リーガ・エスパニョーラ1982-1983
シーズン | 1982-83 |
---|---|
優勝 | アスレティック・ビルバオ (7回目) |
降格 |
ラス・パルマス セルタ ラシン・サンタンデール |
UCC出場 | アスレティック・ビルバオ |
UCWC出場 | バルセロナ |
UEFAカップ出場 |
レアル・マドリード アトレティコ・マドリード セビージャ |
試合数 | 306 |
ゴール数 | 780 (1試合平均2.55) |
得点王 |
ポリ・リンコン (20得点) |
← 1981-82 1983-84 → |
リーガ・エスパニョーラ1982-1983(1982–83 La Liga)は、リーガ・エスパニョーラの第52回目のシーズンである。
1982年9月4日から1983年5月1日までに、18のチーム間で試合が行われた。このシーズンでは、アスレティック・ビルバオが、27年ぶり7回目の優勝をした。これによって、前の2シーズンのレアル・ソシエダの連続優勝に続き、ヴァスク州のチームがトップになった。
経過
[編集]アスレティック・ビルバオは、第1リーグの中でもっとも若い監督、ハビエル・クレメンテ(Javier Clemente)に率いられており、しかも選手は、すべて地元出身であった。レアル・マドリードやF.C.バルセロナ、2回連勝のレアル・ソシエダ等の強豪の中にあった。しかも、バルセロナは、ディエゴ・マラドナ選手を、当時、過去最高の12億ペセタでスカウトしていた。
シーズン前半には、レアル・マドリードが首位を占めており、強豪がその後を追っていた。アスレティック・ビルバオは、レアル・マドリードに1ポイント差で付いていた。一方、マラドナは、シーズン途中で肝炎になった。シーズン後半では、一時、バルセロナが好調であったが、他チームも食い下がっていた。
シーズンも終盤戦になると、バルセロナがレアル・マドリードを2対1で破るゲームがあり、アスレティック・ビルバオが、一時的に1位になった。しかし、次の週、アスレティック・ビルバオは、地元試合で、レアル・マドリードに2対0で敗れた。一方、バルセロナは、レアル・ソシエダに敗れ、上位との差が広がり、首位から遠のいた。最終的に、優勝は、上位の2つのチームのどちらかが手にすることになった。
優勝決定の2試合は、シーズン最終日の5月1日に平行して行われ、緊迫したものになった。レアル・マドリードは、下位のバレンシアCFとの試合で、しかも、優勝には、引き分けで十分であった。しかし、一方、バレンシアCFは、経済的困窮に陥っており、ほぼ資産凍結状態にあった。この試合に負けると、クラブ史上初めて第2リーグに降格になる状況で、クラブの存続をかけた背水の陣であった。一方、アスレチックの方は、これも、降格候補のUDラス・パルマス(カナリア諸島)との、その地元での対戦であった。
アスレティックの試合では、UDラス・パルマスが、開始3分先制したが、直後にサラビア選手(マヌエル・サラビア)により同点に追いついた。一方、レアル・マドリードの試合では、39分に、地元バレンシアのテンディーリョ選手(ミゲル・テンディーリョ)がゴールを決めた。ほぼ同じころ、アスレティックのダニ選手(ダニエル・ルイス)が、1ゴールを決めた。
試合後半、アスレティックが3ゴール目を追加し、リードを広げていたが、一方、レアル・マドリードの試合では、苦しい守備を見せるバレンシアCFを崩すことができなかった。マドリードの不運(2本のシュートがポストに当たった)や、GKベルメルの防御、審判が合図しなかったフアニート(フアン・ゴメス・ゴンザレス)に対するPK疑惑等により、試合結果は、1対0となった。
この2試合の結果、アスレティックがタイトルを獲得し、バレンシアは、第1リーグに存続できた。一方、ラス・パルマスは19シーズン連続で第1リーグに在籍した後に、降格となった。
所属クラブ
[編集]順位表
[編集]順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権または降格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | アスレティック・ビルバオ (C) | 34 | 22 | 6 | 6 | 71 | 36 | +35 | 50 | チャンピオンズカップ 1回戦出場 |
2 | レアル・マドリード | 34 | 20 | 9 | 5 | 57 | 25 | +32 | 49 | UEFAカップ 1回戦出場 |
3 | アトレティコ・マドリード | 34 | 20 | 6 | 8 | 56 | 38 | +18 | 46 | |
4 | バルセロナ | 34 | 17 | 10 | 7 | 60 | 29 | +31 | 44 | カップウィナーズカップ 1回戦出場 |
5 | セビージャ | 34 | 15 | 12 | 7 | 44 | 31 | +13 | 42 | UEFAカップ 1回戦出場 |
6 | サラゴサ | 34 | 17 | 6 | 11 | 59 | 39 | +20 | 40 | |
7 | レアル・ソシエダ | 34 | 12 | 12 | 10 | 29 | 27 | +2 | 36 | |
8 | スポルティング・ヒホン | 34 | 9 | 15 | 10 | 31 | 32 | −1 | 33 | |
9 | エスパニョール | 34 | 13 | 6 | 15 | 45 | 47 | −2 | 32 | |
10 | マラガ | 34 | 10 | 10 | 14 | 37 | 48 | −11 | 30 | |
11 | レアル・ベティス | 34 | 9 | 12 | 13 | 42 | 45 | −3 | 30 | |
12 | レアル・バリャドリード | 34 | 9 | 11 | 14 | 34 | 51 | −17 | 29 | |
13 | サラマンカ | 34 | 10 | 8 | 16 | 31 | 48 | −17 | 28 | |
14 | オサスナ | 34 | 10 | 6 | 18 | 39 | 54 | −15 | 26 | |
15 | バレンシア | 34 | 9 | 7 | 18 | 42 | 56 | −14 | 25 | |
16 | ラス・パルマス (R) | 34 | 7 | 11 | 16 | 32 | 55 | −23 | 25 | セグンダ・ディビシオン降格 |
17 | セルタ (R) | 34 | 9 | 6 | 19 | 27 | 56 | −29 | 24 | |
18 | ラシン・サンタンデール (R) | 34 | 9 | 5 | 20 | 44 | 63 | −19 | 23 |
表彰
[編集]ピチーチ賞
[編集]# | 国籍 | 選手 | 所属クラブ | ゴール数 |
---|---|---|---|---|
1 | ポリ・リンコン | ベティス | 20 | |
2 | ラウル・アマリージャ | サラゴサ | 19 | |
3 | ダニ | アスレティック・ビルバオ | 18 | |
4 | ホルヘ・バルダーノ | サラゴサ | 17 | |
マヌ・サラビア | アスレティック・ビルバオ | |||
6 | ウーゴ・サンチェス | アトレティコ・マドリード | 15 | |
7 | マリオ・ケンペス | バレンシア | 13 | |
8 | パコ・マルティネス | サラマンカ | 12 | |
9 | ディエゴ・マラドーナ | バルセロナ | 11 | |
ペペ・フアン | ラス・パルマス |
サモラ賞
[編集]# | 国籍 | 選手 | 所属クラブ | 失点 | 失点率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | アグスティン・ロドリゲス | レアル・マドリード | 22 | 0.75 | |
2 | ルイス・アルコナーダ | レアル・ソシエダ | 27 | 0.79 | |
3 | フランシスコ・ブーヨ | セビージャ | 30 | 0.90 | |
4 | アンドニ・スビサレッタ | アスレティック・ビルバオ | 36 | 1.05 | |
5 | エウヘニオ・ビタジェル | サラゴサ | 39 | 1.14 | |
6 | ホセ・ラモン・エスナオラ | レアル・ベティス | 45 | 1.32 | |
7 | トーマス・ヌコノ | エスパニョール | 46 | 1.39 | |
8 | カルロス・フェノイ | バジャドリード | 46 | 1.43 |
外部リンク
[編集]- リーガ・エスパニョーラ1982-1983 - BDFutbol