利用者:Alt winmaerik/総合自動化システム

総合自動化システム (Yard Automatic Control System)とは、日本国有鉄道がヤードの近代化を推進するために開発したシステムである。ハンプから転走される貨車の速度・進路のコンピュータによる自動制御や、ヤード内の作業計画・作業結果の統合管理を実現する。

概要

低迷を続けていた国鉄貨物輸送の近代化・合理化を急ぐべく、特に主要ヤードの自動化・省力化が期待されている。1968年（昭和43年）10月の郡山ヤードの自動化を皮切りに、1970年（昭和45年）10月の高崎ヤード自動化、工事中の塩浜、武蔵野、北上ヤードの自動化、既設ハンプヤード自動化のテストケースとして着工準備中の吹田操車場など、次々と主要ヤードの自動化工事が進められている。

しかし武蔵野・北上両ヤードを除く他ヤードは、「貨車転走制御の自動化^[1]」に過ぎない。これに対し、さらに進んでヤード内作業の計画性を高め、列車継走確度の向上をはかり、より一層の省力化効果をあげるためにはヤード内情報管理を加味した総合自動化システム（YACS^[2]）の導入が不可欠である。

システム構成

	自動化工程	工程詳細	武蔵野操車場	郡山操車場	高崎操車場
情報処理システム	作業計画	作業計画の自動作製・指示伝達	●	▲	-
	変更処理	局指令、構内状況による変更処理	●	-	-
	変更処理	構内作業進捗状況による変更処理	●	-	-
	作業確認	作業順序、作業時分のチェック	●	-	-
		組成通報の送受信	●	●	-
		貨車移動のトレース	●	▲	-
	情報管理	構内状況の表示	●	▲	-
		到着通報、解結通知書の作成	●	●	-
		貨報統計類の作製	●	-	-
制御システム	貨車制御	押上機関車の速度制御	●	○	-
		転走貨車の時隔制御	●	-	-
		転走貨車の速度制御	●	-	-
		転走貨車の進路制御	●	●	●
	進路制御	到着線出発線の進路制御	●	●	●
	進路制御	構内入換の進路制御	●	-	-

※●：実施中、▲：一部実施、○：実施予定

脚注

[脚注の使い方]

^ ハンプから転走される貨車の速度と進路をコンピュータによって自動制御するもの。
^ Yard Automatic Control Systemの略。

参考

（著者）「調査と研究　武蔵野ヤード自動化システム」『鉄道土木』土木学会、1973年11月、ページ頁。

概要

システム構成

脚注

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