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東員町総合文化センター

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東員町文化会館から転送)
東員町総合文化センター
地図
情報
通称 ひばりホール
正式名称 東員町総合文化センター
開館 1989年4月4日
開館公演 交響曲第9番(第九)[1][2]
客席数 702席(ひばりホール)
延床面積 5,225m²
設備 多目的ホール、研修室、講習室、調理室、プラネタリウム
用途 文化会館、公民館図書館
運営 東員町教育委員会社会教育課生涯学習係
所在地 511-0251
三重県員弁郡東員町大字山田1700番地
位置 北緯35度4分23.4秒 東経136度35分10.9秒 / 北緯35.073167度 東経136.586361度 / 35.073167; 136.586361 (東員町総合文化センター)座標: 北緯35度4分23.4秒 東経136度35分10.9秒 / 北緯35.073167度 東経136.586361度 / 35.073167; 136.586361 (東員町総合文化センター)
アクセス 三岐鉄道北勢線東員駅から徒歩7分
外部リンク 公式サイト
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東員町総合文化センター(とういんちょうそうごうぶんかセンター)は、三重県員弁郡東員町山田にある複合施設。東員町文化会館、東員町中央公民館、東員町立図書館の3施設から成る[3]

歴史

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1989年(平成元年)4月に、東員町が「現実の生活の中に『夢』を与え、生活そのものに『活力』と『安心』を創り出す拠点」として開設した[3]。ひばりホールのこけら落し5月14日に行われた交響曲第9番(第九)の演奏であり、満員の聴衆を集めて週1回練習を重ねてきた東員町民112人の合唱、四日市交響楽団の演奏により執り行われた[4]。この合唱はなかにし礼作詞した日本語歌詞で歌われ、なかにしも出席していた[4]。開館と同年に東員町文化協会を設立した[5]

1997年(平成9年)4月13日、東員町の町制30周年記念式典を開催し、同時に多気郡宮川村(現・大台町)との友好親善提携の調印式も挙行した[6]。同年9月15日には東員町営ケーブルテレビ局が試験放送を開始するにあたり、同日にセンターで開催された敬老会生放送した[7]2000年(平成12年)3月12日にはろう者を描いた映画アイ・ラヴ・ユー』の上映会が開かれた[8]

2002年(平成14年)7月22日、東員町文化協会が市町村単位の文化協会として三重県で初めて社団法人格を取得した[5]。これを記念して「短詩型文学フェスティバルinとういん」を同年7月31日にセンターで開催、金子みすゞの作品を歌うコンサートなどが開かれた[5]2005年(平成17年)7月31日九世松本幸四郎夫妻の臨席の下、七世松本幸四郎の銅像の除幕式が開催された[9]。像は高さ1.6mで、約200万円をかけて制作され、武蔵坊弁慶を演じる姿を再現したものである[9]

2014年(平成26年)2月9日南原清隆と萬狂言(九世野村万蔵主宰)による現代狂言を開催した[10]2016年(平成28年)6月1日、東員町ふれあいセンターにあった「とういん市民活動支援センター」を2階の旧展示スペースに移設した[11]。支援センターは利用実績が低かったことから、開設時間の延長と臨時職員の雇用によって利便性を高めての移転開館となった[11]。同年8月11日東海環状自動車道東員ICが開通し、その記念式典を総合文化センターで開催、三重県知事鈴木英敬が祝辞を述べた[12]

施設の概要

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建物は2階建てで、敷地面積25,864平方メートルm2、建築面積3,501m2、延床面積5,225m2である[13]。玄関は建物中央の北側にあり、中心に町民ロビーを配し、東側に中央公民館、南側に図書館、西側に文化会館がある[13]

中央公民館

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1階に第1・2研修室、第1・2事務室、教育長室、2階に調理実習室、美術工芸室、第1・2・3講習室、展示室(プラネタリウム[13]と「とういん市民活動支援センター」がある[11]。開館時間は9時30分から21時30分まで(ただし利用者がない場合は17時まで)、休館日は火曜日(第2・第4火曜日除く)と年末年始である[13]

第1研修室は91m2・24人収容である[14]。40人収容の94m2の第1講習室、各47m2・各18人収容の第2・3講習室は、パーティションを外して1室にすることができる[14]。とういん市民活動支援センターは展示コーナーを転用したものである[11]

プラネタリウムを保有するものの、原則非公開となっている[15]。プラネタリウムは直径10.5mで、客席は90席ある[3]。以前は、主に小学校低学年以下の子供向け番組を定期上映しており、幼稚園保育所の園児の利用が多かったという[3]

東員町文化会館

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東員町文化会館(とういんちょうぶんかかいかん)は、東員町総合文化センター西側に設置されている[13]。702人収容のひばりホールを中心とした施設[14]で、3つの楽屋とリハーサル室、浴室、ピアノ室などがある[13]。開館時間は9時30分から21時30分まで(ただし利用者がない場合は17時まで)、休館日は火曜日(ひばりホール以外は第2・第4火曜日には開館)と年末年始である[13]

ホールの管理は三重県舞台管理事業協同組合に委託している[16]

恒例行事

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東員「日本の第九」演奏会

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センターが開館した1989年(平成元年)から毎年12月23日にひばりホールで第九(交響曲第9番)の演奏会を開催しており[1]、東員町の風物詩として定着している[17]。主催は東員町で、中日新聞社の後援を受けている[17]。入場は有料で座席は全席指定制、未就学児の入場は遠慮するよう呼びかけがなされている[18]

同じ北勢地方の四日市市で開催される「四日市の第九」がドイツ語で歌唱されるのに対し、東員町では「日本の第九」と銘打っているように、なかにし礼が作詞した日本語の歌詞で歌うのが特徴である[17]。日本語で歌うことになったきっかけは、隣接する桑名市で1987年(昭和62年)8月30日[4]市制施行50周年記念になかにしの日本語歌詞で初めて歌ったことによる[4][2]。日本語歌詞で第九を歌う地域は東員町のほかに神奈川県鎌倉市福井県小浜市滋賀県今津町(現・高島市山口県萩市などがあり、1995年(平成7年)には東員町、小浜市、萩市の合唱団が共同でアメリカニューヨークカーネギー・ホールで日本語歌詞の第九を披露し、喝采(かっさい)を浴びたこともある[2]

演奏は愛知室内オーケストラが担当する[17]。歌唱者は毎年8月に「日本の第九」を歌う会の結団式を行い[1]、12月の本番に向けて練習を重ねる[18]。当日は東員ひばり合唱団の団員らによる合唱の後、第九が演奏される[19]。第九の演奏会には、第九を通して交流を持つ鎌倉市からも合唱に訪れる[17][19]。また観客も含めて参加らが東員町民歌を歌うのも恒例となっている[19][20]

こども歌舞伎

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町民団体「松の会」の主催で[21]1996年(平成8年)より定期公演を行っている[9]歌舞伎役者の七世松本幸四郎が東員町出身であることから、松本を顕彰するとともに地域文化を育むことを目的に始まった[9]。松の会は東員町制40周年記念に1994年(平成6年)5月に発足、1995年(平成7年)からこども歌舞伎を開始、1996年(平成8年)に初演を果たした[22]。活動開始初期に歌舞伎役者の三代目市川松尾が指導に当たるなど本格的なもので[22][23][24]、感動して涙を流す観客もいるほどである[25]。練習は本番上演を終えた直後から開始し[23]礼儀作法を身に付けるため正座で挨拶を行うところから練習を始める[24]

年により、OB会員や他地域の劇団員が出演することがある[23]。また東員町総合文化センターを離れ、愛知県芸術劇場で上演したこともある[24]。『白浪五人男』がこども歌舞伎の十八番であり、何度も演じている[24]。2016年(平成28年)には21回を迎え、6月5日に4歳児から高校生までの15人で「奥州安達原 三段目 御殿の場」などを上演した[21]

東員町立図書館

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東員町立図書館(とういんちょうりつとしょかん)は東員町総合文化センター1階南側に設置されている[27]ISILはJP-1002036[28]2014年(平成26年)度の蔵書数は102,555冊、利用登録者数は32,456人、貸出冊数は190,971冊である[29]

図書館部分の床面積は746m2[30]、閲覧室、学習室、プレールーム、おはなしコーナー、ベビールーム、インターネットDVD・ビデオ視聴コーナーを置く[13]七世松本幸四郎の生誕地であることにちなみ、松本の著書『松のみどり』など歌舞伎に関する資料を収集している[31]。資料収集だけでなく、読書会や文学散歩、折り紙絵本作りなどの教室の開講、ボランティア団体による読み聞かせなど行事を積極的に開催している[30]

図書館の歴史

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1989年(平成元年)4月の東員町総合文化センター開館と同時に図書館も開館した[30]。当初の蔵書は約3万冊であった[30]1992年(平成4年)8月30日に入館者数50万人を達成し、当時の貸出冊数は16万7千冊で町民1人当たりに換算すると6.4冊になり、三重県内の公共図書館の平均を大きく上回る実績を挙げていた[32]1994年(平成6年)7月に利用者用端末を1台導入した[33]。同年度の蔵書数は8万8千冊で、ビデオコーナーは順番待ちが出るほどの人気であったという[30]1996年(平成8年)2月24日には入館者数100万人に達し、蔵書数は9万4千冊になった[34]

2014年(平成26年)度より、雑誌カバーに広告を掲載する代わりに出稿者に雑誌代を負担してもらう雑誌スポンサー制度を導入した[35]。同年度は1社が3誌のスポンサーとなり、雑誌購入に充てていた資料費は他の図書購入に回された[35]。また同年、三重県立図書館と同時に国立国会図書館がデジタル化した資料約131万点をインターネット経由で閲覧できるサービスを開始した[36]

交通

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東員町役場が近接するが、周辺はのどかな田園地帯である[14]

脚注

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  1. ^ a b c 東員で「日本の第九」を歌う会結団式が行われました”. まちの話題. 東員町役場総務部政策課広報秘書係 (2016年8月9日). 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月28日閲覧。
  2. ^ a b c 梅村調査員. “第九のなぞ”. この街のはてな 東員町. NHK津放送局. 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月28日閲覧。
  3. ^ a b c d お客様の多くはかわいい園児 東員町総合文化センター(プラネタリウム)”. すばらしきみえ. 百五銀行. 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月28日閲覧。
  4. ^ a b c d "四日市交響楽団と町民 聴衆も一緒に歌って 合唱高らか日本語の「第九」"中日新聞1989年5月15日付朝刊、三重版
  5. ^ a b c 「東員町文化協会が社団法人格を取得」中日新聞2002年8月8日付朝刊、三重版14ページ
  6. ^ 「町制施行30年祝う 東員町 宮川村と友好の調印も」中日新聞1997年4月15日付朝刊、北勢版16ページ
  7. ^ 「東員町営ケーブルテレビ 試験放送15日に開始 初日は敬老会の生中継 職員5人、準備に追われる 行政や家庭紹介 気象情報も検討」中日新聞1997年9月12日付朝刊、三重版23ページ
  8. ^ "県内3ヵ所で上映会 ろう者描いた映画「アイ・ラヴ・ユー」"朝日新聞2000年2月2日付朝刊、三重版18ページ
  9. ^ a b c d 西山和宏「東員出身の歌舞伎役者 七世幸四郎の像 お目見え 生き生き十八番"弁慶" ブロンズ製、高さ1.6メートル 町総合文化センターに設置」中日新聞2005年8月2日付朝刊、北勢版18ページ
  10. ^ マイナビニュース (2013年12月11日). “三重県東員町で、南原清隆と九世野村万蔵による「現代狂言」を開催”. Livedoor ニュース. 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月28日閲覧。
  11. ^ a b c d 遠藤康訓「市民活動拠点が移転 東員 町総合文化センターに」中日新聞2016年6月2日付朝刊、北勢版22ページ
  12. ^ 遠藤康訓「地域活性化へ期待 四日市JCT-東員IC 開通に住民ら」中日新聞2016年8月12日付朝刊、三重版8ページ
  13. ^ a b c d e f g h 東員町総合文化センター ご利用のしおり”. 東員町総合文化センター. 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月29日閲覧。
  14. ^ a b c d e f g h MICE(国際会議等の誘致):東員町総合文化センター”. 三重県雇用経済部観光局海外誘客課. 2016年11月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月27日閲覧。
  15. ^ 事務局中山 (2011年1月12日). “天体観望会 参加者募集中”. TCABLOG. 東員町文化協会. 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月29日閲覧。
  16. ^ 管理ホール一覧”. 三重県舞台管理事業協同組合. 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月28日閲覧。
  17. ^ a b c d e 河崎裕介・渡辺聖子「年末演奏会へ練習に熱 20日 四日市吹奏楽団 28日 四日市の第九 23日 東員日本の第九」中日新聞2014年12月17日付朝刊、北勢版20ページ
  18. ^ a b 東員「日本の第九」演奏会”. 東員町役場教育委員会社会教育課生涯学習係 (2016年10月19日). 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月28日閲覧。
  19. ^ a b c 第27回 東員「日本の第九」演奏会”. まちの話題. 東員町役場総務部政策課広報秘書係 (2015年12月25日). 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月28日閲覧。
  20. ^ 東員「日本の第九」演奏会が行われました”. 東員町役場総務部政策課広報秘書係 (2014年12月24日). 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月28日閲覧。
  21. ^ a b 「七世松本幸四郎の出身地 東員でこども歌舞伎 4歳〜高校生が挑戦」朝日新聞2016年6月6日付朝刊、三重版19ページ
  22. ^ a b 三好高朗「こども歌舞伎、育成に力 東員町」朝日新聞1999年1月7日付朝刊、三重版
  23. ^ a b c "こども歌舞伎あす公演 東員町で「白浪五人男」など"朝日新聞2000年6月10日付朝刊、三重版25ページ
  24. ^ a b c d 古典芸能への誘い”. すばらしきみえ. 百五銀行. 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月29日閲覧。
  25. ^ "はんなり、こども歌舞伎 「感動」涙ぐむ主婦も 東員町"朝日新聞2004年5月31日付朝刊、三重版19ページ
  26. ^ 図書館のご利用案内”. 東員町役場教育委員会社会教育課図書館. 2016年11月29日閲覧。
  27. ^ 清水(1996):274ページ
  28. ^ isil_public_20161003(J)v2”. 国立国会図書館 (2016年10月3日). 2016年11月29日閲覧。
  29. ^ 県内市町立図書館・図書室の統計”. 三重県立図書館. 2016年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月29日閲覧。
  30. ^ a b c d e 清水(1996):275ページ
  31. ^ 県内の市町立図書館・図書室紹介/東員町立図書館”. 三重県立図書館. 2016年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月29日閲覧。
  32. ^ 「開館3年5カ月で入館者50万人達成 東員町立図書館」中日新聞1992年8月31日付朝刊、三重版16ページ
  33. ^ 清水(1996):276ページ
  34. ^ 「東員町立図書館 100万人目に近藤さん親子」中日新聞1996年2月25日付朝刊、北勢版20ページ
  35. ^ a b 渡辺聖子「スポンサー制度導入 東員町立図書館が財源確保へ 雑誌購入でカバーに広告」中日新聞2014年7月4日付朝刊、北勢版18ページ
  36. ^ 渡辺聖子「国会図書館資料 PCで閲覧 県立、東員町立図書館 無料サービス」中日新聞2014年7月19日付朝刊、三重総合25ページ

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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