コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

松田忠徳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

松田 忠徳(まつだ ただのり、1949年昭和24年〉3月24日[1] - )は日本の温泉学者モンゴル学者、旅行作家、ナチュラリスト。

札幌国際大学観光学部名誉教授(温泉学、観光学)。モンゴル国立医科大学教授(温泉医学)、北京徳稲教育機構(DeTao)教授(温泉学)、グローバル温泉医学研究所所長を兼任する。数々の温泉、モンゴル関連の本を執筆する。

来歴

[編集]

北海道虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉出身。東京外国語大学大学院修了。モンゴル国立医科大学大学院博士課程修了。文学博士、医学博士。2014年3月まで、札幌国際大学観光学部で教授として教鞭をとっていた。

温泉評論家としての活動

[編集]

入浴したことがある温泉の数は4700湯を超えるという。1998年1月から1999年9月にかけて、キャンピングカーで移動しながら全国2500湯を制覇しているという。その間に「列島縦断2500湯」という日本経済新聞の連載も1年半に亘って行なっている。この「列島縦断2500湯」は2000年3月に日本経済新聞社から書籍として刊行された。また、2000年から2002年まで「日本百名湯」を、2000年から2004年まで「新・日本百名湯」の連載をそれぞれ日本経済新聞の土曜日版にて行った。その後、2006年10月7日号から同紙にて「古湯を歩く」シリーズにて、初回の和歌山県湯の峰温泉に始まり、最終回愛媛県道後温泉で閉める全52回の連載を行った。2008年10月4日からは、同じく土曜版で「温泉列島再発見」シリーズを、初回野沢温泉を皮切りに連載開始した。

2005年から、週刊新潮江戸温泉物語を連載中。

2007年6月より、旅チャンネルにて「温泉教授・松田忠徳の本物の温泉力~北海道の源泉ゼミナール~」という番組が本人出演で放送されている。全13回。 本番組では、北海道の温泉の紹介を中心に、自身の収集した資料の公開や温泉の入り方のレクチャーを行っている。

モンゴルでの叙勲歴

・モンゴル作家同盟賞(当時もっとも権威ある文学賞。社会主義時代の1987年9月。外国人初受賞)

・モンゴル民族自由作家協会賞(民主化後の2000年12月。外国人初受賞)

・D.ナツァクドルジ賞(権威ある文学賞。モンゴル国政府より、2004年3月。外国人初受賞)

・平和友好シルバー賞(モンゴル国平和委員会より、2006年4月。日本人2人目)

・健康保険省最高賞(モンゴル国健康保険省より、2010年11月。外国人初受賞)

・友好賞(モンゴル国フレルスフ大統領より、2022年11月)

著書

[編集]

代表的な著書は以下のものがある。

主なモンゴル関連

[編集]
  • 『草原と炎 ~ モンゴル詩人選集』(翻訳)(1974年、飯塚書店)
  • B.シレンデブ『資本主義を飛び越えて』(翻訳)(1977年、シルクロード社)
  • D.ツエベグミッド詩集『墓場にて』(翻訳)(1981年、恒文社)
  • 『帽子をかぶったオオカミ ~モンゴル小説集』(共同翻訳)(1984年、恒文社)
  • J.バトムンフ『ジャンビン・バトムンフ演説集』(翻訳)(1987年、恒文社)
  • 『ハイリブの石~モンゴル民話集』(翻訳)(1988年、富士書院)
  • 『モンゴルの民話』(翻訳)(1994年、恒文社)
  • ティム・セヴェリン著『チンギス・ハーンの軌跡~モンゴル騎馬文化の光と影』(翻訳)(1994年、三五館)*『モンゴル・旅の会話集』(1995年、三五館)
  • 『モンゴルの旅』(1995年、三五館)
  • 『激動の文学 ~アジア・ラテンアメリカの文学』(共著)(1995年、信濃毎日新聞社)
  • 『モンゴル~甦る遊牧の民』(1996年、社会評論社)
  • 『モンゴル ~ 風のような物語』(1997年、中西出版)
  • 『アジア読本 モンゴル』(共著)(1997年、河出書房新社)
  • 『朝青龍はなぜ負けないのか』(2005年、新潮社)
  • 『大相撲 大変』(2006年、祥伝社)

主な温泉関連

[編集]
  • 『北海道とっておきの旅(Ⅰ)』(1994年、実業の日本社)
  • 『北海道とっておきの旅(Ⅱ)』(1997年、実業の日本社)
  • 『関東周辺とっておきの秘湯』(1998年、弘済出版社)
  • 『北海道きわめつきの温泉』(1999年、中西出版)
  • 『列島横断2500湯』(2000年、日本経済新聞社)
  • 『温泉教授の温泉ゼミナール』(2001年、光文社新書)
  • 『温泉教授の日本全国温泉ガイド』(2002年、光文社新書)
  • 『全国お湯で選んだ"源泉"の宿』(2002年、弘済出版社)
  • 『観光学がわかる』(共著)(2002年、朝日新聞社)
  • 『温泉力』(2002年、集英社インターナショナル)
  • 『日本の千年湯(監修)』(2002年、新潮社)
  • 『温泉教授・松田忠徳の日本百名湯』(2003年、光文社新書)
  • 『温泉教授の日本百名湯』(2003年、光文社新書)
  • 『おとなの温泉旅行術』(2003年、PHP新書)
  • 『決定版北海道ホンモノの温泉』(2003年、寿郎社)
  • 『これは、温泉ではない』(2004年、光文社新書)
  • 『ホンモノの温泉は、ここにある』(2004年、光文社新書)
  • 『検証 黒川と由布院 九州が、日本の温泉を変えた!!』(2004年、熊本日日新聞社) 
  • 『温泉教授が教える間違いだらけの温泉選び』(2004年、中経出版)
  • 『女性のためのホンモノの温泉案内』(2004年、寿郎社)
  • 『これが本物! ニッポンの湯宿』(監修)(2004年、ぜんにち)
  • 『黒川温泉 観光経営講座(共著)』(2005年、光文社新書)
  • 『黒川温泉 観光経営講座』(共著)(2005年、光文社新書)
  • 『温泉の未来』(共著)(2005年、くまざさ出版社)
  • 『温泉教授の湯治力』(2005年、祥伝社新書)
  • 『温泉教授・松田忠徳の新日本百名湯』(2006年、日本経済新聞社)
  • 『温泉旅館格付けガイド』(2006年、新潮社)
  • 『一度は泊まってみたい癒やしの温泉宿』(2007年、PHP新書)
  • 『江戸の温泉学』(2007年、新潮選書)
  • 『温泉教授・松田忠徳の古湯を歩く』(2008年、日本経済新聞出版社)
  • 『知って、楽しむ 松田教授の温泉道』(2008年、中西出版)
  • 『平成 温泉旅館番付』(2009年、開発社)=台湾で翻訳出版
  • 『北海道観光の自立を探る』(共著)(2009年、中西出版)
  • 『知るほどハマル! 温泉の科学』(2009年、技術評論社)
  • 『温泉に入ると病気にならない』(2010年、PHP新書)
  • 『温泉維新』(2010年、日本経済新聞出版社)
  • 『美人力を上げる温泉術』(2010年、講談社α文庫)
  • 『北海道の観光を変える!』(共著)(2011年、中西出版)
  • 『温泉手帳』(2012年、東京書籍)=中国、香港、台湾、マレーシアで翻訳出版
  • 『温泉教授の健康ゼミナール』(2013年、双葉新書)
  • 『温泉はなぜ体にいいのか』(2016年、平凡社)
  • 『温泉手帳 増補改訂版』(2017年、東京書籍)=台湾で翻訳出版
  • 『俵山温泉読本』(2018年、書肆長門)
  • 『全国温泉大全』(2022年、東京書籍)
  • 『枕草子の日本三名泉 榊原温泉』(2024年、中西出版)
  • DVDビデオ「温泉教授・松田忠徳の日本百名湯」全10巻(日本経済新聞出版社)

主な自然関連

[編集]
  • 『クマゲラのいる島 - 赤いベレーをかぶったキツツキ』(1980年、大日本図書)
  • 『火の山と生きものたち - 有珠山噴火を見つめて』(1981年、大日本図書)
  • 『エゾシカの島』(1982年、岩崎書店)
  • 『北限のアオサギを守る - ウトナイ湖サンクチュアリに舞う』(1982年、大日本図書)
  • 『エゾシカの悲劇 - 永遠の楽園をもとめて』(1986年、大日本図書)
  • 『北の野を歩く- 動物たちの四季』(1990年、北海道新聞社)
  • 『とんではねて子ジカのバンビ』(1996年、大日本図書)

主な訳書

[編集]
  • 『クネーネ詩集』(1973年、飯塚書店)
  • 『世界黒人詩集』(1975年、飯塚書店)
  • S.F.ラライン『ネルーダ・愛の手紙』(1977年、東邦出版)
  • ノルトマン・ザイラー『新しいアフリカの文学』(1978年、白水社)
  • マルガリータ・アギレ『パブロ・ネルーダの生涯』(1982年、新日本出版社)
  • J.L.ビラ・サン・フワン『ガルシーア・ロルカの死』(1985年、彩流社)
  • パブロ・ネルーダ『ネルーダ詩集 愛のすべて』(1989年、富士書院)
  • パブロ・ネルーダ『20の愛の詩と1つの絶望の歌』(1989年、富士書院)
  • グギ・ワ・ジオンゴ『夜が明けるまで』(1989年、門土社)
  • ウォレ・ショインカ『神話・文学・アフリカ世界』(1992年、彩流社)

テレビ出演

[編集]

ゲーム監修

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.465