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安芸津フェリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
安芸津フェリー株式会社
第十二やえしま、安芸津港にて
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
739-2402
広島県東広島市安芸津町三津4215
業種 海運業
法人番号 8240001023241 ウィキデータを編集
事業内容 フェリーの運航
外部リンク 安芸津フェリー
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安芸津フェリー株式会社(あきつフェリー)は、広島県東広島市安芸津町に本社を置く海運会社。東広島市唯一の港である安芸津港大崎上島町大西港を結ぶフェリー航路を運航している。

概要

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元は安芸津汽船有限会社として、大芝 - (安浦・竹原大崎上島大崎下島豊島上蒲刈島) - 仁方の航路を運航していた[1]

1964年、他4社とともに、1961年に設立された山陽商船による航路の集約・統合に参加[2]、従来の航路を廃止し、山陽商船に継承されたが、安芸津汽船自体はその後も大芝 - 安芸津 - 大串 - 大西の航路運営を継続した。1966年3月1日には安芸津 - (大串) - 大西にフェリーが就航している[3]

その後大芝航路を廃止、1974年に増資の上、安芸津フェリー株式会社に社名を変更し[4]、ほぼこの形態で2023年現在も安芸津 - 大西の定期航路を運航している。

航路

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運航中の航路

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距離9.5km[5]、所要時間35分
第12やえしま、第15やえしまによる2隻体制で、一日16往復が設定されている。1月1日~3日は、始発便と最終便を運休する。
大崎上島町大串港寄港便は2008年7月15日に廃止された。

大崎上島と本州を結ぶ航路では、大崎汽船山陽商船で構成する大崎フェリー同盟により、 垂水港・白水港発の航路が運航されている竹原港のほうが、便数が多く利便性が高いが、竹原港はJR呉線竹原駅から1.5kmほどの距離を、徒歩(約20分)またはバス(約10分)で移動しなければならない。

これに対し、安芸津港はJR呉線安芸津駅まで徒歩約5分と近いため、徒歩利用の場合は選択肢となり得る航路である。

過去の航路

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いずれも安芸津汽船時代に廃止されている。

  • 大芝 - 安浦 - 小松 - 風早 - 安芸津 - 吉名 - 竹原 - 鮴 - 木江 - 沖浦 - 明石 - 御手洗 - 大長 - 久比 - 豊島 - 大浦 - 宮盛 - 田戸 - 仁方
うち竹原~仁方を山陽商船が継承(書類上は航路新設)し、2023年現在はしまなみ海運が竹原~大長を高速船航路として運航している。
  • 大芝 - 安芸津
1968年8月時点ですでに廃止[6]

船舶

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就航中の船舶

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  • 第十二やえしま
1997年11月進水、1998年1月竣工。内海造船田熊工場建造。
336総トン、全長49.9m、全幅11.0m、出力1,600PS、航海速力11.5ノット、旅客定員280名
  • 第十五やえしま
1990年6月進水、1990年6月竣工。神原造船建造。もと山陽商船「第二せと」。
375総トン、全長49.9m、全幅11.0m、出力1,600PS、航海速力11.5ノット、旅客定員250名

過去の船舶

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旅客船

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  • 第二安芸丸[7]
建造年不詳、木造、28.12総トン、焼玉機関、機関出力70ps、最大速力8.0ノット、旅客定員64名
  • 第三八重島丸[1]
1956年3月進水、鋼船、60.55総トン、ディーゼル1基、機関出力200ps、最大速力10ノット、旅客定員92名
  • 第五やえしま[8]
1959年9月竣工、木造、山陽商船へ移籍
41.74総トン、登録長17.50m、型幅4.00m、型深さ1.70m、ディーゼル1基、機関出力75ps、最大速力9ノット、旅客定員150名。
  • 第七やえしま[8]
1961年11月竣工、村上造船所建造、木造、山陽商船が用船[2]
66.01総トン、登録長21.10m、型幅4.75m、型深さ1.85m、ディーゼル1基、機関出力160ps、最大速力10.5ノット、旅客定員131名
  • やえしま丸[9]
1957年9月進水、木造、4.80総トン、ディーゼル1基、機関出力22ps、最大速力8ノット、旅客定員20名

フェリー

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  • たけしま[9]
1961年4月進水、山陽商船より用船
28.35総トン、ディーゼル1基、機関出力45ps、最大速力7ノット、旅客定員58名、乗用車1台[10]
1965年11月進水、個人船主所有
76.30総トン、ディーゼル1基、機関出力180ps、最大速力9ノット、旅客定員45名
  • わかなみ[6]
1960年3月進水
35.14総トン、ディーゼル1基、機関出力60ps、最大速力8ノット、旅客定員69名
1970年4月竣工、備南船舶工業建造。船舶整備公団共有
122.83総トン、登録長24.75m、型幅7.00m、型深さ2.60m、ディーゼル1基、機関出力350ps、航海速力10.00ノット
旅客定員150名、大型トラック2台・乗用車2台
  • 第二さんよう[12]
1968年11月進水、山陽商船より用船
135.51総トン、ディーゼル、機関出力350ps、航海速力9ノット、旅客定員96名
  • 第二おれんじ[13]
1968年6月進水、もと山陽商船
135.67総トン、ディーゼル、機関出力290ps、航海速力9.3ノット、旅客定員95名
  • 第十一さんよう[14]
1968年8月進水、山陽商船より用船
183.74総トン、ディーゼル1基、機関出力500ps、航海速力10ノット、旅客定員196名
  • 第十二さんよう[15]
1969年5月進水、山陽商船より用船、のち買船
185.36総トン、ディーゼル1基、機関出力500ps、航海速力10.80ノット、旅客定員116名
  • 第二やえしま[16]
1970年12月竣工、備南船舶工業建造。もと芸備商船「第七がんね」を用船・改名、引退後、三光汽船に売船。
197.85総トン、全長32.00m、型幅7.80m、型深さ2.80m、機関出力700ps、航海速力11.0ノット、旅客定員350名、大型車4台または乗用車15台
1973年3月竣工、備南船舶工業建造。芸備商船から尾道瀬戸田フェリーを経て1983年に買船[18]。引退後個人船主に売船、「みかど丸」に改名[19]
196.81総トン、全長33.50m、型幅7.80m、型深さ2.90m、機関出力700ps、航海速力11.5ノット、旅客定員300名、10tトラック4台または乗用車20台
  • 第八やえしま[17]
1973年11月竣工、神原造船建造。もと山陽商船「第二たるみ」。
221.78総トン、全長33.80m、型幅10.00m、型深さ2.90m、機関出力910ps、航海速力7.50ノット、旅客定員210名、トラック15台
  • 第十やえしま[19]
1987年8月竣工、神原造船建造。もと蒲刈フェリー「ななくに丸」。引退後、しまなみ海運に売船。
264総トン、全長43.20m、型幅10.40m、型深さ3.20m、機関出力950ps、航海速力10.00ノット、旅客定員250名

外部リンク

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脚注

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  1. ^ a b 『旅客定期不定期航路事業現況表』,日本旅客船協会,[1959]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2493516 (参照 2023-03-26)
  2. ^ a b 『旅客船 : 機関誌』(58),日本旅客船協会,1964-07. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2810941 (参照 2023-03-26)
  3. ^ 阪田泰正 著『賀茂郡安芸津町の記録 : 付・豊田郡安芸津町の記録』,安芸津記念病院郷土史料室,1976. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/9573187 (参照 2023-03-26)
  4. ^ 『旅客船 : 機関誌』(109),日本旅客船協会,1975-02. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2810992 (参照 2023-03-26)
  5. ^ フェリー・旅客船ガイド 2006年春季号 (日刊海事通信社 2006)
  6. ^ a b 『旅客定期・不定期自動車航送貨物定期航路事業現況表』昭和43年8月1日現在,運輸省海運局定期船課,[1968]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2523860 (参照 2023-03-26)
  7. ^ 『国内旅客船船名録』昭和34年度,日本旅客船協会事務局,1959. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2490636 (参照 2023-03-26)
  8. ^ a b 『日本旅客船船名録』昭和39年版,日本旅客船協会,1964. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2504820 (参照 2023-03-26)
  9. ^ a b c 『旅客定期不定期・自動車航送貨物定期航路事業現況表』昭和42年8月1日現在,運輸省海運局定期船課,[1968]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2516678 (参照 2023-03-26)
  10. ^ 『事業の概要と道路統計』[1966年版],日本道路公団,1966. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2512892 (参照 2023-03-26)
  11. ^ 『旅客船 : 機関誌』(87),日本旅客船協会,1970-08. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2810970 (参照 2023-03-25)
  12. ^ 『旅客定期・不定期自動車航送貨物定期航路事業現況表』昭和51年4月1日現在,運輸省海運局定期船課,[1976]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12061801 (参照 2024-02-23)
  13. ^ 運輸省海運局 編『旅客定期・不定期自動車航送貨物定期航路事業現況表』昭和52年4月1日現在,運輸省海運局定期船課,[1977]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12065822 (参照 2024-02-23)
  14. ^ 『旅客定期・不定期自動車航送貨物定期航路事業現況表』昭和56年4月1日現在,運輸省海運局定期船課,[1981]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12065733 (参照 2024-02-23)
  15. ^ 『旅客定期・不定期自動車航送貨物定期航路事業現況表』昭和57年4月1日現在,運輸省海運局定期船課,[1982]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12121864 (参照 2024-02-23)
  16. ^ 日本船舶明細書 1985 (日本海運集会所 1984)
  17. ^ a b 日本船舶明細書 1993 (日本海運集会所 1992)
  18. ^ 森田裕一 日本客船総覧 P.315 1989
  19. ^ a b 日本船舶明細書 1997 (日本海運集会所 1996)