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山田温泉 (北海道)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
山田温泉
温泉情報
所在地 北海道河東郡鹿追町北瓜幕無番地[1]
座標 北緯43度18分26.2秒 東経143度7分35.1秒 / 北緯43.307278度 東経143.126417度 / 43.307278; 143.126417 (山田温泉)座標: 北緯43度18分26.2秒 東経143度7分35.1秒 / 北緯43.307278度 東経143.126417度 / 43.307278; 143.126417 (山田温泉)
交通 十勝清水ICから50km[1]
泉質 単純温泉
泉温(摂氏 44.5 °C
湧出量 118L/min
pH 7.0
液性の分類 中性
浸透圧の分類 低張性
宿泊施設数 0
外部リンク 山田温泉
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山田温泉(やまだおんせん)は、北海道河東郡鹿追町北瓜幕にある温泉である。然別湖から北へ約2km進んだ原生林の中に立地する。

泉質

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  • 単純温泉(中性低張性高温泉)
    • 源泉温度 44.5℃、pH 7.0(中性)、湧出量 毎分118L
    • 無色透明、無味、無臭


温泉地

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  • 2016年平成28年)までは、一軒宿の「然別湖ホテル福原 別館 山田温泉」が存在していた。
    • 男女別の内風呂があり、源泉掛け流しの浴室を持ち、場所柄、夏期のみの営業としていた。
    • 建物老朽化の問題により、2010年からは宿泊を休業し、日帰り入浴と休憩のみとしていた。
      • 2016年夏季、施設耐久性の問題により完全休止。同年、福原が、鹿追町へ施設を無償譲渡。
        • 山田温泉の場所が、大雪山国立公園の第一種特別地域に所在することから、現存施設の許可を返納してしまうと二度と再建が出来なくなる特殊性[2]から、鹿追町が町営で再建を目指す方向に決定[3]
        • 2016年内より、施設の改修工事に取り掛かっている[4]

歴史

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  • 1931年昭和6年)山田角太が、この地の権利を譲受された事から、この地の歴史が始まる。同年6月、当時の帯広営林区署長より権利譲渡を許可され、1933年(昭和8年)落成し、温泉開業する。なお、然別湖(旧道・白雲橋)までの道路完成は1932年(昭和7年)のこと[5]である。
  • その後、軍隊舎に接収されたり、1948年(昭和23年)火災消失、十勝沖地震による源泉不調[6]などあったものの、山田はこの地でヤンベツ川の水を引き然別湖のオショロコマの繁殖を、1950年(昭和25年)より3か年かけ成功させている[6]
  • 終戦直後は、然別湖で車を下車後然別湖北岸まで船で渡り、その後「十一[7]余り」の移動を要したという[6]。その後、1967年(昭和42年)になり北海道道85号鹿追糠平線幌鹿峠が開通する。
  • その山田角太は、1972年(昭和47年)10月に没する。現在、山田温泉本館前にある「然別湖のぬし 山田角太を顕彰す」碑は、没後の翌1973年(昭和48年)10月、山田の、殊にオショロコマの人工繁殖を初めて成功させた功績を讃え、元・北海道知事町村金吾揮毫により建立された。
  • その後、1976年(昭和51年)になって、ホテル福原に経営が移ることになる。しかし、年間の半分を雪に閉ざされる国立公園の特別地域という特殊性から、施設の修繕の難しさとの兼ね合いが続くことになる。2006年平成18年)には、浴室が積雪により倒壊[8][9] 、建物老朽化への対応を打開するため、2016年地元自治体に施設を譲渡した[10]

アクセス

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  • 公共交通利用の場合
    • 公共交通利用の場合、途中の「然別湖」または、「ぬかびら源泉郷」まで路線バス便がある。
      • 下車後は、当地までの間において自力での移動を要する。タクシー利用の場合、鹿追町・上士幌町ともタクシー会社はあるが、所属台数が極めて少ないことについて考慮が必要。


アクセスする上での注意事項

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  • 「然別湖ホテル福原 別館 山田温泉」のホームページ上で、当地にアクセスするにあたり注意事項を上げていた。「特に、初めて来られる方は必ずご一読下さい」としていた事項である。


道路事情
・然別湖畔温泉から5Kmの区間は、センターラインのない細く見通しの悪いカーブ道が続きます。
 ぬかびら源泉郷から来る場合、センターセインはありますが、峠越えのカーブが続く道を走行することになります。
 いずれから来る場合も、常時ライトを点灯して走行することをお勧めします。
・鹿などの動物が道路にいたり飛び出したりすることがありますのでご注意下さい。(中略)
・冬期間の11月~4月までの間、然別湖湖畔温泉からぬかびら源泉郷までの区間は道路が通行止めとなります。
携帯電話
・然別湖湖畔温泉からぬかびら源泉郷までの区間は、携帯電話が圏外となり使用できません。
・交通量も少ない道なので、ガス欠などで走行不能とならないようご注意下さい。
ガソリンスタンド
・山田温泉から鹿追町方面のガソリンスタンドまで20Km、ぬかびら源泉郷方面上士幌町のガソリンスタンドまで39Kmあります。
・三国峠を越える場合、100Km以上ガソリンスタンドはありませんのでご注意下さい。[13]


その他

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  • かつて、この地に「山田温泉ユースホステル」が所在した。1957年昭和32年)開業、1978年(昭和53年)8月解約[14]。現在山田温泉裏の廃墟として残る。
  • 2016年現在、山田角太の子孫は、然別湖畔で唯一の土産物店を経営している。「湖月園」営業時から経営していた模様。


脚注

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  1. ^ a b c d e アクセス - 大雪山国立公園 山田温泉
  2. ^ 「特に風致景観の保護の必要性が極めて高い4地区については、建築物の新築を原則許可しない。」出典 : 大雪山国立公園管理計画書(平成19年6月)区域図大雪山国立公園 概要・計画書 - 環境省北海道地方環境事務所
  3. ^ 山田温泉 町営で再開へ 福原が施設無償譲渡 鹿追町 補修費など予算計上 鹿追町が施設を引き継ぎ、町営で営業再開を目指す山田温泉 2016/06/17掲載 - フォト北海道 道新写真データベース 北海道新聞
  4. ^ しかおい議会だより第131号によると、施設修繕のための予算を可決し入札が行われている。
  5. ^ 鹿追町史 観光・交通
  6. ^ a b c 魚と卵 第46号(第5巻第4号) 1954年10月号 - 国立研究開発法人水産研究・教育機構 北海道区水産研究所。2016年鹿追町譲渡時の建物は、この昭和23年火災後の建物である。ここでの「十勝沖地震」とは、資料内に「先の」とあることから、1952年十勝沖地震を指すと類推できる。
  7. ^ 町 (単位)によると、1200メートル=11町
  8. ^ 鹿追の山田温泉 営業開始は来月中旬 雪で屋根つぶれ修復へ つぶれた屋根などが撤去され、コンクリート枠だけになった山田温泉の浴場部分 2006/06/04掲載 - フォト北海道 道新写真データベース 北海道新聞]
  9. ^ 大雪で被害 建物を修復 山田温泉あす営業再開 女湯スペースを広く 鹿追 建て直した山田温泉の浴場 2006/07/19掲載 - フォト北海道 道新写真データベース 北海道新聞]
  10. ^ 山田温泉 町営で再開へ 2016/06/17 - 十勝毎日新聞
  11. ^ 山田温泉へ来られる方へ お越しの前にご一読下さい - 大雪山国立公園 山田温泉
  12. ^ 冬期通行規制 - 北海道 十勝総合振興局 帯広建設管理部
  13. ^ 山田温泉へ来られる方へ お越しの前にご一読下さい - 大雪山国立公園 山田温泉。当所を訪れるにあたり重要な事項であるため、原文そのまま掲載。
  14. ^ 解約YH 北海道。ただし、1957年開業については「湖月園」(現・然別湖北岸野営場前)開業年の可能性が大きい。参考サイト : 「山田温泉YHの思い出」によると、1973年(昭和48年)夏は、「山田温泉YH湖月園」で「山田温泉と経営者が一緒で料理は山田温泉から運んでいた」とのことである。

関連項目

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外部リンク

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