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ヨウ素酸コバルト(II)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヨウ素酸コバルト(II)
cobalt(II) iodate
識別情報
CAS登録番号 13455-28-2
特性
化学式 Co(IO3)2
モル質量 408.7385
外観 青紫の微細針状結晶(無水物。水和物は本文参照)
密度 5.008 g/cm3(無水物,18℃)
4.9885 g/cm3(2水和物,19℃)
3.6893 g/cm3(6水和物,21℃)[1]
沸点

200℃以下で分解

への溶解度 1.2g/100g(無水物、20℃)
0.91g/100g(無水物、100℃)
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −1082.0 kJ mol−1(2水和物)[2]
標準モルエントロピー So 268 J mol−1K−1(2水和物)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ヨウ素酸コバルト(II)(ヨウそさんコバルト、 cobalt(II) iodate)は組成式Co(IO3)2で表されるコバルトヨウ素酸塩である。コバルトのヨウ素酸塩は二価のもののみが知られている。

製法

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ヨウ素酸炭酸コバルト(II)を加えた溶液から水和物が得られる。無水物は水和物を165~200℃で長時間加熱するか、硝酸コバルト(II)ヨウ素酸カリウムを密閉状態で2〜3時間120℃に加熱、または硝酸コバルト(II)とヨウ化カリウム硝酸の混合液を80〜90℃で濃縮すると得られる。

性質

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加熱した希リン酸硫酸に溶ける。二水和物は光沢のある青色結晶、三水和物は淡赤色結晶、四水和物・六水和物は赤色結晶、五水和物はバラ色結晶。

水に対する溶解度は低く、溶解度積は以下の通りである。

硫酸および希リン酸中で加熱すると溶解する。200℃程度に加熱すると分解して酸素およびヨウ素を放出する。

参考文献

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松岡敬一郎『ヨウ素綜説(第二版)』霞ヶ関出版、1992年。ISBN 9784760301355 

  1. ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年
  2. ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).