コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

新書大賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

新書大賞(しんしょたいしょう)は、中央公論新社が主催する新書に関する賞、または、その賞に関する中央公論新社の冊子である。2008年から始まった。

概要

[編集]

各年1年間に発行された新書の中から、書店員書評家、各社新書編集部、新聞記者にオススメの新書を挙げてもらい(1番いい新書を10点、2位が9点…5位が6点)、全員の得点を合計して、1位から20位までの順位を決め、1位の作品がその年の大賞となる。

2008年および2011年以降は、『中央公論』本誌3月号で発表。2009年と2010年は、冊子『新書大賞』で発表された。

受賞作

[編集]

2008年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 生物と無生物のあいだ 福岡伸一 講談社現代新書
第2位 となりのクレーマー 関根眞一 中公新書ラクレ
第3位 1997年 世界を変えた金融危機 竹森俊平 朝日新書
第4位 小泉政権 内山融 中公新書
国連の政治力学 北岡伸一 中公新書
財務3表一体理解法 國貞克則 朝日新書
日本の統治構造 飯尾潤 中公新書
第8位 サムライとヤクザ 氏家幹人 ちくま新書
満州事変から日中戦争へ 加藤陽子 岩波新書
第10位 元老 西園寺公望 伊藤之雄 文春新書

2009年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 ルポ 貧困大国アメリカ 堤未果 岩波新書
第2位 強欲資本主義 ウォール街の自爆 神谷秀樹 文春新書
できそこないの男たち 福岡伸一 光文社新書
電車の運転 宇田賢吉 中公新書
第5位 白川静 漢字の世界観 松岡正剛 平凡社新書
第6位 アダム・スミス 堂目卓生 中公新書
第7位 4-2-3-1 杉山茂樹 光文社新書
第8位 悩む力 姜尚中 集英社新書
不機嫌な職場 高橋克徳河合太介
永田稔渡部幹
講談社現代新書
閉塞経済 金子勝 ちくま新書

2010年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 日本辺境論 内田樹 新潮新書
第2位 差別と日本人 野中広務辛淑玉 角川oneテーマ21
第3位 音楽の聴き方 岡田暁生 中公新書
第4位 戦後世界経済史 猪木武徳 中公新書
第5位 ノモンハン戦争 田中克彦 岩波新書
第6位 しがみつかない生き方 香山リカ 幻冬舎新書
ぼくらの脳の鍛え方 立花隆佐藤優 文春新書
世界は分けてもわからない 福岡伸一 講談社現代新書
第9位 日本の難点 宮台真司 幻冬舎新書
通勤電車でよむ詩集 小池昌代(編著) 生活人新書

2011年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 宇宙は何でできているのか 村山斉 幻冬舎新書
第2位 デフレの正体 経済は「人口の波」で動く 藻谷浩介 角川oneテーマ21
第3位 街場のメディア論 内田樹 光文社新書
第4位 競争と公平感―市場経済の本当のメリット 大竹文雄 中公新書
第5位 伊藤博文―知の政治家 瀧井一博 中公新書
第6位 葬式は、要らない 島田裕巳 幻冬舎新書
第7位 希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想 古市憲寿 光文社新書
第8位 田中角栄の昭和 保坂正康 朝日新書
第9位 なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか 若宮健 祥伝社新書
第10位 創られた「日本の心」神話
―「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史
輪島裕介 光文社新書

2012年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 ふしぎなキリスト教 橋爪大三郎大澤真幸 講談社現代新書
第2位 昭和天皇―「理性の君主」の孤独 古川隆久 中公新書
第3位 TPP亡国論 中野剛志 集英社新書
第4位 武器としての決断思考 瀧本哲史 星海社新書
第5位 女子高育ち 辛酸なめ子 ちくまプリマー新書
第6位 キュレーションの時代 佐々木俊尚 ちくま新書
第7位 原発のウソ 小出裕章 扶桑社新書
第8位 伊藤Pのモヤモヤ仕事術 伊藤隆行 集英社新書
正しいパンツのたたみ方 南野忠晴 岩波ジュニア新書
第10位 パリ五月革命 私論―転換点としての68年 西川長夫 平凡社新書

2013年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 社会を変えるには 小熊英二 講談社現代新書
第2位 田中角栄 早野透 中公新書
第3位 日本近代史 坂野潤治 ちくま新書
第4位 わかりあえないことから 平田オリザ 講談社現代新書
第5位 聞く力 阿川佐和子 文春新書
第6位 独立国家のつくりかた 坂口恭平 講談社現代新書
第7位 商店街はなぜ滅びるのか
―社会・政治・経済史から探る再生の道
新雅史 光文社新書
第8位 僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? 木暮太一 星海社新書
第9位 百年前の日本語―書きことばが揺れた時代 今野真二 岩波新書
第10位 植物はすごい―生き残りをかけたしくみと工夫 田中修 中公新書

2014年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 里山資本主義 藻谷浩介NHK広島放送局取材班 角川oneテーマ21
第2位 犬の伊勢参り 仁科邦男 平凡社新書
第3位 (株)貧困大国アメリカ 堤未果 岩波新書
第4位 野心のすすめ 林真理子 講談社現代新書
第5位 来るべき民主主義 國分功一郎 幻冬舎新書
第6位 歴史をつかむ技法 山本博文 新潮新書
第7位 ルポ 虐待 杉山春 ちくま新書
第8位 出雲と大和 村井康彦 岩波新書
第9位 人に強くなる極意 佐藤優 青春新書インテリジェンス
タモリ論 樋口毅宏 新潮新書

2015年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 地方消滅―東京一極集中が招く人口急減 増田寛也 中公新書
第2位 資本主義の終焉と歴史の危機 水野和夫 集英社新書
第3位 ハンナ・アーレント―「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 矢野久美子 中公新書
第4位 愛と暴力の戦後とその後 赤坂真理 講談社現代新書
第5位 最貧困女子 鈴木大介 幻冬舎新書
第6位 創価学会と平和主義 佐藤優 朝日新書
第7位 昆虫はすごい 丸山宗利 光文社新書
第8位 なぜ時代劇は滅びるのか 春日太一 新潮新書
第9位 だから日本はズレている 古市憲寿 新潮新書
第10位 ヒトラー演説―熱狂の真実 高田博行 中公新書
西田幾太郎―無私の思想と日本人 佐伯啓思 新潮新書

2016年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 京都ぎらい 井上章一 朝日新書
第2位 生きて帰ってきた男 小熊英二 岩波新書
第3位 イスラーム国の衝撃 池内恵 文春新書
第4位 多数決を疑う 坂井豊貴 岩波新書
第5位 下流老人 藤田孝典 朝日新書

2017年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 言ってはいけない 橘玲 新潮新書
第2位 人口と日本経済 吉川洋 中公新書
第3位 日本会議の研究 菅野完 扶桑社新書
第4位 下り坂をそろそろと下る 平田オリザ 講談社現代新書
第5位 応仁の乱 呉座勇一 中公新書

2018年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 バッタを倒しにアフリカへ 前野ウルド浩太郎 光文社新書
第2位 未来の年表 河合雅司 講談社現代新書
第3位 日本の近代とは何であったか 三谷太一郎 岩波新書
第4位 ポピュリズムとは何か 水島治郎 中公新書
第5位 定年後 楠木新 中公新書

2019年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 日本軍兵士 吉田裕 中公新書
第2位 文系と理系はなぜ分かれたのか 隠岐さや香 星海社新書
第3位 陰謀の日本中世史 呉座勇一 角川新書
第4位 日本が売られる 堤未果 幻冬舎新書
第5位 原民喜 死と愛と孤独の肖像 梯久美子 岩波新書

2020年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 独ソ戦 大木毅 岩波新書
第2位 ケーキの切れない非行少年たち 宮口幸治 新潮新書
第3位 教育格差 松岡亮二 ちくま新書
第4位 日本社会のしくみ 小熊英二 講談社現代新書
第5位 「家族の幸せ」の経済学 山口慎太郎 光文社新書

2021年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 人新世の「資本論」 斎藤幸平 集英社新書
第2位 民主主義とは何か 宇野重規 講談社現代新書
第3位 椿井文書 馬部隆弘 中公新書
第4位 民衆暴力 藤野裕子 中公新書
第5位 スマホ脳 アンデシュ・ハンセン 新潮新書

2022年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 サラ金の歴史 小島庸平 中公新書
第2位 生物はなぜ死ぬのか 小林武彦 講談社現代新書
第3位 荘園 伊藤俊一 中公新書
第4位 デジタル・ファシズム 堤未果 NHK出版新書
第5位 ゲンロン戦記 東浩紀 中公新書ラクレ

2023年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 現代思想入門 千葉雅也 講談社現代新書
第2位 映画を早送りで観る人たち 稲田豊史 光文社新書
第2位 人類の起源 篠田謙一 中公新書
第4位 世界インフレの謎 渡辺努 講談社現代新書
第5位 聞く技術 聞いてもらう技術 東畑開人 ちくま新書

[1]

2024年

[編集]
順位 書名 著者 シリーズ
大賞 言語の本質 今井むつみ・秋田喜美 中公新書
第2位 訂正する力 東浩紀 朝日新書
第3位 客観性の落とし穴 村上靖彦 ちくまプリマー新書
第4位 Z世代のアメリカ 三牧聖子 NHK出版新書
第5位 ネット右翼になった父 鈴木大介 講談社現代新書
トランスジェンダー入門 周司あきら高井ゆと里 集英社新書

[2]

冊子

[編集]

年1回、新書大賞受賞作が決まったあとに中央公論新社から発行されていた。内容は受賞作20作品全てのレビューや、大賞受賞作の著者へのインタビュー、各年の全ての新書レーベルからの主要新書リストなどが収録されていた。

  • 中央公論編集部 編『新書大賞 2009』中央公論新社、2009年3月。ISBN 978-4-12-004021-4 
  • 中央公論編集部 編『新書大賞 2010』中央公論新社、2010年2月。ISBN 978-4-12-004109-9 

脚注

[編集]
  1. ^ 新書大賞2023、千葉雅也さん「現代思想入門」”. 読売新聞 (2023年2月10日). 2024年2月15日閲覧。
  2. ^ 新書大賞に「言語の本質」…今井むつみさんと秋田喜美さん共著”. 読売新聞 (2024年2月9日). 2024年2月15日閲覧。

外部リンク

[編集]