台湾の諸言語訳聖書
台湾の諸言語訳聖書(たいわんのしょげんごやくせいしょ、英語: Bible translations into the languages of Taiwan)ではキリスト教聖書の台湾で使われている中国語、台湾語、少数民族の諸言語への翻訳を扱う。
中国語
[編集]台湾では教育は中国語で行われていて、政府機関・大企業での事務は中国語で行われる。文字は中国本土のように簡体字・横書きでなく、繁体字・縦書きが好まれる。
台湾語
[編集]台湾語は閩南語(「閩」は中国福建省の略称)の方言であり、台湾の人たちの大部分は祖先が福建省南部の出身である。1916年、トマス・バークレイ(Thomas Barclay、中国語名:巴克禮)は新約聖書をローマ字表記で完成し、続いて1930年に旧約聖書を完成し、1933年には新・旧訳全書を出版し、これは後に『台語羅馬字聖經』(Amoy Romanized Bible)と呼ばれた。1996年、この聖書を漢字に直した『台語漢字本聖經』が台灣聖經公會(台湾聖書協会)から出版された[1][2]。
Translation | ヨハネ 3:16 |
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Taiwanese Bible Romanized Character Edition[3]. | In-ūi Siōng-tè chiong to̍k-siⁿ ê Kiáⁿ siúⁿ-sù sè-kan, hō͘ kìⁿ-nā sìn I ê lâng bōe tîm-lûn, ōe tit-tio̍h éng-oa̍h; I thiàⁿ sè-kan kàu án-ni. |
Taiwanese Bible Han Character Edition[4]. | 因為上帝將獨生的子賞賜世間,互見若信伊的人,[勿會]沈淪,會得著永活,伊疼世間到按呢。 |
現在『現代台語譯本』をやはりローマ字で翻訳中で、新旧約全書が翻訳を終っているが、精査中である。[5]
客家語
[編集]台湾にも客家が多く住んでおり、台北の公共交通機関では中国語、台湾語、英語、客家語の4か国語で案内が行われるほどである。客家語訳聖書は、1984年に開始されて、1993年『客語聖經-新約附詩篇』が出版され、2012年に漢字・ラテン文字対照の新旧約全書『客語聖經:現代台灣客語譯本』(Hakka Bible: Today's Taiwan Hakka Version)が出版された。[6]
アミ語
[編集]アミ族は台湾原住民の中で一番多いといわれていて、台湾東部一帯の花蓮県・台東県・屏東県に在住する。アミ語訳聖書は、はじめ1957年に注音符号で「雅各書」(ヨハネによる福音書)が出版されて、1963年以降はピン音に改めて、1997年には新旧約全書が出版された。[7]
その他の言語
[編集]パイワン族のパイワン語(1993年、新約)、ブヌン族のブヌン語(新約1983年、旧約2000年)、タイヤル族のタイヤル語(注音・漢字対象新約1974年、ピン音・漢字対象2003年)、タロコ族のタロコ語(新約1960年、新旧約2005年)、タオ族のタオ語(新旧約2005年)、ルカイ族のルカイ語(新約2001年)、ツォウ族のツォウ語(1999年以降翻訳開始)の聖書が翻訳されている。
脚注
[編集]参照項目
[編集]外部リンク
[編集]- 台灣聖經公會 (中国語)
- 中国・台湾語聖書(日本聖書協会)