コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

地域安全センター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
赤坂警察署南青山地域安全センター(旧:南青山六丁目交番)

地域安全センター(ちいきあんぜんセンター)は、日本東京都にある警視庁施設の一つである。大阪府にも同名の施設があるが、大阪府のものは以下で解説する東京都のものとは異なり、地域防犯組織の拠点として、学校などに置かれる施設である[1][2]

2007年(平成19年)4月1日に、警視庁は空き交番対策として管内の交番121ヶ所の統廃合を実施した。閉鎖される交番のうち87ヶ所について土地、建物を活用し、地域安全サポーターを勤務させる形式で開設されたのが、地域安全センターである。管理監督は交番同様、設置地域の警察署が行う。交番時代の赤色標灯に代わり、青色標灯及び青色看板を掲げる。

警察官OB・OGによる地域安全サポーターが勤務し、地理案内や防犯相談などを行っている。

沿革

[編集]
  • 2007年(平成19年)4月1日:東京都内87ヶ所の交番を地域安全センターに用途変更

統廃合対象のうち残り34箇所の交番については、駐在所化11ヶ所、警備派出所化5ヶ所、地元自治体に移管4ヶ所、廃止が14箇所となった。 この統廃合の実施により空き交番対策は完了されたため、以後地域安全センターの新設は行われていないが、2008年に土地区画整理事業による廃止が発生した。

車両

[編集]

地域安全センターにはパトカーと同じく白黒に塗装された自動車が提供される場合がある。地域安全センターの車両はパトランプが赤色灯ではなく青色灯になっており、サイレンなどは搭載されておらず緊急自動車扱いではない。板橋区近隣や日野市近隣で走行しているのが目撃できる。なお、車両の運転は自治体が委託した警備会社やシルバー人材センターなどが行うため、地域安全サポーターが運転を行うことはない。

地域安全サポーター

[編集]

地域安全センターには警察官は勤務しておらず、警察官OBの地域安全サポーターが勤務している。これは、警視庁の再雇用職員であり、地域安全センターが発足されるまでは、交番相談員として交番で勤務していた者も多い。しかし、地域安全センターは交番ではないため、被害届の受理はできず、遺失届・拾得届の受理や道案内、交通整理、各種相談の対応程度しかできない[3]。地域安全サポーターは交番相談員と類似した制服(ただし、帽子とネクタイ、肩のエンブレムが異なる)を着用し、原則として警察官と同様の白い自転車で移動する。

一覧

[編集]

交番時代の名称をそのまま用いている地域安全センターが多いが、一部異なる名称の地域安全センターについては、交番時代の名称を添えた。

なお、各警察署における地域安全センターの項目も参照されたい。

廃止

[編集]
  • 小金井警察署小金井駅南口地域安全センター(2008年、武蔵小金井駅南口再開発事業のため)
  • 戸塚警察署下落合地域安全センター(2009年)
  • 中野警察署寿橋地域安全センター(2015年)

脚注

[編集]
  1. ^ 大阪府政策企画部青少年・地域安全室治安対策課"地域安全センターのイメージ"(2012年5月5日閲覧。)
  2. ^ 大阪府政策企画部青少年・地域安全室治安対策課地域防犯・街頭犯罪対策グループ"大阪府/地域安全センター"(2012年5月5日閲覧。)
  3. ^ 同様に警視庁の再雇用職員である交番相談員は、落とし物や軽微な被害届、物件交通事故などの届出の受理ができる。

外部リンク

[編集]
  • 警視庁 - 交番から「地域安全センター」に変わりました