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気管支炎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
急性気管支炎から転送)
気管支炎
概要
診療科 感染症、呼吸llppppppp
分類および外部参照情報
ICD-10 J20-J21, J42
ICD-9-CM 466, 491, 490
DiseasesDB 29135
MedlinePlus 001087
eMedicine article/807035 article/297108
MeSH D001991
グレイ解剖学に示された下気道の肉眼解剖像。

気管支炎(きかんしえん、: : : : bronchitis)は、呼吸器疾患の一つで気管支炎症を指す。急性慢性に区分される。また、別の区分では慢性気管支炎は閉塞性肺疾患にも分類される(気道の狭窄症状、の過膨張、喘鳴、呼気延長、1秒率の低下、残気量英語版の増加等)。自身の喫煙や周りの人間による受動喫煙の健康被害により、症状が悪化したり慢性化したりする悪影響がある。

急性気管支炎

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急性気管支炎とは、を主な症状とする3週間までの気管支炎症を指す[1][2]。原因の90%はウイルス感染症である[2]

原因

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症状

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先駆症状として風邪症状があらわれ、次第に咳や等の急性上気道カタル症状を呈する。発熱(軽度)、全身倦怠感、頭が重い等の症状を併発することも多い。また、激しい咳が出る場合は腹部の筋肉痛を訴えることもある。

検査

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ただし、胸部X線に異常所見は見られない。

治療

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  • 去痰剤による痰の除去
  • 鎮咳剤による咳の沈静化

抗生物質の使用は一般的には勧められず、これが効果がないことのエビデンスは、各種試験にて40年間積み重ねられてきた[1]米国CDCは処方量を減らそうと15年間キャンペーンを実施しており[1]米国品質保証委員会英語版(NCQA)によるHEDISにおいては2005年から「処方をゼロにすべき」と勧告している[1]

NICEは抗生物質の処方を控える,もしくは遅らせるべき患者として以下を挙げ、またそれらの平均罹患期間を示している[3]

しかしながら米国では1996-2010年の間において、60-80%の水準にて抗生物質が処方されている[1]

慢性気管支炎

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痰・咳が2年以上連続し、毎年3ヶ月以上継続するものを指す。慢性閉塞性肺疾患(COPD)に含まれる。ただし肺結核、肺化膿症、気管支喘息気管支拡張症等の肺・心疾患を伴うものは除外する。また男性に多く、冬期に増加する傾向がある。進行そのものは緩慢で適切な治療を行えば問題はないが、放置すると肺性心へ進行することも多いので注意が必要である。

原因

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症状

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検査

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治療

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  • 原因の除去として、転地・転職(大気汚染、職場汚染の回避)や禁煙を行う。
  • ネブライザー吸入療法体位ドレナージによる気道の浄化を行う。ネブライザーの吸入薬剤としては喀痰溶解剤、気管支拡張剤、抗生物質、副腎皮質ステロイド剤等を用いる。
  • 起因菌に有効な薬剤(抗生物質等)の投与。

全般的な呼吸不全の対策として、酸素吸入や人工呼吸、強心利尿剤等の投与を必要とする。

脚注

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  1. ^ a b c d e Barnett, Michael L.; Linder, Jeffrey A. (2014). “Antibiotic Prescribing for Adults With Acute Bronchitis in the United States, 1996-2010”. JAMA 311 (19): 2020. doi:10.1001/jama.2013.286141. ISSN 0098-7484. 
  2. ^ a b Albert, RH (1 December 2010). “Diagnosis and treatment of acute bronchitis.”. American family physician 82 (11): 1345–50. PMID 21121518. 
  3. ^ a b c d CG69: Respiratory tract infections (self-limiting): prescribing antibiotics (Report). 英国国立医療技術評価機構. July 2008.

関連項目

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