クロモセン
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クロモセン | |
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クロモセン | |
別称 ビス(シクロペンタジエニル)クロム(II) | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 1271-24-5 |
RTECS番号 | GB7600000 |
特性 | |
化学式 | C10H10Cr |
モル質量 | 182.18 g/mol |
外観 | 暗赤色結晶 |
密度 | 1.43 g/cm3, 固体 |
融点 |
168-170 ℃ |
沸点 |
昇華(真空条件) |
水への溶解度 | 水中で分解 |
構造 | |
配位構造 | 疑似八面体 フェロセンを参照 |
双極子モーメント | 0 D |
危険性 | |
主な危険性 | 自然発火性 |
Rフレーズ | 20/21/22-36/37/38 |
Sフレーズ | 26-37/39 |
関連する物質 | |
関連物質 | Fe(C5H5)2 Ni(C5H5)2 酢酸クロム(II) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
クロモセン(Chromocene)は、化学式がCr(C5H5)2の有機金属化合物である。省略してCp2Crとも書かれる。このメタロセンはフェロセンと類似した構造をしているが、常磁性であり反応性が遙かに高い。サンドイッチ化合物の一つであり、非極性溶媒に溶解し、真空中では容易に昇華する。
合成
[編集]クロモセンは以下のルートで合成される。
この合成は通常、THF溶液中で行われる。類似化合物のデカメチルクロモセン、Cr[C5(CH3)5]2、も同様にLiC5(CH3)5から合成される。
安全性
[編集]クロム化合物には毒性のあるものがあるが、特に六価クロム種は有毒である。クロモセンは空気に対する反応性が高く、燃焼して大気中に暴露する。
参考文献
[編集]- C. Elschenbroich, A. Salzer ”Organometallics : A Concise Introduction” (2nd Ed) (1992) from Wiley-VCH: Weinheim. ISBN 3-527-28165-7