ミズメイガ亜科
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ミズメイガ亜科 | |||||||||||||||||||||
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Nymphula nitidulata
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Acentropinae Stephens, 1836 | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
Nymphulinae[1] | |||||||||||||||||||||
属 | |||||||||||||||||||||
本文参照 |
ミズメイガ亜科(ミズメイガあか、Acentropinae)は、鱗翅目ツトガ科(あるいはメイガ科)内のひとつの分類単位。ミズノメイガとも表記される。世界中に約700種が知られる。日本では9属32種ほどが報告されている[2]。
特徴
[編集]陸上で生活する種がほとんどであるチョウ目では珍しく、ミズメイガ亜科の多くの種では、幼虫が淡水中で生活する[2]。ミズメイガの幼虫には、他のチョウ目の幼虫では見られない気管鰓をもち、それによって水中の溶存酸素を利用して生活しているものと、そのような気管鰓をもたず、皮膚から直接酸素を取り入れ、その後は気孔から大気中の酸素を利用するものとがある[3]。
主に水生植物の葉を餌としており、種によって食草は異なるが、スイレンやコウホネ、ハス、ガガブタ、トチカガミなどの浮葉植物や、ヒルムシロやササバモなどの沈水植物を食害する[4]。また幼虫の巣(ミノ)は、自ら出した糸でウキクサなどの浮葉を紡いでつくる[4]。
分類
[編集]かつてはメイガ上科メイガ科に属するとされたが、分類の再検討により、同じメイガ上科のツトガ科に含まれるとされた[1]。亜科名は Nymphulinae とされていたが、これは Acentropinae のシノニムとされた。ツトガ科内では、オオメイガ亜科に近縁[2]。
属
[編集]次のような属が記載されている。
- Agassiziella
- Eoophyla (Swinhoe, 1900) - ヨツクロモンミズメイガなど。
- Elophila (Hübner, 1822) - マダラミズメイガ, ヒメマダラミズメイガなど。
- Ephormotris
- Eristena (Warren, 1896) - エンスイミズメイガなど。
- Margarosticha
- Neoschoenobia (Hampson, 1900) - ミドロミズメイガなど。
- Nymphicula (Snellen, 1880) - アトモンミズメイガ, コアトモンミズメイガなど。
- Nymphula (Schrank, 1802) - ギンモンミズメイガ, ソトシロスジミズメイガなど。
- Paracataclysta (Yoshiyasu, 1983) - クロアトモンミズメイガなど。
- Paracymoriza (Warren, 1890) - カワゴケミズメイガなど。
- Parapoynx (Hübner, 1825) - イネコミズメイガ, ヒメコミズメイガなど。
- Potamomusa (Yoshiyasu, 1985) - キオビミズメイガなど。
脚注
[編集]- ^ a b Speidel, W. & W. Mey, 1999. Catalogue of the Oriental Acentropinae (Lepidoptera, Crambidae). Tijdschrift voor Entomologie 142: 125-142 pdf
- ^ a b c Y. Yoshiyasu 1985. A Systematic Study of the Nymphulinae and the Musotiminae of Japan (Lepidoptera : Pyralidae). 京都府立大學學術報告. 農學 37, 1-162, NAID 110000057822
- ^ 津田編(1962)p.149
- ^ a b 津田編(1962)p.151