楽園への憧憬
『楽園への憧憬』 | ||||
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マリリオン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | オックスフォードシャー アウトサイド・スタジオ、ロンドン ウェストサイド・スタジオ[3] | |||
ジャンル | プログレッシブ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
EMI I.R.S.レコード | |||
プロデュース | クリストファー・ニール | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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マリリオン アルバム 年表 | ||||
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『楽園への憧憬』(らくえんへのしょうけい[注釈 1]、原題:Holidays in Eden)は、イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、マリリオンが1991年に発表した6作目のスタジオ・アルバム。スティーヴ・ホガース加入後としては2作目に当たる。
背景
[編集]バンド側は当初、以前にも共同作業をしたプロデューサーのクリス・キムゼイの起用を考えていたが、キムゼイがローリング・ストーンズのライブ・アルバム『フラッシュポイント』の作業にかかりきりだったため、シーナ・イーストンやマイク・アンド・ザ・メカニックスなどの作品を手がけてきたクリストファー・ニールが迎えられた[12]。「ドライ・ランド」は、ホガースがマリリオン加入前に所属していた「How We Live」時代の曲で、プロデューサーのニールが、本作にマリリオンのヴァージョンを収録するよう進言した[12][13]。
本作よりアメリカ盤の発売元がキャピトル・レコードからI.R.S.レコードに変更され[13]、アメリカ盤CDはシングルB面曲の「A Collection」と「How Can It Hurt」が追加され、曲順も変更された[1]。
反響・評価
[編集]全英アルバムチャートでは7週トップ100入りして最高7位を記録し、バンドにとって7作目の全英トップ10アルバムとなった[5]。本作からの先行シングル「カヴァー・マイ・アイズ」は全英シングルチャートで34位に達し、その後シングル・カットされた「誰も君を僕から」は33位、「ドライ・ランド」は33位を記録した[5]。
Tom Demalonはオールミュージックにおいて5点満点中2.5点を付け「幾つかのシングルが全英チャート入りしたが、個性は失われており、"Cover My Eyes"で鳴り響くギターに至っては、まるでU2のようだ」と評している[4]。一方、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「フィッシュが脱退した後、新加入のスティーヴを迎えたマリリオンは、僕にはさらに円熟してきたように感じる」と評されている[2]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はメンバー5人の共作。
- 痛む心 - "Splintering Heart" - 6:52
- カヴァー・マイ・アイズ - "Cover My Eyes (Pain and Heaven)" - 3:55
- 狂おしき宴 - "The Party" - 5:36
- 誰も君を僕から - "No One Can" - 4:39
- 楽園への憧憬 - "Holidays in Eden" (Steve Hogarth, Steve Rothery, Mark Kelly, Pete Trewavas, Ian Mosley, John Helmer) - 5:28
- ドライ・ランド - "Dry Land" (S. Hogarth, Colin Woore) - 4:42
- ウェイティング・トゥ・ハプン - "Waiting to Happen" - 4:55
- すべてを変えるこの街で - "This Town" - 3:18
- ザ・レイクス・プログレス - "The Rakes Progress" (S. Rothery, M. Kelly, P. Trewavas, I. Mosley) - 1:54
- 100の夜と1,000の空のグラス - "100 Nights" - 6:42
アメリカ盤CD (X2-13138)
[編集]- "Cover My Eyes" - 3:56
- "No One Can Take You Away from Me" - 4:39
- "Splintering Heart" - 6:51
- "The Party" - 5:36
- "A Collection" (S. Hogarth, S. Rothery, M. Kelly, P. Trewavas, I. Mosley, J. Helmer) - 2:58
- "Holidays in Eden" (S. Hogarth, S. Rothery, M. Kelly, P. Trewavas, I. Mosley, J. Helmer) - 5:58
- "How Can It Hurt" - 4:09
- "Dry Land" (S. Hogarth, C. Woore) - 4:42
- "Waiting to Happen" - 4:55
- "This Town" - 3:18
- "The Rakes Progress" (S. Rothery, M. Kelly, P. Trewavas, I. Mosley) - 1:54
- "100 Nights" - 6:42
1998年リマスターCD (7243 4 93372 2 0)ボーナス・ディスク
[編集]- "Sympathy" (Stephen Gould, Mark Ashton, Graham Stansfield, David Kaffinetti) - 3:29
- "How Can It Hurt" - 4:11
- "A Collection" (S. Hogarth, S. Rothery, M. Kelly, P. Trewavas, I. Mosley, J. Helmer) - 2:59
- "Cover My Eyes (Pain and Heaven) (Acoustic Version)" - 2:34
- "Sympathy (Acoustic Version)" (S. Gould, M. Ashton, G. Stansfield, D. Kaffinetti) - 2:31
- "I Will Walk on Water (Alternative Mix)" - 5:14
- "Splintering Heart (Live at the Moles Club)" - 6:41
- "You Don't Need Anyone (Moles Club Demo)" (S. Hogarth) - 4:03
- "No One Can (Moles Club Demo)" - 4:51
- "The Party (Moles Club Demo)" - 5:45
- "This Town (Moles Club Demo)" - 4:15
- "Waiting to Happen (Moles Club Demo)" - 5:31
- "Eric" - 2:31
- "The Epic (Fairground) (Mushroom Farm Demo)" - 8:31
参加ミュージシャン
[編集]- スティーヴ・ホガース - ボーカル、バッキング・ボーカル
- スティーヴ・ロザリー - ギター
- マーク・ケリー - キーボード
- ピート・トレワヴァス - ベース、バッキング・ボーカル
- イアン・モズレイ - ドラムス、パーカッション
アディショナル・ミュージシャン
- クリストファー・ニール - バッキング・ボーカル
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 日本盤CD (TOCP-6784)の帯に付されたルビに準拠。
出典
[編集]- ^ a b “HOLIDAYS IN EDEN”. marillion.com. 2024年2月8日閲覧。
- ^ a b “マリリオン/楽園への憧憬 (しょうけい) (廃盤)”. CDJournal. 音楽出版社. 2024年2月8日閲覧。
- ^ CD英文ブックレット内クレジット
- ^ a b Demalon, Tom. “Marillion - Holidays in Eden Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2024年2月8日閲覧。
- ^ a b c MARILLION songs and albums | full Official Chart history
- ^ Marillion - Holidays In Eden - dutchcharts.nl
- ^ Offizielle Deutsche Charts
- ^ Marillion - Holidays In Eden - hitparade.ch
- ^ swedishcharts.com - Marillion - Holidays In Eden
- ^ Marillion - Holidays In Eden - ultratop.be
- ^ Marillion - Holidays In Eden - ultratop.be
- ^ a b Everley, Dave (2023年1月17日). “When Marillion went pop: the story behind Holidays In Eden”. loudersound.com. Future plc. 2024年2月8日閲覧。
- ^ a b Prasad, Anil (1992年). “Marillion - Balancing Perspectives”. innerviews. 2024年2月8日閲覧。