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勝栄二郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
かつ えいじろう

勝 栄二郎
生誕 (1950-06-19) 1950年6月19日(74歳)
日本の旗 日本 埼玉県
出身校 早稲田大学法学部
東京大学法学部第1類[1]
職業 実業家
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勝 栄二郎(かつ えいじろう、1950年昭和25年)6月19日[2] - )は日本の大蔵官僚、実業家。第9代財務事務次官インターネットイニシアティブ代表取締役社長。ANAホールディングス株式会社経営諮問委員会委員。読売新聞東京本社非常勤監査役[3]日本テレビ放送網非常勤取締役[4]血液型はB型[5]

略歴

[編集]
事柄
西暦 和暦
元号 ~
1973 昭和 48 3 ? 早稲田大学法学部卒業
4 東京大学法学部第1類(私法コース)学士編入学[6][1]
1975 50 3 東京大学法学部第1類(私法コース)卒業[1]
4 大蔵省入省(主税局国際租税課)
1976 51 6 25 主税局調査課
9 ? 大臣官房調査企画課
1977 52 3 派遣職員(米州開発銀行財務局)[7]
1979 54 7 大臣官房秘書課財務官室調査主任[8]
1981 56 10 岸和田税務署長
1982 57 ? 証券局総務課長補佐(企画・調査担当)[9]
1983 58 6 証券局業務課長補佐
1984 59 27 主計局総務課長補佐(企画担当)[10]
1985 60 ? 主計局主計官補佐(農林水産第二係主査
1987 62 7 主計局主計官補佐(農林水産第四係主査)
1988 63 6 主計局主計官補佐(農林水産第一係主査)
1990 平成 2 7 5 大臣官房企画官兼大臣官房文書課
1991 3 6 18 大臣官房企画官兼大臣官房文書課広報室長
1992 4 7 7 主計局主計企画官(財政計画担当)[11]
1993 5 ? 内閣官房長官秘書官(事務担当)
1995 7 6 国際金融局為替資金課長
1997 9 7 主計局主計官(建設、公共事業総括担当)
1998 10 1 主計局主計官(総務課(企画担当))
2000 12 6 30 大臣官房文書課長
2001 13 1 6 財務省大臣官房文書課長
2002 14 8 8 主計局次長(末席)
2003 15 7 11 主計局次長(次席)(地方財政担当)[12]
2005 17 13 主計局次長(筆頭)
2006 18 28 大臣官房総括審議官
2007 19 10 理財局長
2008 20 4 大臣官房長
2009 21 14 主計局長
2010 22 30 財務事務次官
2012 24 8 17 退官
11 19 インターネットイニシアティブ特別顧問就任[13]
2013 25 6 28 インターネットイニシアティブ社長
2014 26 4 1 ANAホールディングス株式会社経営諮問委員会委員
6 10 株式会社読売新聞東京本社非常勤監査役[14]
2020 令和 2 ? ANAホールディングス株式会社取締役[15]

人物

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獨協高校卒業後、1969年度の東京大学の入学試験が中止となったため、早稲田大学法学部に入学。その後、学士入学で東京大学法学部第1類(私法コース)に入り、卒業後1975年に大蔵省に入省した。入省成績は下から2番目だったといわれている[16]

入省時に配属された主税局国際租税課には、課長に大竹宏繁、課長補佐に杉崎重光、係長に志賀櫻がいた[17]

2010年7月、財務事務次官に就任し、2012年8月に退官。

早くから「最後の大物財務(大蔵)官僚」とささやかれており[18]、次官になった際には「十年に一人の大物次官」「最後の大物次官」「影の総理」と呼ばれた。一部のメディアからは、野田佳彦が総理大臣の座につくことができたのは勝ら財務官僚が増税推進派の野田を総理にすべく工作をしたからとされた。野田は勝に組閣について相談するぐらい頼っていたといわれている[19]

一部報道によって、「野田内閣は財務省に完全に支配されており、真の総理は野田ではなくその背後にいる勝であることが、永田町と霞が関の共通認識になりつつある」と報じられたことがある[20]たちあがれ日本片山虎之助は2011年9月29日の参議院予算委員会で鈴木善幸内閣田中角栄の影響下にあったことが「直角内閣」と呼ばれたことにならい、野田内閣を「直勝内閣」と揶揄した[21]

大蔵省時代に「大蔵省サッカー部」を立ち上げ、初代主将に就いていた[22]

エピソード

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  • 霞が関では「勝が勝海舟の曾孫」という都市伝説がながれていたが、勝は雑誌『AERA』の取材で否定している[要検証][23]
  • 世界銀行副総裁(欧州・中央アジア担当)の勝茂夫は実弟。

同期入省

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氏名 出身大学 配属先 職歴
有地浩 東大法 主税局国際租税課 FP技能士日本決済情報センター代表取締役社長国際金融公社東京駐在特別代表
名古屋国税局長札幌国税局長中国財務局
勝栄二郎 東大法 主税局国際租税課 IIJ代表取締役社長、同社特別顧問
第9代財務事務次官主計局長大臣官房長理財局長大臣官房総括審議官
加藤治彦 東大法 証券局総務課 トヨタ常勤監査役証券保管振替機構取締役代表執行役社長、同社代表取締役社長
第41代国税庁長官主税局長国税庁次長大臣官房審議官主税局担当)
倉川茂行 東大法 主計局総務課 主計局主計官補佐(通商産業第一、二係主査
篠原尚之 東大経済 大臣官房文書課 東京大学政策ビジョン研究センター教授国際通貨基金(IMF)副専務理事
第18代財務官国際局長国際局次長
高橋毅 一橋大経済 国際金融局国際機構課 国際交流基金参与、米州開発銀行理事
公正取引委員会事務総局官房審議官(国際担当)、大阪税関長、米州開発銀行駐日事務所長、アジア開発銀行予算人事局長
外山秀行 東大法 主計局総務課 弁護士東京大学公共政策大学院非常勤講師
内閣法制局第三部長、内閣法制局第四部長
南木通 東大法 銀行局金融制度調査官 弁護士
独立行政法人国立印刷局理事長東京税関長日本道路公団理事、東海財務局長
西原政雄 東大法 理財局国有財産総括課 全国地方銀行協会副会長
金融庁証券取引等監視委員会事務局長、金融庁監督局長、金融庁検査局
二宮洋二 一橋大経済 主計局調査課 佐賀共栄銀行代表取締役頭取、地方公共団体金融機構理事、放送大学学園理事
国土交通省大臣官房審議官神戸税関長大臣官房参事官(大臣官房担当)、北海道財務局
浜田恵造 東大法 大臣官房調査企画課 第6代香川県知事
東京税関長税務大学校長内閣府地方分権改革推進会議事務局次長東海財務局長
理財局総務課長
村瀬吉彦 東大法 大臣官房文書課 日本地震再保険代表取締役会長日本政策金融公庫代表取締役専務国民生活金融公庫理事
東京国税局長内閣府政策統括官(経済社会システム担当)内閣府大臣官房審議官(経済財政 - 運営担当)
主計局総務課長


脚注

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  1. ^ a b c 『東大人名録 官公庁編』1986年発行、51ページ
  2. ^ 『政官要覧』 平成20年秋号 760頁参照
  3. ^ 国家公務員法第106条の25第1項等の規定に基づく国家公務員の再就職状況の報告(平成26年4月1日~同年6月30日分)
  4. ^ 新たな経営体制について』(プレスリリース)日本テレビ放送網、2022年6月29日https://www.ntv.co.jp/info/pressrelease/20220629.html2022年6月30日閲覧 
  5. ^ 『日本の官庁 その人と組織:大藏省』政策時報社、1993年発行、42頁
  6. ^ 『文藝春秋』2012年6月号「勝栄二郎「勝海舟の子孫説」を追う」
  7. ^ 『ファイナンス 第15巻、第7~12号』大蔵財務協会、1979年発行、48頁
  8. ^ 『職員録 昭和56年版 上巻』大蔵省印刷局、1980年発行
  9. ^ 『職員録 昭和58年版 上巻』大蔵省印刷局、1982年発行、504頁
  10. ^ 『大蔵省職員録 昭和60年版』大蔵財務協会、1984年10月発行、9頁
  11. ^ 『週刊金融財政事情 第44巻、第25~32号』 金融財政事情研究会、1992年発行、73頁
  12. ^ 中央教育審議会義務教育特別部会(第13回及び第14回)”. 中央教育審議会義務教育特別部会. 中央教育審議会義務教育特別部会(2005年5月31日). 中央教育審議会義務教育特別部会. 2008年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月閲覧。
  13. ^ 勝・前財務次官、IT関連企業の特別顧問に 読売新聞 2012年12月5日
  14. ^ [1]
  15. ^ ANA、社外取締役に元財務次官の勝氏 元関電会長の森氏退任毎日新聞2020年5月21日
  16. ^ この国のあり方を考える 天下人・勝栄二郎(財務省の王)はこうして伝説になったArchived 2012年7月5日, at the Wayback Machine.)現代ビジネス 2012.07.02
  17. ^ 『職員録 昭和50年版 上巻』大蔵省印刷局、1974年発行、492頁
  18. ^ 横田由美子『(読み・解く 官僚)不祥事も人事に影響なし』朝日新聞 2008年7月19日 朝刊 be週末b2
  19. ^ 『プレジデント』2011年10月31日号「増税一直線 大物次官“直勝”内閣にブーイング」
  20. ^ 『週刊現代』2011年10月3日号「野田を操る”本当の総理”勝栄二郎の正体」1,2,3,4,5,6
  21. ^ “財務次官言いなり「直勝内閣」=たちあがれ・片山氏が首相批判”. 時事通信社. (2011年9月29日). http://www.jiji.com/jc/zc?k=201109/2011092900837 2012年2月22日閲覧。 
  22. ^ 『財務次官勝栄二郎氏ーー「大物」評価と批判交錯(登場)』日本経済新聞 2010/7/31 朝刊 5頁
  23. ^ 『AERA』朝日新聞出版、2010年8月23日号[2]
官職
先代
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2010年 - 2012年
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次代
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