イート・ア・ピーチ
『イート・ア・ピーチ』 | ||||
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オールマン・ブラザーズ・バンド の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
ニューヨーク、フィルモア・イースト フロリダ州マイアミ、クライテリア・スタジオ | |||
ジャンル | ブルースロック、サザン・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | カプリコーン・レコード | |||
プロデュース | トム・ダウド | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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オールマン・ブラザーズ・バンド アルバム 年表 | ||||
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『イート・ア・ピーチ』 (Eat a Peach) は、アメリカ合衆国のロック・バンド、オールマン・ブラザーズ・バンドが1972年に発表した、通算4作目のアルバム。スタジオ録音の新曲6曲と、1971年のライブ音源を収録した変則的な内容で、LPは2枚組だったがCDでは1枚にまとめられた。また、2006年にはCD2枚組のデラックス・エディション盤もリリースされている。
解説
[編集]本作のレコーディングが終了する前の1971年10月29日、デュアン・オールマンがオートバイの事故で死去。デュアン存命時にスタジオ録音されたのは「スタンド・バック」「ブルー・スカイ」「リトル・マーサ」の3曲で、「時はもう無駄に出来ない」「レ・ブレル・イン・Aマイナー」「メリサ」の3曲は、残されたメンバー5人によってレコーディングされた[2]。残り3曲はデュアン存命時にフィルモア・イーストで行われたライブの音源で、「マウンテン・ジャム」は、ドノヴァンの楽曲「霧のマウンテン」を元にしたジャム・セッションである[3]。
スタジオ録音6曲のエンジニアはホーウィー・アルバートとロン・アルバート。フィルモア・イーストのライブ録音3曲のエンジニアはアーロン・バロンとラリー・ダールストローム。プロデューサーはトム・ダウドが務めた[4]。グループの長年の友人のジョニー・サンドリンは「Special thanks」とクレジットされているが、実際はミキサーとし制作に関わった[5]。
アメリカのBillboard 200ではバンドにとって初のトップ10入りを果たし、最高4位に達した[1]。本作からのシングルは「時はもう無駄に出来ない」が全米77位[1]、「メリサ」と「ワン・ウェイ・アウト」はいずれも全米86位に達した[1]。
2004年、5.1サラウンド・ミックス収録のSACD発売[6]。
2006年発売のデラックス・エディション盤のボーナス・ディスクには、1971年6月27日に行われたフィルモア・イーストのクロージング・コンサートにおける演奏が収録されている。
収録曲
[編集]「マウンテン・ジャム」は、オリジナルLPではB面とD面に分割されていたが[4]、CDでは連続した1曲として収録されている。
- 時はもう無駄に出来ない - "Ain't Wastin' Time No More" (Gregg Allman) - 3:40
- レ・ブレル・イン・Aマイナー - "Les Brers in A Minor" (Dickey Betts) - 9:03
- メリサ - "Melissa" (G. Allman, Steve Alaimo) - 3:54
- マウンテン・ジャム - "Mountain Jam" (Donovan Leitch, Duane Allman, G. Allman, D. Betts, Jai Johanny Johanson, Berry Oakley, Butch Trucks) - 33:38
- ワン・ウェイ・アウト - "One Way Out" (Marshall Sehorn, Elmore James) - 4:58
- トラブル・ノー・モア - "Trouble No More" (McKinley Morganfield) - 3:43
- スタンド・バック - "Stand Back" (G. Allman, B. Oakley) - 3:24
- ブルー・スカイ - "Blue Sky" (D. Betts) - 5:09
- リトル・マーサ - "Little Martha" (D. Allman) - 2:07
デラックス・エディション盤ボーナス・ディスク
[編集]- ステイツボロ・ブルース - "Statesboro Blues" (Blind Willie McTell) - 4:29
- ドント・キープ・ミー・ワンダリン - "Don't Keep Me Wonderin'" (G. Allman) - 3:46
- 誰かが悪かったのさ - "Done Somebody Wrong" (Clarence L. Lewis, Bobby Robinson, E. James) - 3:38
- ワン・ウェイ・アウト - "One Way Out" (M. Sehorn, E. James) - 5:08
- エリザベス・リードの追憶 - "In Memory of Elizabeth Reed" (D. Betts) - 12:51
- ミッドナイト・ライダー - "Midnight Rider" (G. Allman, Robert Kim Payne) - 3:11
- アトランタの暑い日 - "Hot 'Lanta" (D. Allman, G. Allman, D. Betts, J. J. Johanson, B. Oakley, B. Trucks) - 5:51
- ウィッピング・ポスト - "Whipping Post" (G. Allman) - 20:07
- ユー・ドント・ラヴ・ミー - "You Don't Love Me" (Willie Cobbs) - 17:24
参加ミュージシャン
[編集]- グレッグ・オールマン - ボーカル、オルガン、ピアノ、エレクトリックピアノ、アコースティック・ギター
- デュアン・オールマン - リードギター、アコースティック・ギター、スライドギター
- ディッキー・ベッツ - リードギター、スライドギター、ボーカル
- ベリー・オークリー - ベース
- ジェイ・ジョハンソン - ドラムス、コンガ
- ブッチ・トラックス - ドラムス、パーカッション、ティンパニ、ゴング、ヴィブラフォン、タンブリン
脚注
[編集]- ^ a b c d The Allman Brothers Band - Awards : AllMusic
- ^ CD英文ブックレット内クレジット
- ^ 日本盤CD(UICY-6242)ライナーノーツ(五十嵐正、1998年3月31日)
- ^ a b Allman Brothers Band, The - Eat A Peach (Vinyl, LP, Album) at Discogs
- ^ Paul, Alan (2014). One Way Out: The Inside History of the Allman Brothers Band. St. Martin's Press. p. 170. ISBN 978-1-250-04049-7
- ^ “The Allman Brothers Band – Eat A Peach (2004, SACD) - Discogs”. discogs.com. 2022年1月14日閲覧。