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ロカルノ国際映画祭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロカルノ国際映画祭
Locarno Film Festival
ピアッツァ・グランデ上映会場全景
会場 スイスの旗 スイスロカルノ
創設 1946
最新開催 2022
主催者 Associazione Festival del film Locarno
ウェブサイト www.pardo.ch
Current: 75th Locarno Film Festival
ピアッツァ・グランデの会場

ロカルノ国際映画祭 (ロカルノこくさいえいがさい、: Festival internazionale del film di Locarno, : Locarno International Film Festival)は、スイス南部、イタリア語圏のティチーノ州ロカルノで、1946年から毎年8月に開催されている国際映画製作者連盟 (FIAPF) 公認の映画祭である。

グランプリは1968年より金豹賞と呼ばれている。それ以前は様々な名称で呼ばれていた。準グランプリは審査員特別賞となっている。名誉豹賞は1989年から授与されている[1]

ロカルノの中央広場「ピアッツァ・グランデ」を野外上映スペースにして、設置されたヨーロッパ最大の屋外スクリーン(26mX14m)では一度に7500人の観客が映画を観賞できる。

金豹賞受賞作品

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受賞作 監督 製作国
1946年 そして誰もいなくなった
And Then There Were None
ルネ・クレール アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1947年 沈黙は金
Le silence est d'or
ルネ・クレール フランスの旗 フランス
1948年 ドイツ零年
Germania, anno zero
ロベルト・ロッセリーニ イタリアの旗 イタリア
1949年 La Ferme des sept péchés ジャン・ドヴェヴル フランスの旗 フランス
1950年 When Willie Comes Marching Home ジョン・フォード アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1951年 (映画祭の開催なし) - -
1952年 Hunted チャールズ・クライトン イギリスの旗 イギリス
1953年 Julius Caesar デイヴィッド・ブラッドリー英語版 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
Kompozitor Glinka グリゴーリ・アレクサンドロフ ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
摩天楼の影
The Glass Wall
マックスウェル・シェーン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1954年 地獄門 衣笠貞之助 日本の旗 日本
バヤヤ
Bajaja
イジー・トルンカ チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア
Les Fruits sauvages エルヴェ・ブロンベルジェ フランスの旗 フランス
Rotation ヴォルフガング・シュタウテ 東ドイツの旗 東ドイツ
Le mouton à cinq pattes アンリ・ヴェルヌイユ フランスの旗 フランス
1955年 カルメン オットー・プレミンジャー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
Cisaruv slavík イジー・トルンカ チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア
1956年 (映画祭の開催なし) - -
1957年 さすらい
Il grido
ミケランジェロ・アントニオーニ イタリアの旗 イタリア
1958年 秘めたる情事
Ten North Frederick
フィリップ・ダン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1959年 非情の罠
Killer's Kiss
スタンリー・キューブリック アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1960年 汚れなき抱擁
Il bell'Antonio
マウロ・ボロニーニ イタリアの旗 イタリア
1961年 野火 市川崑 日本の旗 日本
1962年 Un coeur gros comme ça フランソワ・レシャンバック フランスの旗 フランス
1963年 Transport z raje ズデニェク・ブレネシュ チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア
1964年 Cerný Petr ミロス・フォアマン チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア
1965年 Four in the Morning アンソニー・シモンズ イギリスの旗 イギリス
1966年 毎日、勇気を
Kazdy den odvahu
エヴァルト・ショルム チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア
1967年 狂乱の大地
Terra em Transe
グラウベル・ローシャ ブラジルの旗 ブラジル
1968年 I visionari マウリツィオ・ポンツィ イタリアの旗 イタリア
1969年 どうなってもシャルル
Charles mort ou vif
アラン・タネール スイスの旗 スイス
V ogne broda net グレブ・パンフィーロフ ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
Tres tristes tigres ラウル・ルイス  チリ
Szemüvegesek サンドー・シモ ハンガリーの旗 ハンガリー
1970年 End of the Road アラム・アヴァキアン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
Lilika ブランコ・プレサ ユーゴスラビア社会主義連邦共和国の旗 ユーゴスラビア
無常 実相寺昭雄 日本の旗 日本
Soleil O メド・オンド モーリタニアの旗 モーリタニア
1971年 Les Amis ジェラール・ブラン フランスの旗 フランス
Hanno cambiato faccia コラード・ファリーナ イタリアの旗 イタリア
In punto di morte マリオ・ガリバ イタリアの旗 イタリア
1972年 Bleak Moment マイク・リー イギリスの旗 イギリス
1973年 Iluminacja クシシュトフ・ザヌーシ ポーランドの旗 ポーランド
1974年 Tüzoltó Utca 25. イシュトヴァーン・サボー ハンガリーの旗 ハンガリー
1975年 Le fils d'Amr est mort ジャン=ジャック・アンドリュー ベルギーの旗 ベルギー
1976年 Le grand soir フランシス・ロイセール スイスの旗 スイス
1977年 Antonio Gramsci, i giorni di carcere リノ・デル・フラ フランスの旗 フランス
1978年 I tembelides tis eforis kiladas ニコス・パネオトポロス ギリシャの旗 ギリシャ
1979年 群れ
Sürü
ユルマズ・ギュネイ
ゼキ・ウクテン
トルコの旗 トルコ
1980年 Maledetti vi Amerò マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ イタリアの旗 イタリア
1981年 Chakra Rabindra Dharmaraj インドの旗 インド
1982年 - - -
1983年 プリンセス
Adj király katonat
ポール・エルデシュ ハンガリーの旗 ハンガリー
1984年 ストレンジャー・ザン・パラダイス
Stranger Than Paradise
ジム・ジャームッシュ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1985年 山の焚火
Höhenfeuer
フレディ・M・ムーラー スイスの旗 スイス
1986年 息子と仲間
Jezioro Bodenskie
ヤヌシュ・ザオルスキ ポーランドの旗 ポーランド
1987年 O Bobo ホセ・アルバロ・モライス ポーランドの旗 ポーランド
1988年 Schmetterling ヴォルフガング・ベッカー 西ドイツの旗 西ドイツ
遠い声、静かな暮し
Distant Voices, Still Lives
テレンス・デイヴィス イギリスの旗 イギリス
1989年 達磨はなぜ東へ行ったのか
배용균
ペ・ヨンギュン 大韓民国の旗 韓国
1990年 Sluchainij ベトラーナ・プロスクリナ ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
1991年 ジョニー・スエード
Johnny Suede
トム・ディチロ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1992年 秋の月
Qiuyue
クララ・ロー 香港の旗 イギリス領香港
1993年 Azghyin ushtykzyn'azaby エルメク・シナルバエフ カザフスタンの旗 カザフスタン
1994年 Khomreh イブラヒム・フォルゼシュ イランの旗 イラン
1995年 Raï トマ・ジルー フランスの旗 フランス
1996年 ネネットとボニ
Nénette et Boni
クレール・ドニ フランスの旗 フランス
1997年
Ayneh
ジャファール・パナヒ イランの旗 イラン
1998年 趙先生
赵先生
呂楽 中華人民共和国の旗 中国
1999年 野獣の心を持つ男
Peau d'homme coeur de bête
エレーヌ・アンジェル フランスの旗 フランス
2000年
Baba
王朔 中華人民共和国の旗 中国
2001年 Alla rivoluzione sulla due cavalli マウリツィオ・シャッラ イタリアの旗 イタリア
2002年 Das Verlangen イアン・ディルタイ ドイツの旗 ドイツ
2003年 静かな水
Khamosh Pani
ザビハ・スマル パキスタンの旗 パキスタンフランスの旗 フランスドイツの旗 ドイツ
2004年 Private サヴェーリオ・コスタンツォ イタリアの旗 イタリア
2005年 美しい人
Nine Lives
ロドリゴ・ガルシア アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2006年 クロスロード
Das Fräulein
アンドレア・スタカ スイスの旗 スイス
2007年 愛の予感 小林政広 日本の旗 日本
2008年 パルケ・ヴィア
Parque vía
エンリケ・リヴェロ イタリアの旗 イタリア
2009年 She, a Chinese 郭小櫓 イギリスの旗 イギリスフランスの旗 フランスドイツの旗 ドイツ
2010年 寒假 李红旗 中華人民共和国の旗 中国
2011年 Abrir Puertas y Ventanas ミラグロ・ムーメンタレー アルゼンチンの旗 アルゼンチンスイスの旗 スイス
2012年 La Fille de nulle part ジャン=クロード・ブリソー フランスの旗 フランス
2013年 Història de la meva mort アルベルト・セラ スペインの旗 スペインフランスの旗 フランス
2014年 Mula sa Kung Ano ang Noon ラヴ・ディアス フィリピンの旗 フィリピン
2015年 正しい日_間違えた日
Right Now, Wrong Then
ホン・サンス 大韓民国の旗 韓国
2016年 ゴットレス
Godless
ラリッツァ・ペトロバ  ブルガリア
2017年 ファンさん
Mrs Fang
王兵 中華人民共和国の旗 中国
2018年 幻土
A Land Imagined
ヨー・シュウホァ シンガポールの旗 シンガポール
2019年 ヴィタリナ
Vitalina Varela
ペドロ・コスタ ポルトガルの旗 ポルトガル
2020年 スイス政府による大規模イベント制限方針を受け中止[2][3]
2021年 復讐は私にまかせて
Seperti Dendam, Rindu Harus Dibayar Tuntas
エドウィン インドネシアの旗 インドネシアシンガポールの旗 シンガポールドイツの旗 ドイツ

名誉豹賞受賞者

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受賞者 国籍
1989年 エンニオ・モリコーネ イタリアの旗 イタリア
1990年 ジャン・マリア・ヴォロンテ イタリアの旗 イタリア
1991年 ジャック・リヴェット フランスの旗 フランス
1992年 マノエル・ド・オリヴェイラ ポルトガルの旗 ポルトガル
1993年 サミュエル・フラー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1994年 キラ・ムラートワ  ウクライナ
1995年 ジャン=リュック・ゴダール フランスの旗 フランス/スイスの旗 スイス
1996年 ヴェルナー・シュレーター ドイツの旗 ドイツ
1997年 ベルナルド・ベルトルッチ イタリアの旗 イタリア
1998年 フレディ・ビュアシュ スイスの旗 スイス
ジョー・ダンテ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1999年 ダニエル・シュミット スイスの旗 スイス
2000年 ポール・バーホーベン オランダの旗 オランダ
パオロ・ヴィラッジョ イタリアの旗 イタリア
2001年 サンダンス・インスティテュート[注 1] アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2002年 シドニー・ポラック アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2003年 ケン・ローチ イギリスの旗 イギリス
2004年 エルマンノ・オルミ イタリアの旗 イタリア
2005年 テリー・ギリアム イギリスの旗 イギリス
アッバス・キアロスタミ イランの旗 イラン
ヴィム・ヴェンダース ドイツの旗 ドイツ
2006年 アレクサンドル・ソクーロフ ロシアの旗 ロシア
2007年 ホウ・シャオシェン 中華民国の旗 台湾
2008年 アモス・ギタイ イスラエルの旗 イスラエル
2009年 ウィリアム・フリードキン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
高畑勲 日本の旗 日本
富野由悠季 日本の旗 日本
2010年 ジャ・ジャンクー 中華人民共和国の旗 中国
アラン・タネール スイスの旗 スイス
2011年 アベル・フェラーラ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2012年 レオス・カラックス フランスの旗 フランス
2013年 ヴェルナー・ヘルツォーク ドイツの旗 ドイツ
2014年 アニエス・ヴァルダ フランスの旗 フランス

日本に関係する受賞

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  • 1954年 - 衣笠貞之助監督の『地獄門』がグランプリを受賞
  • 1961年 - 市川崑監督の『野火』がグランプリを受賞
  • 1970年 - 実相寺昭雄監督の『無常』が金豹賞を受賞
  • 1987年 - 山本政志監督の『ロビンソンの庭』が審査員特別賞を受賞
  • 1996年 - 稲住奈緒監督の『連-REN-』がVIDEO ART 部門入選
  • 1997年 - 稲住奈緒監督の『An Age Of DECADENCE』がVIDEO ART 部門でグランプリを受賞
  • 2004年 - 市川準監督の『トニー滝谷』が審査員特別賞をはじめとして3つの賞を受賞
  • 2005年
    • 国際コンペティション部門で諏訪敦彦監督の『不完全なふたり』が審査員特別賞を受賞
    • ドキュメンタリー映画を扱う人権作品部門において、ジャーナリスト綿井健陽の『Little Bird - イラク戦下の家族たち』が最優秀賞を受賞
  • 2007年 - 小林政広監督の『愛の予感』が金豹賞を受賞
  • 2008年 - 平林勇監督の『BABIN』がLeopard of Tomorrow 審査員特別賞、ヤングジュリー賞の2賞受賞
  • 2009年 - 日本のアニメ作品を特集した「Manga Impact」が開催され、アニメーション演出家の高畑勲富野由悠季が名誉豹賞を受賞
  • 2011年 - 青山真治監督の『東京公園』が審査員特別賞を受賞
  • 2015年 - オフィス北野が「ライモンド・レッツォニコ賞」(ベスト・インディペンデント・プロデューサー賞)を受賞[4]
  • 同年、 濱口竜介監督の『ハッピーアワー』出演の川村りら、三原麻衣子、菊池葉月、田中幸恵が最優秀女優賞受賞[5]
  • 2016年- 塩田明彦監督の『風に濡れた女』が若手審査員賞を受賞
  • 2021年 - 細田守監督の『竜とそばかすの姫』がキッズ賞を受賞

脚注

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注釈
  1. ^ サンダンス・インスティテュートはロバート・レッドフォードが運営する非営利団体。
出典


外部リンク

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