリンズ ザ・ウェアハウス(#6) [1] 1973年7月28日 ニューヨーク ワトキンス・グレン(#7)[1] 1973年11月26日 カリフォルニア州サンフランシスコ ウィンターランド(#1, #2, #3, #4, #5)[1] 1975年10月22日 カリフォルニア州ベーカーズフィールド(#8, #9, #10)[1] カリフォルニア州オークランド オークランド・コロシアム(#11)[1] | |||
ジャンル | ブルースロック、サザン・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | カプリコーン・レコード | |||
プロデュース | オールマン・ブラザーズ・バンド | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
| ||||
オールマン・ブラザーズ・バンド アルバム 年表 | ||||
|
『熱風』(原題:Wipe the Windows, Check the Oil, Dollar Gas)は、アメリカ合衆国のロック・バンド、オールマン・ブラザーズ・バンドが1976年に発表したライブ・アルバム。1972年12月31日から1975年10月24日にかけてのライブ録音が収録され、オリジナルLPは2枚組で発売された[1]。
背景
[編集]1976年、グレッグ・オールマンのロード・マネージャーであったスクーター・ヘリングがコカイン密売容疑で起訴され、オールマンがヘリングに不利な証言をしたことから、ディッキー・ベッツ、ジェイ・ジョハンソン、ブッチ・トラックスはオールマンを「友達を売った奴」とみなし、オールマン・ブラザーズ・バンドを脱退した[3]。それを機にバンドは解散し、オールマンはソロ活動に転じるが、所属レーベルのCapricorn Recordsはオールマン・ブラザーズ・バンドの新作を要求し、過去のライブ音源集の発売に至った[3]。
全曲ともラマー・ウィリアムズ加入後の録音で、『フィルモア・イースト・ライヴ』(1971年)にも収録されていた「エリザベス・リードの追憶」以外の曲は、本作で初めてライブ録音が発表された[4]。アルバム・タイトルはチャック・ベリーの曲「トゥー・マッチ・モンキー・ビジネス」の歌詞からの引用である[5]。
反響・評価
[編集]アメリカのBillboard 200では75位に終わり、『アイドルワイルド・サウス』(1970年)以降のアルバム(コンピレーションを除く)としては初めて全米トップ40入りを逃す結果となった[2]。
Bruce Ederはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「極めてソリッドなライブ・アルバムで、とりわけ『ブラザーズ&シスターズ』や『ウィン、ルーズ・オア・ドロウ』からの曲はオリジナルのスタジオ版を上回る表現力であり、オールマン・ブラザーズ・バンドのファンなら聴き逃すべきではない」と評している[6]。
収録曲
[編集]- Side 1
- メンバー紹介(ビル・グラハム) "Introduction by Bill Graham" – 1:06
- むなしい言葉 "Wasted Words" (Greg Allman) – 5:13
- 『ブラザーズ&シスターズ』(1973年)より。
- サウスバウンド "Southbound" (Dickey Betts) – 6:06
- 『ブラザーズ&シスターズ』より。
- ランブリン・マン "Ramblin' Man" (D. Betts) – 7:09
- 『ブラザーズ&シスターズ』より。
- Side 2
- エリザベス・リードの追憶 "In Memory of Elizabeth Reed" (D. Betts) – 17:23
- 『アイドルワイルド・サウス』(1970年)より。
- Side 3
- 時はもう無駄に出来ない "Ain't Wastin' Time No More" (G. Allman) – 5:44
- 『イート・ア・ピーチ』(1972年)より。
- カム・アンド・ゴー・ブルース "Come and Go Blues" (G. Allman) – 5:07
- 『ブラザーズ&シスターズ』より。
- キャント・ルーズ・ホワット・ユー・ネヴァー・ハッド "Can't Lose What You Never Had" (McKinley Morganfield) – 6:45
- 『ウィン、ルーズ・オア・ドロウ』(1975年)より。
- Side 4
- ドント・ウォント・ユー・ノー・モア "Don't Want You No More" (Spencer Davis, Edward Hardin) – 2:48
- 『オールマン・ブラザーズ・バンド』(1969年)より。
- ノット・マイ・クロス "It's Not My Cross to Bear" (G. Allman) – 5:24
- 『オールマン・ブラザーズ・バンド』より。
- ジェシカ "Jessica" (D. Betts) – 9:12
- 『ブラザーズ&シスターズ』より。
参加ミュージシャン
[編集]- グレッグ・オールマン - ボーカル、オルガン、クラビネット、ギター
- ディッキー・ベッツ - ボーカル、リードギター、スライドギター
- チャック・リーヴェル - ピアノ、エレクトリックピアノ、バックグラウンド・ボーカル
- ラマー・ウィリアムズ - ベース
- ジェイ・ジョハンソン - ドラムス、パーカッション
- ブッチ・トラックス - ドラムス、パーカッション、ティンパニ
脚注
[編集]- ^ a b c d e f The Allman Brothers Band - Wipe The Windows, Check The Oil, Dollar Gas (Vinyl, LP, Album) at Discogs
- ^ a b The Allman Brothers Band - Awards : AllMusic
- ^ a b Mastropolo, Frank (2014年10月27日). “Midnight Riders: The History of the Allman Brothers Band”. Ultimate Classic Rock. Diffuser Network. 2016年3月22日閲覧。
- ^ 日本盤CD (PHCR-94008)ライナーノーツ(五十嵐正、1998年3月31日)
- ^ Deming, Mark. “Too Much Monkey Business - Chuck Berry - Song Info”. AllMusic. 2016年3月22日閲覧。
- ^ Eder, Bruce. “Wipe the Windows, Check the Oil, Dollar Gas - The Allman Brothers Band”. AllMusic. 2016年3月22日閲覧。