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ロイヤルデルタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロイヤルデルタ
欧字表記 Royal Delta[1][2]
品種 サラブレッド[2]
性別 [2]
毛色 黒鹿毛[2]
生誕 2008年2月2日[1][2]
死没 2017年2月6日頃[注 1](9歳没)
エンパイアメーカー[1]
Delta Princess[1]
母の父 A.P. Indy[1]
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国(ケンタッキー州)[1]
生産者 Palides Investments NV Inc[1]
馬主 Palides Investments NV Inc
→Besilu Stables
[1]
調教師 William I. Mott(アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国[1]
競走成績
タイトル エクリプス賞
最優秀3歳牝馬(2011年)
最優秀古牝馬(2012、2013年)
生涯成績 22戦12勝[1]
獲得賞金 $4,811,126[1]
勝ち鞍
GI ブリーダーズカップ・レディーズクラシック 2011・2012年
GI アラバマステークス 2011年
GI ベルデイムステークス 2012年
GI デラウェアハンデキャップ 2013年
GI パーソナルエンスンハンデキャップ 2013年
GII ブラックアイドスーザンステークス 2011年
GII フルールドリスハンデキャップ 2012年
GII デラウェアハンデキャップ 2012年
GIII サビンステークス 2013年
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ロイヤルデルタ (Royal Delta[2]) はアメリカ合衆国競走馬。主な勝ち鞍は2011年2012年ブリーダーズカップ・レディーズクラシック2011年アラバマステークス2012年ベルデイムステークス2013年デラウェアハンデキャップパーソナルエンスンハンデキャップなど。エクリプス賞には2011年に最優秀3歳牝馬、2012年と2013年は最優秀古牝馬で選出された。

現役時代

[編集]
  • 特記事項なき場合、本節の出典はEQIBASE[1]

2008年2月2日に誕生。オーナーブリーダーであるPalides Investments NV Inc所有の競走馬となる。ウィリアム・モット(William Mott)厩舎に入厩し、2010年10月30日にベルモントパーク競馬場のメイドン競走でデビューし1着。2走目ブラックタイプ競走の三コースとステークスは9着に終わったものの、3走目のアローワンス競走で2勝目を挙げ、続くブラックアイドスーザンステークスで重賞初制覇。G1競走初出走のコーチングクラブアメリカンオークスではイッツトリッキー英語版の3着に終わるが、アラバマステークスでイッツトリッキーを2着に下してG1初勝利を果たす。ベルデイムステークスこそ古馬のハバディグレイスから大きく引き離された2着に敗れたものの、ブリーダーズカップ・レディーズクラシックではイッツトリッキーに2馬身半の差をつけて優勝[4]。ブリーダーズカップ直後の11月8日に行われたキーンランド11月ブリーディングストックセールに現役のまま上場される。開始価格の200万ドルから瞬く間に価格が上昇し、最終的に850万ドル(当時のレートで約6億6300万円)でBesilu Stablesによって落札された[5]。年明けのエクリプス賞最優秀3歳牝馬の選考では248票中243票の支持を集めて選出された[6]

2012年サビンステークス英語版2着をステップにドバイワールドカップに出走もモンテロッソの9着に終わる。帰国初戦となったフルールドリスハンデキャップ英語版、帰国2戦目のデラウェアハンデキャップを連勝し、パーソナルエンスンハンデキャップ2着を挟んでベルデイムステークスを9馬身半差で圧勝してから臨んだブリーダーズカップ・レディーズクラシックでは、当時10戦無敗の4歳牝馬オーサムフェザー、6戦無敗の3歳牝馬マイミスオーレリア英語版との対決を制して1989年1990年バヤコア以来となる同レース連覇を達成した[7]。シーズン終了後にはエクリプス賞最優秀古馬牝馬に選出された[8]

2013年はサビンステークス1着から2年連続でドバイワールドカップに出走したが、アニマルキングダムの10着。帰国後は前年と同じローテーションを歩み、この年からG1に昇格したデラウェアハンデキャップを10馬身3/4差で圧勝。続くパーソナルエンスンハンデキャップも制してG1・6勝目を挙げた。しかし、ベルデイムステークスは3歳馬プリンセスオブシルマーの2着に敗れ、史上初の3連覇を狙ったブリーダーズカップ・ディスタフ[注 2]でも3歳馬ビホルダーの4着に敗れ、世代交代の波に飲まれる形で現役を終えた。シーズン終了後、エクリプス賞最優秀古馬牝馬を前年に続いて受賞した。エクリプス賞の受賞は3歳時から3年連続となった[9]

競走成績

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以下の内容は、EQIBASE[1]の情報および記載法に基づく。

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2010.10.30 ベルモントパーク メイドン 8f 1着 J. レスカーノ 12馬身 (Sttus Pending)
2011.03.12 タンパベイ サンコーストステークス BT ダ8f40yds 9着 A. ソリス 14馬身3/4 Wyomia
0000.04.15 キーンランド アローワンス AW8.5f 1着 J. レスカーノ 3馬身 (So Much Love
0000.05.20 ピムリコ ブラックアイドスーザンステークス G2 ダ9f 1着 J. レスカーノ 2馬身1/2 (Busters Ready)
0000.07.23 サラトガ CCAオークス G1 ダ9f 3着 J. レスカーノ 7馬身1/4 It's Tricky
0000.08.20 サラトガ アラバマステークス G1 ダ10f 1着 J. レスカーノ 5馬身1/2 (It's Tricky)
0000.10.01 ベルモントパーク ベルデイムステークス G1 ダ9f 2着 J. レスカーノ 8馬身1/4 Havre de Grace
0000.11.04 チャーチルダウンズ BCレディーズクラシック G1 ダ9f 1着 J. レスカーノ 2馬身1/2 It's Tricky
2012.02.25 ガルフストリームパーク サビンステークス G3 ダ8.5f 2着 J. レスカーノ 8馬身 Awesome Maria
0000.03.31 メイダン ドバイワールドカップ G1 AW10f 9着 J. レスカーノ 8馬身1/2 Monterosso
0000.06.16 チャーチルダウンズ フルールドリスハンデキャップ G2 ダ9f 1着 M. スミス 8馬身 (Afleeting Lady)
0000.07.21 デラウェアパーク デラウェアハンデキャップ G2 ダ10f 1着 M. スミス クビ (Tiz Miz Sue)
0000.08.26 サラトガ パーソナルエンスンハンデキャップ G1 ダ9f 2着 M. スミス 1/2馬身 Love and Pride
0000.09.29 ベルモントパーク ベルデイムステークス G1 ダ9f 1着 M. スミス 9馬身1/2 (It's Tricky)
0000.11.02 サンタアニタ BCレディーズクラシック G1 ダ9f 1着 M. スミス 1馬身1/2 My Miss Aurelia
2013.02.17 ガルフストリームパーク サビンステークス G3 ダ8.5f 1着 M. スミス 5馬身 (All for Thee)
0000.03.30 メイダン ドバイワールドカップ G1 AW10f 10着 M. スミス 19馬身1/4 Animal Kingdom
0000.06.15 チャーチルダウンズ フルールドリスハンデキャップ G2 ダ9f 2着 M. スミス 5馬身 Funny Proposition
0000.07.20 デラウェアパーク デラウェアハンデキャップ G1 ダ10f 1着 M. スミス 10馬身3/4 (She's All In)
0000.08.25 サラトガ パーソナルエンスンハンデキャップ G1 ダ9f 1着 M. スミス 4馬身1/2 (Authenticity)
0000.09.28 ベルモントパーク ベルデイムステークス G1 ダ9f 2着 M. スミス 2馬身 Princess of Sylmar
0000.11.01 サンタアニタ BCディスタフ G1 ダ9f 4着 M. スミス 8馬身1/4 Beholder
  • BT:ブラックタイプ競走

引退後

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現役引退後はガリレオとの交配のためアイルランドへ渡り、2014年から繁殖生活に入った。しかし、初年度は不受胎、2年目は流産となかなか子宝に恵まれなかった[3]

2017年、初仔となる父ガリレオの牝馬を出産した直後に合併症によって死亡したことが2月10日に馬主のBesilu Stablesより発表された[4]

血統表

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ロイヤルデルタ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ミスタープロスペクター系
[§ 2]

*エンパイアメーカー
Empire Maker
2000 黒鹿毛
父の父
Unbridled
1987 黒鹿毛
Fappiano Mr. Prospector
Killaloe
Gana Facil Le Fabuleux
Charedi
父の母
Toussaud
1989 黒鹿毛
El Gran Senor Northern Dancer
Sex Appeal
Image of Reality In Reality
Edee's Image

Delta Princess
1999 黒鹿毛
A.P. Indy
1989 黒鹿毛
Seattle Slew Bold Reasoning
My Charmer
Weekend Surprise Secretariat
Lassie Dear
母の母
Lyphard's Delta
1990 黒鹿毛
Lyphard Northern Dancer
Goofed
Proud Delta Delta Judge
Loving Sister
母系(F-No.) (FN:20-a) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 4 × 4 = 12.50%、In Reality 5 × 4 = 9.38%、Buckpasser 5 × 5 = 6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [10]
  2. ^ [11]
  3. ^ [10]
  4. ^ [10][11]

脚注

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注釈

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  1. ^ 2月10日(金)に馬主のBesilu Stablesより死亡が発表されたが、没日については「週の初め(earlier in the week)」と記されているのみで、正確な没日は不明である[3][4]
  2. ^ 前年まではブリーダーズカップ・レディーズクラシックの名称で開催されていたが、2013年から創設時の名称であるブリーダーズカップ・ディスタフに再改称された。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m Royal Delta (KY)”. EQUIBASE Horse Profile. Equibase Company LLC.. 2020年5月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e f Royal Delta(USA)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月1日閲覧。
  3. ^ a b Alicia Wincze Hughes (2017年2月10日). “Royal Delta Dies Due to Foaling Complications”. 2019年3月1日閲覧。
  4. ^ a b c Nicole Russo (2017年2月10日). “Three-time champion Royal Delta dies at 9”. DRF. 2019年2月23日閲覧。
  5. ^ エンパイアメーカー産駒【ロイヤルデルタ(Royal Delta)】が850万ドルで落札!”. 馬市.com (2011年11月9日). 2019年2月23日閲覧。
  6. ^ Mike MacAdam (2012年1月21日). “Horse racing: Eclipse bright moment for Brown, Stacelita”. The Daily Gazetta. 2019年3月1日閲覧。
  7. ^ Jennie Rees (2012年11月2日). “Royal Delta repeats as Ladies Classic champion”. USA TODAY. 2019年3月1日閲覧。
  8. ^ 2012 Eclipse Award Winners”. Horse-Races.net (2013年1月19日). 2019年3月1日閲覧。
  9. ^ Royal Delta Romps to Third Straight Eclipse”. Thoroughbred Daily News. 2019年3月1日閲覧。
  10. ^ a b c Royal Delta(USA) 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月1日閲覧。
  11. ^ a b ロイヤルデルタ Royal Deltaの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年5月1日閲覧。
  12. ^ Delta Princess(USA)”. JBISサーチ. 2019年2月23日閲覧。
  13. ^ Lyphard's Delta(USA)”. JBISサーチ. 2019年2月19日閲覧。
  14. ^ Proud Delta(USA)”. JBISサーチ. 2019年2月23日閲覧。

外部リンク

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