井上忠佳
井上 忠佳(いのうえ ただよし、1944年- )は、日本のランドスケープアーキテクト・都市計画家。愛知県名古屋市生まれ。技術士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。建設省でインハウスランドスケープアーキテクトとして行政・研究に従事した後、CLA(ランドスケープコンサルタンツ協会)専務理事、株式会社創建取締役副社長を歴任。
蓑茂寿太郎らと1971年に「Design With Nature」を刊行したイアン・マクハーグらの取り組みを扱った同人誌を発行し、ランドスケープアーキテクチュアの一つであるエコロジカル・プランニングの理念を紹介した人物。
このほか、花と緑と健康のまちづくりフォーラム理事。花緑元気研究会会長。日本都市計画家協会理事。東京農業大学地域環境科学部造園科学科非常勤講師。日本造園学会中部支部支部長やURIBIO2010(CBD・COP10のサイドイベント:都市における生物多様性とデザイン国際会議)共同議長等を歴任。東日本大震災福島県新地町震災復興プロジェクトに参加。
2005年、第27回北村賞受賞(日本公園緑地協会)
略歴
[編集]東京農業大学旧農学部造園学科卒業。在学中、ミシガン州立大学社会学部ランドスケープ・アーキテクチュア学科に留学。 農大卒業後、旧建設省に入省し、都市公園整備・運営、都市緑化・都市計画・古都保存、広域緑地行政などに関わる。
土木研究所(現国土技術政策総合研究所)緑化研究室長として緑化技術、景観整備等の研究に従事(主任研究員 篠原修 田代順考 末永錬司 有村恒夫、 研究員 藤原宣夫 他)。
1987年-1988年、国際レジャー博覧会(オーストラリア連邦クイーンズランド州ブリスベン)日本政府館副館長として日本庭園 「遊翠園」監理.運営・恒久保存等に関わる。
その後国営昭和記念公園事務所長等歴任後、日本造園コンサルタント協会専務理事(バブル後のコンサルタントビジョンを取りまとめ、ランドスケープコンサルタンツ協会に名称変更、RLA資格制度立ち上げに向けた業務等を推進)を務めた後(株)創建に勤務。
著書
[編集]単著
[編集]- 工夫とアイデアでのりきる がんばらないガーデニング(誠文堂新光社、2012、ISBN 978-4416312063)
共著
[編集]- 建築術 2空間をとらえる 彰国社 昭和47年10月 3352-427002-3081
- 都市緑化による都市景観形成事例集―みどりの街をつくる (ぎょうせい、1986、ISBN 978-4324004425)
- 道路緑化技術基準・同解説 丸善 昭和63年12月 検討幹事長
- 改訂版 造園施工管理(改訂版) 日本公園緑地協会 1988、978-4-88950-108-7 監修委員・執筆委員長
- 人と自然にやさしいエンジニアリング(金井格監修) 技報堂 1997年11月 ISBN 4-7655-2116-8 C3052 編集幹事長
- 大規模公園における自然環境の創出と保全、 工業技術会 平成9年2月
- 増補 応用生態工学序説-生態学と土木工学の融合を目指して((株)信山社サイテック 1999年2月 ISBN 4-7972-2508-4 C3045)
- 市民参加時代の美しい緑のまちづくり ((財)経済調査会平成13年7月 ISBN 4-87437-678-9) 美しい緑のまちづくり研究会 編集幹事)
- 日本の街を美しくする―法制度・技術・職能を問いなおす(土田 旭+都市景観研究会、学芸出版社、2006 ISBN 4-7615-3138-X 編集委員会幹事)
発表論文
[編集]- 昭和43年 造園空間におけるEdgeの意義 都市公園45 東京都公園協会奨励賞
- 昭和55年 地方都市ニュータウンにおける緑地のあり方について 都市計画109 共著高橋、金子他
- 昭和56年 滝野すずらん公園の省エネルギー計画 第35回建設省技術研究論文集 野坂、坂口
- 昭和58年 寒冷地における大規模公園施設のエネルギー計画 土木学会 山村、加賀屋
- 昭和60年 Creation of Green Spaces:IFLA WOLRLD Congress,Japan1985
- 昭和60年 緑の空間づくり 造園雑誌 48 (社)日本造園学会
- 平成元年 都市内の緑被の把握手法に関する技術的問題について 造園雑誌第52巻第5号 春田(日本造園学会査読)
- 平成**年 公共造園における設計監理のありかた ランドスケープ研究 第60 第4号
- 2003 日本におけるランドスケープアーキテクト業務内容調査 都田徹 渡辺浩 :ランドスケープ研究究66(2),160~163
- 2003年 公共事業による本格的日本庭園整備の技術的課題(国営昭和記念公園の事例)造園技術報告書2003 No2 (社)日本造園学会
- 2003年 大規模公園マネージメントの前提としての利用者分析調査の意義と課題第20回IFPRA世界大会2004.9.9 (日本造園学会査読)
- 平成16年 伝統的造園技術の継承と公共事業(国営昭和記念公園における日本庭園整備の事例)第20回IFPRA世界大会2004.9.9 共著 飯野博、榊原八朗他
- 土木研究所研究資料(現国土総合政策技術研究所):研究職としてとりまとめた論文 16本