過ち色の記憶
『過ち色の記憶』 | ||||
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マリリオン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1985年3月 - 5月 ベルリン Hansa Ton Studios[1] | |||
ジャンル | プログレッシブ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | EMI | |||
プロデュース | クリス・キムゼイ | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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マリリオン アルバム 年表 | ||||
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『過ち色の記憶』(原題:Misplaced Childhood)は、イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、マリリオンが1985年に発表した3作目のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]本作はコンセプト・アルバムとなっており[9]、フィッシュ自身の原体験に触れられている[10][11]。フィッシュはマーク・ウィルキンソンから借りたヘルマン・ヘッセの小説『デミアン』に影響を受け、アイディアを固めていったという[12]。ウィルキンソンの手によるアルバム・ジャケットに描かれた少年は、隣に住んでいた当時10歳のRobert Meadをモデルとしており、ウィルキンソンによれば「彼はまるで、僕が心の中に描いていたデミアンのように見えた」とのことである[12]。
レコーディング
[編集]1985年2月に録音されたデモ・ヴァージョンは、1998年に発売された本作のリマスターCDのボーナス・ディスクに収録された[1]。
プロデュース及びミキシングは、ピーター・フランプトンやローリング・ストーンズ等の作品を手掛けてきたクリス・キムゼイによる[13]。ピート・トレワヴァスは後年、キムゼイの仕事について「彼は個々のメンバーの完璧な演奏よりも、バンド全体を録音したがっていた。僕達がスタジオで演奏している時の雰囲気や、皆のそれぞれの反応を捉えようとしていたから、なかなかスピリチュアルなものになったよ」と語っている[14]。なお、スティーヴ・ロザリーによれば、彼らの前にスタジオを使っていたキリング・ジョークがコントロール・ルームで粉末消火器を使用したため、本作のレコーディングで使用したNeve社のミキシング・デスクの調子が悪くなっていたという[14]。
反響・評価
[編集]マリリオンは本作で大きな成功を収めた。全英アルバムチャートでは自身初の1位を獲得し、41週チャート圏内に入るロング・ヒットとなった[2]。ドイツのアルバム・チャートでは3位に達し、自身初のトップ10入りを果たした[3]。アメリカのBillboard 200では自身初のトップ100入りを果たし、最高47位に達した[8]。
本作からの第1弾シングル「追憶のケイリー」は全英2位[2]・全米74位[8]に達した。その後、「ラヴェンダー」(全英5位[2])、「ロシアンの心」(全英29位[2])もシングル・ヒットしている。
John Franckはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「バンドがリリースしてきた中で最も完成度の高い作品というだけでなく、最も合理的な作品でもあることが分かるはずである」と評している[10]。また、ドリーム・シアターのジョン・ペトルーシは2012年、本作を「The 11 greatest prog-rock albums of all time」の一つに挙げ「ギターがメロディを紡ぎ出して、そのメロディが曲の焦点になる。それがマリリオンの本質なんだよ」と評している[15]。
ライヴにおける演奏
[編集]本作はマリリオンのライヴにおいて完全再現され、ライヴ・アルバム『伝説への序章』(1988年)のディスク2に全曲とも収録された[16]。また、本作のリリースから20周年に当たる2005年にはフィッシュのツアーにおいても完全再現され、ライヴ・アルバム『Return to Childhood』(2006年)にも収録された[17]。
収録曲
[編集]全曲ともメンバー5人の共作。
- 絹の着物 - "Pseudo Silk Kimono" - 2:13
- 追憶のケイリー - "Kayleigh" - 3:54
- ラヴェンダー - "Lavender" - 2:33
- ビター・スイート(苦い記憶) - "Bitter Suite" - 7:53
- "Brief Encounter"
- "Lost Weekend"
- "Blue Angel"
- "Misplaced Rendezvous"
- "Windswept Thumb"
- ロジアンの心 - "Heart of Lothian" - 4:08
- "Wide Boy"
- "Curtain Call"
- ウォーターホール(エキスプレッソ・ボンゴ) - "Waterhole (Expresso Bongo)" - 2:07
- 舞台裏の詩人 - "Lords of the Backstage" - 1:57
- 隠された陰謀 - "Blind Curve" - 9:29
- "Vocal Under a Bloodlight"
- "Passing Strangers"
- "Mylo"
- "Perimeter Walk"
- "Threshold"
- 少年時代の終焉 - "Childhoods End?" - 4:32
- ホワイト・フェザー - "White Feather" - 2:23
1998年リマスターCDボーナス・ディスク
[編集]- "Lady Nina" - 5:47
- "Freaks" - 4:05
- "Kayleigh (Alternative Mix)" - 3:59
- "Lavender Blue" - 4:21
- "Heart of Lothian (Extended Mix)" - 5:45
Misplaced Childhood Album Demos
[編集]- "Pseudo Silk Kimono" (Demo) - 2:11
- "Kayleigh" (Demo) - 4:06
- "Lavender" (Demo) - 2:37
- "Bitter Suite" (Demo) - 2:54
- "Lords of the Backstage" (Demo) - 1:46
- "Blue Angel" (Demo) - 1:46
- "Misplaced Rendezvous" (Demo) - 1:56
- "Heart of Lothian" (Demo) - 3:49
- "Waterhole (Expresso Bongo)" (Demo) - 2:00
- "Passing Strangers" (Demo) - 9:16
- "Childhoods End?" (Demo) - 2:23
- "White Feather" (Demo) - 2:18
参加ミュージシャン
[編集]脚注
[編集]- ^ a b Marillion - Misplaced Childhood (CD, Album) at Discogs - 1998年リマスターCDの情報
- ^ a b c d e MARILLION songs and albums | full Official Chart history
- ^ a b Offizielle Deutsche Charts
- ^ dutchcharts.nl - Marillion - Misplaced Childhood
- ^ Marillion - Misplaced Childhood - hitparade.ch
- ^ norwegiancharts.com - Marillion - Misplaced Childhood
- ^ swedishcharts.com - Marillion - Misplaced Childhood
- ^ a b c “Marillion - Awards”. AllMusic. 2015年6月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月8日閲覧。
- ^ Prasad, Anil (1989年). “Innerviews: Marillion - Forward Motion”. 2024年2月11日閲覧。
- ^ a b Misplaced Childhood - Marillion | AllMusic - Review by John Franck
- ^ Marillion | Biography | AllMusic - Artist Biography by Jason Ankeny
- ^ a b “Mark Wilkinsons Stories”. the-masque.com. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月11日閲覧。
- ^ Chris Kimsey | Credits | AllMusic
- ^ a b Misplaced Childhood - marillion.com - 2014年5月4日閲覧
- ^ Dream Theater's John Petrucci: the 11 greatest prog-rock albums of all time | Marillion - Misplaced Childhood (1985) | MusicRadar - 2014年5月4日閲覧
- ^ The Thieving Mappie (La Gazza Ladra) - Marillion | AllMusic
- ^ Return to Childhood - Fish | AllMusic - Review by Stewart Mason
外部リンク
[編集]- Misplaced Childhood - Discogs (発売一覧)
先代 ブライアン・フェリー『ボーイズ・アンド・ガールズ』 |
全英アルバムチャート ナンバーワン・アルバム 1985年6月29日 - 7月5日 |
次代 ブルース・スプリングスティーン 『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』 |