ラマ (チベット)
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ラマ(チベット語:བླ་མ་, ワイリー方式:bla ma, ラテン文字慣用表記:Lama, 漢語表記:喇嘛)とは、チベット仏教における僧侶の敬称の1つ。「上師」と訳されることがある[1]。サンスクリット語のグル(師匠・導師など)に相当する[2]。
概要
[編集]チベット語で上人(しょうにん)あるいは聖人という意味[注 1]であり、俗にいう「無上」という解釈は誤り[4][注 2]。異説として、バラモン(brāhmaṇa)から来ているのではないかという仮説がある[5]。吐蕃王国初期の時代にはヒンドゥー教の学匠に対して用いられた用例もある[5]。
チベット仏教の僧侶を総称して「ラマ僧」と呼ぶことがあるが、本来ラマとは(自らの)師匠たる僧を指す語で、修行僧を一般的にラマ僧と呼ぶのは誤りである[注 3]。
必ずしも化身ラマ(チベット語ではトゥルク)であるとは限らず、転生継承ではなく修行によってラマとなる者もいる。このように漠然と宗教上の師を指す語であり、日本語で俗に言う和尚に近いニュアンスである。
高僧に対する尊称としてはリンポチェ(至宝者)という称号も多く用いられる。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]- 青木文教『西蔵の民族と文化』高原社、1942年。(改訂新版:慧文社〈近代チベット史叢書2〉、2009年、111-116頁。ISBN 978-4863300255。)
- 青木文教『西蔵文化の新研究』有光社、1940年。(改訂新版:日高彪校訂、慧文社〈近代チベット史叢書10〉、2015年、197-202頁。ISBN 978-4863300538。)