ワコーチカコ
この記事は「旧馬齢表記」が採用されており、国際的な表記法や2001年以降の日本国内の表記とは異なっています。 |
ワコーチカコ | |||||||||||||||
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第88回京都記念パドック(1995年2月12日) | |||||||||||||||
欧字表記 | Wako Chikako[1] | ||||||||||||||
品種 | サラブレッド[1] | ||||||||||||||
性別 | 牝[1] | ||||||||||||||
毛色 | 鹿毛[1] | ||||||||||||||
生誕 | 1990年4月18日[1] | ||||||||||||||
死没 | 2016年12月7日(26歳没)[2] | ||||||||||||||
父 | リヴリア[1] | ||||||||||||||
母 | シバスキー[1] | ||||||||||||||
母の父 | マルゼンスキー[1] | ||||||||||||||
生国 | 日本(北海道門別町)[1] | ||||||||||||||
生産者 | 野島牧場[1] | ||||||||||||||
馬主 | 石田隆夫[1] | ||||||||||||||
調教師 | 伊藤雄二(栗東)[1] | ||||||||||||||
競走成績 | |||||||||||||||
生涯成績 | 20戦9勝[1] | ||||||||||||||
獲得賞金 | 3億1384万9000円[1] | ||||||||||||||
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ワコーチカコ(欧字名:Wako Chikako、1990年4月18日 - 2016年12月7日)は、日本の競走馬、繁殖牝馬。主な勝ち鞍に1994年のエプソムカップ、函館記念、1995年の京都記念、金杯(西)。
戦績
[編集]- 特記事項なき場合、本節の出典はJBISサーチ[3]
1992年9月5日、函館競馬場での3歳新馬戦でデビューし、3着。2戦目2着のあと、3戦目で初勝利を挙げる[4]。きんせんか賞でスエヒロジョウオーの2着ののち12月のエリカ賞でのちのジャパンカップ勝ち馬マーベラスクラウンを1馬身4分の3差下し、2分3秒9のレコードタイムで制する[4]。このあと、指骨骨折により休養を余儀なくされ、翌1993年のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別で復帰、急仕上げで臨みながら3着に入るが、本番の優駿牝馬(オークス)では出遅れて9着に終わる[4]。オープン特別の白百合ステークス2着のあと900万下特別戦のやまゆりステークスを勝って3勝目としたが、レース中に右前脚第一指骨骨折を発症して再度休養に入り[4]、11月に帰厩するが年内は出走しなかった[5]。
5歳初戦の白嶺ステークス5着のあと[5]、4月の船橋ステークスを勝ってオープンクラスに上がり、メトロポリタンステークス4着を挟んで出走のエプソムカップでは3番手から押し切る競馬で重賞初勝利を挙げた[6]。夏には札幌競馬場に向かい、オープン特別の道新杯を勝って8月の函館記念でもタイキブリザードを3馬身差下して重賞2勝目を挙げた。秋初戦の朝日チャレンジカップでもツルマルガールの2着となるが、天皇賞(秋)は12着、阪神牝馬特別でも7着に終わった。6歳となった1995年、初戦のスポーツニッポン賞金杯でアグネスパレードを下して重賞3勝目、阪神牝馬特別から騎乗していたオリビエ・ペリエにとっても、これがJRA重賞初制覇となった[7]。2月の京都記念でもライスシャワー、ナイスネイチャ、チョウカイキャロルなどを負かしつつ2分11秒8のレコードタイムで重賞4勝目を挙げ[2][8]、これが最後の競馬となった。
競走成績
[編集]以下の内容は、JBISサーチ[3]およびnetkeiba.com[9]に基づく。
年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭数 | 枠番 | 馬番 | オッズ(人気) | 着順 | タイム (上り3F/4F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
勝ち馬/(2着馬) |
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1992. | 9. 5函館 | 3歳新馬 | 芝1000m(不) | 11 | 5 | 5 | 8.7(5人) | 3着 | 1:02.2 (37.6) | 0.8 | 横山典弘 | 53 | マザートウショウ | |
9.19 | 函館 | 3歳新馬 | 芝1000m(稍) | 7 | 1 | 1 | 1.4(1人) | 2着 | 0:59.8 (35.8) | 0.1 | 横山典弘 | 53 | ケイエスカプリース | |
10.18 | 東京 | 3歳未勝利 | 芝1600m(良) | 6 | 6 | 6 | 3.4(2人) | 1着 | 1:36.0 (37.2) | -0.7 | 横山典弘 | 53 | (シルキークイン) | |
11. 7 | 東京 | きんせんか賞 | 500 | 芝1600m(良) | 12 | 6 | 7 | 1.8(1人) | 2着 | 1:36.4 (35.7) | 0.1 | 横山典弘 | 53 | スエヒロジョウオー |
12. 5 | 阪神 | エリカ賞 | 500 | 芝2000m(良) | 8 | 7 | 7 | 6.1(3人) | 1着 | R2:03.9 (48.1) | -0.3 | 岡部幸雄 | 53 | (マーベラスクラウン) |
1993. | 5. 2東京 | サンスポ賞4歳牝馬特別 | GII | 芝2000m(稍) | 14 | 6 | 9 | 10.8(4人) | 3着 | 2:02.1 (36.4) | 0.2 | 橋本広喜 | 54 | ヤマヒサローレル |
5.23 | 東京 | 優駿牝馬 | GI | 芝2400m(良) | 18 | 8 | 18 | 17.6(9人) | 9着 | 2:28.6 (35.9) | 1.3 | 橋本広喜 | 55 | ベガ |
6.13 | 阪神 | 白百合S | OP | 芝2000m(良) | 8 | 7 | 7 | 2.0(1人) | 2着 | 2:07.6 (37.7) | 0.2 | 武豊 | 53 | ミスズシンザン |
7.11 | 京都 | やまゆりS | 900 | 芝1800m(良) | 15 | 3 | 5 | 3.6(2人) | 1着 | 1:46.7 (34.5) | -0.3 | 岡部幸雄 | 54 | (キョウワアリシバ) |
1994. | 1.30東京 | 白嶺S | 1500 | 芝1800m(良) | 15 | 3 | 5 | 7.3(2人) | 5着 | 1:47.7 (35.7) | 0.6 | 岡部幸雄 | 54 | パワフルボーイ |
4. 3 | 中山 | 船橋S | 1500 | 芝1800m(良) | 15 | 1 | 1 | 2.3(1人) | 1着 | 1:50.0 (35.9) | 0.0 | 岡部幸雄 | 55 | (ヒシアリダー) |
5. 1 | 東京 | メトロポリタンS | OP | 芝2300m(良) | 10 | 5 | 5 | 20.3(6人) | 4着 | 2:21.4 (35.7) | 0.5 | 柴田善臣 | 53 | サクラチトセオー |
6.11 | 東京 | エプソムC | GIII | 芝1800m(良) | 14 | 3 | 4 | 8.3(3人) | 1着 | 1:47.5 (34.4) | -0.2 | 岡部幸雄 | 53 | (キョウエイキーマン) |
7.30 | 札幌 | 道新杯 | OP | 芝1800m(良) | 8 | 2 | 2 | 4.1(2人) | 1着 | 1:47.9 (36.5) | -0.4 | 藤田伸二 | 55 | (アラタマワンダー) |
8.21 | 札幌 | 函館記念 | GIII | 芝2000m(良) | 14 | 5 | 7 | 3.5(2人) | 1着 | 2:01.6 (36.0) | -0.5 | 藤田伸二 | 54 | (タイキブリザード) |
9.11 | 中京 | 朝日チャレンジC | GIII | 芝2000m(良) | 10 | 4 | 4 | 1.9(1人) | 2着 | 1:58.8 (35.0) | 0.1 | 藤田伸二 | 56 | ツルマルガール |
10.30 | 東京 | 天皇賞(秋) | GI | 芝2000m(良) | 13 | 7 | 11 | 41.9(9人) | 12着 | 1:59.5 (35.0) | 0.9 | 藤田伸二 | 56 | ネーハイシーザー |
12.18 | 阪神 | 阪神牝馬特別 | GII | 芝2000m(良) | 13 | 6 | 8 | 4.1(2人) | 7着 | 2:01.4 (37.1) | 0.8 | O. ペリエ | 55 | メモリージャスパー |
1995. | 1. 5京都 | 金杯(西) | GIII | 芝2000m(良) | 14 | 6 | 9 | 10.2(5人) | 1着 | 1:59.7 (34.5) | -0.1 | O. ペリエ | 56 | (アグネスパレード) |
2.12 | 京都 | 京都記念 | GII | 芝2200m(良) | 8 | 2 | 2 | 4.0(3人) | 1着 | R2:11.8 (34.4) | -0.2 | O. ペリエ | 56 | (ナイスネイチャ) |
引退後
[編集]引退後は生まれ故郷の野島牧場にて繁殖牝馬となり、6頭の産駒を送り出した。繁殖生活から引退してからは新ひだか町のローリングエッグスクラブで余生を送っていたが、2016年12月7日未明に疝痛を発症し、容体が回復しなかったため安楽死の措置が取られた[2]。
産駒一覧
[編集]生年 | 馬名 | 性 | 毛色 | 父 | 馬主 | 管理調教師 | 戦績 | 主な勝利競走 | 供用 | 出典 | |
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初仔 | 1996年 | アルゴリズム | 牡 | 鹿毛 | ラストタイクーン | 薗部博之 | 美浦・柴田政人 | 36戦3勝 | [10] | ||
2番仔 | 1997年 | エアマディーナ | 牝 | トニービン | (株)ラッキーフィールド | 栗東・伊藤雄二 | (不出走) | (繁殖牝馬) | [11] | ||
3番仔 | 1998年 | ルナソルウィンク | ラムタラ | (有)東海クラブ | 名古屋・野島三喜雄 | 24戦2勝 | (繁殖牝馬) | [12] | |||
4番仔 | 2001年 | ミナコール | ピルサドスキー | (有)東海クラブ →野島春男 |
名古屋・野島三喜雄 →美浦・前田禎 |
4戦0勝(地方出走歴なし) | [13] | ||||
5番仔 | 2003年 | スマートサイクロン | 牡 | グラスワンダー | 大川徹 | 美浦・田村康仁 →美浦・高木登 |
19戦3勝 | [14] | |||
6番仔 | 2005年 | スマートコランダム | 牝 | アフリート | 船橋・玉井等 →北海道・千葉津代士 |
8戦0勝 | (繁殖牝馬) | [15] |
血統表
[編集]ワコーチカコの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | リヴァーマン系 |
[§ 2] | ||
父 *リヴリア Rivlia 1982 鹿毛 |
父の父 Riverman1960 鹿毛 |
Never Bend | Nasrullah | |
Lalun | ||||
River Lady | Prince John | |||
Nile Lily | ||||
父の母 Dahlia1970 栗毛 |
Vaguely Noble | *ヴィエナ | ||
Noble Lassie | ||||
Charmimg Alibi | Honeys Alibi | |||
Adorada | ||||
母 シバスキー 1981 鹿毛 |
マルゼンスキー 1974 鹿毛 |
Nijinsky | Northern Dancer | |
Flaming Page | ||||
*シル | Buckpasser | |||
Quill | ||||
母の母 クリプシー1975 栗毛 |
アローエクスプレス | *スパニッシュイクスプレス | ||
*ソーダストリーム | ||||
モンタロッチ | *モンタヴァル | |||
スターロツチ | ||||
母系(F-No.) | クレイグダーロツチ(GB)系(FN:11-c) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Nearco 5 × 5 = 6.25%、Princequillo 5 × 5 = 6.25% | [§ 4] | ||
出典 |
- 主たる近親にマチカネタンホイザ(目黒記念、アメリカジョッキークラブカップ、高松宮杯、ダイヤモンドステークス)、ダンツジャッジ(アメリカジョッキークラブカップ、ダービー卿チャレンジトロフィー)、メイショウラムセス(富士ステークス)、レオマイスター(ラジオNIKKEI賞)、マイネルスターリー(函館記念)[17]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n “ワコーチカコ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年8月20日閲覧。
- ^ a b c “94年函館記念など重賞4勝挙げたワコーチカコ死ぬ”. 日刊スポーツ (2016年12月7日). 2021年7月14日閲覧。
- ^ a b “ワコーチカコ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年8月20日閲覧。
- ^ a b c d #関西競馬四季報93年秋 p. 1219
- ^ a b #関西競馬四季報94年春 p. 1218
- ^ #関西競馬四季報94年秋 p. 1222
- ^ “ワコーチカコ腸捻転で死ぬ…ペリエのJRA初重賞Vのパートナー”. スポニチアネックス - ギャンブル. スポーツニッポン (2016年12月8日). 2021年7月14日閲覧。
- ^ “11R 京都記念 1995年2月12日(日)2回京都6日”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月14日閲覧。
- ^ “ワコーチカコの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年8月20日閲覧。
- ^ “アルゴリズム”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月14日閲覧。
- ^ “エアマディーナ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月14日閲覧。
- ^ “ルナソルウィンク”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月14日閲覧。
- ^ “ミナコール”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月14日閲覧。
- ^ “スマートサイクロン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月14日閲覧。
- ^ “スマートコランダム”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月14日閲覧。
- ^ a b c “ワコーチカコ 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月14日閲覧。
- ^ a b c “ワコーチカコの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2021年7月14日閲覧。
- ^ “2012年09月03日 ビューチフル・ドリーマーC(GDJ)”. 競走馬のふるさと案内所. 2017年6月7日閲覧。
参考文献
[編集]- 「関西競馬四季報 1993秋季号」『競馬ブック』第14巻第3号、ケイバブック。
- 「関西競馬四季報 1994春季号」『競馬ブック』第15巻第1号、ケイバブック。
- 「関西競馬四季報 1994秋季号」『競馬ブック』第15巻第3号、ケイバブック。