下吉田駅
下吉田駅 | |
---|---|
駅舎(2016年10月) | |
しもよしだ SHIMOYOSHIDA (新倉山浅間公園 - Chureito Pagoda) | |
◄FJ13 葭池温泉前 (0.9 km) (0.8 km) 月江寺 FJ15► | |
所在地 | 山梨県富士吉田市新町二丁目8番12号 |
駅番号 | FJ14 |
所属事業者 | 富士山麓電気鉄道 |
所属路線 | ■富士急行線(正式には大月線) |
キロ程 | 21.1 km(大月起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
236人/日 -2021年- |
開業年月日 | 1929年(昭和4年)6月19日 |
備考 |
|
下吉田駅(しもよしだえき)は、山梨県富士吉田市新町二丁目にある、富士山麓電気鉄道富士急行線の駅である。駅番号はFJ14。副駅名は「新倉山浅間公園」(あらくらやませんげんこうえん)[1]。
特急列車を含む全ての列車が停車する。
歴史
[編集]- 1929年(昭和4年)6月19日:富士山麓電気鉄道の駅として開業。
- 1960年(昭和35年)5月30日:社名変更により富士急行の駅となる。
- 1978年(昭和53年)
- 4月1日:貨物扱い廃止。
- 8月:委託化。
- 2009年(平成21年)7月18日:工業デザイナー水戸岡鋭治のデザインによるリニューアル工事が完成。
- 2011年(平成23年)4月29日:「下吉田駅ブルートレインテラス」がオープン[2]。
- 2015年(平成27年)3月14日:ICカード「Suica」の利用が可能となる[3]。
- 2020年(令和2年)3月14日:ダイヤ改正により全特急停車駅となる[1][4]。副駅名「新倉山浅間公園(英: Chureito Pagoda)」を導入[1]。
- 2021年(令和3年)12月22日:列車接近メロディがロックバンド「フジファブリック」の「若者のすべて」「茜色の夕日」となる。メロディは実際の楽曲のものが流されている[5]。
- 2022年(令和4年)4月1日:富士急行の鉄道事業分割に伴い、富士山麓電気鉄道の駅となる[6]。
-
2006年2月頃の駅舎
-
2009年8月頃の駅舎
駅構造
[編集]島式ホーム1面2線と側線2本を有する地上駅で、駅舎はその東側にある。駅舎とホームの間は構内踏切(電鈴式警音器を備える)を介して連絡している。
2009年にリニューアルされた駅舎はコンクリート平屋建てで、工業デザイナー水戸岡鋭治によるデザイン。待合所部分の天井は高く、明かり取りの窓も作られている。現地の案内看板によると、この駅舎は終戦当時の名古屋駅を模したものだという。駅舎の内部、旅客の立ち入ることのできる部分にはその他有人の窓口が設けられている。簡易Suica改札機、自動券売機やSuicaチャージ機が設置されている。かつては直営駅であったが1978年(昭和53年)から業務委託駅となっている。改札外にトイレがある。
2011年4月29日より、駅本屋の側線を利用した「下吉田ブルートレインテラス」が設けられ、保存車両の展示を行っている(後述)[2]。また、併設されているコミュニティースペース「下吉田倶楽部」では観光コンシェルジュによる案内や、地元産の果物を使用したソフトドリンクなどの購入が可能となっている[2]。
また、駅構内を利用して鉄道の日を記念し、毎年11月頃に「富士急電車まつり」が開催される。
のりば
[編集]駅舎側から
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ■富士急行線 | 上り | 大月・東京・甲府方面 | 一部は2番線 |
2 | 下り | 富士山・富士急ハイランド・河口湖方面 |
- 行き違いがない場合は大月方面の列車でも1番線に入るほか、優等列車の待避のために河口湖方面の列車が2番線に入線することがある。かつては「富士登山電車」の一部列車が特急の通過待ちで長時間停車することを利用し、トイレ休憩や駅舎の見学を実施したことがあった。
- ホーム有効長は4両分であり、E257系5両編成による臨時「富士回遊」は後方1両のドアカットを行う。
- 2022年10月1日より、発着番線が1番線が大月行き、2番線が河口湖行き(一部列車を除く)と変更された。
下吉田ブルートレインテラス
[編集]以下の車両が保存されている。日中時間帯、線内有効の普通乗車券もしくは当駅入場券の所持者は園内に入場でき、車内見学が可能な車両もある。
- スハネフ14形寝台客車(スハネフ14 20) - 元JR東日本所属で、末期には寝台特急「北陸」に使用されていた。方向幕などを同形式を使用していた「富士」のものに差し替えて展示している。
- 2000形フジサン特急(クロ2001) - 2002年から2016年まで富士急行線内で「フジサン特急」に使用されていた車両の展望車両。車内はイベント時を除き非公開。
- 165系(クモハ169-27) - 上記2000形運行にあたり、部品取り車としてJR東日本より譲渡された車両。前頭部のみのカットボディで、湘南色に塗り替えられている。
- 5000形トーマスランド号(モハ5001) - 1975年から2019年まで富士急行線で運行されていた車両で、末期の「トーマスランド号」仕様の内外装のまま展示されている。
- 貨車(ワフ1、ト104、ワフ2) - いずれも富士急行線内で貨物輸送に使用されていた。ト104(無蓋車)は1929年製の自社発注車、ワフ1・ワフ2(緩急車)は南海電気鉄道からの譲渡車である。かつては緩急車の内部を見学可能であったが、5000形展示後は非公開となっている。
-
スハネフ14 20と休憩スペース
(2011年12月) -
客車内
(2011年12月) -
手前からワフ1、ト104、ワフ2
(2011年12月)
利用状況
[編集]2021年度(令和3年度)の1日平均乗降人員は236人である[7]。
近年の年間乗車人員、乗降人員の推移は以下のとおり[8][7]。
年度 | 年間 乗車人員 |
年間 乗降人員 |
1日平均 乗降人員 |
---|---|---|---|
2002年 | 41,923 | 80,071 | |
2003年 | 38,221 | 73,635 | |
2004年 | 37,338 | 74,220 | |
2005年 | 38,957 | 77,274 | |
2006年 | 40,210 | 78,647 | |
2007年 | 41,894 | 81,156 | |
2008年 | 40,284 | 79,512 | |
2009年 | 39,987 | 80,661 | |
2010年 | 41,411 | 80,246 | |
2011年 | 43,819 | 93,962 | 257 |
2012年 | 43,702 | 86,824 | 238 |
2013年 | 50,652 | 101,061 | 277 |
2014年 | 53,023 | 108,694 | 293 |
2015年 | 63,515 | 129,114 | 353 |
2016年 | 74,473 | 155,849 | 427 |
2017年 | 87,820 | 181,744 | 497 |
2018年 | 112,816 | 230,913 | 633 |
2019年 | 138,152 | 280,391 | 766 |
2020年 | 32,886 | 66,850 | 183 |
2021年 | 42,762 | 85,979 | 236 |
駅周辺
[編集]駅の南がすぐ吉田の市街地となっていて、周辺は戦前から続く、古い住宅街になっている。改札口から真っ直ぐに商店街があるにはあるが、シャッター通りとなり、現在はほとんど機能していない。不定期で「街がミュージアム」と題されたイベントがあり、若手芸術家等が空家一軒を装飾している。見物料は無料。駅前に高い建物がないので、ホームからは富士山が良く見える。新倉山浅間公園に建つ忠霊塔(五重塔)と富士山の風景が外国人の間で人気となり、その最寄り駅として外国人の利用が増えている。
- 富士吉田市立下吉田第一小学校
- 冨士山下宮小室浅間神社[注 1]
- 新倉富士浅間神社
- 新倉山浅間公園
- 吉田本町郵便局
- 国道139号
- 中央自動車道 富士吉田バスストップ
- オギノ 富士吉田店
バス路線
[編集]「下吉田駅」停留所にて、富士吉田市内を循環する富士急バスの路線バス(タウンスニーカー)が発着する。また、当駅から徒歩10分のところに中央自動車道の富士吉田バスストップ(中央道下吉田)があり、高速バスが発着する。
その他
[編集]- 1979年放送のドラマ『Gメン'75』 第218話「梟の森 みな殺しの夜」では、エンディングシーンに当駅プラットホームが使われた。
- 2006年公開の映画『ピーナッツ』では当駅がロケ地として使われた。
- 2013年放送のドラマ『最終特快』では当駅がロケ地として使われた。
- 2015年放送の土曜ドラマ『ど根性ガエル』のロケ地として使われた。
- 2016年放送のドラマ『美しき三つの嘘』のロケ地として使われた。
隣の駅
[編集]- 富士山麓電気鉄道
- ■富士急行線
- ■特急「富士回遊」「フジサン特急」「富士山ビュー特急」停車駅
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c 『絶景の富士山へのゲートウェイステーション 下吉田駅に副駅名<新倉山浅間公園>を設定します 〜あわせて2020年3月14日(土)富士急行線ダイヤ改正を実施〜』(PDF)(プレスリリース)富士急行、2020年2月25日。オリジナルの2020年11月7日時点におけるアーカイブ 。2020年11月7日閲覧。
- ^ a b c 『〜地元の憩いの場として、街歩きの拠点として…下吉田駅がさらに生まれ変わります〜 鉄道とのふれあいの場「下吉田駅ブルートレインテラス」オープン』(PDF)(プレスリリース)富士急行、2011年4月20日。オリジナルの2020年11月8日時点におけるアーカイブ 。2020年11月8日閲覧。
- ^ 『富士急行線「Suica」サービスの開始について 〜平成27年3月14日(土)より、首都圏から富士山エリアへ、1枚のICカードでお越しいただけます。〜』(PDF)(プレスリリース)富士急行、2014年12月19日。オリジナルの2017年10月27日時点におけるアーカイブ 。2020年11月8日閲覧。
- ^ 『2020年3月14日(土)富士急行線ダイヤ改正実施 直通特急「富士回遊」を毎日1往復増発します 〜直通特急「富士回遊」を含む全特急列車が下吉田駅に停車します〜』(PDF)(プレスリリース)富士急行、2019年12月13日。オリジナルの2020年11月7日時点におけるアーカイブ 。2020年11月7日閲覧。
- ^ 『“下吉田の駅に特別な日がくる” 富士急行線・下吉田駅の列車接近音が 12月22日(水)よりフジファブリックの楽曲に変わります』(PDF)(プレスリリース)富士急行、2021年12月16日。オリジナルの2021年12月16日時点におけるアーカイブ 。2021年12月16日閲覧。
- ^ 『会社分割による鉄道事業の分社化に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)富士急行、2021年4月28日。オリジナルの2021年4月29日時点におけるアーカイブ 。2021年4月29日閲覧。
- ^ a b 国土数値情報 駅別乗降客数データ
- ^ 統計ふじよしだ 平成28年度版 - 富士吉田市