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上多度志駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
上多度志仮乗降場から転送)
上多度志駅
廃止前の駅舎(1995年8月)
かみたどし
Kami-Tadoshi
円山 (6.1 km)
(3.2 km) 多度志
所在地 北海道深川市多度志
北緯43度48分15.6秒 東経142度3分58.6秒 / 北緯43.804333度 東経142.066278度 / 43.804333; 142.066278
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 深名線
キロ程 10.8 km(深川起点)
電報略号 カタ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1946年(昭和21年)6月1日[1]
廃止年月日 1995年(平成7年)9月4日[1]
備考 深名線廃線に伴い廃駅
テンプレートを表示
1977年の上多度志駅と周囲約500m範囲。左上が朱鞠内方面。この写真でも既に駅舎とホーム間が埋められているが、かつては島式ホーム状で副本線が駅舎前に引き入れられていた。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

上多度志駅(かみたどしえき)は、北海道空知支庁深川市多度志にかつて存在した、北海道旅客鉄道(JR北海道)深名線廃駅)である。事務管理コードは▲121401[2]

歴史

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駅名の由来

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多度志川の上流部にあることから、「上」を冠した[3]

駅構造

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廃止時点で、1面1線の単式ホーム(※島式ホームの片面を使用)を有する地上駅であった。ホームは、線路の南西側(名寄方面に向かって左手側)に存在し、分岐器を持たない棒線駅となっていた[6]。かつては1面2線の島式ホームを有する、列車交換可能な交換駅であった。1983年(昭和58年)時点では使われなくなった駅舎側の1線は交換設備運用廃止後も分岐器が深川方、名寄方の両方向とも維持された形で側線として残っていたが[7]、その後1993年(平成5年)までには撤去された[6]

無人駅となっていたが、有人駅時代の駅舎が改築されて残っていた。駅舎は構内の南西側に位置し、ホームから少し離れていた。無人化後に縮小され、間口が狭くなっていた。

利用状況

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乗車人員の推移は以下のとおり(明らかな誤植は修正した)。なお、1967年度(昭和42年度)については当駅単体の値が判明していないため参考値を記す。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均
1967年(昭和42年) (367,906) (1,005) [8] 同年の上多度志 - 鷹泊間各駅(仮乗降場除)の合算値
1968年(昭和43年) 95,265 261
1969年(昭和44年) 58,203 160
1970年(昭和45年) 44,106 121
1971年(昭和46年) 37,242 102
1972年(昭和47年) 33,672 92
1973年(昭和48年) 33,963 94
1974年(昭和49年) 31,816 87
1975年(昭和50年) 29,171 80
1992年(平成4年) 12 [6]

駅周辺

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水田に囲まれており[7]、農協のほか民家が散在するのみであった[6]

駅跡

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路線廃止から間もなく、すべての施設が撤去され、現在では跡形も分からなくなっている。2000年(平成12年)時点では空き地になっており[10]、2010年(平成22年)時点でも引き続き空き地で、駅前にあった農業倉庫のみが残っていた[11]。また、周辺の線路跡も道路化される模様であった[11]。2011年(平成23年)時点でも同様で、砂利敷きの広場であり、バスの転回場になっていた[12]

また、2010年(平成22年)時点では当駅と円山駅との間にあった「多度志トンネル」の、硬質ブロックを積み上げた名寄方坑口が残存しており、北海道道875号から見ることができた[11]。2011年(平成23年)時点でも同様で、坑口は土嚢で塞がれていた[12]

隣の駅

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北海道旅客鉄道
深名線
円山駅 - 上多度志駅 - 多度志駅

脚注

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注釈

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  1. ^ 1990年(平成2年)7月1日時点では既に完全無人化されている(小冊子『HANDBOOK 1990』「駅は旅の出発点」(発行:北海道旅客鉄道、1990年発行)より)。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、845頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、223頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ a b 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、112頁。ASIN B000J9RBUY 
  4. ^ a b 大蔵省印刷局(編)「日本国有鉄道公示 第2号」『官報』第6895号、国立国会図書館デジタルコレクション、1950年1月9日。 
  5. ^ 「通報 ●深名線上多度志駅ほか9駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1982年3月29日、3面。
  6. ^ a b c d 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館1993年6月発行)74ページより。
  7. ^ a b 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)204ページより。
  8. ^ 深川市史』深川市、1977年、900頁。doi:10.11501/9570056https://doi.org/10.11501/95700562022年6月12日閲覧 
  9. ^ 書籍『北海道道路地図 改訂版』(地勢堂、1980年3月発行)9ページより。
  10. ^ 書籍『鉄道廃線跡を歩くVII』(JTBパブリッシング2000年1月発行)34ページより。
  11. ^ a b c 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング、2010年4月発行)40ページより。
  12. ^ a b 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社2011年9月発行)174-175ページより。

関連項目

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