仙台 - 米沢線
仙台 - 米沢線(せんだい・よねざわせん)は、宮城県仙台市と山形県米沢市を結ぶ高速バスである。
山交バス担当便のバスには独自に「yozan号」の愛称が付けられている(時刻表上には表記されていない)。
概要
[編集]米沢から仙台へはJRの急行「べにばな」が直通運転していたが、山形新幹線の開通などで米沢から仙台までの直通便が消滅し、山形か福島で乗り換えなければならなくなった。1992年4月に仙台 - 米沢線の運行を山形交通(当時)と宮城交通が開始した。しかし、この路線は山形市から国道13号上山市 - 南陽市を経由していた上に、国道13号の渋滞等で定時運行が困難だったため1993年11月に路線休止となった。
2002年に、今度は米沢から国道13号栗子峠 - 東北自動車道経由で仙台までの路線を、山交バスとJRバス東北との共同で運行することとなった[1]。2017年11月4日に東北中央自動車道が米沢市まで開通したのを受けて、栗子峠を含む国道13号区間を東北中央自動車道経由に変更した[2][3]。なお、報道によれば、ルート変更後は利用客が1割弱増加したとのこと[4]。
運行会社
[編集]- ジェイアールバス東北(乗務員は福島支店担当、車両は仙台支店所属)
- 乗務員は仙台 - 福島線で仙台入りした後、当路線などを宿泊しながら乗務し仙台 - 福島線で福島に戻る行路となっている。
- 以前は車両・乗務員を盛岡支店で担当していた時期があり、 岩手・盛岡ナンバーの車両が充当されていた。
- 山交バス(米沢営業所担当)
運行経路
[編集]現行
[編集]宮城球場(仙台行の一部便のみ停車。降車専用) ← 仙台駅東口(72番のりば) - 広瀬通一番町 - (仙台西道路) - (仙台宮城IC) - (東北自動車道) - (福島JCT) - (東北中央自動車道) - (米沢中央IC) - 道の駅米沢 - 米沢駅東口 - 上杉神社前 - 米沢市役所前
- ※休憩は、東北自動車道国見SA(約5分)。
山形自動車道経由時代
[編集]県庁市役所前 - 仙台駅前 - 広瀬通一番町 - (仙台西道路) - (仙台宮城IC) - (東北自動車道) - (山形自動車道) - (山形蔵王IC) - 山形県庁前 - 南高校前 - 山交ビルバスターミナル - リナワールド前 - 高松葉山温泉 - 赤湯バスターミナル - 糠野目学校前 - 米沢市役所前 - 大町 - 米沢待合所・米沢駅前
運行回数
[編集]- 1日6往復(各社3往復ずつ)
運賃
[編集]※ 2022年10月1日現在[5]。
- 仙台 - 米沢市内:大人片道2,200円、回数券2枚つづり4,000円、6枚つづり11,000円。
ICカード
[編集]2022年(令和4年)5月14日、山交バスで地域連携ICカード「cherica」が導入され、山交バス便のみでICカードの利用が可能となった[6]。JRバス便ではICカードの利用はできない。
●:利用可、×:利用不可
山交バス | JRバス | ||
---|---|---|---|
「cherica」 | SF利用 | ● | × |
定期券 | 販売なし | ||
その他ICカード
「Suica」「PASMO」等 |
SF利用 | ● | × |
定期券 | 販売なし |
歴史
[編集]山形自動車道経由 時代
[編集]- 1992年(平成4年)4月29日 - 仙台 - 米沢線(山形自動車道経由、山交ビル経由せず)1日2往復で運行開始(山形交通と宮城交通が相互乗り入れ)。(片道1,700円)当時運行されていた特急バス山形 - 米沢線を補完する形で、区間利用も可能であった。
- 1993年(平成5年)
東北自動車道経由 時代
[編集]- 2002年(平成14年)3月20日 - 仙台 - 米沢待合所間(東北自動車道・国道13号栗子峠経由)1日4往復で運行開始[1](山交バスとJRバス東北との共同運行[1]、片道1,800円、往復3,200円)。
- 2004年(平成16年)7月17日 - 米沢待合所 - 米沢市役所前間延長。1日6往復に増便。
- 2005年(平成17年)1月20日 - 時刻改正。夏ダイヤと冬ダイヤを採用。
- 2007年(平成19年)1月30日 - 原油価格高騰などのため、運賃を値上げ。
- 2007年 - 夏ダイヤにおける白布温泉への延長運転を取りやめ。
- 2011年(平成23年)
- 3月18日 - 同年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響により運休していたが、この日より臨時ダイヤ(1日2往復、山交バス担当)で運行を再開。
- 3月xx日 - 1日3往復に増便。
- 5月30日 - この日より1日4往復に増便。全便山交バス担当。
- 9月16日 - この日よりJRバス東北が運行を再開、震災前の運行体制(1日6往復)に戻る。
- 12月1日 - 米沢スキー場停留所廃止。
- 2014年(平成26年)4月1日 - 運賃改定[7]。
- 2017年(平成29年)11月4日 - 東北中央自動車道の開通に伴い、この日に始発停留所を15時以降に出発する便より、栗子峠区間を国道13号経由から東北中央自動車道経由にルート変更。所要時間は10分程度の短縮が見込まれる[2][3] が、当面ダイヤの変更はなし[8][9]。
- 2018年(平成30年)
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 2022年 (令和4年)
- 2024年(令和6年)10月1日 - 仙台行(最終便除く)の宮城球場乗り入れを毎日運行に拡大[21][22]。
利用状況
[編集]年度 | 運行日数 | 運行便数 | 年間輸送人員 | 1日平均人員 | 1便平均人員 |
2002(平成14)年度 | 365 | 2,912 | 33,190 | 90.9 | 11.4 |
2003(平成15)年度 | 366 | 2,929 | 39,889 | 109.0 | 13.6 |
2004(平成16)年度 | 365 | 3,937 | 47,203 | 129.3 | 12.0 |
2005(平成17)年度 | 365 | 4,381 | 57,376 | 157.2 | 13.1 |
2006(平成18)年度 | 365 | 4,398 | 65,364 | 179.1 | 14.9 |
2007(平成19)年度 | 366 | 4,392 | 67,877 | 185.5 | 15.5 |
その他
[編集]- 東北中央自動車道開通以前は、他の標準的な高速バスに比べて一般道を走行する時間が長く(米沢待合所 - 福島飯坂ICの所要時間:夏季で約50分)時間帯や気象条件によっては大きな遅れが発生しやすかった。また、東北自動車道及び栗子峠が事故や気象条件で通行止となり、復旧の見込みがない場合は(栗子峠は連続雨量180mmを超えると通行止になる)、国道13号南陽・上山経由で迂回運行することがあった。
- 米沢市役所の駐車場(470台分)が無料開放されているため、市役所でパークアンドライドする利用者が見られた。2018年4月20日の経由地変更後は、道の駅米沢にパークアンドライド専用駐車場が設けられている。
- 2013年10月〜12月にわたる東栗子トンネル・西栗子トンネルの工事(天井板の撤去)の際は大幅に遅れが見込まれることから、計画的に山形道(山形蔵王IC利用)経由による迂回運行を行なった。
脚注
[編集]- ^ a b c 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '02年版』ジェー・アール・アール、2002年7月1日、193頁。ISBN 4-88283-123-6。
- ^ a b “<東北中央道>高速バス仙台-米沢線ルート変更 所要時間10分短縮”. 河北新報. (2017年11月5日). オリジナルの2018年5月17日時点におけるアーカイブ。 2017年11月5日閲覧。
- ^ a b “東北中央道通るルートに変更 山交バス・米沢-仙台線”. 山形新聞. (2017年11月5日). オリジナルの2022年10月2日時点におけるアーカイブ。 2017年11月5日閲覧。
- ^ a b “高速バス、道の駅「米沢」も経由へ 米沢-仙台線、20日から”. 山形新聞. (2018年4月4日). オリジナルの2022年10月2日時点におけるアーカイブ。 2018年4月16日閲覧。
- ^ a b 『高速・都市間バス運賃の改定(値上げ)のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)山交バス、2022年8月22日。オリジナルの2022年10月2日時点におけるアーカイブ 。2022年10月2日閲覧。
- ^ a b “地域連携ICカード「yamako cherica」について” (PDF). 山交バス (2022年1月24日). 2022年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月30日閲覧。
- ^ “【お知らせ】 4/1以降の高速バス運賃改定について”. ジェイアールバス東北. 2014年4月1日閲覧。
- ^ “【おしらせ】仙台 - 米沢線 東北中央道供用開始に伴う経路変更”. ジェイアールバス東北. 2017年11月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月5日閲覧。
- ^ “米沢~仙台線 東北中央道開通(11月4日)に伴う経路変更のお知らせ”. 山交バス. 2017年11月5日閲覧。
- ^ “4/20 仙台-米沢線 ルート・ダイヤが大幅リニューアル!”. ジェイアールバス東北. 2018年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月27日閲覧。
- ^ 【お知らせ】仙台~米沢線にて無料wi-fiサービスの利用を開始しました - JRバス東北
- ^ 米沢~仙台線 2019年4月1日 「米沢市役所前」停留所新設・ダイヤ変更のお知らせ - 山交バス、2019年3月7日(2019年3月10日閲覧)
- ^ “10月1日 高速バスの運賃改定について” (PDF). 山交バス (2019年8月21日). 2019年10月5日閲覧。
- ^ “山交バス株式会社 路線バス運休状況(4月20日現在)” (PDF). 山交バス. 2020年4月25日閲覧。
- ^ “2020年7月22日 高速バス「米沢~仙台線」全便運行再開のお知らせ”. 山交バス (2020年7月20日). 2020年7月23日閲覧。
- ^ “【運行情報】高速バスの減便について(1/14 更新)”. ジェイアールバス東北 (2021年1月14日). 2021年1月17日閲覧。
- ^ “2021年1月13日 高速バス「米沢~仙台線」一部運休のお知らせ”. 山交バス (2021年1月7日). 2021年1月17日閲覧。
- ^ “2021年4月1日(木)高速 米沢~仙台線 復路(仙台→米沢)のみ経路が変更となります。” (PDF). 山交バス. 2021年4月4日閲覧。
- ^ “【お知らせ】「米沢仙台線」米沢市内における順路変更について”. ジェイアールバス東北 (2021年3月15日). 2021年4月4日閲覧。
- ^ “【お知らせ】運賃改定について(10月1日)”. ジェイアールバス東北 (2022年9月20日). 2022年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月2日閲覧。
- ^ “【お知らせ】仙台-米沢線のダイヤ改正について”. ジェイアールバス東北 (2024年9月6日). 2024年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月9日閲覧。
- ^ “2024年10月1日改正のお知らせ”. 山交バス (2024年9月6日). 2024年10月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月9日閲覧。
外部リンク
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