コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

水酸化クロム(III)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
水酸化クロム(III)
識別情報
CAS登録番号 1308-14-1 チェック
PubChem 14787
UNII DX3N9U5Q97 チェック
RTECS番号 GB2670000
特性
化学式 Cr(OH)3
モル質量 103.02 g/mol
外観 緑色、ゼラチン状沈殿
密度 3.11 g/cm3
への溶解度 不溶
危険性
許容曝露限界 TWA 1 mg/m3[1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

水酸化クロム(III)(Chromium(III) hydroxide)は、化学式Cr(OH)3無機化合物である。緑色のゼラチン状である。未定義の構造と低い溶解度を持つ重合体である。両性であり、強アルカリ強酸のどちらにも溶ける[2]

アルカリ: Cr(OH)3 + OHCrO
2
+ 2 H2O
酸: Cr(OH)3(OH2)3 + 3 H+Cr(OH2)3+
6

色素媒染剤有機反応触媒として用いられる[3]

クロム塩の溶液に水酸化アンモニウムを加えることで作られる。

純粋な水酸化クロム(III)は、2020年時点で鉱物種として知られていない。しかし、オキシ水酸化物CrO(OH)の多形は、ブレイスウェル石グリマルディ石ガイアナ石という3つが知られている[4][5][6][7]

出典

[編集]
  1. ^ NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0141
  2. ^ Rai, Dhanpat; Sass, Bruce M.; Moore, Dean A. "Chromium(III) hydrolysis constants and solubility of chromium(III) hydroxide" Inorganic Chemistry 1987, volume 26, pp. 345-9. doi:10.1021/ic00250a002
  3. ^ Holleman, Arnold F.; Wiberg, Egon; Wiberg, Nils (1985). “Chromium” (German). Lehrbuch der Anorganischen Chemie (91–100 ed.). Walter de Gruyter. pp. 1081–1095. ISBN 3-11-007511-3 
  4. ^ Bracewellite”. 2022年7月31日閲覧。
  5. ^ Grimaldiite”. 2022年7月31日閲覧。
  6. ^ Guyanaite”. 2022年7月31日閲覧。
  7. ^ List of Minerals” (21 March 2011). 2022年7月31日閲覧。